
読書は、自分事として考え置き換えてみる、自分との対話と、疑問に思ったことを相手に訊ねてみる、著者との対話が大切だと思っています。
194P
著者が言っていることを、自分の言葉、自分のシチュエーションに置き換えてみる。これだけでも、本についての記憶が大きく変わる。
さらに踏み込んで、自分がどう思っているのかについて、著者との対話形式で書いてみる。著者に疑問を投げかけてみたり、意見をしたり。
そこからさらに、著者との対話とは関係のないところで、著者の言っていることをきっかけに、自分の中でのエンジンが入って、言葉を書き残したくなったりする。そういうクリエイティブな発想が出てくるようになる。
読書会には、3回読んで全体を理解し噛み砕いてから参加するようにしています。
本の中にはだいたい1つ以上、自分の心に響く箇所があります。
そこが作者が伝えたいことではないかと思うのです。
それらを書き留めて知識としていきたい。
210P
パフォーマンスを高めるための読み方
1 著者はどんな思いでこの本を書いたのか。
2 その本の中で最もキーになる内容は何なのか。
3 自分の人生にどう活かすか、もしくは研究者として持った疑問や課題は何か
以前は、ビジネス書や教養書などで「登山」を目指していました。
目的・目標地点にできるだけ早く最短で行きたかったからです。
楽しくリラックスして道草や寄り道をしたいから、最近は小説で「散策」するのが多くなってきました。
19-21P 読書には「散策」と「登山」がある
小説などの文芸書は、多くの人が読むのは、楽しむためだったり、リラックスするためだったりする。
何か特定の目的があるわけではなく、その作品の中に没入し、その作品を味わうことによって癒やしが得られることもある。そのために読むのだと思う。これは、歩きに例えれば「散策」に近い感覚のものだと私は考えている。
一方で、実用書、ビジネス書や教養書、ノンフィクションなどの場合は、そうではない。「登山」に似ているのだ。登りたい山があり、登り方がある。したがって、登り方を間違えたり、自分の基礎体力がなければ、そもそも頂上に到達することはできない。
(中略)
ビジネス書や教養書、ノンフィクションの場合は、買った理由があるはずなのだ。また、何かに使おうという目標・目的があるはすなのである。
教養書や哲学書、古典などを読むことは、あるスタート地点から目的地に向かうための手段です。
読書で知識を手に入れ、知性を高めて、智恵となるために。
読んだだけでなく実践しないといけないと。
81-84P 知識と知性と智恵は違う
日本では、読書は知識を手に入れるためのものだと考えている人が多いが、思考力を高めるには段階があるのだ。知識を手に入れた上で、それを材料にして最終的に自分の思考力を高めることこそ、重要なのである。
思考力を高めるためには、その最高のツールになるのが、教養書や哲学書、古典なのである。
先人たちの智恵の結晶を文書で読んでも、それで智恵が手に入れた気になってはいけないのである。読書をしても実践が伴わなければ、智恵にならない、実感、体感として感じたものだけが智恵になる。これこそが、思索であり、実際の行動なのだ。
生きる価値を高め、人間としての次元を高めるものにしていかないといけない。
精神的に成熟し、豊かで、自由で美しい人生を生きる糧になるのが、読書なのである。読書は読書で完結させるべきではない。読書をすることは、ある意味でのスタート地点なのだ。装備を調えることなのである。
良い言葉を知るためには、まずは読書すべきです。
日々使っている言葉が人を形成していきます。
そのためには質の高い言葉を使っていきたいものです。
相手と話しながら一番近くで聴いているのは、自分自身だから。
161Pエネルギーであり、励ましであり、アイディアである言葉
自分の質が高くなくても、触れ合っている言葉の質が高いと、時間とともに自分の質も高くなっていく。だから、読むときも話すときも聞くときも書くときも、自分がどんな言葉を吸収し、どんな言葉を吐き出しているのかに、気を配ったほうがいい。これが、その人の思考や人生、未来を決めるからである。
言葉は想像以上に心身、感情と思考に大きな影響を与える。いい言葉、美しい言葉、本質的な言葉に触れ合う環境を自分で意図的に作っていったほうがいい。
そのために最大の起点になるのは、やはり読書なのである。
自分の思考は、言葉で決まっていく。言葉の影響力は大きい。
<目次>
はじめに
第1章 読書で最大効果を得るための「100分で3回読む」戦略的読書術(読書量こそが人生を大きく左右する、読書には、「散策」と「登山」がある ほか)
第2章 「読書をしない人には未来はない」と改めて気づいた日本での経験(すべての本はあなたへの手紙である、読書が精神の筋肉を丈夫にする ほか)
第3章 「捨てながら読む勇気」で、人生で最も大切な「時間」を無駄にしない(「1回目」はスキーミング。捨てながら読んでいく、時間は自分の命のかけら。無駄遣いしない ほか)
第4章 「すぐ必要な本」と「すぐ必要でない本」、両方を書店で買う(「2回目」は詳細を含む理解のための読書、積ん読から最適な本をいかに見つけるか ほか)
第5章 「野性的」に読む。本と向き合い徹底的に「汚す」ことを意識する(「3回目」はメモを書き込みながらの「メモ読書」、読むだけだと確実に忘れる ほか)
おわりに
作家。韓国生まれ。日本に国費留学。米インディアナ大学マス・コミュニケーション博士課程単位取得退学(ABD)。博士(総合政策学)。ドイツ連邦防衛大学技術標準化部門博士研究員、欧州連合(EU)技術標準化プロジェクトEU Asia‐Linkプロジェクト専門委員、英オックスフォード大学知的財産研究所客員上席研究員、米ハーバード大学インターネット社会研究所客員研究員、2004年から2009年まで慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構特任准教授&プログラムマネージャー、2009年から2013年まで同大学大学院政策・メディア研究科特任准教授。2013年からは、パリ・バルセロナ・フィレンツェ・ウィーン・東京を拠点に、執筆活動中心の生活を送っている。
【No.613】一生忘れない読書 100分で3回読んで、血肉にする超読書法 ジョン・キム PHP研究所(2020/07)