朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -139ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

保険の営業マンの修一の前に一台のタクシーが現れた。

そのタクシーの料金メーターは、数万の数値を示していており、目的地へ到着する度に減っていく不思議なものであった。

目的地は、修一が行きたい場所というよりも、修一の運が良くなるきっかけとなる出来事が起こる場所だと、タクシーの運転者が言った。

運転手ではなく「運転者」という題名から、「運」の転機を気づかせてくれる者なのかと。

229P

「上機嫌でいなければ、運の転機には気づかない」

 

235P

「起こった直後は『最悪』と思っても、時間が経って考えてみると『むしろよかったんじゃないか』って思えることばかりですからね、人生なんて。だから、最初から『むしろよかったんじゃないか』って思うと、結構いろんなことが楽しめるもんですよ」

振り返ってみるとこの言葉がしっくりときます。

なにか大切なことに気づく転機には、この「最悪」な出来事が起こらないと気づかなかったのだから。

 

184P

「まず誰かと比べるのをやめるといいですよ。他の人の人生と比較するのをやめて、自分の人生に集中して、他の人はその人の人生を生きて、その人の役割を果たしています。

(中略)

まずは、自分が恵まれているということに心から気づけること。そこから始まります。そこに心からきづければ、自分ほど恵まれている人はいないんじゃないかって思えるようになっていきます」

五体満足でいられて、毎食ご飯をちゃんといただける、仕事もあって家族もいるし親しい友人もいることを鑑みると、なんてぼくは恵まれているのかと。

 

176P

「自分に都合のいいことをイメージしていれば、それが起こるなんて、プラス思考じゃないですよ。本当のプラス思考というのは、自分の人生でどんなことが起こっても、それが自分の人生においてどうしても必要だから起こった大切な経験だと思えるってことでしょう」

本当のプラス思考は、起こったことに対してプラスに考えることか。

 

169P

「いい時代に生まれたなぁ、と思えるとしたら、それはそういう時代に生まれて運が良かったと思うかもしれませんが、どっかからふっと湧いて出た、ラッキーで平和で裕福な時代に生まれ育ったわけではありませんよ。たくさんの血と汗と涙、そして努力、極論、命が費やされて作られてきたものです。<あった>ものではなく、命と引き換えに<作られた>ものなのです。

それぞれの時代に生きた人が、延々と続く命の物語の一部を精一杯、自分の役割を果たすよう生きてくれたから、次の世代は、前の世代よりも<いい時代>に生まれ育つことができるようになる。そして今あなたが、その命の物語というバトンを受け取って生きているんですよ」

運を引き継ぐ。いわゆる「運おくり」です。

先人が命を費やして作られてきた、この今、現代に生きている幸せを感じざるを得ないな。

 

「運は<いい>か<悪い>で表現するものじゃないんですよ。<使う><貯める>で表現するものなんです。先に<貯める>があって、ある程度貯まったら<使う>ができる。運は後払いです。何もしていないのにいいことが起こったりしないんです。周囲から<運がいい>と思われている人は、貯まったから使っただけです。」

ぼくは、「運がいい」と思う。

それは、信仰が深い家族、父母、先祖などからいただいた運を使っているから。

ぼくは運を貯めて後世のためにそのバトンをつないでいきたいと思った。

 

122P

「すぐには何も起きない」「種を蒔いたら収穫までに時間がかかる」

ものごとは、種を蒔いて花が咲いてから結実するものだ。

目標に向けて動くとすぐに結果を欲しがる世の中にいるとわかっているが、どのようにしていきたいか考えて行動してきた過程が大切だと思った。

 

このように本のなかには名言がたくさん散りばめられていた。

ぼくの心を奮い立たせてくれる言葉があり。

涙もろくなる出来事があり。

感慨深い思いもあり。

読み終わってからも一番最初に戻ったり、途中を見返したりした。

修一が急にギターを買ってきたのにも関わらず奥さんが驚かなかったのは?

