8時だよ 出発進行!
逢いたくて逢いたくて
60年代はここでよく取り上げるGS映画に加え、歌謡映画というのも結構作られており、「逢いたくて逢いたくて」(66年)も園まりの同名ヒット曲を本人主演で映画化したものである。ストーリーは歌手園まりと瓜二つの主人公(もちろん二役)が偶然出会い、一週間だけ入れ替わってそれぞれの代わりを演じるという、まあ昔ながらによくあるお話である。相手役が当時はまだまだアクション路線にいた渡哲也、他に松原智恵子に太田雅子(梶芽衣子です)、何故か山内賢のいない「ヤングアンドフレッシュ」の面々(和田浩治、杉山元、木下雅弘)、そして園まりと渡辺プロ三人娘と言われた中尾ミエ、伊東ゆかりも出ている。まあこの中では園が一番男受けするタイプだと思う。そして、おそらく映画初出演のザ・ドリフターズも登場する。お馴染みのの五人(もちろん志村ではなく荒井注)になってまだ三年目、「全員集合」もまだ始まっておらず、徐々にお茶の間に浸透していた頃であろう。この映画の中では、それほどパッ としていないようだ。しかし翌年から、彼らが主演の映画が作られるのである。
宇宙快速船
宇宙人東京に現わる
空飛ぶ円盤恐怖の襲撃
なんか面白いネタになるような映画はないかなあと調べてると、一つのタイトルが目にとまった。それが「空飛ぶ円盤恐怖の襲撃」(56年)である。当時の外国SF映画にありそうなタイトルだが、あの新東宝の作品で(制作は国光映画)「スーパージャイアンツ」前年の映画である。となるとかなり稚拙な特撮を想像してしまうのだが、なにしろ見たことがないので何ともいえない。円盤が東京上空に飛来、中からロボットが現れ街を破壊する。しかし開発されたR1号ロケットの陽子破壊砲によって円盤は消滅するというような話らしい。主演の新聞記者に新東宝スターの高島忠夫、博士役に殿山泰司、助手役になんと天知茂といった布陣である(しかし天知茂は新東宝のどんな映画にでも出ているなあ)。ちなみに脚本の関沢新一が監督もかねている。ロボットやら円盤やらの出来を見てみたいのだが、どうやらこの作品フィルムの所在が不明らしいのだ。同年に制作された大映の「宇宙人東京に現わる」は結構有名なのに、こちらはほとんど知られていないのはそいうい理由であろう。フィルムの発見を密かに願っている次第である。
殺されるのは御免だ
番外編・円谷プロ三面記事
恐怖劇場アンバランス
円谷プロは怪獣物だけでなく、特に初期は怪奇・恐怖物に力を入れていた。「怪奇大作戦」は勿論のこと、「ウルトラQ」だってもともとは、怪奇・恐怖物として作られている。しかし、一番怖いのは「恐怖劇場アンバランス」であろう。この作品は69年から制作されながら、放映は73年という数年間オクラ状態であったという、いわくつきである。13話のオムニバスで、ホスト役が青島幸男。中でも妙に印象に残っているのが、第2話の「死を予言する女」である。監督が藤田敏八、脚本が「金八先生」の小山内美江子、主演がいまや名演出家の蜷川幸雄というメンバーだけ聞くと円谷プロとは想像できない回だ。簡単にいうと、蜷川扮する作詞家が見知らぬ女(楠侑子)に「明日の12時13分に死ぬ」と宣告され、結局その時間通り死んでしまうという話。数年前CSで放映された際、この回だけは記憶に残っていた。話は変わるが、円谷一族について人間関係が良くわからんので、ちょっと調べてみた。円谷英二の長男が一、次男が皐(のぼる)、三男が粲(あきら)である。長男が棒一本なのに、何故弟二人はぱっと見読めない難しい漢字なのだろう。そして一の長男が昌弘、次男が英明、三男が「宇宙刑事シャイダー」こと浩、長女が又紀仁美こと一美である。一美は後妻の子供らしい。そして皐の長男が現・円谷プロ会長の一夫、粲の娘が歌手だった憂子である。10枚目のシングル「Confused Memories」がアニメ「金田一少年の事件簿」の主題歌になり、ヒットしたのだが、それが最後のリリースとなったようだ(結婚して引退)。円谷一族というと早逝のイメージがあるのだが、一が41歳、浩が37歳で亡くなっているからだろう。皐もCDを出してまもなく亡くなったため(享年60歳)、そういうイメージを強めている。長引きそうなので以下次項。