「金木犀(キンモクセイ)」は秋の季語だが、キンモクセイの甘い香りが街角のあちこちから漂ってくる。キンモクセイの香りは、数百種類の揮発性化合物がブレンドされたものだそうで、特にイオノン類とデカラクトン類が特有の「甘く少し熟したような香り」を形成しているらしい。AIの回答であるが化学に疎い私にはチンプンカンプンである。
また、キンモクセイの香りには以下のような効果があるらしい。
1.リラックス・鎮静効果
脳波研究(α波の増加)から、副交感神経の活性化が確認されている。緊張や不安を軽減し、心拍数や血圧をやや下げる効果がある。
2.嫌なにおいのマスキング効果
トイレや体臭成分を打ち消す効果が非常に強く、芳香剤として古くから利用されている。
3.女性ホルモン様作用・催淫的効果
一部成分(イオノン、ジャスモン系)は女性ホルモン(エストロゲン)様作用を持ち、動物実験では交配行動を促進した例もある。古代中国でキンモクセイは「桂花」として愛や官能の象徴とされ、「催淫花」と呼ばれたこともある。
AIのおかげで何でも瞬時に調べられる時代になったが、若い人たちは何を勉強すべきか悩んでいることだろう。我々の時代は、ある意味良かったと思われる。
ネットによると今日は「スーパームーン」らしい。スーパームーンとは、楕円軌道における月の地球への最接近と、満月または新月が重なることにより、月が地球から最も大きく見える現象をいう。朝方の曇天も昼過ぎから晴れてきた。何とか満月が望めそうである。
「キンモクセイ(桂花)」を詠んだ漢詩を探してみた。
「題桂花美人」高啓 「桂花美人に題す」
桂花庭院月紛紛 桂花の庭院 月紛紛(ふんぷん)
按罷霓裳酒半醺 霓裳(げいしょう)を按じ罷みて 酒半ば醺ず
折得一枝攜滿袖 一枝を折り得て携へれば 袖に満ち
羅衣今夜不須熏 羅衣今夜 熏ずるを須(もち)いず
(現代語訳)
キンモクセイの香りが漂う庭に、月の光が溢れている。
美女の美しい舞曲が終わる頃、酒にも半ば酔って良い気持ちになった。
ひと枝を折って手に持てば、袖が良い香りに満ちあふれる。
今夜は薄衣(うすぎぬ)に香を焚かなくても良さそうだ。






















