このたびの改訂で表記を分けることになったものですが、個人的にはうれしい変更です。
というのが、旧ルールでも記事にしているんですが、個人的にどうしても「粘着テープ」を「張る」と書くのに違和感が拭えなくて、ずっと納品前のチェックリストから「張る」を削除できなかったからです。
辞書を見ますと、「貼る」は「張る」の項目の中にあり、該当の意味には「「貼る」とも書く」(デジタル大辞泉より)と記載があるのでどちらも日本語としては正解なんですが。
用字用例辞典の用例を見ますと、「貼る」は「紙・切手・膏薬・タイル・レッテル-を貼る」とありますから、「張る」との書き分けは、辞書で「「貼る」とも書く」と記載のあります「のりなどでくっつける」「板などを平らに並べて打ちつける」(デジタル大辞泉より)とも一致していると思われます。
さて、ここまでですと非常に単純な、分かりやすい表記変更のように思えますが、ちょっと気をつけなくてはならないなと思うのが、用字用例辞典の「張り」の項目に記載があるのですが、「タイル張り」です。
そうです、ついさっき挙げた「貼る」の用例では「タイルを貼る」とありましたが、「タイル張り」のときは「張る」なのです。ええー……。「張り」の項目にしっかりと注意すべき事項として「タイルを貼る」と記載がありますから、誤植ではあり得ません。なぜかは全く分からないのですが……。
そして、もしかしたら「床」「瓦」なんかも同様の扱いの可能性があり得ます。用例がないので何とも言えませんが……。
新訂の変更、奥深過ぎて泣けてきます……。