アドバイスをほしいとき。悩んでいるとき。もやもやしているとき……等々。
三浦朱門さんの本は、ときどき読みたくなります。
人生の先輩の言葉の意味は重いな。
答えやヒントがあるから有難いのです。
<目次>
はじめに 日本人は世間の中で生きている
第一章 日本人としての自覚は偶然生まれた?
第二章 アメリカの世間は本当に狭かった
第三章 世間と社会はこんなに違う
第四章 日本の会社の中には世間がある
第五章 日本の世間は東アジアでは異色だ
第六章 日本の世間の文化的実力は高かった
第七章 実力主義の時代にも根強い世間力
第八章 世間の風は冷たいか
第九章 「世間の常識」は非合理?
第十章 世間は致命的な弱さを併せ持つ
第十一章明治維新とともに社会意識が広がった
第十二章世間は日本を支える稀有な人間関係
◎1926年東京生まれ。東京大学文学部言語学科卒。作家。日本文藝家協会監事、中部大学理事。「箱庭」で新潮文学賞、「武蔵野インディアン」で芸術選奨文部大臣賞受賞
10P
人間の集まりを示す言葉の中には、西欧の近代社会が規定した、現実の事物から導き出した具象的に説明できる理論を根拠にした「社会」なるものと、日本の「世間」のような、人が生活してゆくうえで自然発生的に生まれた対人関係を意識することの二種類があるように思えます。私はこの問題について考えたいと思います。
128P
ヨーロッパ以外の土地で、日本だけが近代化に成功した理由をあげるとすれば、日本の庶民の識字率が高かったこと、そして文字を通して西欧を学び、近代化を実現しえたのも条件の一つ、と私は考えています。(中略)
つまり、日本では文字や言葉においても、エリートの教養や文章語が世間の言葉や文化に圧倒された、というより、世間の教養が近代化を可能にする豊かさを持っていたと言えるのです。日本の世間の文化的実力の高さは評価されてしかるべき、と思います。
253P
私がこの本で書いてきたことは、ひと言でいえば、「日本、そして日本人とは?」ということなのかもしれません。つまり、日本人は世間を通じて一体となっているのです。









