朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -121ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

なにか困った問題を抱えたときには、自分で解決することができればそれに越したことはありません。

しかし、誰に相談できるか、誰が助けてくれるか、誰が守ってくれるかなどを事前に想定して知っているだけでぼくの気持ちは安心するのです。

おおよそ起こる出来事を考えて困った時に頼れる専門家を挙げるとすれば、お医者さん、お坊さん、そして、今回の弁護士さん(行政書士、社会保険労務士などの法律の専門家たち)ではないでしょうか。

 

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ここで大切なのは「法律を知らないために不利になる人が、圧倒的に多い」ということです。言い換えれば、「法律を知っていれば、自分自身を守ることができる」可能性が大きくなるのです。労働に関する法律は、働く人を保護するためのものだからです。

 

働く人の権利を守る「労働基準法」、働く人と会社が対等であることを守る「労働契約法」、家族生活と仕事の両立を守る「育児・介護休業法」、安全で快適な環境を守る「労働安全衛生法」、すべての働く人の権利を守る「パートタイム・有期雇用労働法、高年齢者雇用安定法」など、がっつりと調べあげて事例をもとにして解決策を提案しています。

 

自己解決を図るにしても、法律家に相談するにしても、いずれにしても解決の糸口を見つけるためには、5W1Hの簡潔で時系列にまとめた経緯から、説明・立証のための問題を証明する証拠(労働条件通知書、雇用契約書、就業規則、給与規程、給与明細、解雇通知(雇い止め通知)、タイムカード写し等)までをそろえて問題の内容をわかりやすくまとめておくことが必要です。

 

コロナ禍の状況のなか、経済活動の自粛により内定取り消しや雇い止め、解雇、昨今の長時間労働やハラスメント、育児や介護、テレワークなどの困難な課題が表れてきています。

そこでイラストを踏まえわかりやすい文章でまとめられた、このような働く人を守るための初心者向け法律本が、突然の解雇、賃金の未払い、パワハラ・セクハラなどの困難な状況を解決するための糸口になるのです。

 

<目次>

はじめに

1 雇用 こんなはずじゃなかった!?会社との約束―就業規則、内定取消、解雇、時間外労働など

2 賃金 約束されたはずの賃金を守るには?―残業代、賃金格差、未払いの給料、賞与、退職金など

3 ハラスメント 職場のいじめや嫌がらせをなくすには?―パワーハラスメント、セクシャルハラスメントなど

4 労災 仕事が原因の事故や病気は補償されるの?―仕事中の事故、過労死、健康診断、休職時の補償など

5 家庭との両立 育児、介護と仕事を両立するには?―解雇、育児休暇・介護休暇、時短勤務など

6 非正規雇用 待遇格差だとあきらめないために―有給休暇、同一労働同一賃金、雇止め、再雇用など.

知っておこうトラブル解決策 相談窓口・相談方法・解決手段

法令正式名称

参考文献

 

弁護士。1951年千葉県生まれ。都立日比谷高校、千葉大学人文学部法経学科(法律専攻)卒業。東京大学大学院法学政治学研究科(労働法専攻)修了。ロア・ユナイテッド法律事務所代表パートナー。東京弁護士会所属。明治学院大学客員教授、東京都立大学法科大学院非常勤講師。労働法の分野を得意とし、数多くの事例に関わりつつ企業の人事制度の改善などのアドバイスを行っている。

岬洋介が司法修習生だった頃の話。

司法試験をトップで通過した岬。

周りの修習生は当然として、教官の検察官達も十年に一度の逸材だという話で持ちきりだった。

同じ修習生グループの天生高春は、クラシック嫌いの岬がじつは超一流の腕を持ったピアニストでないのかとの疑惑を持つのだった。

 

そんな岬がなぜ司法の道を目指したのか?

