2019年4月頭の大阪晃生ショー劇場における、夢乃うさぎさん(晃生所属)のデビュー模様を、「とびっきりのお絵描きさん」という題名で語りたい。

 

 

今週の香盤は次の通り。①夢乃うさぎ(晃生)、②雛形ひろ子(TS)、③葵マコ(DX東寺)、④愛沢真実(晃生)、⑤星乃結子(道劇) 〔敬称略〕。

 

今週は、夢乃うさぎさんのデビュー週。2019年に入って琴叶さんに続く二人目の新人デビューとなる。

 

 最初に、夢乃うさぎさんからプロフィールを頂いたので、ここでメモしておきたい。

・2019年4月1日、大阪晃生ショー劇場デビュー。

・名前は「自分でつけました」

・AV出演経験なし。

・誕生日 5月13日 

・身長154㎝、Eカップ

・血液型 A型

・出身地 福井

・趣味 編み物

(特技は「特になし」と記していたが間違いなく「お絵描き」(笑))

・好きなもの イチゴ、お肉、口紅

 

 私の第一印象を述べたい。

 外見は若くてとてもチャーミングな女の子。かわいい顔立ちに不釣り合いなほどセクシーなボディ。ぽっちゃり体型だが、女の子は少しぽっちゃりしていた方がそそられる。先輩の相沢真実さんによく似ている感じ。

 ちなみに、今回の出演メンバーはみなさんお尻が大きい。雛形ひろ子さんは別格に大きいが、他のメンバーも(葵マコさん以外は)お尻が大きい。私は大きいお尻が好きなので今回の香盤はたまらない。だから四日間もいるわけ笑。

 性格は明るく気さく。

 私と相性が合うかどうかが一番の問題なのだが、彼女には大変な特技があり、私を喜ばせている。というのは、うさぎさんは「とびっきりにお絵描きが上手」なのである。只今お絵描きブームの私としては嬉しい悲鳴の状態。

 初日の一回目ポラタイム、私のお絵描きフレンドの相沢真実さんが「太郎さん、今度デビューしたうさぎちゃん、めっちゃお絵描きが上手よ。私なんかよりずっと凄いの。私が、太郎さんがお絵描きが好きだからたくさん描いてあげるように頼んでおいてあげるね。」と耳打ちしてくれた。思わずハイテンションになる私。

 考えてみれば、私は踊り子さんにお絵描きをお願いするのに全力をかける。面倒なことをお願いするのだから嫌な顔をされて嫌われたら大変なので細心の注意をはらう。まさに女性を口説くほどの気合を入れる。だからこそ、私のお願いを受け入れてもらい、お絵描きをGETすると無上の喜びを得る。

 今回はすんなりと事が運ぶ。しかも、うさぎちゃんのお絵描きのレベルに狂喜した。絵がめっちゃ上手い。毎回ポラの裏に女の子のイラストが描いてある。しかも毎回表情が違うのにびっくり。二回目に頂いた自画像?には驚いた。まるで画家のデッサン。うさぎさんは絵心があるだけでなく絵の素養があるね。すごい子に遭遇したと思えた。

二日目からは描く対象を私の方からリクエストしてみた。最初にメーテルをお願いしたら大満足の絵が返ってきた。これは凄い。大感激して、すぐさま次に、かぐや姫もお願いしてみた。今までかぐや姫なんて描いてもらったことがない。難しい題材かなと思ったら、これまた素晴らしい絵が返ってきた。私は目が点になる。

また、ウサギがストリップをやる様子が描かれる。うさぎちゃんが実際にストリップをやっている自分のイメージなのだろう。これがまた、私の童話「うさぎとカメ」シリーズにぴったり。

 そんなかんなで、これだけ絵で喜ばせてもらったことはない。しかも毎回である。絵の上手さ、スピード感、まさしく私の専属マンガ家にしたいと思える逸材である。私は彼女との出会いは運命である!そう思わせるべく感動している。

 今後、うさぎちゃんを全面的に応援する。今回は四日間まるまる応援できて最高に幸せ。

 

 おっと肝心なステージ模様を話すことを忘れてしまう笑。

 ちなみに、ストリップに関する質問には次のように答えてくれた。

・ダンス経験は「ないです」

→ステージは慣れです。段々上手になっていくから心配ありませんよ。

・ストリップをやった感想としては、「楽しいです」

        →ストリップはまず自分が楽しむことが一番です。お客は自然とそれについていきます。

・今後は踊り子を続ける気はありますか 「はい!!」

        →私がファンとして応援しますから絶対に続けて下さいね。

・仲良しの踊り子さんは「いま同室の相沢真実姐さん」

        

 デビュー作は「選曲は自分です」とのこと。全曲、おじさんも分かるよー。

 さっそくデビュー作の内容を紹介しよう。

 最初に、華やかなピンクの衣装で登場。

 髪は背中まで垂れるロングヘア。後ろに白いリボンを付けて結んでいる。赤い花を中央にしてふわふわした白い髪飾りを付けている。

 肩出しで、胸から下を肩紐で吊るす。よく見ると上下セパレートになっている。上部はピンク、スカート部はピンク地に白を重ねて、だふっとして裾広がり。足元は銀のハイヒール。