不登校の娘さんが成功した結果は?

喜多川さんは、読者の気持ちと次への行動を盛り上げるのがうまい。

彼のファンになってしまう人が多いのが頷ける。

 

何が起きても楽しむというようなスタンスは、人生を楽しいものにする。

心の赴くままに生きていく方向性。

ワクワクする出来事、ドキドキする場所で家族や友人たちと楽しみたい。

「運」を使うだけでなく貯めることができるように、併せて良運を引き寄せることができるならば、このスタンスで生きていかない理由はないと思う。

 

 

 

 

 <目次>

プロローグ

デッドライン

運転手

ポイントカード

幸せの種

TAXI

すべての努力は報われるか

蕎麦の味

実際あるけど、絶対ない

最後のレッスン

第二の人生

新しいスタート

エピローグ

 

 

1970年生まれ。愛媛県出身。2005年『賢者の書』(ディスカヴァー)にてデビュー。その後も意欲的に作品を発表。その活躍は国内にとどまらず、中国、韓国、台湾、ベトナムなどでも人気を博す。

著書に「賢者の書」「君と会えたから…」「手紙屋」など。

緑と青空、真っ白な雲。

透き通った川、目が合った魚。

小学生の夏休み。

頭の中でプワーッと出来事が駆けぬける。

ガチ友人たちと発砲スチロールを加工して子供が数人乗れる小さな船を作った。

地元の山田川でそれを浮かべて時間を忘れて乗った。

何度も行ったり来たりして向こう岸までの距離を確認した。

途中ひっくり返って全員びしょぬれになっても、参加しただれもが文句を言わなかった。

誰からか発言して作っている過程もほんとうに愉しかった。

実際に乗っている時間は少なかったけど、楽しい時間が終わるのがいまよりもずっと遅かったと思う。

五感は純粋だった。

出来事が新鮮に感じていた。

今では懐かしい思い出。

そんな思いを出させてくれるような小説だった。

 

人生無駄な出会いはない。

思ったことを行動に出す勇気と、

人の思いや行動が大切なことに繋がっていることと、

勉強や努力をしている理由があること。

主人公の少年たちの成長を通してそのようにしみじみと感じた。

 

1956年大阪市生まれ。同志社大学中退。「永遠の0」で小説家デビュー。「海賊とよばれた男」で第10回本屋大賞を受賞。ほかの著書に「逃げる力」など。

主人公は今をトキめく芸人、綾小路きみまろさん。

地方を巡業するドサまわりもけっして厭わない。

下半身をもろに出しても、殴られ血を出し怪我をしても、ゲロや反吐を吐いても、逆立ちしてもどんな行為をしてもよいから、お客を愉しませなければいけない。

また、お客さまの立場になって、彼らが喜び面白く思わければ、次の公演の予定あっても容赦なく切られてしまう。

 

1970年代、キャバレーの文化が華やかりし頃だった。

毎回の公演は、生死を決める侍の真剣勝負のように思われた。

この世界は「結果がすべて」だ。

 

キャバレーの店長とヤクザのもつれて絡まった関係とともに、売れない芸人の下積み修行時代の厳しさが伝わってきた。

あのころを微塵も感じられない現在のきみまろさんの漫談を聞きたくなった。

ビートたけしさんの書きぶりがうまくて情に脆くなった。

 

売れたくて売れたくて売れっ子になった今のビートたけしさんか、綾小路きみまろさんからのそれなりの名言。

186P

「よくドリーム・カム・ツルーって言葉があるが、夢なんて、叶って嬉しい時になんか来やしない。もうそんな事どうでも良くなった頃に気づいたら来てる、そういうもんだ。」

 

 

 <目次>

新宿ナイトクイーン

旅回り

孤児

前荷

ブームの脇で

 