ピアニストの道を諦めて、彼の父親と同じ検事の道へと進もうとしていたが、また再びピアニストの道へと志す経緯が描かれている。

すでに天才ピアニストとなっている岬の姿を知っているので、どういう経緯で諦めたピアニストの道をまた目指すことになったのかに興味を持った。

司法修習生となってもクールで渋くずっと変わらないのがさすが岬の良いところだった。

 

 <目次>

1 ~音を殺して 冷淡に~

2 ~苦しげに悲しげに~

3 ~緊迫して 次第に強く~

4 ~表情豊かに 変化して~

5 ~誇らしげに 生気に満ちて~

 

1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞。ほかの著書に「ふたたび嗤う淑女」「静おばあちゃんと要介護探偵」など。

 

作家の佐藤 優さんは、月平均300冊を、多い時には500冊も読まれているという超がつくくらいの読書家です。

例えば、作家の中山七里さんは、学生のとき図書室にある本、百科事典を含めて全て読んだくらいに、本を著す人は相当な量を読み込んでいるのですが、流石、佐藤さんならではの半端ない量ではないかと思います。

そんな彼が同時並行で本を読んだらよいと言われているのは、最もであり正解です。

「頭の使う場所を切り替えることによって、たくさん読めるようになります」

ぼくも同じようにいっしょに何冊も合わせて読んでいるので、体験的にそのメリットがよくわかります。

たくさん読めるからといってそれが終わりの目的ではなく、どれだけその本を読んで自分のものにできたかです。

例えば、多くの気づきが得られる、知らなかったことを知る、中身が濃く自己成長を加速させる、物事に啓発され行動に移させる、自分の人生を変えるなどの良い本に出会える可能性が増えるという良さがあります。

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多作な人はたくさんの仕事を並行して進めるにあたり、仕事ごとに頭を切り替えているという点です。

一つの仕事に疲れたら、別の仕事という具合に、複数を同時に進めれば、仕事の質と効率が上がるようになります。

読書も同様で、1冊ずつ読むより、平行して複数「読書中」の本を持っておく方が、読書の質とスピードが格段に上がります。1冊を読むのに疲れたら、別ジャンルの本を読むことで疲れをとる、そうするとまた1冊の続きが読みたくなって集中して向かうことができるというわけです。

頭の使う場所を切り替えることによって、たくさん読めるようになります。逆に、1冊を読み終えるまで次の本に手を出さないというルールを課してしまうと、読める冊数が激減します。

常に3冊同時進行で読んでいる。そういう状態をつくるとよいでしょう。

 

タイトルから推測すると読書法を教える本なのかと思いましたが、彼がこれまで読んだ本の書評を、歴史、社会、思想などのジャンル別に選んでまとめて紹介されていました。

 

 <目次>

はじめに 

大局から物事を捉える―歴史の本

日本を取り巻く情勢を知る本

対象に迫る―優れた人物ノンフィクションを読む

今、この社会で何が起きているか

思想からのアプローチ

人間理解を深める

小説から得られるもの

神学・宗教

知性に触れる

勉強本

最後の一編

あとがき

初出一覧

 

1960年生まれ。作家。元外務省主任分析官。同志社大学神学部客員教授。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ソ連・在ロシア日本大使館勤務等を経て、北方領土問題など対ロシア外交で活躍。『国家の罠』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞)、『十五の夏』(梅棹忠夫・山と探検文学賞)など著書多数。神学に裏打ちされた深い知性をもって、専門の外交問題のみならず、政治・文学・歴史・神学の幅広い分野で執筆活動を展開し、教養とインテリジェンスの重要性を定着させたとして、2020年菊池寛賞受賞。

偏屈だが解剖の腕は超一流の浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授シリーズ。

以前研修医だった栂野真琴も助教となり光崎やキャッシーの色に染まってきています。古手川刑事も相変わらずいい様に光崎に使われいてるけれどすこし存在感が出てきたようです。

 

コロナ禍の世情をそっくり映しているかのようにしてまずは驚きました。

今回はウイルスではなくて寄生虫が要因でしたが、初動における世間一般の反応の鈍さは今において想像に難くない。

寄生虫のエキノコックスが肝臓がんを引き起こすことを発見した光崎が医者としての信念に基づき行動するミステリーというよりもサスペンスに近い物語です。

 

