豹の眼(テレビ版)
映画版の話題が出たところで、テレビシリーズの「豹の眼」(59年)についても触れておこう。これはあの「月光仮面」の後番組であり、主演も大瀬康一がそのまま引き継いでいる。前半は映画版とほぼ一緒で、アジアを舞台に大瀬演じる杜夫青年が活躍する無国籍アクションという感じである。数年前にCSで放映されたのだが、個人的にこういったタイプの話があまり好きではないので、2話ほど見てやめてしまったのである。しかし日本編になるとガラリと変わって、現代なのに怪傑白頭巾こと「笹りんどう」が敵の「紫の忍者」と戦う話になるそうである。笹りんどうの存在は知っていたのだが、豹の眼に登場するとは知らなかったのである。ちょっと見てみたかった。やはり仮面のヒーローがいなければ物足りなかったということか。前項でも書いたとおり「豹の眼」って敵の秘密結社のはずだが、日本編ではタイトルが成立しないのでは?さて、他の出演者だが、「底ぬけ脱線ゲーム」に良く出ていた海野かつお、童謡歌手だった近藤圭子、映画版の主役だった北原義郎、そしてお馴染みの天津敏に牧冬吉。牧冬吉はこれがテレビデビューだったようである。ちなみに悪役であった。二人がブレイクするのはともに「隠密剣士」である。
豹(ジャガー)の眼
「豹の眼」というと、大瀬康一主演のテレビシリーズを思い出す人の方が多いと思うが、ここではテレビに先駆けること3年、56年に公開された映画について述べる。まず何といっても驚くのが主演が北原義郎であることだ。北原というと、どうしてもインテリっぽい科学者とか、医者とか、会社や警察の幹部とかといった役柄が思い浮かび、正義のヒーロー(変身するわけではない)という役は想像しにくい。実際に見てみると、まあ確かに、当時はまだ二十代でハンサムではあるが、なんかこう違和感を感じてしまうのだった。念のために言うと「豹の眼」というのは秘密結社の名前であって、ヒーローの名ではない。私も勘違いしていたりしたのだが。そのボスであるジャガーを演じるのは「マグマ大使」のアース様こと清水元、ヒロインの沙利は藤田佳子が演じている。まだまだ映画の時代ということもあり、前後編に分かれており、一週間後に後編が公開されている。何故か正式タイトルが「青竜の洞窟」で、豹の眼・後編とか但し書きがついていない。不親切な話である。当時はこういった公開方式がとられることも結構あったようだが、この作品一本が40分強、二本併せても1時間30分に満たないのである。一本にしてしまえばいい じゃんかと、今ツッコミを入れてもしょうがないのだけれども。
わんぱく砦
忍者番号十七番
小さな恋のものがたり
だから大好き
ピーマン80
またドリフつながりの話題だが、「全員集合」のプロデューサーは居作昌果という人である。ちなみに、いづくりよしみと読む。苗字も名前も一発で読める人はまずいないのではないか。その彼が全員集合のスタッフらと制作した映画が「ピーマン80」(79年)である。ビデオ化もされておらず、そんなに古い作品ではないが(25年経過しているが)、知ってる人もあまりいないのではないだろうか。私自身、先日のCS放送で初めて存在を知った。タイトルが示すようにコメディ映画である。TBSのプロデューサーらしく「Gメン75」のパロディであろうか。主演はドリフではなく、何故か谷隼人とずうとるびの新井康弘である。谷が怪盗で、新井は間抜けな大学生、それにヒロイン役となる真行寺君枝とアンルイスが絡むといった感じの映画だ。ドリフがステージでやるようなコントを新井が延々とやるのだが、まあこれがつまらない。全編の半分くらいをそれに費やしている。見どころはその人脈を生かしたちょこちょこと出てくるゲストだちであろう。ピンクレディーにクールファイブ(前川、内山田、宮本、小林が登場)、せんだみつおに湯原昌幸、左とん平、伊東四朗、ずうとるびの他の三人、ドリフは出ないが荒井注とハナ肇、谷啓などが入れ代り立ち代り登場する。そして谷隼人が出演していた「明日の刑事」(谷は46話で殉職)のメンバー坂上二郎、田中健、志穂美悦子、鈴木ヒロミツ、梅宮辰夫などがそのまま日の出署の刑事として登場するが、谷との絡みはないのが残念である(ちなみに田中と志穂美はセリフなし)。とまあ本編は措いといて、誰が出てくるのかを楽しむ作品といえよう。ビデオ化されないのがわかる気がする。
昭和元禄ハレンチ節
ドリフにいかりやと加藤を残して独立した四人組がドンキーカルテットだが、当時で印象に残っているのはリーダーの小野ヤスシだけである。70年代の初めには解散したようなので、小学生だった自分があまり知らないのも無理はない。今や催眠術師として有名なジャイアント吉田や「11PM」でCM前にウイスキーを持って出てくるヒゲのおっさん(飯塚文雄)が、そのメンバーだったことを知ったのはずっと後のことだ。もう一人の猪熊虎五郎については全く印象がない。その猪熊は見たことがないので知らなかったが、NHKの人形劇「プリンプリン物語」で声優をしていたようだ。シドロとモドロというコンビで相手役が「ピンキーとキラーズ」のパンチョ加賀美という、非常に妙な組み合わせである。そんな四人が出ていた映画が「昭和元禄ハレンチ節」(68年)である。調べると当時の人気芸人総登場というような作品で、ドンキーと組んだりもしていた牧伸二をはじめに、立川談志や東八郎のいたトリオ・スカイライン、晴乃チック・タックに京唄子、喜劇役者である伴淳三郎、石井均、藤村有弘、由利徹、そして何故か「帰ってきたヨッパライ」のザ・フォー ククルセイダースなどが出ている。ちなみに同年の映画「喜劇・泥棒学校」のもドンキーは出ているがメンバーが飯塚文雄から祝勝に替わっている。その飯塚文雄は03年に他界している。合掌。