 また、ピンクの首輪と、両手首にピンクのサポーター。

 音楽に合わせて軽快に踊る。

 一曲目は、荻野目洋子の「ダンシングヒーロー」。ノリノリ♪

 二曲目は、倖田來未の「め組の人」。更にノリノリ♪

 ここでスカートを脱ぐ。ブラとパンツの上下セパレートになる。濃いピンクのフレンジが垂れる。

 ブラを取ったところで暗転。

 音楽が変わって着替える。

 白い衣装で全身をおおう。まるで身体にターバンを巻いたような感じ。

 頭には後頭部に最初の白いリボンのみ。

 音楽は久保田早紀の「異邦人」。懐かしい曲だ。衣装にマッチしているね。

 そのままベッドへ。

 刺繍入りの白いパンティが見える。それを脱いで右手首に巻く。

 ベッドショーが始まる。大きなヒップがセクシーにうねる。興奮のるつぼ♡

 ベッド曲は、島谷ひとみの「亜麻色の髪の乙女」。選曲のセンスがいいね。

 

 デビュー作としては申し分のない出来。

 ダンス経験はないと言うが、ダンスセンスはいいのですぐに上手くなっていくことだろう。楽しみな新人である。

 平成最後を飾るに相応しい最高の新人さんだ。

 それにしても、この一年の晃生の新人さんは素晴らしい。お絵描き好きの私と相性ぴったし。北原杏里さん、相沢真実さん、そして夢乃うさぎさんと続いた新人三人は全員がお絵描き好きで、私にとって‘お絵描き三人娘’と呼びたい。三人まとめて応援したい。

 

 

2019年4月                          大阪晃生ショーにて

 

 

今回は、H31年1月頭の大阪晃生ショー劇場における、愛沢真実さん(晃生所属)の公演模様を、新作「POLICE」を題材に、「最高のお絵描きさんと出会う」という題名で語りたい。

 

 

  最近の関東の劇場はどこも大晦日には公演しない。大晦日に公演しているのは関西の東洋と晃生の二劇場のみ。そのため今年は大阪で年越しを迎えることにした。また観劇後、仲良しのスト仲間と年末年始に一緒に酒を呑むこともできた。

 年始は晃生のメンバーが一番いい。私は迷わず12/31~1/2の三日間を晃生で過ごした。

その週の香盤は次の通り。①本城ナナ(道劇)、②神崎雪乃 (晃生)、③愛沢真実 (晃生)、④北原杏里(晃生)、⑤浜崎るり(晃生) 〔敬称略〕。

 

 最近の私はお絵描きブーム。今週のメンバーは私のお絵描きさんが揃った。晃生の北原杏里さん、浜崎るりさん、そして道劇の本城ナナさん。これだけでも晃生で決まりだった。

 相沢真実さんは既に二度お会いしており、かわいい新人として気に入っていた。ただ、お絵描きをしてくれるかは未知数であった。今回は彼女をお絵描きのターゲットに絞った。私の戦略としては、先の三人から描いてもらった絵を次々と披露すること。「他の踊り子さんも描くんだから、私も描いてみようかしら」と思わせることであった。

 ところが、結果は私の予想をはるかに凌いだ。ある意味、私の戦略は成功したのだが、真実さんのお絵描き好きは私の想像をはるかに超えるものだった。最初に、今年の干支である猪とキティちゃんのコラボ絵に始まり、毎回毎回絵が届く。キティちゃんやクマのプーさん等真実さんが好きなキャラクターを始め、私が提供したネタのセーラームーンまで次々とお絵描きしてくれる。私は嬉しい悲鳴をあげた。絵の量だけでなく、とてもかわいい絵を描く。こんなにお絵描きの好きな娘は初めて。私は彼女の才能と彼女との出会いに狂気した。これだけで私の今年の年末年始は幸せなものになった。

 真実さんの次のスケジュールが、翌週1月中の京都DX東寺に決まっていたので、私は必ず応援に行こうと心に決めた。

 

  真実さんとは昨年H30年8月中のデビュー週にお会いした。一目で気に入ったので、次の10月中の晃生でお会いした時にデビュー週の観劇レポートを書いて持参した。その反応が良かったので私と相性が合うと確信した。

 その時に二作目の新作POLICE」を拝見していた。今回、もう一度新作を観劇してレポートしたいと考えていた。1月頭の晃生ではお絵描きに夢中になってしまったので、次の1月中の京都でお渡ししようと思う。

 

 さっそく私なりに内容を紹介する。

 デビュー作は選曲がさつき楓さん、振付が星愛美さんでしたが、今回はどうなのかな?