本名・北野武。1947年、東京都足立区生まれ。72年、ツービート結成。漫才ブームとともに絶大な人気を誇る。89年『その男、凶暴につき』で映画監督デビュー。97年『HANA‐BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。2010年、フランスの芸術文化勲章「コマンドール」を受章。18年、旭日小綬章受章。著書に「ゴンちゃん、またね」等

「太陽が頭上高く昇った頃、海を渡って舞い戻った浅羽実桜は、眩しい陽射しを背に私の方へ歩いてきた。」

友人の林妤梅に早く会いたい、ずっとこの日をまだかまだかと待ち焦がれてきたことが伝わってくるような始まりであった。

もちろん芥川賞候補作だったから手に取った本。

吸い込まれるように、引き込まれるようにしてしばらく読み進めることとなった。

 

「朋あり遠方より来たる、亦楽しからずや」

学而篇の一番目に書かれてある論語の言葉を思い出した。

 

日本で生活している台湾人の林妤梅。

台湾で生活している日本人の浅羽実桜。

日本と台湾で離れ離れに生活していたW大学の同級生同士。

彼女らは5年ぶりに池袋で再会を果たし抱擁を交わした。

妤梅にとっての実桜は、留学先の大学で唯一仲良くなった中国語を話せる友だち。

このふたりは意気投合するものの、大学卒業後妤梅は日本で就職し実桜は台湾に就職し離れ離れになってしまう。

ふたりは池袋の中華料理店で懐かしの味を楽しみつつ、過去と現在の状況を織り交ぜながら近況報告を話し合う。

 

台湾での実桜の生活が詳細に語られるにつれて、妤梅は自分自身の台湾での記憶やこれまで飲み込んでいた気持ちが湧き上がってくる。

飲み込んでいた気持ちは詳細には語られないが、妤梅の実桜への愛のようなものだと感じ取れる。

妤梅は実桜への想いを漢詩にしたためていたが、どうしても実桜に渡すことができないでいた。

戸惑いやためらいなど妤梅の本音があぶり出されるように描かれた終わりであったが、なんかじれったくて胸がすこしせつなくなった。

 

 

 

 <目次>

五つ数えれば三日月が

セイナイト

 

1989年台湾生まれ。作家・日中翻訳者。2013年来日。「独り舞」で群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー。

人生に対する閉塞感の要素は、みんなが普遍的に持っているものではないだろうか。

主人公のルイが生きていく場所と環境は、まったく未知でアブノーマルなものだった。

ピアスや刺青にも、ましてやスプリットタンにも憧れも興味もない。

でもなぜか共感してしまうのは?

きっと人の間の底の部分にある欲望や願望のようなものが、身体改造やセックスを通してうまく伝えているからかもしれない。

 

ルイが背中に掘る刺青は龍と麒麟。

龍は、ルイの彼氏アマに掘られたもの。

麒麟は、アマの友人シバの右腕に掘られたもの。

龍がアマで、麒麟はシバ。それぞれを象徴しているのかな。

 

画竜点睛を欠く状態から、ついにルイはその両方に目を入れてしまう。

ルイは頼らず自立して生きていく決意を意味しているのではないかと思った。

 

1983年生まれ。2003年「蛇にピアス」で第二七回すばる文学賞を受賞し、デビュー。04年に第一三〇回芥川賞を受賞

普通の場所から見える月。という意味なのか。

一般的にどこにでもいるような日常に埋もれそうな50代の男女。

中学の同級生で病院の売店で再会した2人。

お互いに距離感を縮めることに戸惑いいつつも、次第にかけがえのない存在になっていく過程。

これがほんと絶妙だった。

普通にありえるだろうな。

 

二人は出会わない方が良かったのかどうかは何とも言えない。

気持ちは奥深く根ざして、伸びるべき場所はもうなくなって宙に浮いている。

そんな中途半端なことすべてで生きていくということで、若い頃は分からなかったその中途半端感が、折り合えないとしても大切なのだと今の歳になってやっとわかってきた。

 

