あさひのブログ -23ページ目
「猟毒人(全50話)」のあらすじ。
中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。

[第一集]
明山のとある廃屋で白骨死体が発見された。所持品の身分証明書から遺体は明山麻薬取締局が三か月も行方を追っていた呂云鵬と思われる。白骨化しているため本人確認はDNA鑑定を待つことに。濱江の麻薬取締局に所属する江伊楠は呂云鵬が白骨死体で見つかったと知りすぐに現場へと向かった。

その三か月前。明山市の空港に呂云飛の姿があった。彼は搭乗する前に弟の呂云鵬宛てに小包を送った。彼の姿を麻薬密売組織・楚門会の手下らが密かに見張っている。また楚門会のライバルである呉氏商会は楚門会が呂云飛を付け狙っていることを知り、呂云飛が持つ"業界を一変させるブツ"が何なのかを調べさせていた…。

呂云鵬は化学者で濱江の生物化学研究所所長だった。その日は甥っ子の呂暁峰の誕生日。仕事も早く切り上げ誕生会会場のホテルへ向かった。云飛の妻・李玫が娘の夢瑶を連れて迎えに来たが研究所は留守。そこへ云鵬宛てに云飛からの小包が届いた。夢瑶が受け取り勝手に小包を開けるが中にはブランドの時計と女物のネックレスが無造作に新聞紙に包まれて入っていただけだった。父からのプレゼントだろうと夢瑶はネックレスを身に着け時計は弟のために持っていく。
ホテルに呂云鵬、李玫、呂暁峰、呂夢瑶の四人が揃う。だが呂云飛はまだ来ない。彼の秘書の徐麗がやって来て、云飛から飛行機が遅れていると連絡があったと言う。李玫は以前から徐麗と夫の不倫を疑っており機嫌を悪くする。
結局云飛抜きで暁峰の誕生日を祝うことに。云鵬はその場で徐麗に花束を贈り告白するが徐麗は浮かない顔でただ受け流すだけだった。
場はお開きとなり李玫はさっさと帰ってしまった。云鵬は子供たちを乗せて車を走らせ、徐麗はその後を付いて行くが、云鵬は急に猛スピードを出して徐麗の車を撒いてしまった。云鵬がやってきたのはひと気のない工事中の道路だ。そこで用意していた打ち上げ花火を取り出す。子供たちへのサプライズプレゼントだ。子供たちは大喜びする。が、突然一台の車が猛スピードでやってきて夢瑶を跳ねた。さらに降りてきた黒服の男らが銃を撃ち放す。そこへ徐麗とパトカーもやってきて激しい銃撃戦に。黒服の男は車に乗って逃走していった。車にはねられた夢瑶は頭から血を流して微動だにしない。そして暁峰は胸に銃弾を受け大量出血している。一体何が…云鵬は茫然とする。

警察署に連れてこられた呂云鵬。そして現れたのは濱江市公安局の局長・趙書青。趙局長は驚愕の事実を云鵬に告げる。実は呂云飛は国際麻薬捜査官だった。秘書の徐麗こと江伊楠は彼の部下であり、云飛の家族を守るため配属されていたのだ。そしてほんの数時間前、云飛は敵に正体がばれて殺されてしまったのだ…。

[第二集]
兄が麻薬捜査官で、そして死んだ…?あまりの衝撃に呂云鵬は気を失う。
遺体安置所に横たわる息子の姿を見て李玫は半狂乱になる。そして云鵬を指さす。「あなたが余計なことをするから、子供たちを連れて行ったから、あなたが息子を殺したんだ!!」

呂云鵬は兄が最後に自分宛てに送ってきた腕時計に何か意味があるのではないかと調べるが特に変わった所はない。云鵬は研究室に戻り、腕時計が送られてきた箱を調べる。兄が書いた伝票、複写式であるはずのその伝票はその一部だけわざわざ複写でなく直接筆記されていた。

