お宝映画・番組私的見聞録 -254ページ目

豹の眼(テレビ版)

映画版の話題が出たところで、テレビシリーズの「豹の眼」(59年)についても触れておこう。これはあの「月光仮面」の後番組であり、主演も大瀬康一がそのまま引き継いでいる。前半は映画版とほぼ一緒で、アジアを舞台に大瀬演じる杜夫青年が活躍する無国籍アクションという感じである。数年前にCSで放映されたのだが、個人的にこういったタイプの話があまり好きではないので、2話ほど見てやめてしまったのである。しかし日本編になるとガラリと変わって、現代なのに怪傑白頭巾こと「笹りんどう」が敵の「紫の忍者」と戦う話になるそうである。笹りんどうの存在は知っていたのだが、豹の眼に登場するとは知らなかったのである。ちょっと見てみたかった。やはり仮面のヒーローがいなければ物足りなかったということか。前項でも書いたとおり「豹の眼」って敵の秘密結社のはずだが、日本編ではタイトルが成立しないのでは?さて、他の出演者だが、「底ぬけ脱線ゲーム」に良く出ていた海野かつお、童謡歌手だった近藤圭子、映画版の主役だった北原義郎、そしてお馴染みの天津敏に牧冬吉。牧冬吉はこれがテレビデビューだったようである。ちなみに悪役であった。二人がブレイクするのはともに「隠密剣士」である。

 

豹(ジャガー)の眼

「豹の眼」というと、大瀬康一主演のテレビシリーズを思い出す人の方が多いと思うが、ここではテレビに先駆けること3年、56年に公開された映画について述べる。まず何といっても驚くのが主演が北原義郎であることだ。北原というと、どうしてもインテリっぽい科学者とか、医者とか、会社や警察の幹部とかといった役柄が思い浮かび、正義のヒーロー(変身するわけではない)という役は想像しにくい。実際に見てみると、まあ確かに、当時はまだ二十代でハンサムではあるが、なんかこう違和感を感じてしまうのだった。念のために言うと「豹の眼」というのは秘密結社の名前であって、ヒーローの名ではない。私も勘違いしていたりしたのだが。そのボスであるジャガーを演じるのは「マグマ大使」のアース様こと清水元、ヒロインの沙利は藤田佳子が演じている。まだまだ映画の時代ということもあり、前後編に分かれており、一週間後に後編が公開されている。何故か正式タイトルが「青竜の洞窟」で、豹の眼・後編とか但し書きがついていない。不親切な話である。当時はこういった公開方式がとられることも結構あったようだが、この作品一本が40分強、二本併せても1時間30分に満たないのである。一本にしてしまえばいいじゃんかと、今ツッコミを入れてもしょうがないのだけれども。

わんぱく砦

前項から引き続き火野正平ネタになるのだが、彼の子役時代で割合有名な作品といえば「わんぱく砦」(66年)ではないだろうか。とはいっても、私自身はこれの存在を知るのは随分後になってからで(テレビ探偵団だったと思う)、まったく見たことがないのである。戦国時代の少年たちを描いた物語ということらしいが、私は自分が子供の頃、子供中心のドラマが好きではなかった気がする。時代劇自体は小学校の低学年くらいには見ていたと思うが大人向けばかりで、少年向けはほとんど見た記憶がない。さて、出演は火野(二瓶康一)のほか、佐藤正三郎、里井茂、古川ロック(当時は禄九)など当時の子役たちである。古川ロックといえば、以前にも書いたが「必殺シリーズ」や「白獅子仮面」での同心役が印象に深い。というかそれ以外で、あまり見た記憶がない。名前からして戦前戦後に活躍したコメディアン古川ロッパ(禄波)の息子であろうと単純に思っていたが、甥という説もある。調べてみたがわからなかった。ロックのことを取り上げているサイトなど見当たらないのである。寂しいなロック。現在も役者は続けているのであろうか。

