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ある在宅ワーカーのつぶやき

みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

多くの方が翻弄されていると思われる、通則7の関係です。

私はこの表記をするのを、つい一昨日指摘されて知りました。

 

このルールの最も恐ろしいところは、対象が「慣用が固定していると認められる次の語」(用字用例辞典14ページ1行目より引用)という、その適用の線引きがいまいちはっきりしていないところにあるでしょう。「慣用が固定していると認められる」とどう判断しているのかということが全く分からないということです。

 
このブログでも、これまでこの通則7の関係は「取組」「振込」「出入口」などを取り上げてまいりました。それらは確かに送り仮名なしの表記をよく見かけることがありますけれども、この「くじ引」については私は人生で初めて見た表記のような気がしまして。いや、「くじ」が漢字表記のは見たことあると思うんですが、そもそも「●●引き」は「取引」や「字引」「手引(※マニュアルの意のとき)」など旧ルールから送り仮名略のものは幾つかあったものの、今回の改訂でそのほかがどれもこれも変わったわけではなくてですね。
 
……まあ、言い訳しても仕方ないです。「くじ引」という項目は用字用例辞典にちゃんとあるので、100%私の確認不足です。
まだまだ山ほど抜けはあると思いますが、これからも一層精進してまいります……。
 
 

新訂で表記が変わったわけではない言葉です。

今さら記事にしているということは、ええそうです、私はこの表記をすべきことに最近気づきました。(大ショック)

 

一応言い訳をさせていただくと、私がこの言葉を知ったのは小学校か中学校の国語の時間で、もともとの意味である「昔の歌文、特に和歌に用いられる修辞法の一。一定の語句に冠してこれを修飾し、または語調を整える言葉。普通は5音、まれに3音・4音などのものもある」(デジタル大辞泉より)での用い方についてでした。そこではもう一つの表記の「枕詞」で教わりまして、大人になってからは「前置きの言葉」(デジタル大辞泉より)という意味でしか使ったことはないですが、そのままの認識で数十年過ごしてきたわけであります。

辞書を見ても「枕詞」のほうが先に記載されているので、一般的にも「枕詞」のほうがよく使われているのではないですかね……。

 

とはいえ、用字用例辞典では「言葉」を使うのがルールです。用字用例辞典の「言葉」の項を見ても例外表記の記載はありませんし、固有名詞以外は全て「言葉」で表記すべきでありましょう。

いつまでたっても次々出てくる確認不足による誤りですが、一体まだどれだけ残されているのでしょうか。いつかなくなる日が来るのでしょうか……。

新訂で新しく追加されたと思われる言葉です。「思われる」というのは、日本語の「ほ」の部分にも外来語の「ホ」の部分にも記載がなかったからで、もしかしたら「Q&A」のように最初のルールの部分にはあったかもしれないという意味です。(もう面倒なのでそこまで見ません)

新訂では外来語の「ホ」のところに項目として「ホチキス」とありますが、「ホッチキスとも」という記載がありますので、どちらの表記でもよいかとは思いますが、私が以前納品した仕事は「ホッチキス」にしていたものが校閲が入って「ホチキス」になっていました。用字用例辞典の項目どおりのほうが無難かもしれません。

 

さて、日本では、このホチキスをステープラーとも呼びます。両方とも英語由来の外来語で、二つは日本では全く同じものを指す言葉です。ただ、多分一般的にはホチキスと呼ぶことのほうが多いでしょう。

ところが、私がいつも使っている英語辞典には、ステープラー(stapler)は載っていてもホチキス(Hotchkiss)は載っていません。そうです、英語でホチキスと言っても通じないのです。

 

どうしてこうなったのかといいますと、そもそもが日本で初めて入ってきたステープラーがHotchkiss社の製品で、輸入した日本の会社がその社名を商品名の一部として用いたところ、それが名称として定着してしまったということのようです。

 

こういう、商品名がそのものを指す普通名詞のようになってしまったものはほかにも結構ありますよね。例えばセロテープなどですが、セロテープはまだセロハンテープのことですから何となく分かるとして、小さな子供にステープラーは今の日本では通じないのではないかと思います。

でもホチキスは逆に日本だけでしか通じない。言葉は本当に奥深く面白くて、しかし難しいです。

テープ起こしをする際、実際作業に使う音声、入力に用いるワードファイル、用字例の確認に用いるエクセルのマイ辞書ファイル、資料として受領しているPDFファイル等、様々なファイルを開く必要があります。また、納品時にはメールで報告をしますし、調べ物はブラウザを使います。パソコンの画面はいつもいっぱいいっぱいです。

デスクトップにアプリケーションのショートカットは置いているんですが、作業中は大抵ほかのウインドウで隠れているため、デスクトップを見ようとすると、必要なところに表示されているウインドウを移動させたり隠したりする必要があります。

 

ここ数回の記事でもうこの先に書くことは予想できるかと思いますが、個人的にそれは非常に面倒くさいです。

そこで役立つのが、タスクバーにアプリケーションのショートカットを常駐させる機能です。

下の画像で、アイコンだけ表示されているのがタスクバーにアプリケーションをピン留めした状態です。このアイコンをワンクリックすることでアプリケーションが起動します。

 

