韓国・朝鮮での漢文の読み方について | 日本の歴史と日本人のルーツ

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記紀では、応神天皇の時代に百済の王仁が論語と千字文を日本にもたらしたとされており、本格的な漢字文化の伝来とされている。この時、文字を持たなかった日本文化に漢字・漢文が流入し、漢字に音読みと訓読みを与え、漢文訓読法と言う文法が発明されたと定説になっている。

しかし、実は漢字・漢文・漢文訓読法は殷王朝時代に既に作られた。そして、日本や漢字文化圏にもたらされたはずである。例えば、日本語と同じ文法構造を持つと思われる朝鮮語では、高麗時代までは漢文訓読法があったようで、三国史記や三国遺事などが漢文で書かれている。

が、しかし、李氏朝鮮時代に入ると漢文訓読法が失われて、直接的に音読みで漢文を理解したようだ。また、丁度この時期にハングルが発明され、最近になると残念なことに漢字の使用そのものが廃止されてしまった。

だから、現代朝鮮文化を遡ると李氏朝鮮の建国まで到達出来ても、高麗時代には辿り着けないようだ。


注:

漢字文化圏(wikiより)

日本語と同じ文法構造の言語への漢文の正確な翻訳には、漢文訓読法と音読み・訓読みが必要となる。


参考

① 韓国での漢文の読み方について

楽しもう!韓国語&韓国文化(JUGEM、参考)

先日、KBSワールドで朝鮮時代の宰相「黃喜」に関す話を見ました。それを見ながら、その話の出典が気になり調べました!

出典の漢文を見ながら、古典を専攻する友人から韓国では漢文をどのように読むのが質問されたことを思い出しました。

そういえば、私も日本の漢文の訓読にはずいぶん苦労しました!!

韓国の漢文の読み方は日本に比べると楽かな・・・しかし意味を読み取るには日本の漢文の訓読が良いです。

というのがですね、日本の漢文の訓読は、日本語と語順が違う漢文を、漢文の原型を変えずに、一、二、上、下レ点などの符号を付けて、日本語の語順となるように翻訳して読むので、読んだ時点で解釈が出来ているからです。しかし、この訓読は現代語ではないので、現在はさらに現代語訳が必要ですけどね。

一方、韓国の漢文の訓読は、漢字の音読みだけ読んだ後で、区切りがいいところで切り、補助的に意味に適した接続語か語尾(トシ)を入れます。

例えば『論語』の「学而編」の一番はじめに出てくる有名な文章

子曰 学而時習之 不亦説乎

日本の漢文では
「子曰ク、学ビテ而時ニ習フ(レ)之ヲ、不(二)亦説(一)バシカラ乎。」
となりますね。読み下し文は
「子曰く、学びて時に之を習ふ、亦説ばしからずや。」
となります。

韓国の漢文では
子曰(자왈)學而時習之 (학이시습지)면 不亦說乎 (불역열호)아
と読みます。

これを訳すと
공자 가라사대, 배우고 때때로 익히면 또한 기쁘지 아니하겠는가.
となります。

そういえば高校の時、これを解釈するためによく順番を(上の文だと子曰の次は「1 2 3 5 4  8 6 7 9」の順)つけて覚えました。確か順番を聞く試験問題もあったような・・・


② 韓国での漢文の読み方について(ヤフー知恵袋より)

Q: 韓国語で、漢文を読む時は、日本語の書き下し文のように、折り返し読みをするのですか?


A: 現代の韓国語では、日本の漢文訓読のように下から上に返って読むことはありません。元の漢文のまま上から順に、漢字をすべて音読みで(韓国語には訓読みがありません)読んでいきますが、ところどころに韓国語の助詞を挟めて読みます。

日本語でたとえるなら次のような感じです。「子曰、学而時習之、不亦説乎。有朋自遠方来、不亦楽乎。人不知而不慍、不亦君子乎」(論語の冒頭部)は「子が曰、学而時習之なれば、不亦説乎か。有朋が自遠方来なれば、不亦楽乎か。人不知而不慍なれば、不亦君子乎か」のように読みました。

昔の知識人はこのようにして漢文を読む訓練を積んだので、これで意味を理解することができたようです。現代の韓国人は漢文の素養のない人が大部分なので、これで理解することは不可能でしょう。

蛇足ですが、現代の韓国語の故事成語の中には、このような漢文読みがそのまま定着した表現がわずかですが残っています。「百聞は一見に如かず」を韓国語で「百聞이 不如一見이라」(直訳すると「百聞が不如一見なり」というのは、その一例です。

なお、参考までに言うと、高麗時代までは日本の漢文訓読同様に、返り点をつけて韓国語の語順に従って返って読む読み方が存在しました。しかし、そのような方法は李朝に入ってから廃れてしまったようです。


③ 漢字のルーツの甲骨文字を発明した殷人がやはり漢文訓読法を作った(参考)


④ 殷王朝の甲骨文字に音読みと訓読みがあった(参考)


⑤ 日本や朝鮮半島を含めた東夷諸国では三国時代あたりまでは日本語が喋られていた(参考)


⑥ 日本語の起源(参考)

殷人の末裔の秦や斉など、東アジアで広く喋られていた。


⑦ 仮名文字も遣唐使が持ち帰った(参考)


⑧ 韓国・朝鮮人のルーツ(参考)

朝鮮半島より北の沿海州あたりにかつてあった挹婁とか靺鞨と呼ばれた国が朝鮮語を喋る人々のルーツであり、現在の韓国・朝鮮人の直接の先祖の李氏朝鮮の支配者層である。


⑨ ハングル(wikiより)

朝鮮語を表記するための表音文字である。1446年に李氏朝鮮第4代国王の世宗が「訓民正音」の名で公布したとされている。