殺されるのは御免だ
番外編・円谷プロ三面記事
恐怖劇場アンバランス
円谷プロは怪獣物だけでなく、特に初期は怪奇・恐怖物に力を入れていた。「怪奇大作戦」は勿論のこと、「ウルトラQ」だってもともとは、怪奇・恐怖物として作られている。しかし、一番怖いのは「恐怖劇場アンバランス」であろう。この作品は69年から制作されながら、放映は73年という数年間オクラ状態であったという、いわくつきである。13話のオムニバスで、ホスト役が青島幸男。中でも妙に印象に残っているのが、第2話の「死を予言する女」である。監督が藤田敏八、脚本が「金八先生」の小山内美江子、主演がいまや名演出家の蜷川幸雄というメンバーだけ聞くと円谷プロとは想像できない回だ。簡単にいうと、蜷川扮する作詞家が見知らぬ女(楠侑子)に「明日の12時13分に死ぬ」と宣告され、結局その時間通り死んでしまうという話。数年前CSで放映された際、この回だけは記憶に残っていた。話は変わるが、円谷一族について人間関係が良くわからんので、ちょっと調べてみた。円谷英二の長男が一、次男が皐(のぼる)、三男が粲(あきら)である。長男が棒一本なのに、何故弟二人はぱっと見読めない難しい漢字なのだろう。そして一の長男が昌弘、次男が英明、三男が「宇宙刑事シャイダー」こと浩、長女が又紀仁美こと一美である。一美は後妻の子供らしい。そして皐の長男が現・円谷プロ会長の一夫、粲の娘が歌手だった憂子である。10枚目のシングル「Confused Memories」がアニメ「金田一少年の事件簿」の主題歌になり、ヒットしたのだが、それが最後のリリースとなったようだ(結婚して引退)。円谷一族というと早逝のイメージがあるのだが、一が41歳、浩が37歳で亡くなっているからだろう。皐もCDを出してまもなく亡くなったため(享年60歳)、そういうイメージを強めている。長引きそうなので以下次項。
いまに見ておれ
青春太閤記・今に見ておれ
あひるヶ丘77
天下の若者vs若い季節
騎馬奉行
CSで「騎馬奉行」(79年)が始まった。これも本放送以来初めて見るので、かなり忘れている部分が多かった。というかほとんど覚えてなかった。まず主演の市川染五郎(現・松本幸四郎)演ずる黛内蔵助が何の奉行だったか忘れていたが、火盗改メであった。火盗改メと言えば長谷川平蔵、つまり鬼平と同じ身分である。でも「奉行」ではなく「長官」なのだが。そして五人の部下たちで、記憶にあったのが、その中ではマイナーな存在の「笛吹童子」こと岡村清太郎と「はぐれ刑事純情派」の大場順で、加藤武、伊東四郎、大出俊のメジャー俳優のことは何故か忘れていた。他にも内蔵助の妻役でまだまだ元気だった夏目雅子、中尾彬夫人の池波志乃、悪役一辺倒ではなくなっていた志賀勝、そして老中役で丹波哲郎といったメンバーが出演している。久しぶりに見た感想を一言で言えば「けっこう面白い」である。だから当時見ていたのだろうが、時代劇の中では「正義のお役人」ものは、あまり好きなジャンルではないのである。役人が悪党でないと「ぬるい」話になりがちなのだが、これは途中で大出俊が殉職するなど、けっこうハードな展開もあるようだ。意外だったのが、これが東映の作品だったこと。染五郎が主役で丹波や志賀くらいしか東映っぽい役者がいないので、そう思ってしまったが、「水戸黄門」だって東映の作品だし、意外なこともないか。