忍者番号十七番

なるべくマイナーな作品を取り上げようと思っているのだが、この「忍者番号十七番」(64年ごろ)も知ってる人がいるのか?というようなコアなドラマである。まず、64年ごろと書いているように正確な放映時期がわからない。単発か連続なのかもよくわからない。あの「テレビドラマデータベース」にも収録されていない代物なのである。わかっているのは、当時子役の二瓶康一こと火野正平が初の主演を務めたドラマであるということだ。まあタイトルどおり少年向けの時代劇で正平は少年忍者の役だったようである。共演も三木のり平、南都雄二、そして「金八先生」の国井教頭こと茅島成美など結構、名のある人が揃っているようなのに、何故か幻のドラマになっているのである。火野正平の研究(ファン)サイトから引っ張ってきたネタだが、知っている人はいるのだろうか。

小さな恋のものがたり

前作「だから大好き」の後を受けて始まったのが「小さな恋のものがたり」(72年)である。タイトルからもわかると思うが、いま現在も続いているみつはしちかこの有名なマンガを原作にしたドラマである。主演は引き続き岡崎友紀と沖雅也で、当然ふたりがチッチとサリーということになる。主題歌も引き続き岡崎の「ファーストラブ」が使われており、いかにも急に制作が決まったドラマという感じである。原作のほうは私の生まれた62年にスタートしたというから恐れ入る。「ゴルゴ13」や「こち亀」もかなわない長期連載である。単行本のほうは年一冊のペースということで、39冊目が今年出たようである。マンガの実写化は今でもそうだが、キャストのイメージが違うとか色々批判がでるものだが、このドラマは先に役者がいて企画は後から(それも急遽)決めたものなので、批判も多かったのではないだろうか。この当時すでに連載10年目で、それなりに人気もあったはずだし。他の出演者は前作からの下条正巳に加え、奈美悦子、「おれは男だ」の三城康裕などである。ちなみに84年には、単発のアニメが作られており、声のほうは「金八先生」の伊藤つかさ、「うる星やつら」の古川登志夫が演じている。

だから大好き

岡崎友紀といえば、70年代前半に絶大なる人気を得ていた女優である。70年の「おくさまは18歳」を皮切りに74年まで立て続けに6本の主演ドラマが作られているが、その中ではかなりマイナーなのが「だから大好き」(72年)である。まあそれもそのはずで、14話で打ち切りとなっているのである。岡崎はパール王国の王女様(日本人とのハーフ)という設定に無理がありすぎたのであろうか。相手役はあの沖雅也だが、自分が沖を知ったのが同年に始まる「必殺仕置人」だったので、クールでワイルドなイメージがついてしまい、こういうラブコメにはとても違和感を感じてしまう。出演は他に小松政夫、久里みのる、アトムの父・下条正巳などで、監督は「ハレンチ学園」の丹野雄二であった。しかし、TBSから岡崎を引っ張ってきた日テレにとっては大誤算だったであろう。まあ人気物を出しただけでは視聴率は稼げないということだ。

ピーマン80

またドリフつながりの話題だが、「全員集合」のプロデューサーは居作昌果という人である。ちなみに、いづくりよしみと読む。苗字も名前も一発で読める人はまずいないのではないか。その彼が全員集合のスタッフらと制作した映画が「ピーマン80」(79年)である。ビデオ化もされておらず、そんなに古い作品ではないが(25年経過しているが)、知ってる人もあまりいないのではないだろうか。私自身、先日のCS放送で初めて存在を知った。タイトルが示すようにコメディ映画である。TBSのプロデューサーらしく「Gメン75」のパロディであろうか。主演はドリフではなく、何故か谷隼人とずうとるびの新井康弘である。谷が怪盗で、新井は間抜けな大学生、それにヒロイン役となる真行寺君枝とアンルイスが絡むといった感じの映画だ。ドリフがステージでやるようなコントを新井が延々とやるのだが、まあこれがつまらない。全編の半分くらいをそれに費やしている。見どころはその人脈を生かしたちょこちょこと出てくるゲストだちであろう。ピンクレディーにクールファイブ(前川、内山田、宮本、小林が登場)、せんだみつおに湯原昌幸、左とん平、伊東四朗、ずうとるびの他の三人、ドリフは出ないが荒井注とハナ肇、谷啓などが入れ代り立ち代り登場する。そして谷隼人が出演していた「明日の刑事」(谷は46話で殉職)のメンバー坂上二郎、田中健、志穂美悦子、鈴木ヒロミツ、梅宮辰夫などがそのまま日の出署の刑事として登場するが、谷との絡みはないのが残念である(ちなみに田中と志穂美はセリフなし)。とまあ本編は措いといて、誰が出てくるのかを楽しむ作品といえよう。ビデオ化されないのがわかる気がする。

