【No.542】キャバレー ビートたけし 文藝春秋(2019/05) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

主人公は今をトキめく芸人、綾小路きみまろさん。

地方を巡業するドサまわりもけっして厭わない。

下半身をもろに出しても、殴られ血を出し怪我をしても、ゲロや反吐を吐いても、逆立ちしてもどんな行為をしてもよいから、お客を愉しませなければいけない。

また、お客さまの立場になって、彼らが喜び面白く思わければ、次の公演の予定あっても容赦なく切られてしまう。

 

1970年代、キャバレーの文化が華やかりし頃だった。

毎回の公演は、生死を決める侍の真剣勝負のように思われた。

この世界は「結果がすべて」だ。

 

キャバレーの店長とヤクザのもつれて絡まった関係とともに、売れない芸人の下積み修行時代の厳しさが伝わってきた。

あのころを微塵も感じられない現在のきみまろさんの漫談を聞きたくなった。

ビートたけしさんの書きぶりがうまくて情に脆くなった。

 

売れたくて売れたくて売れっ子になった今のビートたけしさんか、綾小路きみまろさんからのそれなりの名言。

186P

「よくドリーム・カム・ツルーって言葉があるが、夢なんて、叶って嬉しい時になんか来やしない。もうそんな事どうでも良くなった頃に気づいたら来てる、そういうもんだ。」

 

 

 <目次>

新宿ナイトクイーン

旅回り

孤児

前荷

ブームの脇で

 

本名・北野武。1947年、東京都足立区生まれ。72年、ツービート結成。漫才ブームとともに絶大な人気を誇る。89年『その男、凶暴につき』で映画監督デビュー。97年『HANA‐BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。2010年、フランスの芸術文化勲章「コマンドール」を受章。18年、旭日小綬章受章。著書に「ゴンちゃん、またね」等