 選曲もいいし、セクシーさがたまらなくグレードアップしている。

 最初に、金バッチの付いた青いポリス帽をかぶって、颯爽と登場。

 なんと服装は、上下セパレートの水着姿。星型や金バッチの付いた紺のブラとパンティ。むちむちとセクシーさ全開。銀のハイヒールを履いて、音楽に合わせて踊る。

 一曲目は、JUJUの「believe believe」。この”ビリビリ”ダンスにビリビリきました♡

 二曲目は、椎名林檎の「暗夜の心中立て」でがらりと雰囲気が変わる。

 この曲に合わせて、白い透け透けのカーディガンを羽織り、赤いバラの花を持って踊る。

 ここで一旦、暗転。

 音楽が変わり、着替える。赤い透け透けのドレス姿。髪を肩下まで垂らす。

 そのままベッドショー。赤い紐パンを右手首に巻く。

 近くに来たのでアクセサリーを目で追う。金のネックレス。左手首にガラスのブレスレット。右手中指に純金のリング。手の爪にキラキラ銀のマニキュア。

 ベッド曲は、YUIの『Please Stay With Me』。

 立ち上がり曲も、YUIの「You」。作詞作曲YUI。改めてYUIの曲はいいね。これは切々とした曲。前に付き合っていた彼が忘れられないという歌かな。「ずっと待っていたの 言えなかったけど」 のところは 「あなたにまた好きって言って欲しかった 当然そんなことは言えなかったけど」 という感じかな。

 ラストに舞台に戻って、赤いバラを手にかざして、幕を締める。

 

   

平成31年1月                          大阪晃生ショーにて

 

●. お絵描きの申し子

 

 今の私はお絵描きブーム。

 ストリップの神様がそのことを慮ってか、‘お絵描きの申し子’を次々に降臨させてくれている。

 TSの黒瀬あんじゅさん、そして晃生から北原杏里さん、愛沢真実さん、そしてついに夢乃うさぎさんが登場した。晃生のお絵描き三人娘ができた。

 特に、夢乃うさぎさんの登場は衝撃的だった。

2019年4月2日、うさぎちゃんがデビューした週、私のお絵描きさんの一人、愛沢真実さんが一緒にのっていて「太郎さん、すごくお絵描きの上手な子がデビューしたわよ。私なんかよりずっと上手だから太郎さん喜ぶわよ。太郎さんがお絵描き好きなことを伝えておくわね。たくさんお絵描きしてもらえるようにね。」と話してくれた。

うさぎちゃんから毎回毎回すばらしい絵が届く。

最初はポラの裏に大きく自画像が描いてある。上手な絵だ。私だけでなく、ポラを買った全員のポラサインに自画像が描かれてある。ポラを買うたびに、毎回違う絵が届く。自画像とか、自分の名に因んだうさぎの絵が多い。コメントは殆どないものの、この絵に圧倒される。よほど絵心のある子だと思わずにいられない。

私の場合は、ポラだけでなく、同封したA4のコピー用紙にも描いてくれる。最初は彼女自身が好きな絵、自画像やうさぎの絵が次々と届く。特に自画像の中にデッサン調のものがあり、絵の心得があるんだなと感じた。

そこで試しに、たまたま書いたばかりの童話、銀河鉄道999とかぐや姫の童話を持っていたので、うさぎちゃんに「できたらメーテルとかぐや姫のイラストを描けないかな」と頼んだら、すぐに素敵なイラストが返ってきた。こんなに素早くかつ上手に描ける人を見たことがない。これにはめちゃくちゃ驚き、かつ嬉しくてたまらなくなった。

私はおそるおそる「よかったら私の専属漫画家になってほしいな」と手紙に書いたら「太郎さんの専属漫画家になってもいいわよ」との返答。嬉しくて涙が出そうになる。

私は歓喜した。私は「この子はストリップの神様が私に与えて下さった‘お絵描きの申し子’だ」と思った。

デビュー週は予定を延長して、四日間(4/2-5)ほど彼女から離れられなくなる。(笑)

このとき、私は、今後はうさぎちゃんの熱烈なファンとして応援することを心に固く誓った。

 

 

2019年4月

 

 

 

●. 新人好きからの豹変。しかし正直、お絵描きがなかったらと思うとぞっとする!

 

只今H31年1月27日~31日の四日間、ミカドに通っている。お目当ては神坂ひなのさん。黒瀬あんじゅさんもいるので、まずまずの香盤といえる。しかし、この二人の新人を除くとつまらないなぁ~。神坂ひなのさんはAVの仕事が忙しく滅多に劇場にのらない。今週は神坂ひなのさんがいるからTS系の劇場に行くが、彼女がいないと本当にマンネリ化した香盤だ。

今のTS系はTS閉館で大和を買って、以前と同じようにミカド・上野・大和の三館体制でやっているのだが同じメンバーがぐるぐる回っているだけでマンネリ化が激しい。

以前の私と違うのは、お絵描きがあるから。KAERAさんを始め、今では玉さんと黒瀬あんじゅさんを主体に、他のメンバーも私のお絵描きに協力してくれるからめっちゃ嬉しい。もし、私が以前のように新人好きで、お絵描きに興味が無かったとしたら、今のTS系は全く魅力がなくなってしまう。先日(2頭の上野)も新人(夢野魔子)デビューが飛んでがっかりしていたくらい。ほんと夢野ように消えた。大和の従業員がわざわざ「太郎さんが好みそうな新人さんだったよ」と事前に情報を流してくれていたので、そのショックは大きかった。

 

なんでこれだけTS系の劇場に魅力がなくなったのか? 以前と何が違うか?

