このブログで新訂の変更に触れ始めてすぐごろに、複合語の表記ルールの大幅変更について触れました。通則6の「複合語の送り仮名は、その複合の語を書き表す漢字の、それぞれの音訓を用いた単独の語の送り仮名のつけ方による」というもので、その関係で頻出語において大量にひどく面倒な書き分けが必要になったと記載したと思います。
これはその関係かと思いきや、通則6の次にあるもので、通則7「複合の語のうち、次のような名詞は慣用に従って、送り仮名をつけない」によるものです。前の記事でまとめて触れておけばよかったのですが、これによっても、ちょっと前の記事の中であった「ただし書」のように、死ぬほど頻出語が表記変更されています。
具体的にではどう変わったかというと、前のルールでは、基本「取り組み」で、「好取組」のみが例外として送り仮名なしであり、つまり送り仮名なしの表記を使うことはほぼなかったんですが、今回の改訂によって、「取り組みます」のような動詞の活用形のときは送り仮名つき、そうでなく名詞のときは「取組」で送り仮名なしということになりました。
これがまた、めちゃくちゃ出てくるんですよ、動詞も名詞も。どれだけ多いかというと、例えば令和2年5月の1か月間の国会議事録で検索してみますと、送り仮名ありは1,237件、送り仮名なしは1,343件もヒットします。会議の数自体が多いにしても、これらが大変な頻出語であることは御理解いただけたかと思います。
なのですぐ覚えられはしたのですが、違和感は消えません。8年近くも送り仮名つきに慣れ親しんできましたからね……。
本当に何でこんなに変わってしまったんだろうと、作業中ついつい遠い目になってしまう今日この頃です。