昭和元禄ハレンチ節

ドリフにいかりやと加藤を残して独立した四人組がドンキーカルテットだが、当時で印象に残っているのはリーダーの小野ヤスシだけである。70年代の初めには解散したようなので、小学生だった自分があまり知らないのも無理はない。今や催眠術師として有名なジャイアント吉田や「11PM」でCM前にウイスキーを持って出てくるヒゲのおっさん(飯塚文雄)が、そのメンバーだったことを知ったのはずっと後のことだ。もう一人の猪熊虎五郎については全く印象がない。その猪熊は見たことがないので知らなかったが、NHKの人形劇「プリンプリン物語」で声優をしていたようだ。シドロとモドロというコンビで相手役が「ピンキーとキラーズ」のパンチョ加賀美という、非常に妙な組み合わせである。そんな四人が出ていた映画が「昭和元禄ハレンチ節」(68年)である。調べると当時の人気芸人総登場というような作品で、ドンキーと組んだりもしていた牧伸二をはじめに、立川談志や東八郎のいたトリオ・スカイライン、晴乃チック・タックに京唄子、喜劇役者である伴淳三郎、石井均、藤村有弘、由利徹、そして何故か「帰ってきたヨッパライ」のザ・フォーククルセイダースなどが出ている。ちなみに同年の映画「喜劇・泥棒学校」のもドンキーは出ているがメンバーが飯塚文雄から祝勝に替わっている。その飯塚文雄は03年に他界している。合掌。

ドリフターズですよ!前進前進また前進

前述の「なにはなくとも~」が松竹のシリーズの第1作なら、「ドリフターズですよ!前進前進また前進」(67年)は東宝のシリーズ第1作である。これは数年前ビデオで見たのだが、あんまり内容を覚えていない。ラストシーンで、五人が海岸でタイトル通り「前進前進また前進」と唄って踊るのが妙に印象に残っているくらいだ。数本しか見ていないがドリフ映画が面白かったという印象がない。本作では設定が解散するヤクザの組員ということで、小池朝雄や天本英世のような強面も出演している。ヒロイン陣も松本めぐみ、大原麗子、酒井和歌子と奇麗どころを揃えており、藤田まことや何故かスマイリー小原なども出ている。この後75年まで、ドリフ映画は作られるが、74,5年の4本は荒井注が脱退したので、当然志村けんに替わっている。いずれも未見なのだが、まだ志村に人気が出てない時代ということもあり、あまり存在感がないそうである。彼の人気が出るには映画の終了した翌年くらいからである。

なにはなくとも全員集合

ドリフターズの映画が21本もあるとは知らなかった。大きく分けると松竹の「全員集合」シリーズ16本と、東宝の「ドリフターズですよ」シリーズ5本である。何本かは見たと思うが、どれを見たのかはタイトルからは判断できない状態である。どちらのシリーズも67年にスタートしているが、先に公開の「なにはなくとも全員集合」がその記念すべき1作目ということになる。正直見たことはないのだが、どうやらドリフより三木のり平が主役という感じのようである。のり平、加藤、仲本の勤めるローカル鉄道会社のある街に、いかりやと荒井のいるバス会社が乗り込んできて、せめぎ合いを繰り広げるといったストーリーだ。ブーはどこへ行ったのかと思えば旅館の主人という役で、まあ思いっきり脇役である。映画でも五人一緒という形が普通であるドリフが三分割されているのが逆に新鮮かもしれない。まだテレビの「全員集合」は始まっていないが、すでにドリフを表すフレーズとして登場している。そういえば、荒井注はいかりやより3歳年上だったということで、6つもサバよんでいたことが後に発覚したが、高木ブーももっと若く発表されていたと記憶している。いかりやが亡くなった時、ブーも70を超えていたのに驚いてしまった。いつの間に33年生れに戻したのであろう。