呂云飛は秘密捜査官だったため殉職も世間に知られてはならない。葬儀も秘密裏に行われた。遺体が回収されていないため代わりに制服を埋葬した。
李玫は精神を病み、呂夢瑶は未だ意識が戻らない。呂云鵬は茫然とし部屋に閉じこもる。江伊楠は心配して弁当を届けるが云鵬は全く手を付けなかった。兄はいつも自分を気にかけてくれて自分の良き理解者だった。そして自分もまた兄の良き理解者だと思っていたが、実際は兄の事は何も解っていなかったのだ…。そして云鵬はうとうとと眠りにつく。それを見届けて伊楠は彼の苦しみを想いため息をつくのだった。
翌朝伊楠が目覚めると云鵬の姿はどこにもなかった。伊楠は真っ青になりすぐに趙局長に報告する。呂云鵬のパソコンの履歴から明山を調べていたことがわかった。そして明山行きの乗車券を買ったことも。
伊楠は明山へ。明山の麻薬取締局には同窓生の魏海がいる。魏海は久しぶりに伊楠に会えたことを喜ぶが伊楠は顔色一つ変えることなく淡々と事件の詳細を説明するのだった。

呂云鵬はホテルで一日考えた結果、兄が書いた伝票に何らかの意味があると考え、小包が発送された空港へ行って防犯カメラを見せるよう迫ったが、係員はそれはできないと突っぱねる。と、黒いフードの男が近づいてきて防犯カメラを観たいのなら手伝ってやると言う。彼は空港の警備員で防犯カメラを見れるというのだ。男は一万元を要求し、云鵬は財布を取り出す。と、男は財布を奪って逃げた!云鵬は追いかける。
たどり着いた廃墟の空きビルには浮浪者がたむろっていた。床には薬物を摂取するためのストローが散乱している。中毒者が床に転がって体を掻きむしり意味不明の言葉を発している。その一角で薬物を吸ってもうろうとしているさっきの男を見つけた。男はぼんやりした表情で呂云鵬を見上げると素直に財布を返すのだった。この街の暗部…麻薬密売人らが彼らを追い詰め搾取し利益を貪っている、彼らは犠牲者に過ぎない。云鵬は男に飯をおごってやる。

[第三集]
男は趙毅と名乗り、飯のお礼をすると言う。呂云鵬を空港の監視カメラの死角へと連れて行くとパソコンでカメラにアクセスする。
同じ頃、江伊楠らも空港に来ていた。監視カメラの映像を確認する。と、呂云飛がパスポートチェックを受けている時に横で電話をしている坊主頭の男が写っている。拡大してみると、それは呂暁峰を射殺したあの黒服の男に違いなかった。
一方の云鵬は監視カメラにくっきりと写る兄の姿を見ると悲しみがこみあげて来てそれ以上見ていることはできなかった。
趙毅は気落ちしている呂云鵬が気になって付いてきた。そして金さえもらえば何でも手伝うと言う。云鵬はこの男があまり信用できないものの金を渡してとりあえず中古車を手配するよう頼む。

魏海が呂云鵬のスマホの電波を追って明山ホテルにいることを突き止めた。江伊楠も急いで明山ホテルへ行くが呂云鵬は立ち去った後だった。しかもホテルを出た後はスマホの電源を切ってしまったようで消息がつかめない。
警察の権限で云鵬の銀行口座を凍結したが、どうやら云鵬はその前に金を引き出していたようで銀行を張っていても姿を現さなかった。
明山生活が長い魏海はあの防犯カメラに写っていた坊主頭が有名な麻薬密売組織・玉仁堂の一人、通称"サソリ"であることを突き止めていた。体にサソリの刺青をしているためそう呼ばれているのだ。そしてサソリは人を殺すごとに自分の体に刺青を彫り足すらしい。もしサソリが呂云飛を殺したのならば近日中に刺青屋を訪れるだろう。

趙毅は呂云鵬が惜しみなく金を使うのを見て、そんなに金があるのなら宅配業者を会社ごと買い取って従業員に人探しをさせればいいと提案する。云鵬はその話に乗る。
早速従業員に呂云飛の写真を配り、彼を知っているという人を発見したら多額の報奨金を出すと約束する。

呂夢瑶の意識が戻ったとの報せ。江伊楠は濱江へと戻る。夢瑶は弟があの日死んでしまった事実を聞かされた。叔父さんが花火をしようなんて考えるから弟は死んでしまった!泣きわめく夢瑶を伊楠は必死になだめる。