  TSが無くなり大和に変わったからだ。TSというのは東洋の踊り子さんが大好きな劇場だった。たくさんの東洋の踊り子さんが乗っていた。ところが今や東洋の新人さんは殆ど定着しない。

 漸くミカドに乗ったのが紗凪美羽。ところが元AKBの触込みの通り可愛いのだが、客対応が悪く的外れ。次に白鳥すずが乗る。こちらは大盛況になる。ところがエロポラのせいか本人は二度とミカドに乗りたくないと言っている始末。今や関東の劇場によく乗るのが若手では松本ななさんだけ。それ以外はベテランの姐さんだが、既にロートル化していて新鮮味がない。以前のように、東洋のトリクラスでぴちぴちの若手が全く姿を見せなくなった。ある意味、TSは東洋の新人の登竜門だった。狭い劇場でエロさが半端でないが、狭い分アットホームであり、東洋の踊り子はここでエロスを鍛えられた。かわいい上にエロいとなると人気が爆発した。こういう素晴らしいサイクルがTSの閉館とともに無くなった。今更ながらオカケン社長がTSを潰した罪は大きい。

 今のストリップ界が元気がなくなった一番の原因はTS閉館と東洋の新人が出てこない、この二点が極めて大きい。

 ちょうど数年前(H25年早々)、TSも東洋も同じ時期に警察の介入があり、一年弱の休館があった。この時期に先ほどの最高のサイクルがぶち切られた。警察の責任も大きい。

 

 今更ながらだが、ストリップの魅力の大きな部分が新人の加入による新鮮味にある。同じメンバーばかりだとどうしても飽きてくる。男の本質は若い女を求めるものなのだ。なんでもそうだが新陳代謝は大事だ。

 ロックはそのことをよく理解しているから次から次へと新人をデビューさせる。こうして新人好きのストリップ客の心をくすぐる。辞めていく踊り子もいるわけだから、新しい新人を入れて、ストリップファンが逃げないようにする。ところが、ほとんどの新人が使い捨てで、1000円ポラに耐えられずに辞めていく。それでも全くかまわないというスタンス。育てる気はない。売れるいい娘だけ残ればそれでいい戦略なのだ。デビューさせるAV事務所がそれでかまわないと思っているのでOKなのだ。少しでも顔を売ってDVDが売れればいいと割り切っているからだ。そもそも今のロック館の数ではこれだけの踊り子全員を維持できない。仙台ロックをつぶしたあたりから割り切った経営をしている。

 ロック以外の劇場はそうはいかない。固定費を圧縮させようと、できるだけ少ない所属の踊り子を抱え、新人にはお金をかけて少しだけデビューさせて、その費用を全て回収するためにも、全ての新人をしっかり育てようとする。それが劇場としての本来のやり方だと思う。ところが、そういうやり方だと、新陳代謝が遅すぎてマンネリ化が避けられない。

 また、なにより今のように劇場数が20を切る状態になると、乗る劇場が少な過ぎて、抱えている踊り子を回しきれない。そうなると、踊り子はストリップ出演だけで食べていけないという悲惨な状態になっている。

もう限界に近づいている。これで今年の6月末にDX歌舞伎が閉館する予定。六人香盤なので影響は大きい。次に来年の春には広島も危ない。(広島は既に閉館している予定だったがたまたま都市計画が遅れていて、かつかつ続けているに過ぎない。都市計画が動きだしたら確実に閉館となる。)

 これ以上、劇場の数が減ったら終わりだ。

 仕事をしている踊り子も生活が立ち行かず、観ている客としても同じメンバーばかりで詰まらない企画ばかりだと足が遠のく。

 以前は200もあった劇場が、今では20を切るほどに、全国で劇場が激減してしまった。たしかに風俗界にはAV始めいろんなものができてストリップ人口が少なくなっているわけではあるが、一定のストリップ人口はいる。彼らが残っている劇場に足繁く通うため、今はどこの劇場もお客はたくさん入っている。特に土日はどこも満杯状態。

問題は平日にどれだけ客を呼べるか。しかし、この点は昔から同じ問題を抱えていた。平日のお客はシルバーの客が多い。一般の人は仕事をしているので平日に集客するのは難しい。それでも、いい企画をすると客はよく入っている。みんな仕事をさぼっても来ているもんだ。それだけ企画次第なんだな。例えば、栗橋の空中大会という新企画では平日でも劇場に入りきれないほど大入りになったわけ。

ただ、なんといっても一番の活力剤は新人投入。しかし劇場が減り、現役の踊り子も頑張っている中、なかなか新人は増やせないというのが現状のようだ。ますますマンネリ化が進むという悪循環に陥っている。

 

話を戻すが、今の私はお絵描きブーム。私の童話と踊り子さんのお絵描きのコラボが実現した。

平日の暇な時間帯を狙って遊びに行くため、お姐さん方も喜んで相手をしてくれる。信じられないことだが、ほとんどのお姐さんたちが面倒がらずに対応してくれる。お姐さんたちにも暇つぶしに最適なのだろう。

また、いつも手紙や童話を書いてくれる私との長年の親交の賜物でもある。だから、私のお絵描きブームは流石に他の人には真似できないだろう。

いずれにせよ、私のストリップ通いはマンネリ化せず活性化している。これはひとえにお絵描きにある。こうした新しい楽しみ方をストリップに見つけることができれば、ストリップ通いは続けられるというひとつの証なのだと感ずる。

 

 

2019年1月

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●. 踊り子の絵に疲れが吹っ飛ぶ!

