●私のストリップ・カレンダーにおける、お絵描きさんの存在

 

 ストリップ・ファンならば誰もが、十日毎に「さて、今週はどの劇場に行こうか」と悩む。これが楽しいひとときでもあり、けっこう悩ませられる。

 私のように贔屓の踊り子さんがたくさんいると猶更である。けっこう決めるのに時間がかかる。

 どのように決めているか舞台裏を紹介する。

 まず、ストリップ・スケジュール表を作成する。横に全国の劇場を並べ、そこに出演する踊り子をずらずらと記載する。縦にはそれが十日毎に並んでいる。

次に、その踊り子さんを色分けする。私のストリップ・スケジュール表には赤・青・黄色がたくさん点在している。その中身はこうだ。

お気に入りの踊り子さんに赤、新人さんに青を塗る。以前はこの二色だけで、新人好きの私は青を中心に優先する劇場を決めていた。ちなみに青の新人はどんどん色が変わっていく。気に入れば赤に昇格していくし、気に入らないと時間とともに無色になる。以前はどんどん新人がデビューしていたので青を中心に回るだけでも大変だったが、今は新人のデビューが極端に少なくなって青の比率がかなり減っている。

 最近の大きな変化は、お絵描きさんの黄色が増えたこと。いまや、どこの劇場に行っても私のお絵描きさんはいるほど。そして、お絵描きさんがたくさんいる劇場、つまり黄色が多い劇場を中心に選ぶ。

 回りたい劇場を決めたら、それを次に「劇場履歴表」に日付毎に並べていく。今週いつどこの劇場に行くかのスケジュール予定が立つ。行きたい劇場が多すぎて回りきれないときは一日二劇場、つまりハシゴを二段書きにする。それを二か月先まで作成しておく。それに合わせて遠征用に夜行バスの予約や宿泊予約をしておく。これが整理されていないと行動予定が決まらない。まあ仕事と同じだね。

 これにはスト仲間との懇親なども追記されている。

 この劇場履歴表が過去何年分かあり、それがそのまま私のストリップ履歴なのである。

 

 ついでながら、私には過去20年間書きためたストリップに関するエッセイ、観劇記、童話などが膨大にある。どの踊り子さんに何を渡したかを記憶しておくだけでもかなりのデータ量になっている。これをまめに付けておかないと、次に渡す手紙が決まらなくなる。同じネタを二度渡すなどのドジが発生してしまうから。だから手紙管理が重要なのである。

 最近は、それに絵の管理が加わった。どの踊り子さんから、いつ何の絵を描いてもらったか。それを、誰に渡したか。毎日のように絵が増えているので、これもまめに整理しないと分からなくなる。

 文章と絵の整理と管理に膨大な時間と手間がかかるようになった。

 しかし、絵が増えたお陰で楽しさが二倍になった。

 文章と絵こそが、私の楽しいストリップLIFEの源泉なのである。

 

2019年4月