「水分を摂りなさい」とはよく訊く言葉ですが、その度に「自分は十分に摂ってるから平気」といつも思っていました。
果たして、そうでしょうか?
十分な水分を摂取するだけで、体調が改善するのならこんなに楽なことはありませんよね?
そこで、水の摂り方について調べてみました。
なぜ水分を摂らなければいけないのか?
体の60%は水分 なので、そもそも体内の水を入れ替える目的のために摂取する必要があります。
しかも、水は体そのものを構成しているだけでなく、栄養分の運搬や老廃物の排泄、解毒、体温調節など大切な働きもしているのです。
水分を十分に摂れば、体内の毒をしっかりと排出できるということになり、逆に足りなければ、体は毒を処理するためにエネルギーを使わなければならず、その処理が追いつかなくなれば、毒そのものを体内に留めてしまうことにもなります。
さらに、水分がわずか5%でも不足すれば頭痛や体温上昇、脈拍上昇などの症状を起こしてしまうそうです。
逆に水分を十分にとれば、脱水症状だけでなく、さまざまな体の不調を防止することにもなるのです。
水が防ぐ体の不調
動脈硬化 :血液がどろどろになるのを防ぎ、血流をよくする
膀胱炎 :尿量を増やすことで膀胱内や尿道についた細菌を洗い流す
尿路結石 :尿を薄めて結石をできにくくしたり、小さな石は尿と一緒に排出してしまう
疲労 :体内の老廃物の排出を活発にし、新陳代謝がすすんで疲労回復に効果がある
便秘 :便をやわらかくして排泄しやすくする
肌の老化 :肌のうるおいを保つのに役立つ
熱中症
水分はこまめな補給で
さて、それでは「水はたくさん飲んだ方がよい」のでしょうか?
実は、水分は摂り過ぎても、不足してもよくないのです。
水分を摂り過ぎて体内の水分が数%でも増えると、過剰な水を処理するために腎臓に負担がかかり、不足時と同じく体内の老廃物を処理しきれなくなってしまうため、体がだるくなったり、疲れやすくなったり、むくみを起こしたりしてしまうのだそうです。
適度なバランスが大事なんですね。
体内の水分量は常に一定に保たれている必要がありますが、水分をためておくことはできないので、こまめに補給する必要があるのです。
日常生活でも、汗や尿、呼気などで約2.0~2.6リットルもの水分が毎日失われると言われています。
(※尿=約1000~1500ml、便=約900ml、汗や呼気など=約100ml)
では、1日に2.0~2.6リットルもの水を飲まなければいけないのかというと、そうではないそうです。
水分は食事からも摂れる(約1,000ml)し、食べ物の代謝のときに体の中で作られる水分(約200ml)もあるので、バランスのよい食事をしていれば、平均で1日1.3~1.5リットル程度の水を飲めばよいのだそうです。
およそコップ7杯分ですね。
当然のことですが、のどが渇いたら水を飲む。
体内の水分が不足して血液が濃くなると、脳の中枢が刺激され、のどが渇いたと感じるそうです。
のどが渇いたな、と思ったらその場で補給する方が良さそうですね。
また、就寝前と起床時には、のどの渇きに拘わらず、コップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。
夜中にトイレに起きるのが嫌だから、という気持ちも分かりますが、血液をドロドロのまま放置する方が恐ろしいことですよ。
今日は何杯の水を飲んだか、ということを意識しておくと飲む量を増やすことができます。
また、夏やスポーツ時などに大量の汗をかいたときは、その分の水分補給も考慮して1,800mlは摂りましょう。汗かきの人はもっと多くですね。
補給が十分でないと熱中症を引き起こすこともあります。
さて、今日のあなたは水分を充分に摂りましたか?