 

 次は、南美光(みなみひかり)さん(元きよ葉さん、TS所属)の話をする。

 光さんはとても頭の回転の速い賢い娘だと前から感じていた。私が毎回渡す手紙をささーっと読みこなし、核心をとらえたコメントをポラに書いてくる。私の手紙は長いので読むのが大変と思うが、それを全く苦に感じないようだ。それだけでも感心していた。

 

 最近、お絵描きブームの私は次々と踊り子さんにお絵描きをお願いするようになった。光さんは他のお姐さんの絵を感心して面白がっていたが「みんな、上手すぎるー」と言っていたので光さん自身からお絵描きはしてもらえそうにはないなと思っていた。正直、デビューから長い付き合いをしているが、光さんがお絵描きをするイメージが湧かなかった。

 そんな折、2019年1月8日の大和ミュージックに新年の挨拶に伺い、私がジブリの童話を光さんに渡した。もちろん童話の感想が的確にポラコメントになって返ってくる。私はそれだけで十分満足していた。しかし最近は以前のように沢山ポラを買うこともなくなって、挨拶程度に応援しているようになっていた。光さんは途中で長い休業もあったりで、きよ葉から玉菊きよ葉に、そして休業明けに南美光に改名して頑張っていたが、私自身、応援の頻度は確実に落ちていた。そんな中で、私のジブリの童話に興味を示してくれて、「私はラピュタとカリオストロの城が好きなので、今度は是非その話を。」とポラにコメントしてくれた。私はそのことをしっかり記憶していた。

 ちょうどジブリに嵌っていた私はすぐに天空の城ラピュタとカリオストロの城の童話を準備していた。あとは光さんと劇場で会うだけだった。

 その機会は、三か月後2019年4月8日にやってきた。場所はシアター上野。私は一回目のポラ時に「天空の城ラピュタを基にした童話を書いてきたよー」と言って渡した。光さんは「えっ!」て驚いていた。

 そして、とうとう念願の光さんの絵と初対面。あまりの絵の上手さに腰が抜けそうになった。これだけ描ける踊り子はいない!驚いた。「コピーして他の踊り子さんに配ってもいいわよー」と言ってくれる。光さんとしても会心の絵なのだろう。私は心から満足した。

 一日あけて4月10日にも顔を出す。また楽日に来るからと約束していた。そして、その日に猪の絵と(眠そうな)メーテルの絵の二枚を頂く。今回はさらりと描いた感じ。でも私は大満足。これから光さんは私の専属漫画家の一人になってくれそうな予感。

 絵の追っかけが始まる。

 そして、今回お絵描き三回目の5月8日がやってきた。場所は同じくシアター上野。

 一回目のポラ時、私は「かぐや姫」の童話を渡した。平日だが客入りもよくトリの光さんはポラも売れていた。時間がなければお絵描きがなくても構わないと伝えてある。ところが、力作が返ってきた。なによりも感心したのが、単にかぐや姫を描いているわけではなく、私の童話の細かい背景まで読み込んで膨大な情報量のお絵描きをしている点。こりゃ大変だわ。でも、その分すごくインパクトがある。私は大満足。光さんに感謝でいっぱいになる。

 二回目のポラ時、私は‘すみっこぐらし’の童話と、最近書き始めた‘ちんぽ三兄弟’第一章を同封した。後者はおまけのつもり。榎本らんさんのイラストも入れて今踊り子さんに受けている旨を付け加えた。内容が内容だけに無視される可能性もあった。

 ところが、三回目のポラ時に、大変な力作が出来上がってきた。私はすぐに‘かぐや姫’のお礼を言ったが、彼女から「また描いたわよ。もうへろへろに疲れちゃった!」と言われる。すぐに内容を確認したら「エロザイルダンス」という題名。まさしく‘ちんぽ三兄弟’の踊るエグザイルのダンスである。これまた童話をよく読んでおり、一番面白いポイントを押さえていることに感心させられる。その上、‘ちんぽ三兄弟’のキャラクターがたまらなくユニークである。相当に絵心がなければ、こんな絵はなかなか描けるものではない。本当に絵心のある人は絵にユーモアがある。私はこの絵を見るたびに笑いが込み上げてくる。それほどの傑作である。

 

 話はそれるが、当日、私は朝六時過ぎに起きて劇場の場所取りに来た。睡眠時間も不足。

 そして朝、劇場前に並び、一回目から三回目まで観劇した。当然に疲れる。最近は、三回目まで観ると本当に疲れる。私も歳をとったんだろうな。昔は朝から四回目ラストまで平気で観劇していたが・・・若かったんだね。