ではこれはどうやってするかというと、基本的にタスクバーには開いているファイルが表示されているかと思いますが、その状態で、ピン留めしたいアプリケーションのファイル名のところを右クリックします。

すると下の図のようにメニューが表示されるので、

※資料が一太郎ファイルのこともあるので、私はパソコンに一太郎ビューアを入れています。ただ使用が超低頻度なので常駐はさせていないです。

この中から「タスクバーにピン留めする」を選択すれば完了です。

無事ピン留めされたら、その部分は「タスクバーからピン留めを外す」に変わります。

 

で、この機能で便利なのは、アプリケーションを起動できるだけではありません。

まず一つ、ピン留めしたアプリケーションは、アイコンを右クリックすることで使用したファイルが表示され、それをクリックすると一発で目的のファイルを表示できるんです。

下の画像で、「最近使ったアイテム」の下にあるものですね。

さらに、この画像を御覧になって気になった方もおられたかと思いますが、一番上に「ピン留め」という項目があって、ファイル名が表示されています。これは、その履歴ファイルの中からさらにピン留めをして、常にそのファイルを上部に表示させておくことができるものです。

画像は省略しますが、最近使ったアイテムのところにカーソルを合わせると、右端に押しピンマークが出てくるので、そこをクリックすればピン留め完了です。

表示されている「用語集」は私個人用の用字用例辞典ファイルですが、毎回使うものなのでここに配置して、いつでもさっくりと起動できるようにしています。

 

このファイルのピン留めもアプリケーションのピン留めも、非常に役立つものです。特にファイルのピン留めのほうは、目的ファイルのあるフォルダを開くという作業や、あるいはアプリケーションから開く場合は履歴から目的ファイルをクリックして開くという作業がなくなるため、スムーズに作業が始められる助けになっていると感じています。

まあ、タスクバーにものを常駐させるのはメモリを多少食うっぽいので必要最低限のほうがいいとは思いますが、非常にお勧めの機能です。

大分前にちらっと書いたことがあるような気もしますが、テープ起こしの仕事では、間違った発言に突っ込みを入れるのも仕事の一つです。それは、事実と異なることを言っていないかどうかということのほかに、ほかの人の発言とそごがないかというのも含まれます。

 

と言うとめったに起こらないことのようにも聞こえますが、もうそろそろ始まっている議会の話の中では、結構よくあります。というのが、予算や決算に関しての金額に関しては、結構言い間違いが多いのです。

例えば質疑で何かの予算金額を問われて、答えがあったとします。多くの場合質問した側はもう一歩深い質問をするのですが、その際に「今予算は○円とおっしゃいましたが」などと先ほど聞いた予算金額を繰り返すことがよくあるんですが、これが結構間違っていることが多いです。

 

それで、答えを聞きながら次の質問を考えてとなるので、覚え間違いだろうがメモの取り間違いだろうが単純な言い間違いだろうが間違うのは仕方ないんですけど、テープ起こしの作業としてはここで前の発言との一致を確認するというステップが必要となります。

 

ここで確認するために画面を一旦スクロールして、さらに戻すこととなりますが、前の発言がすぐ前ならいいんですけど、確認したい発言が現在の位置とちょっと離れたところにあると、捜しながらスクロールするという操作が必要になります。そして、恐ろしいことにスクロールしている間に確認すべき内容が脳から消え去ってしまうこともあるわけです。

 

まあそんな鳥頭は私だけかもしれませんが、そのようなことを回避できる機能がワードには備わっています。一つのファイルを複数画面で開くことができるのです。

ワードの上部の青いところには通常ファイル名が表示されていますが、そこに「 - 1」「 - 2」と連番がついているのがお分かりでしょうか。これは同じファイルの一つ目の画面、二つ目の画面というのを表しています。

例では全く同じ状態のままですが、倍率やウインドウサイズを変えたり、片方だけ検索をかけたりすることができる、完全に独立したウインドウとして動作します。もちろん片方への変更は双方のウインドウに反映されます。見た目は違えども、内容は全く同じものとなります。

これを使えば、前の発言の部分を二つ目のウインドウで表示させて、今の発言と見比べながら内容を確認でき、なおかつ、確認が終わっても元の画面は一切動かしていないわけですから、スクロールして元の場所に戻るという作業も不要になるわけです。

 

この機能をどうやったら使えるかというと、表示のリボンの中央やや右側にデフォルトであります「新しいウインドウを開く」というボタンをただ押すだけです。すると、現在のウインドウと全く同じ見た目のウインドウがもう一つ開きます。

私は頻繁に使うのでもちろんボタンをクイックアクセスツールバーに入れていますし、むしろそれぞれの表示位置と表示サイズを用途に合わせて指定したマクロを二つほどクイックアクセスツールバーに入れています。地味だけれども役立つこの機能、ぜひ皆さんも使ってみてください。