風聲 | あさひのブログ
フォン・シャオガン(馮小剛)監督がプロデュースした硬派なスパイ映画。

「風聲」(2009年 監督/高群書、陳国富  主演/周迅、李冰冰)
114分

※日本語版ありません。

原作は麦家という作家の同名小説で原作者が脚本も共同執筆している。

――1940年代。国民党と日本政府の講和により南京政府が立つ。だが政府高官が次々と暗殺される事件が起こる。抗日地下組織である共産党の通称「老槍(ランサー)」の仕業だ。
大日本帝国軍の特務機関長の武田は内部にランサーに情報を送っているスパイ「老鬼(ゴースト)」がいると確信、電報を担当する部署の五名を軟禁した。すなわち電報発電係の願暁夢、翻訳・解読係の李寧玉、署長の金生火、隊長の呉志国、秘書の白小年だ――

[ここからネタバレ------
武田は怪しいと思う奴から一人ずつ拷問していく。白小年を連れ出し酷刑にかけるが身に覚えがないと言い続けそのまま拷問死してしまった。次に言動が白々しく感じる金生火に迫るが怯えた金生火は銃を取り出し、軍兵に取り囲まれパニックに陥り自ら頭を撃った。ゴーストは金生火か、白小年だったのかもしれないが、残る三人の中にいる可能性もある。軟禁は続けられ、彼らの部屋にはひそかに盗聴器が仕込まれていた。
ある時盗聴器から重要な会話が聞こえてきた「あたし分かってるのよ、あなた煙草に暗号を仕込んでるんでしょ!」「は?でたらめな事を言うんじゃねぇ!」「やめて!何するの!」願暁夢と呉志国の会話だ。武田はすぐに彼らを別々に拘束し尋問する。願暁夢は呉志国が落とした煙草をひそかに手に入れたのだと言って武田に渡す。煙草には確かにモールス信号のような線が刻まれていた。武田は呉志国を拷問する。軍人の呉志国はどれだけの酷刑にかけても口を割らない。
その頃、李寧玉は願暁夢から実は自分がゴーストだと告白された。同じ部署で働いていた二人が死に呉志国は酷い刑を受けているというのによく平気でいられる!李寧玉は武田の元へ行き真相を告げた。願暁夢は捕まる。
武田は願暁夢の母親を捕まえさせ、自白しなければ母親から殺すと迫る。願暁夢は自分がゴーストで、しかしランサーには直に会ったことがなくその正体は知らないと吐く。そして突然武田の耳に噛みついた!悲鳴を聞いた部下が駆け付け願暁夢を射殺した。冤罪だった呉志国はすぐに病院に運ばれた。武田は事件の究明のために無実の二人を殺したことで罪に問われ、帰国し裁判を受けることとなった。

数か月後、日本へ向かう船が着く港に武田の姿があった。帰国すれば裁判の上懲罰を受けることはわかっていたが、それでも故郷へ帰れるのは嬉しいことだった。
彼の隣にフードを深くかぶった日本軍服の男が座った。君も日本へ帰るんだな、そう話かけるが、男は無言で武田の前に覆いかぶさるようにしてその喉を掻き切った。男は、呉志国だった…。

戦争が終わり十数年が経ち、呉志国は繊維工場を訪れる。李寧玉がここで働いていると知って会いに来たのだ。呉志国は自分が共産党のランサーだったこと、ゴーストの願暁夢とは互いに正体を知らなかったが、軟禁された時にさりげなく吟じた「空城の計」で彼女が自分の存在に気づき、自ら犠牲になることを決め行動したことを告白する。彼女は祖国を取り戻すために命を捧げたのだ。(終)
-----ここまで]
※原語で見たのであらすじは間違っている可能性があります。

えー、火曜サスペンスっすかね。サスペンスというよりミステリか。何がアカンって、役者で犯人バレするのがダメ!(´Д`;)
いやもうネタバレするけどこのキャスティングじゃどーーぉ考えてもチャン・ハンユー(張涵予)が犯人に決まってんじゃん!彼がしょーもない脇役なわけがない。イケメンのホァン・シャオミン(黄暁明)が刑事役やっちゃうならハンユーにはもう犯人役しか残ってないじゃん!
最後のタネ明かしは確かにミステリらしく爽快ではあるけど、中国映画で共産党が出てくれば絶対勝つし、具体的ではないにしろオチが見えてるというのはミステリとしては面白くないな。

共産党を賛美する以上その比較対象として日本軍は鬼畜に描かれるので、日本軍の拷問がハンパない。ただ作品として見せたいのがパニックホラーでもグロテスクでもないのできっちり間接的に撮られており、正視に耐えないとかそういうものではない。見る人の想像にお任せ。

登場人物らがやたらと煙草をスパスパ吸ってて、愚痴愚痴と何を言ってるのかあまりよくわからなかった。主人公の願暁夢と部下の李寧玉の関係がいまいちよくわからないというのか、ただの同僚以上の感情があったのか??ナゾ。
別に人間ドラマとして何かテーマを描いたというものではなく単純にミステリとしての話だと思うので、わからなくてもまあいいか。
ホァン・シャオミンは普通にかっこいい役だしチャン・ハンユーも後半から活躍するし、ファンにはおすすめかな。


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