 途中で眠くなることもたびたび。眠気と格闘しながら三回目のラスト、光さんのステージまで頑張って応援していた。

 そして最後に「エロザイルダンス」の絵を見た瞬間に疲れが吹き飛んだ。

 踊り子さんの絵は真心だと先に話したが、まさしく全身を光さんの真心が包んでくれた。これを描くのに光さんがどれほど疲れたことだろうと思う。その労力と真心が私の疲れを吹き飛ばし、私を幸福感で満たした。これが踊り子と客の交流、その真骨頂なのだと思った。

 

 しかも、この傑作の絵が‘ちんぽ三兄弟’の童話で頂けたことが嬉しい。この童話‘ちんぽ三兄弟’は発想が面白かったので私としても調子に乗って書き始めた。ただ内容が下品なためどんなものかなと思っていたが、この絵を見た瞬間、この童話は間違いなく「いける!」といった自信が漲ってきた。

 もの書きというのは常に刺激と励ましがないと仕事が捗らないところがある。今の私は踊り子さんを読者にして反応を見て、そして気分を良くして執筆を続けている。この20年間ずっとそうだった。この1~2年の間に私がお絵描きブームになり、更に踊り子さんから童話に絵を添えてもらい、それを刺激にして童話に勤しんでいる。そのせいか確実に童話のレベルが上がってきているのを実感している。それこそが私と踊り子さんの真のコラボなのである。

 今回の光さんの絵「エロザイルダンス」はまさしくその真骨頂である。最高だー!!!

 

 光さんも水咲カレンさんと同じく長い休業から戻ってくれたが、私は、彼女たちは私にお絵描きをしてくれるために復帰してくれたんだなと勝手に思っています。(笑)

 

 

2019年5月

●. 絵の追っかけ

 

今の私はお絵描きブーム。自分では描けないので、踊り子さんの絵を求めて追いかける。

世に「踊り子さんの追っかけ」は多いが、「絵の追っかけ」は私ぐらいのものかな。

 

 先に話したが、水咲カレンさんの話をしたい。

水咲カレンさん(TS所属)が、絵を描いてくれた。H30年9月18日、ミカドで初めて絵を頂く。他のお姐さんの絵を見せて絵をお願いした時「皆さんクオリティが高くてびっくりです。私はめっちゃ下手ですよ!!!」と言いながら二枚も絵を描いてくれた。こんなに気さくに受け入れてくれたことに感激。そして絵がめっちゃ上手いことに更に感激。その絵はカレンさんらしさに満ち満ちている。一枚はここ姐さんの絵。すぐにネットで検索したがヒットしないのが気になっている。「ここ姐さん気に入ってくれて嬉しいです。ここ姐知ってる人少ないので~。もうひとつの絵は途中で止めちゃいました(笑)」ここ姐さんも気に入ったが、私は実はもう一枚の絵に魅入られた。見たことのない独特な絵の世界だ。すぐに「これは何か元になるネタがあるのですか」と質問したら、思い付きで描いたみたという。残念ながら未完成。私はその絵の全体像が気になってたまらない。私はどうしてもその絵を完成してほしくて、翌月10月16日、大阪晃生に遠征して、この絵を完成してほしいとお願いした。カレンさんは快く引き受けてくれた。出来上がった絵に感心していたら、カレンさんが「私ね、中学の時は美術だけ5でしたよお」と気さくに話してくれた。その人柄に魅了された。そのとき、カレンさんは私に絵を描いてくれるために復帰してくれたものと勝手に思った。(笑)

 それから、カレンさんの‘絵の追っかけ’が始まる。

 次に会ったのが、翌週10月24日の晃生。たまたま穴埋めでカレンさんが続投。私がまた顔を出したので喜んで絵を描いてくれた。次は漫画「らんま1/2」のイラスト。カレンさんは絵として独特の世界をもっているが、ふつうに漫画のイラストなんかも上手い。なんでも上手に描けるんだね。ほんと絵の才能があるんだね。ますます好きになる。

 次に、お絵描きをしてもらったのが12月20日の上野。今はまっているという「せんとくん」の絵。これがまた上手いのだ。今回は上半身だけ。いかにも絵が途中段階という感じ。「次に会ったときに続きを描くわね」と言われる。私はすぐ翌日の12月21日にミカドに行く。そして「せんとくんが足を欲しがっているよ」とカレンさんにせがむと、彼女はすぐに描いてくれて「この次は腕ね。また会いに来てね。」と笑う。私はこうした絵のやりとりが最高に楽しかった。年明けの1月7日に新年のあいさつを兼ねて会いに行く。そのとき、また、せんとくんの原稿を持っていったら、今度はそれに色付けをしてくれた。どんどん完成に近づいていく。こんな楽しみ方もあるのかと教えてもらった。

 

 絵の追っかけに、今日も身体が疼いてくる。

 

 

2019年1月

●. 女性のこつこつは素晴らしい!