呂云鵬が会社に置いていた金を趙毅が勝手に使いこんでいた。云鵬は怒り趙毅を殴りつけるが、趙毅がサソリの消息を掴んだと言い出し手を止める。ある刺青屋の主人からサソリという名で今日の二時に予約が入ったと報せがあったと言うのだ。その時間に刺青屋で待ち伏せていると、確かに坊主頭の男がやってきた。云鵬はアイスピックを手に男を追いかける。が、男は振り返ると拳銃を向けた。それは防犯カメラに写っていた男ではなかった。人違いだったと云鵬は膝をつくが、男は引き鉄を引く…。

三か月後。魏海の元にあの白骨死体のDNA鑑定の結果が出たと連絡があった


[A] 呂云鵬
化学博士。濱江の大学の生物化学研究所所長。独身。家に不在がちの兄の代わりに甥っ子姪っ子の面倒をよくみている。
[B] 呂云飛
云鵬の兄。元教授。退官後は一般商社で働いていることになっていたが実は麻薬取締局の潜入捜査官となっていた。コードネームは紫檀。
[C] 徐麗
呂云飛の秘書。云飛の家族と接する機会が多く、云飛の子供たちからは干媽(義理のお母さん)と呼ばれている。
[C'] 江伊楠
濱江の麻薬取締局に所属。徐麗は偽名。呂云飛の部下で彼の秘書という名目で密かに妻子を保護していた。
[D] 李玫
呂云飛の妻。夫と密に連絡を取っている徐麗に嫉妬している。
[E] 魏海
明山の麻薬取締局に所属。江伊楠は警察学校時代の同級生。
[F] 趙毅
呂云鵬が明山で出会った胡散臭い男。
[G] 蝎子(サソリ)
麻薬密売組織・玉仁堂の、"五毒"の一人と呼ばれる男。

* * * * *

→インデックス
「三国志-司馬懿・軍師連盟-」で神がかった曹操を演じていたユィ・ホーウェイ(于和偉)が芸術監督と主演を務めるサスペンス劇。

「猟毒人」(2018年 監督/天毅 主演/于和偉、侯夢莎、張丹峰)
全50話

※日本語版ありません。

英題は「ドラッグハンター」。麻薬組織に兄を殺された主人公が復讐のために組織に単身挑む、みたいな筋っぽい。10話まで見たけどサスペンスの連続ドラマとして大変面白い!
冒頭から主人公が白骨死体で登場するという笑劇的…衝撃的なシーンに始まり、過去にさかのぼって何があったかを核心部分は巧妙に隠しながら明かしていくという大変オイシくできている"つかみ"部分。今の所ミステリ色よりサスペンス色が強く、ヤクザに挑む一般人の姿をハラハラドキドキ息を詰めながら楽しめる。
主人公が高名な化学者という設定で、あの福山雅治主演でドラマ化された「探偵ガリレオ」シリーズみたいなことになるのかと思いきや、合成化学の知識はあまり活用されず、むしろいろんな合成技術で特許を持っているので金には困らないという設定のためみたい。惜しみなく金を使って、化学知識ではなくスマホやパソコンといった現代IT機器を駆使してヤクザに対抗していく姿は、やはり一般人でしかない視聴者にもなじみやすい。

ユィ・ホーウェイが演じる主人公以外の主要人物はこれからどんどん活躍していきそうな実力派俳優が多く、でも初回は「軍師連盟」のウー・ショウボー(呉秀波/司馬懿役)、ワン・ジンソン(王勁松/荀彧役)、「大秦帝国」のホウ・ヨンさん(侯勇/嬴渠梁役)、映画「風聲」出演のリウ・ウェイウェイ(劉威葳)などベテラン俳優がぞろぞろ出て来てまさにつかみはOK。

ネタバレになりますがざっくりあらすじを追っています。
(※先にGoogle+で公開している記事を再編集したものです。)
#1 第1集~第3集
#2 第4集~第6集
#3 第7集~第9集
#4 第10集~第12集
#5 第13集~第15集
#6 第16集~第18集
#7 第19集~第21集
#8 第22集~第25集
#9 第26集~第27集
#10 第28集~第30集
#11 第31集~第32集
#12 第33集~第34集
#13 第35集~第36集
#14 第37集~第39集
#15 第40集~第42集
#16 第43集~第45集
#17 第46集~第47集
#18 第48集~第49集
#19 第50集、総括


