【No.714】ふたたび嗤う淑女 中山七里 実業之日本社(2019/01) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
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一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

国会議員柳井耕一郎の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は、野々宮恭子と名乗る投資アドバイザーの指南を受けて資金の不正運用に手を染める。

稀代の悪女を描いた「嗤う淑女」の続編。

自分では手をくださない、

狙った獲物を確実に破滅させるそのやり方がスゴイ。

そのやり方にまったくの迷いも感情も見えない。

 

蒲生美智留の残酷なまでに巧緻な頭脳が冴える。

包み込むような美貌に絡めとられて、魔力に魅入られる犠牲者たち。

判断力を完全に麻痺させられ最良の陥れ方で突き落としていく。

自己評価の高い人間ほど騙されやすいのだ。

自己評価が無意味に高いから自分の無能さを思い知った時の絶望が大きい。

無理なことをやろうとして詐欺に引っかかってしまうから身の程をわきまえろということか。

最後の最後に不敵に嗤われるのだからたまったものではない。

「みたび嗤う淑女」もあるのか。

 

 <目次>

一 藤沢優美

二 伊能典膳

三 倉橋兵衛

四 咲田彩夏

五 柳井耕一郎

エピローグ

 

1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しビュー。ほかの著書に「TAS特別師弟捜査員」「静おばあちゃんと要介護探偵」など。