名言 (114) ― 忘却の効能のこと | saniyのブログ ― 言葉に学ぶ

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これまで出会った言葉たちについて考えていくブログです。まず、名言から始めています。

多くの忘却(ぼうきゃく)なくしては人生は暮らしていけない。
(語注: ・忘却=すっかり忘れてしまうこと。)
[バルザック(フランスの作家)]


私たちは「忘却」という能力を生まれた時から与えられているんですね。日にちが経てば、どんな嫌(いや)なことも辛(つら)いことも自然に薄らぎ、忘れることができます。だから人間は生きていかれるんですよ。
[瀬戸内 寂聴(作家)]

 

年月は、人間の救いである。忘却は、人間の救いである。
[太宰 治(作家)]

忘却なくして幸福はありえない。
[アンドレ・モーロワ(フランスの作家)]

幸福のこんな定義を聞いたことがあります。「幸福とは、健康と物忘れの早さである」ですって! わたしが思いつきたかったくらいだわ。だって、それは真実だもの。
[オードリー・ヘップバーン(女優)]

人間に忘却と、それに伴う過去の美化(びか)がなかったら、人間はどうして生(せい)に耐えることができるだろう。
(語注: ・美化=実際以上に美しいものとしてとらえること。)
[三島 由紀夫(作家)]


仕事中に大きなミスを犯してしまい、落ち込んでしまうことがあります。落ち込むのは仕方ありません。もちろん次からミスをしないように反省することは必要です。同じ失敗を2回も3回も続けるほうが、さらに滅入(めい)ってしまいます。反省をして、二度と起こらないように改善ができれば、後はきっぱり忘れていい。一番いけないのは、嫌(いや)なことをいつまでもくよくよ引きずることです。
(語注: ・滅入(めい)る=気が滅入(めい)る。元気がなくなり、暗い気持ちになる。)
[水口貴博(経営者)]

いやなことは、その日のうちに忘れろ。自分ではどうにもならんのにクヨクヨするのは阿呆(あほう)だ。
[田中角栄(政治家)]

受けた恩は忘れるな。受けた恨(うら)みは忘れてしまえ。
[大山倍達(空手家)]

幸福人(こうふくびと)とは、過去の自分の生涯から、満足だけを記憶している人びとであり、不幸人(ふこうびと)とは、それの反対を記憶している人々である。
[萩原 朔太郎(詩人)]

 

 


過去の不幸・不運・失敗、悲しいこと、辛いこと、嫌なこと、持病、受けた仕打ちと恨み等を暗く思い返したりひきずったり気にかけたりせずに忘却する効能や徳について述べている。
(語注: ・思い返す=過ぎ去ったことを思い出す。改めて考える。)
[追記更新:23/08/17]


※※
以下は、これまで投稿したぶん〔名言(1)~名言(113)〕より選。


★今回のぶんと内容等が関連するぶん
名言 (18) ― 明るく前向きに生きること
名言 (38) ― 意識し過ぎること
名言 (59) ― 心配・憂いのこと


★今回のおすすめのぶん
名言 (72) ― 身近なことを行うこと
名言 (66) ― 人間の特権の行いのこと
名言 (60) ― お金の大事さのこと

 

★ベスト10(自選)
(更新:23/03/03)

1、名言 (70) ― 生活・人生を楽しむこと
2、名言 (6) ― 健康の大事さのこと
3、名言 (21) ― 自分を大切にすること
4、
名言 (62) ― 仕事の大切さのこと
5、名言 (24) ― 愛の心を持つこと
6、名言 (14) ― この世界の善悪のこと 
7、名言 (34) ― 人間の内実のこと
8、名言 (48) ― 宿業・運命のこと

9、名言 (41) ― 与えるということ
10、名言 (67) ― 笑顔や陽気でいること