Tencent

YOUKU

「ブレイドマスター」(原題「繡春刀」)の続編。

「修羅:黒衣の反逆」(2017年 原題「繡春刀II:修羅戦場」 監督/ルー・ヤン 主演/チャン・チェン)
120分


あの「ブレイドマスター」の続編なので全く観る気はなかったのだけど、レイ・ジァイン(雷佳音)がそこそこ良い役で出てるらしいので重い腰を上げて観てみた。

――明代。戦場で一兵卒として戦っていた沈煉は敵に捕縛され処刑されようとしていた陸文昭を間一髪で救った。その八年後、千戸長になった陸文昭の元で沈煉は錦衣衛(特殊警察)の一人として働いていた。

巷で北斎という画家の絵が噂になっていた。皇帝を差し置いて宦官が国を支配していると批判する内容だというのだ。沈煉は北斎の抹殺を命じられる。沈煉はまず北斎の絵を所蔵する寺へ行き見せてもらうが、予想に反して絵は大変趣のある美しいものであった。雨の中絵を運んでいると一人の美女が傘をさしてくれた。

北斎のアジトを突き止めた沈煉は同僚の凌雲鎧と共に向かうが、家の中にいたのはあの傘をさしてくれた美女。彼女が北斎の正体だったのだ。凌雲鎧が殺そうとするのを沈煉は制止し両者剣を抜いての争いとなる。そして沈煉は凌雲鎧を斬り殺してしまった。
翌日事件が発覚し、沈煉は北斎の一味が凌雲鎧を殺したと証言する。この事件の捜査を任された裴綸は現場の状況と沈煉の証言にある違和感を覚えるのだった――

あっもう酷い。(つД`)ノ
さすが続編、ある意味期待に背かない。30分でリタイア。
主演は前作と同じチャン・チェン(張震)が沈煉という同名キャラを演じているので本当に前作の続きらしい。前作は三人組だったけど他の二人は死んだのかね。(最後まで見てないからわからない。)

まぁ何がアカンって、前作同様主人公の性格がクソ過ぎてまったく同情できん!!同じキャラだから同じ性格にするのわかるけど何故!?こんな顔だけ良くてすぐ女に惚れて女のために仲間殺しする欲にまみれた自己中な下衆をヒーローに仕立て上げようとするこの監督の神経が理解できない。一時の情にまかせて殺してしまって反省したり苦悩したりするならまだしも、やっべぇ逃げちゃおとか知らんぷりしとことか、人としてアカンすぎ。ばれたら暴力に訴えるとか最低。重ねて言おう、日本人には絶っっ対ウケない!(−_−#)

ヒロインは完全無欠の美女ヤン・ミー(楊幂)。けど彼女ももう30代。若い頃のフレッシュさも落ち着いてきて地味になりつつある。女画家という無理くり設定。
レイ・ジァインは裴綸を演じていて主人公を追い詰める刑事役っぽいけど、わりとラフな、えーかげんなキャラっぽい。こういう役って終盤に主人公をかばって死ぬような気がする…。


YOUKU
オーストラリアの映画。ジャングルで遭難した男の実話。

「ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡」(2017年 原題「JUNGLE」 監督/グレッグ・マクリーン 主演/ダニエル・ラドクリフ)
115分



主演のダニエル・ラドクリフは「ハリーポッター」シリーズ初期で子役やってた子か。今はこんなに大きくなってたんだ…。

――ヨッシー・ギンズバーグは当たり前に大学を出て就職するというありきたりな人生が嫌で、未知の世界の発見や冒険に憧れて南米ボリビアへと向かった。そこでスイス人牧師のマーカスと写真家のケヴィンに出会い意気投合した。
現地の村でカールと名乗る西洋人がまだ知られていないトロモナ族の集落へ案内してやろうと誘って来た。ヨッシーは秘境への旅と聞いて即答するが、マーカスとケヴィンは胡散臭い話だと乗り気でない。そんな二人を説得して4人でジャングルの秘境を目指すことになった――