 

男性からみると面倒でやりきれないことを、女性の方はとても丹念に丁寧に行うことが多い。一緒に仕事をしていて女性の部下に助けられたことも多い。もちろん、これは家事全般にいえるだろう。今回はその家事の中で「裁縫」について話したい。

 

私は裁縫は全くダメ。服はほつれたらすぐに買い替えるタイプ。

亡くなった祖母はよく裁縫をやっていた。高齢になり目が悪くなってからは針に糸を通すことを私がよくやってあげた記憶がある。昔の人はもったいない精神で物を大切に扱ったわけであるが、なにより、この裁縫というのは男性からみれば面倒なものの典型であるが、女性はとても丹念に行うことに驚き、畏敬の念を抱く。

改めて、そんなことを考えるきっかけは、朝日新聞「天声人語」(平成30年12月24日)の記事を読んだことによる。「チクチク会」という活動が紹介されていて感動した。内容を簡単に紹介する。

東日本大震災が起こった時、東京都小平市に住む主婦、田中弘実さん(現在37歳)は自宅を離れられないけど自分にもできるボランティアはないかと考え、現地の保育園にフェルト製のおもちゃを贈った。ブログやSNSで呼びかけると、すぐに多くの手が挙がった。子育てや介護に追われ、被災地へ行きたくてもいけない人が大半だった。今では「チクチク会」という活動の呼び名で、親に虐待されて自宅へ戻れなかったり、病院で年を越したりする子供たちへ広がった。12月にはサンタに扮する男性の賛同者とともに、おもちゃを抱え、小児病棟や児童養護施設をめぐる。

田中さんの元には、たくさんの礼状が届く。その中に、おもちゃの作り手からのものもある。「世の中との接点ができて楽しい」「一針一針縫うことで精神的に救われた」「退屈をパチンコで紛らわせていた母が、チクチクのお陰ですごく元気になった」・・・

そうか、女性というのは誰かのためにこつこつとやる作業そのものに精神的に癒されるものなのだと感じた。

絵も同じことがいえるかもしれないな。男からは面倒にみえる作業かもしれないが、こつこつと描き、それを形にすることが喜びなんだね。合わせて、私が喜んで、絵を褒めてあげると更に嬉しそうにする。

女性のこつこつは素晴らしい!

 

 

2019年1月

 

●. 作文教室、そしてお絵描き教室

 

 私はずっと手紙でもって踊り子さんと親交を深めてきた。

 手紙があるお陰で、私は踊り子さんと仲良くなっている実感がある。

 しかし、みんながみんな、いい反応してくれるわけではない。中には私からもらった手紙を「こんな長い文章、読む気がしないわ」と言って楽屋ですぐに屑箱に捨てた方もいた。(それを見ていた私の手紙ファンの方が私に同情して「彼女に手紙を渡すのは止めた方がいいわ」とこっそり教えてくれた。もちろん、捨てた踊り子さんにはそれ以降、手紙を渡さなくなったしポラを撮るのも止めた。) 中には、手紙を破り捨てて突っ返してきた子もいた。同じ所属の子のステージを褒めた内容が気に入らなかったようだ。最近でも、他の踊り子についての観劇レポートは要らない!と言われ、私を出禁にまでする踊り子までいて驚いている。私自身、いろいろ勉強できた。今では他の踊り子さんの観劇レポートは見せない。読みたいと言ってくる人にだけ渡している。

 それにしても、ロックのMIKAさんは、私の文章は「ストリップの教科書」だと言い、「他の踊り子さんの観劇レポートもすごく勉強になるわ」と言ってくれる。なんでも学ぶ対象とできるMIKAさんは今ではロックの女王となっている。また、踊り子さんの中には「太郎さんの手紙は踊り子を元気にする魔法の力がある」と言ってくれる人もいるし、先日引退したTSの時咲さくらさんからも「デビューから引退週まで、太郎さんの手紙に励ましてもらった」と言ってくれた。これが私が望む踊り子さんとの理想の別れ方だと思った。

 

 ところで、私の手紙を読んで、踊り子さんが国語の勉強になれば嬉しい。

 書くのは私の趣味であるが、書くことで私はかなり勉強になる。

 同じように、お絵描きは美術の勉強になる。私自身、自分では絵を描かないくせに、たくさんの絵を描いてもらいながら絵を観る目がかなり養われてきたことに驚いている。

 踊り子さんの側もかなり勉強になっているのが分かる。踊り子さんは私から他の踊り子さんの絵を見せてもらいかなり刺激を受けている。最初は「私は絵が下手だから」と躊躇していた踊り子さんが次々に重い腰を上げて、描いてくれる方が増えた。すると面白いことに、どんどん絵が上達してくるのに驚く。例えば、TSの中谷ののかさんも「絵は苦手」と言ってなかなか描いてくれなかったが、そこを粘って、「ドラエモンしか描けない」と言われ、とうとうドラえもんの絵をGET。TS看板娘の絵をGETできて素直に嬉しかった。ドラエモンの絵を見る限り、なるほど本人が「絵が苦手」という気持ちが分かった。そうしたら次の機会で「ラインフレンド」を描いてくれた。すごく上手に描けていた。次の機会には「キキララ」の絵がさりげなく描かれていた。めきめきと上達していることに驚く。

 やはり中谷ののさん級の踊り子なら絵心は持っている。それが顕著に表れ出す。素晴らしい。

他にもどんどん描いてもらうことでめきめきと絵が上手くなったり味が出てきている方も多い。DX歌舞伎の美咲遥さん、TSの宮坂ゆかなさん、道劇の多岐川美帆さん等。

やはり絵を描ける踊り子さんは素敵だと思う。

 