感染源がアメリカにあるとわかり真琴とキャッシーが渡米調査するのです。

そこから都議会議員団視察の際に犬を食用した遊興や児童買春、米国の人種差別などの社会問題が表に出てきました。

終わりの真相が簡単に整理できないために、ぼくの読後感は爽快とは言えませんでしたし、急死した前都議会議員の権藤が自分の死と引き換えにしても絶対に守りたい秘密がそれだったのか?ほんと納得しがたい結末でした。

 

 <目次>

一 米の毒

二 蟲の毒

三 職務に潜む毒

四 異国の地の毒

五 人の毒

 

1961年岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。幅広いジャンルを手がけ、斬新な視点と衝撃的な展開で多くの読者の支持を得ている。「ヒポクラテス」シリーズの第一作『ヒポクラテスの誓い』は第5回日本医療小説大賞の候補作となり、WOWOWにて連続ドラマ化された。ほかの著書に「連続殺人鬼カエル男」「作家刑事毒島」など。

装丁が美しい。

表紙の雪の結晶は、見たら見るほど印象深く目にやさしい。

よく調べよく学びよく頼る巻末の参考文献の多さに驚く。

 

「アルノーと檸檬」

地磁気を見て一度飛べば陸標を記憶し臭覚や音の地図まで使って帰巣する伝書鳩の能力を知った。

これが一番いまのぼくのこころにしっくりきた話だった。

白粉婆の加藤寿美江にアパートの立ち退きを迫る不動産会社の社員園田正樹が語り手となる。「アルーノ19号」という伝書鳩の帰巣本能をもとに、園田自身の実家との境遇を重ねて考えたところがうまいと思う。

 

「海へ還る日」

バツイチママの野村さんと娘の果穂ちゃんが、満員電車の中で偶然老婦人の宮下さんと出会ったことから、素敵なクジラの世界を知ることになるお話だった。

97P

「果実の果に、稲穂の穂でしょ。きっと何か実るわね」

(略)

宮下さんは、もう一度果穂に優しい目を向けた。

「大事なのは、何かしてあげることじゃない。この子には何かが実るって、信じてあげることだと思うのよ」

103P

宮下さんが、視線を骨に戻す。一本線を足す。そしてまた、骨を見つける。単にその形を目に焼き付けているだけではないと思った。よりリアルに再現したいというだけでもないだろう。

宮下さんはきっと、骨そのものではなく、それを超えて広がる自然と対峙している。

一つ一つの曲線に自然が込めた意味を、漏らすことなく写し取ろうとしているのだ。進化によってその形が生まれるまでの悠久の時を、鉛筆の先で刻もうとしているのだ。

 

心に沁み入る話があり、ちゃんとした人間ドラマが根底にあり優しく温かい気持ちになった。

 

 <目次>

八月の銀の雪   

海へ還る日   

アルノーと檸檬 

玻璃を拾う   

十万年の西風

あとがき

 

1972年、大阪生れ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年、『お台場アイランドベイビー』で横溝正史ミステリ大賞を受賞。2019年、『月まで三キロ』で新田次郎文学賞、静岡書店大賞、未来屋小説大賞を受賞。著書に「月まで三キロ」など。

どの物語にも記憶の中の香りが思い起こさせられる。

人はなぜ香りに惹かれるのか、香りの魅力に酔いしれるのか。

犬のように鼻が利く個人的なオーダーでその人だけの希望の香りを作る天才調香師・小川朔と、その屋敷で偶然働くようになった家政婦の女性・若宮一香、小川朔に寄り添うようにいてある一定の距離を保ちつきあっている幼馴染の新城の三人を中心にして物語が素敵に流れて終始落ち着いた感じで話が進んでいく。