[ここからネタバレ------
道なき道を川沿いに進むが、観光客に毛が生えた程度でしかないヨッシーらはすぐに根を上げる。マーカスは足がまめだらけになり歩みが遅くなってきた。このままでは予定通り進めないとヨッシーとケヴィンは苛立ちを募らせ始める。
いよいよマーカスの足の状態がひどくなり、カールは引き返すことを提案するが、ヨッシーとケヴィンはここまで来たのだからと引き下がらない。歩けないなら筏で進もうという事になり筏を組んで乗り込むが、急流に流され転覆しそうになり、川下りには慣れてないカールはやはり歩いて戻ると主張する。筏で行くことをあきらめないケヴィンと対立し、結局カールとマーカスが歩いて戻り、ケヴィンとヨッシーは筏で下ることにした。

筏の二人は用心しながら進むが、やはり急流に流されてしまい筏は岩に打ち付けられた。必死にしがみつきケヴィンは泳いで川岸にたどり着くがついにヨッシーは流されてしまった。
溺れそうになるも必死にもがいてやっとのことで岸に上がる。ケヴィンの名を叫ぶが返事はない。自分が下流にいるのだからしばらく待ってみたがケヴィンは姿を現さない。仕方なく置手紙をして下流へ向かって歩き出した。

ケヴィンは流れの静かな場所で倒れているところを現地の村人に発見され救助された。すぐにヨッシーの捜索を依頼する。飛行機を飛ばして川沿いを探すが見つからなかった。

ヨッシーは地図通り川沿いを行けばかならず村にたどり着けると信じて歩き続けた。気つけのためにカールから貰った覚せい剤を飲んで心を奮い立たせながら進む。何度も絶望し幻覚を見、神の存在を考えた。

地元警察は二週間以上も経っているのだから諦めろとケヴィンに言うが、彼は諦めきれず、村で一番川に詳しい漁夫に頼み込んでボートを出してもらう。ボートでも遡れない急流にさしかかり、とうとう諦めて帰ろうとしたその時、川岸に泥だらけで真っ黒になったヨッシーの姿が。
ケヴィンはヨッシーを抱きかかえ村へ連れ帰って来た。村人らはこの奇跡に口々に神の名を呼び十字を切るのだった。

その後ケヴィンはカールとマーカスの捜索を続けたが結局二人は戻ってこなかった。(終)
-----ここまで]

サバイバルものとしては物足りなさが残る。ノンフィクションなので事実にドラマを求められても…ってのはわかるけど。

ヨッシー・ギンズバーグが「どのような手段で」生きのびたのかということはあまり語られてなくて主に精神面、「とにかく必死で生きようとした」ことと、死の恐怖を前に幻覚を見たり過去の記憶が走馬灯のように巡ってくる様子を幻想的に描いているのが印象的だった。常に死を意識して挑むプロの冒険家でない限りは、ヨッシーのように肉体的限界の前に精神的限界が来るのだろうなということはわかる。
最初から遭難ものと分かっているのに本編の半分、60分以上経ってからやっと遭難する。それまではいかに主人公が冒険に対して甘い夢を見ていたのかという事が皮肉っぽくしかも警告するように描かれており、まぁ「良い子は真似すんなよ!」という、安易に自分探しの旅なんかに出かけてしまう若者へのメッセージだろうな。

諦めなければ、頑張れば、皆で力を併せれば…そんな言葉では乗り越えられない大自然という大きな壁が現代にもあることを警告する作品。これは奇跡。皆に奇跡が起こるわけではない。身の程を知るべきだ。