余命幾ばくもない男女の悲恋をうたう例が多いのだけれども、このように普通の人間を主人公にすえて、丁寧に心象風景を描いていく作品がいまごろには貴重だと思った。

 

 <目次>

一「夢みたいなことをね。ちょっと」

二「ちょうどよくしあわせなんだ」

三「話しておきたい相手として、青砥はもってこいだ」

四「青砥はさ、なんでわたしを『おまえ』って言うの?」

五「痛恨だなぁ」

六「日本一気の毒なヤツを見るような目で見るなよ」

七「それ言っちゃあかんやつ」

八「青砥、意外としつこいな」

九「合わせる顔がないんだよ」

 

1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で北海道新聞文学賞、2004年「肝、焼ける」で小説現代新人賞を受賞。2009年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞を受賞

先の大戦のさなか、生まれ故郷の津軽を三週間旅した記録。

太宰治が36歳、敗戦前年の昭和19年。

戦争中とは思えないような穏やかな内容の旅行記。

戦争があったのは都市部だけで田舎ではいつもながらの生活が続いていたという印象が持たれる。

 

第五の「西海岸」は、他に比べて文章が生き生きしていた。

幼少時の子守りで育ての親だった「越野たけ」との再会は、津軽の思い出と言えばたけだというほどに太宰にとって彼女の存在が彼の根本の部分にあるものなのか。

総じて津軽で太宰と関わった人たちとの愛を追及した旅の象徴ではなかったか。

津軽での優しさと繊細さで溢れた太宰は、他の作品と比べると珍しいものであった。

先にアウトプットすることを意識しながらインプットすることによって、

「学び」「自己成長」「新しい発見」がありますね。

 

インプットとアウトプットの比率は「3対7」

これは、教科書3、問題集7、

資格試験など勉強に活かせますね。

 

質問には、「相手や参加者に喜ばれる」「議論を深める」ものがある。

結果を出すため成功の法則は、継続すること。

自己成長に効果あるのは、人に教えること。

決断は、ワクワクするほう。

楽しいと記憶力とモチベーションが上がる。

 

目から鱗が落ちる伝え方、書き方、動き方等々、

脳科学に裏付けられたアウトプット法を図解でわかりやすく紹介しています。

 

 <目次>

はじめに 

アウトプットの基本法則

科学に裏付けられた、伝わる話し方

能力を最大限に引き出す書き方

圧倒的に結果を出す人の行動力

アウトプット力を高める7つのトレーニング法

おわりに

参考図書

著書プロフィール

 

精神科医、作家

1965 年、札幌生まれ。1991 年、札幌医科大学医学部卒。2004 年からシカゴの イリノイ大学に 3 年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。

SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。

月に20冊以上の読書を30年以上継続している読書家。そのユニークな読書術を紹介した『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は、15万部のベストセラーに。

その他、『いい緊張は能力を 2 倍にする』(文響社)、『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)など、28 冊の著書がある。

なんとなく空虚な毎日を生きている派遣社員の大倉玉青。

彼女が死にたい気持ちになったときなどに、寝たきりの姉妹とこころと体が入れ替わるSFファンタジー。

そのほか、彼氏からのDVや親の介護、自身の貧困などの問題を折り混ぜながら、中江さんオリジナルのストーリーを組み上げています。

これらの話が現実ばなれしているとか、

荒唐無稽なのかどうか、

最後まで読んでみてから判断してみて。

 

 

 

 <目次>

同じ夢

知らない顔

光のない部屋

初めての香り

貧血状態

わたしの子

世界は広い

今、どこにいる? ほか

 

 

 

1973年大阪府生まれ。女優・作家。法政大学卒。89年芸能界デビュー。数多くのテレビドラマ、映画に出演。2002年「納豆ウドン」で第23回「BKラジオドラマ脚本懸賞」で最高賞を受賞し、脚本家デビュー。NHK BS2「週刊ブックレビュー」で長年司会を務めた。著書に「結婚写真」など。