☆アンブラッセ 阿刀田 高 文芸春秋(2015/01)☆ | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。



アンブラッセ―フランス語で「抱擁する」という意味。



不思議な話のオムニバス。




独特の世界観がなんとも言えない。



 <目次>

家族の風景 36

めぐりあいて 3766

第三の道 6796

文学散歩人 97126

ローマへ行こう 127156

くちなしの夢 157174

鈍色の記憶 175204

夢は噓つき 205227

赤い月の夜に 229251

夢売り 253281




◎1935年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年『来訪者』で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。03年紫綬褒章受章






38-39P


―私の部屋―


意識をはっきりとさせてくれた。快さはまだうっすらと体の芯に残っている。しかし、これは心の喜び、断じて肉体の喜びではない。肉体の喜びなんて、けがらわしい。ひたひたと押し寄せてくるような魂の充実感……。


―でも、百パーセントの満足じゃないわ―


言ってみれば、満月ではない。朧月夜の心地よさ。けっして凡庸ではない。魂の深い部分の静かな快哉……。言葉では表せない。ただ、


―相沢さんだったわ―