2019年1月

 

 

 

●. 目は口ほどにものを言う。絵は文ほどにものを言う。

 

 私は執筆が趣味なので、踊り子さんに手紙でコミュニケーションをはかる。手紙がはずむかどうかで、踊り子さんとの相性を判断する。手紙が弾むとほんと楽しいからね。

 中には、文章を書くのが苦手な子がいる。ポラのコメントが少なく、正直いってポラが楽しくないことも多い。でも、好みのタイプで、ステージがよかったり、ポラ時の対応がよかったりと、文章以外で楽しければ、相性として悪くないので、ずっと応援してポラを買い続けている踊り子さんも多い。

 そういう踊り子さんはきっと、文章が苦手というより、文章を書くのが面倒くさくて嫌いなのかなと思っていた。私の長い文章を読んでいるのだから、文章を読むのは嫌いなわけじゃなく、書くのが嫌いなのだと。まぁ踊り子さんはたくさんポラサインするので大変だもんね。年賀状をたくさん書くのが大変なことと同じだろう。そう思っていた。

 ところがところが、ポラに文章が少ない子が、お絵描きだとまめに描いてくる子がいて驚いた。お絵描きの方が文章より絶対に面倒くさいはず。ところが彼女たちには違うんだな。文章を書くのは楽しくないが、お絵描きは楽しんだな、きっと。

 今の私は、たくさんの文章を貰うのも嬉しいが、それ以上にお絵描きをもらうと天に昇るほど嬉しい。

 お絵描きのお陰で夢中になっている踊り子さんもいるほどだ。いいことだ。

 

 また、絵には人柄がよく表れる。

 絵そのものの巧さ、キャラクターのかわいらしさ、動きのある絵、線の使い方、色使い、絵の中にある世界観、それはその人のメルヘンやファンタジーの世界・・・単に絵が上手いことより、ユーモアのセンスが光ることもある。私自身、絵を観る目がずいぶん養われてきたと感じている今日この頃。

 ステージと同じように、絵にはその人柄がよく出てくるね。だから味わい深い。

 

 つくづく思う。「目は口ほどにものを言う」とはよく言うが、「絵は文ほどにものを言う」と。

 

 

2018年12月  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●私のストリップ・カレンダーにおける、お絵描きさんの存在

 

 ストリップ・ファンならば誰もが、十日毎に「さて、今週はどの劇場に行こうか」と悩む。これが楽しいひとときでもあり、けっこう悩ませられる。

 私のように贔屓の踊り子さんがたくさんいると猶更である。けっこう決めるのに時間がかかる。

 どのように決めているか舞台裏を紹介する。

 まず、ストリップ・スケジュール表を作成する。横に全国の劇場を並べ、そこに出演する踊り子をずらずらと記載する。縦にはそれが十日毎に並んでいる。

次に、その踊り子さんを色分けする。私のストリップ・スケジュール表には赤・青・黄色がたくさん点在している。その中身はこうだ。

お気に入りの踊り子さんに赤、新人さんに青を塗る。以前はこの二色だけで、新人好きの私は青を中心に優先する劇場を決めていた。ちなみに青の新人はどんどん色が変わっていく。気に入れば赤に昇格していくし、気に入らないと時間とともに無色になる。以前はどんどん新人がデビューしていたので青を中心に回るだけでも大変だったが、今は新人のデビューが極端に少なくなって青の比率がかなり減っている。

 最近の大きな変化は、お絵描きさんの黄色が増えたこと。いまや、どこの劇場に行っても私のお絵描きさんはいるほど。そして、お絵描きさんがたくさんいる劇場、つまり黄色が多い劇場を中心に選ぶ。

 回りたい劇場を決めたら、それを次に「劇場履歴表」に日付毎に並べていく。今週いつどこの劇場に行くかのスケジュール予定が立つ。行きたい劇場が多すぎて回りきれないときは一日二劇場、つまりハシゴを二段書きにする。それを二か月先まで作成しておく。それに合わせて遠征用に夜行バスの予約や宿泊予約をしておく。これが整理されていないと行動予定が決まらない。まあ仕事と同じだね。

 これにはスト仲間との懇親なども追記されている。

 この劇場履歴表が過去何年分かあり、それがそのまま私のストリップ履歴なのである。

 

 ついでながら、私には過去20年間書きためたストリップに関するエッセイ、観劇記、童話などが膨大にある。どの踊り子さんに何を渡したかを記憶しておくだけでもかなりのデータ量になっている。これをまめに付けておかないと、次に渡す手紙が決まらなくなる。同じネタを二度渡すなどのドジが発生してしまうから。だから手紙管理が重要なのである。

 最近は、それに絵の管理が加わった。どの踊り子さんから、いつ何の絵を描いてもらったか。それを、誰に渡したか。毎日のように絵が増えているので、これもまめに整理しないと分からなくなる。

 文章と絵の整理と管理に膨大な時間と手間がかかるようになった。

 しかし、絵が増えたお陰で楽しさが二倍になった。

 文章と絵こそが、私の楽しいストリップLIFEの源泉なのである。

 

2019年4月