ぼくには嗅いだ記憶がなくても、それぞれの登場人物たちによって匂い立たせるように描かれている。

街ですれ違った移り香のあと、忘れていた何かが胸の奥にふと湧きあがってくることがあった。様々な思いは匂いとともにあるのだ。記憶という言葉だけでは言い表せない不思議な感覚だった。

とても魅力的な香りや繊細な色彩が満ち溢れている。

あくまで文字でしかないのに、何かのきっかけで周辺に香り立つような流れがある文章が美しい。

香りで破滅する人もいる。

香りで家族に自分の心に向き合える人もいる。

まるで魔法のようであり、香りは人に影響を与えるのは僕の経験上から間違いない事実だと思う。

もしこんな素敵な場所があったならば。

ぼくはどんな香調の香りをオーダーするだろうか?

134P

香りは再起動のスイッチ

朔さんはそう言っていたことがあった。人に果物や植物のフレッシュな香りを嗅がせると、不安感や疲労感の数値が軽減したという実験結果があったらしい。ショックやストレスを受けてフリーズ状態に陥った脳は、香りで目を覚ますことができるそうだ。

 

 <目次>

Top Note

Floral Note

Chypre Note

Woody Note

Spicy Note

Citrus Note

Animal Note

Last Note

 

1979年、北海道生まれ。2008年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて泉鏡花文学賞を受賞。13年『あとかた』で島清恋愛文学賞を受賞。同年に『あとかた』、14年に『男ともだち』でそれぞれ直木賞候補となる。その他の著書に『正しい女たち』『犬も食わない』(クリープハイプ・尾崎世界観との共著)『わるい食べもの』『神様の暇つぶし』『さんかく』など。

人に対する性善説と性悪説の有無を考えさせられた。

人は、生まれながらの善人なのか、生まれながらの悪人なのか。

環境が悪を育てるのか。環境以上にその者が持つ資質が大きく作用しているのか。

要するに、人によるのだと書かれていた。

 

マルキ・ド・サドのジュリエットのように、驚愕するほどに気味が悪く悪の塊のような生き物たちが出てきた。

216P

マルキ・ド・サドが書いたとされる悪書、「悪徳の栄え」のジュリエットだ。

自身の欲望を神として、快楽を経典に、邪魔者から親しき人まで甚振り、殺し、財産を奪う、悪女、悪魔だ。

蟲毒、8人によるレイプの動画、ロリコン少女監禁、児童と大人のSMクラブ、監禁猟奇リンチ事件、電気椅子・鋸挽き・抽腸処刑ショー等々、吐き気を催すほどに胸底から気持ち悪くなる悪辣素材のオンパレード。

 

葉山の別荘での結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ昏睡状態に陥った。

心理カウンセラーの麻乃紀和は、息子を自殺に陥れた月村珠里亜に復讐を果たすべく彼女の身辺を調べ始める……。

 

一見するとバラバラな各種事件がズルズルと数珠繋ぎのようにつながっていくのがとっても気持ち悪かった。

 

興味本位で近づいてはいけない場所や決して見てはいけない物があろう。

それらを視てきたような感覚があった。

真梨幸子さんらしい作品だ。

二度と読みたくならないくらいのイヤミスでエログロな読後感が残った。

 

印象に残った文章。

211P

罪悪感。

罪悪感は、ある種の痛みを伴う。その痛みが「依存」の正体なのだという。依存症に陥ると、脳が委縮して回復不可能なほどにスカスカボロボロになるが、それは、痛みの痕跡なのだという。

たとえば、薬物依存の場合は、薬物が持つ作用でとてつもない快楽と幸福感が脳に溢れる。が、それが消えたとき、恐ろしい妄想に陥るのだ。それはほとんどの場合、得体の知れない脅迫者に追いかけられ、責められ、傷つけられるという妄想だ。それこそが「罪悪感」なのだが、依存もレベルが上がると、その「罪悪感」に変わるというのだ。ここまでくると、もう依存からは抜け出せない。廃人となって、依存地獄という沼に、落ちて落ちて、落ちていくだけなのだという。

 