TSUTAYA DISCAS
32勝26敗4引分け。

「和平飯店」の王大頂を演じてたレイ・ジァイン(雷佳音)が主演のSFラブコメディ。

「超時空同居」(2018年 監督/蘇倫 主演/佟麗婭、雷佳音)
101分

※日本語版はありません。

超は日本だとグレートな意味にとりがちだけど、単に「時空を超えた同居」です。

――谷小焦は社長令嬢で幸せな幼少期を過ごしたが父親が交通事故で亡くなりそこから人生の歯車が狂ってしまった。30を過ぎて結婚もせず宝飾店で働いている。彼女は結婚の条件にかつて住んでいた大豪邸を買い戻すことを条件にするので呆れて誰も結婚しようとはしないのだ。
陸鳴は小さな投資会社のヒラ社員。成績が悪く社員皆から馬鹿にされている。ある日直属の上司の趙俊以が横領の計画を立てている(?)ことを盗み聞きしてしまうが、趙から脅迫され縮こまってることしかできない。

その日も仕事から帰って来て風呂に入るが、脱いだ服がどこかへ消えたり浴槽から大量のもやしが出てきたりわけのわからないことが次々起こる。むしゃくしゃした気持ちでベッドに入った。
翌朝、谷小焦が目を開けると目の前に見知らぬ男の顔が。仰天して男を追い出そうとするが、男はここが自分の家だとわめいている。何かおかしい…部屋を見渡すと、自分の部屋と見覚えのない部屋が合体している。窓の外は雨がしとしと降っているが、反対側の窓の外は晴れ渡っている…自分の部屋と、その男・陸鳴が住む1999年の部屋が繋がってしまったのだ!――

[ここからネタバレ------
谷小焦の部屋のドアから外に出るとそこは2018年の世界、そして陸鳴の部屋のドアから出るとそこは懐かしさただよう1999年の世界だった。小焦は1999年の当時12歳だった時に住んでいた自宅へ行ってみる。幸せだったあの頃の風景がそこにあった。優しい父親と、そして幼い自分の姿が目の前に。だが小焦が一歩近づこうとした時、突然周囲の風景に亀裂が入っていく…歴史が変わってしまうようなことが起こりそうになると次元が歪み出すようだ。

何はともあれ生活するためには仕事を休むわけにはいかない。小焦が出勤すると、店の客として昔の友人の小雅がやってきた。家が落ちぶれてこんなところで働いてるとは知られたくない小焦は自分も客だと言い張る。小雅は久しぶりの再会を祝って夫婦で食事をしようと誘ってきた。小焦は見栄を張って大富豪の夫と一緒に行くと約束してしまう。男友達が皆都合がつかず、小焦は急いで買って来た高級スーツを陸鳴に着せてその場しのぎの夫婦設定を教え込んで食事会へ。だがひと昔前の習慣や感覚しかない陸鳴の言動に小雅の夫婦も不審を抱く。挙句「小焦にはとってもお似合いの個性的なご主人ね。」と言われ小焦は劣等感の上塗りをするだけの結果となった。
すねる小焦に陸鳴は自業自得だと呆れるが、未来がわかるのならいい方法があると言い出す。そう、宝くじだ!早速2018年の図書館へ行って新聞で1999年の宝くじ当選番号を調べる。これは絶対に間違いない!億万長者決定だ!二人は大喜びで前祝に食べたり飲んだり遊びまくった。
いよいよ1999年で当選番号の発表が。固唾をのんでTV画面を見守る。そしてやはり未来の新聞で調べた通りの番号が!だが手元のくじ券からその番号が跡形もなく消えてしまった…。
小焦は怒って陸鳴に八つ当たりする。さっきまでまるで恋人同士のように楽しく遊んでいたのに掌を返したような態度に陸鳴は抗議するが、小焦は「金を持たないあんたは用無しだ」とまで言い放つ。と、街頭TVモニタが視界に入る。そこに映し出されているのは近年急成長している不動産会社の社長・陸石屹、その顔は陸鳴にそっくりだ。陸鳴はその後出世して2018年には会社社長になっていたのだ!
また小焦は猫なで声で陸鳴にくっついてくる。陸鳴は呆れ、未来の自分を確かめるため社長が会見を行っている建物へと向かう。社長の弟だと偽って中へ入るが、会見を行っているのは確かに自分そっくりの男。そしてさらに一歩近づいた時突然地震が起こり、皆一斉に逃げ出した。
陸石屹は逃げる途中に谷小焦とすれ違う。彼女はあの時の…。