1964年宮崎県生まれ。多摩芸術学園映画科卒業。「孤虫症」で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「殺人鬼フジコの衝動」「女ともだち」などがある。

国会議員柳井耕一郎の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は、野々宮恭子と名乗る投資アドバイザーの指南を受けて資金の不正運用に手を染める。

稀代の悪女を描いた「嗤う淑女」の続編。

自分では手をくださない、

狙った獲物を確実に破滅させるそのやり方がスゴイ。

そのやり方にまったくの迷いも感情も見えない。

 

蒲生美智留の残酷なまでに巧緻な頭脳が冴える。

包み込むような美貌に絡めとられて、魔力に魅入られる犠牲者たち。

判断力を完全に麻痺させられ最良の陥れ方で突き落としていく。

自己評価の高い人間ほど騙されやすいのだ。

自己評価が無意味に高いから自分の無能さを思い知った時の絶望が大きい。

無理なことをやろうとして詐欺に引っかかってしまうから身の程をわきまえろということか。

最後の最後に不敵に嗤われるのだからたまったものではない。

「みたび嗤う淑女」もあるのか。

 

 <目次>

一 藤沢優美

二 伊能典膳

三 倉橋兵衛

四 咲田彩夏

五 柳井耕一郎

エピローグ

 

1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しビュー。ほかの著書に「TAS特別師弟捜査員」「静おばあちゃんと要介護探偵」など。

囚人に仏道を説く教誨師の顕真。

教誨師とは、受刑者に対して、徳性(道徳をわきまえた正しい品性。道徳心。道義心)の育成を目的として教育することを行う者。

彼は、拘置所の死刑囚の一人、関根に目が留まってしまった。

関根は学生時代、剣岳の遭難事故で自分を救ってくれた友人だったのだ。

記憶のなかにある彼とはまったくかけ離れた境遇となっている。

なぜ死刑囚になったのか?

関根が罪を犯すとは思えず、教誨師としての仕事の枠を超えて関根の罪の真相に迫ろうとする。

顕真は、終わったことを荒探し身勝手に動き始めた。

個人的に事件の真相を知りたいがために、捜査した検察や警察に出向いて関係者に会うなどして話を聞いていく。

動いていくうちにまがいなりに周囲を巻き込んで真相に迫っていく。

流石どんでんがえしの帝王。ドキドキする展開が待っていた。

死刑囚なのに、こんなことはありえないという結末に導いてくれた。

御子柴と思われる弁護士の話が出てきたが、結局登場せずに残念だったが……。

 

 <目次>

一 教誨師の祈り

二 囚人の祈り

三 救われた者の祈り

四 隠れた者の祈り

五 裁かれる者の祈り

エピローグ

 

1961年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し2010年にデビュー。ほかの著書に「能面検事」「ふたたび嗤う淑女」など。

埼玉県から都内にある若葉幼稚園に赴任することになった神尾舞子が主人公。

世田谷署生活安全課の古尾井雅人と菅田という刑事が出てくる。

 

都内の住宅街の幼稚園の事件だ。

水に薬物が入れられて池の魚が死んだ。

次に死んだ蛇や猫が園内に投げ込まれた。

さらにアヒルの首が切られて殺された事件が起こる。

終に、園児の女の子が殺された。

犯人は誰?

親同士の確執や待機児童問題で苦情を言ってくる主婦のほか、騒音クレーマーの町内会長など近隣住人との騒音問題が並行してある。

幼稚園が抱える様々な問題と絡んで犯人探しが始まる。

意外な人間が犯人だった。

 

印象に残ったことば

適性があるのなら、乗り越えられないトラブルは存在しない。

人の不幸は蜜の味。

誰かが泣けば、別の場所で誰かが笑っているなど。

 

 <目次>

一 デジタルウーマン

二 悪の進化論

三 権利と義務と責任と

四 ガーディナー

エピローグ

 

1961年生まれ。作家。「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞。ほかの著書に「切り裂きジャックの告白」「七色の毒」など。