小焦は陸鳴が出世して社長になると確信してうきうきしている。きっと縁起をかつぐために石屹(シーイーと発音し、「十億」と同じ読み音になる)と改名したのだ。しかし陸鳴は何のとりえもない自分がたった20年で社長になるとは信じがたい。
翌日、小焦の働く店に突然陸石屹がやって来て食事に誘う。どうやら彼は小焦の事をわかっている、それはそうだ過去の自分の経験があるのだから。石屹とセレブリティなデートを楽しんだその最後に彼は言った「実は君がこのまま陸鳴と一緒にいると、彼は死ぬ運命にある。陸鳴が死んだら今の僕は消えてしまう、だから申し訳ないがあの部屋から出て行ってくれないか」そして陸石屹は小焦がずっと求めていた昔住んでいた豪邸をプレゼントしてくれた。
陸石屹は小焦が欲しいものを全てくれた。だが今になってあの部屋から去ることがつらくなってきた。いや、部屋を去る事ではなく陸鳴と別れることが…。小焦は荷物をまとめ、この不思議な部屋から出ていく。それを寂しそうに見送る陸鳴。小焦は陸石屹から「趙俊以の言う通りにするように」と伝えるように言われたと陸鳴に告げて去って行った。

趙俊以は会社の金を動かすために夜中にこっそりコンピュータを操作するが社長に見つかった。もみ合いの喧嘩になり倒れた拍子に頭を打った社長は失神する。趙は社長を車のトランクに放り込み陸鳴を呼び出す。何も知らない陸鳴は車を運転し工事中の高速道路へ。趙は社長を運転席に座らせ車を発進させようとする。なんと趙は社長を事故に見せかけて殺す気だ!
止めようとするが趙はお前が黙っていれば俺達は会社を手に入れ億万長者にもなれると迫る。「趙俊以の言う通りにするように」という言葉を思い出し陸鳴は押し黙る。だがその時社長の車のキーホルダーが目についた。それは小焦が父の形見だと言っていたキーホルダーと同じ…小焦は社長の娘だ!陸鳴は趙を押しのけ間一髪のところで社長を車から引きずり出し救出した。
2018年の陸石屹は趙俊以と共謀して会社を乗っ取り、強引な地上げなどで財産を築き上げてきたのだった。谷小焦がいると"自分"の冷酷非情な決断が鈍ってしまうだろう、そのため小焦を過去の自分から遠ざけたのだが、陸鳴の決断により運命は変わり陸石屹の存在は消えてなくなった。(以下略)
-----ここまで]
※中国語で見たので内容は間違っている可能性があります。

コンパクトなラブコメでした。ポスターがだいぶ甘そうな雰囲気醸し出してるけどそういう純愛ラブストーリーとかではなく、甘さ控えめでコメディ色が強いかな。
日本でいうと平成初期と現代の感覚を比べるような年代ギャップの可笑しさと、現代女性の結婚願望なんかをシニカルに描いて、物語もきちんと筋が通ってるし、取り立てて珍しい発想ではないけどわかりやすく楽しめるライトコメディに。

それにしても主人公を演じるレイ・ジァインが意外に意外と凄いと驚いてしまった。「和平飯店」では胡散臭い詐欺師みたいなキャラだったのもあって、その先入観で見ると本作はまったく異なる誠実で良い人なので目からうろこが落ちまくり。正直ハンサムとは言い難いルックスだけどその"良い人キャラ"によってめちゃくちゃ格好良く見えるマジック。さらに本作では二役で、もう片方のキャラがまた全然違う上品さ。演じ分けが凄い。なんか元SMAPの草なぎ君を彷彿とさせるなぁこの器用さは。善人も悪役もOKでコメディはぴったりハマリそうだし、でもシリアスでも意外と格好良く演じそう。
ヒロイン役のトン・リーヤー(佟麗婭)は「遠大前程」に出てたコメディ向きの美女。かわいい。あとは「和平飯店」で王大頂に敵対する竇仕驍を演ってたリー・クァンジェ(李光潔)が小雅の夫役で"バトル再び"みたいになってて個人的にウケた。

あらすじも最後省略したけど、このラストシーンは意味がわからない。突然世界が逆回転したり過去と現代が繋がったり繋がってなかったり、その後二人がいつどこで再会したのか…??


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