長崎本線(その2・肥前山口~長崎【市布経由】) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。

イメージ 1

長崎駅にて。現在は博多駅から佐賀駅までの運用に縮小された783系『ハイパーサルーン』です。

 

長崎本線編の第2回目は、肥前山口~諫早~長崎【市布経由】を一気に紹介します。


 

イメージ 2
(Yahoo!地図を使用)

  

  

路線名  区間・営業キロ  備考 
JR九州:長崎本線  鳥栖~長崎(125.3km)  営業キロは市布(新線)経由 
(※)その他、喜々津~浦上間には長与経由の旧線ルート(23.5km)もあり。  

   

   

今回紹介の区間  

区間  営業キロ  備考 
肥前山口~諫早~長崎【市布経由】  85.7km  単線・複線混在(※1)。交流20,000V(60Hz)電化   
(※1) 諫早~喜々津、浦上~長崎は複線区間。  

  

  

踏破達成時   2001年8月  
撮影時   2006年10月、2010年10月  

  

  

イメージ 3
肥前山口駅は単式・島式ホーム3面5線と規模が大きいですが、発着する列車は少なく、設備を若干持て余し気味の印象です。
また、2011年3月のダイヤ改正で肥前山口駅を通過する『かもめ』(787系使用列車の一部)が設定されています。
尚、肥前山口駅は2022年9月23日に江北駅へと改称される予定です。

 

肥前山口駅からは単線になります。肥前山口を発車してしばらくすると左へカーブし、佐世保線と分かれます。佐世保線は直進しますが、これは佐世保線~大村線ルートが元々の長崎本線だったことによります。佐賀平野の田園風景の中を江北町から白石町に変わり肥前白石、肥前竜王と南下し、前方に迫る山を避けるかのように迂回した後は塩田川を渡り鹿島市に入ります。やがて右側に住宅地が見えてくると肥前鹿島に到着します。


 

イメージ 4
肥前鹿島~肥前浜にて。
肥前鹿島を発車後は住宅地と田園の境目を走ります。佐賀平野の雄大な風景が広がります。

 

次駅の肥前浜を過ぎると多良山系の山麓を走るようになります。そしてトンネルを抜けると肥前七浦で、この付近から車窓左手に有明海を望めるようになります。その後も多良山系の山麓を進み、肥前飯田に着きますが、肥前山口から肥前飯田まで7駅連続で駅名の頭に旧国名の『肥前』が付いています。そして太良町に入り、地形に沿って蛇行しながら走りますが、曲線区間が多く線形が悪いためスピードが上がりません…この区間では885系電車『白いかもめ』の振子機能が如何なく発揮され、787系と時間的に差をつけています。やがて左手に町並みが見えてくると多良に到着します。

 

多良を発車してしばらくすると、今度は間近に有明海を望みながら走ります。入江は迂回しながら、時には橋で渡りながら進みます。


 

イメージ 5
多良~肥前大浦にて(写真は鳥栖方を向いています)。有明海に沿って蛇行しながら進みます。
曲線区間が多く、885系の振子機能が如何なく発揮されます。

 

そして山間部に入ると肥前大浦で、その後佐賀県から長崎県諫早市に入ると今度は諫早湾沿いを小長井、長里と進みます。左側には島原半島や雲仙岳、左前方には渦中の『諫早湾干拓事業』によって造られた堤防を望めます。


 

イメージ 6
小長井駅にて。ホームから諫早湾、遠くには島原半島や雲仙岳を望めます。

 

長里の先で諫早湾は少しずつ離れ、右側に多良山系を見ながら湯江、小江、肥前長田と進み、東諌早を過ぎると市街地を迂回しながら右へ左へ大きくカーブし、大村線と合流して諫早に到着します。


 

イメージ 7
諫早駅にて2006年撮影。885系『白いかもめ』を含め、全列車が停車します。
大村線や島原鉄道線、長与経由の旧線列車も当駅で乗換です。

 

諫早~喜々津は複線区間です。諫早を発車すると島原鉄道線が左へ分かれ、こちらは上下別線で山間部をトンネルでクリアし、上り線が再び寄り添うと西諫早に着きます。


 

イメージ 8
諫早~西諫早にて。上下線が離れていくところです(手前の線路は引上線)。この先トンネルをくぐります。

 

西諫早を発車後は国道34号線とほぼ並走しながら走り、やがて住宅地に入ると喜々津に到着です。

 

喜々津からは単線に戻ります。喜々津を発車すると旧線は直進し、こちら(新線)は左へカーブします。新線はいくつものトンネルを通りながら山間部を走ります。市布を過ぎると諫早市から長崎市に入り、肥前古賀、現川(うつつがわ)と進みます。


 

イメージ 9
肥前古賀~現川にて。この付近は山間部を走ります。

 

現川を過ぎると全長6,173mの長崎トンネルに入ります。なお、トンネル内には肥前三川信号場が設けられています。長崎トンネルで山間部を抜け、トンネルを出るといきなり市街地でビックリします。右手には旧線の線路があり、単線並列で高架線を走り、左手には長崎電気軌道の本線や浦上車庫が見えます。


 

イメージ 10
現川~浦上にて。長崎トンネルを抜けるといきなりの市街地に驚きます。
手前の架線柱は地平を走る長崎電気軌道本線のものです。

 

そして左手に平和記念公園(ビルに隠れて見えません…)、右手に野球場や陸上競技場を見ながら走ると地平に下り、市街地の中にある浦上駅に到着します。

 

浦上~長崎は複線区間になります。浦上駅を発車すると右手には工場や稲佐山、左手には山の斜面にまで広がっている市街地を見ながら走り、右側へ多くの側線が分かれると間もなく長崎本線の終着駅である長崎に到着します。


 

イメージ 11
長崎駅は頭端式ホーム3面5線の構造で、改札口からホームへは段差なしで移動可能です。
駅西側には複数の側線があり、車両が留置されています。車両基地の長崎運輸センターも併設されています。

 

また、かつては長崎駅の先、長崎港駅まで線路が延びていました(末期は貨物のみ営業)。


 

イメージ 12
長崎駅の駅舎はそんなに大きくないものの、写真中央の「かもめ広場」の左側にあるショッピングセンター「アミュプラザ長崎」が駅ビルの役割を担っています。
私の訪問時、「かもめ広場」ではイベントが開催されていました。

 

また、長崎電気軌道の長崎駅前電停は歩道橋を介して乗換が可能です。

  

  
乗り鉄の注意点  

今回紹介の区間では特急『かもめ』が一部の時間帯を除いて毎時2本運転されています。
うち毎時1往復は885系使用の『白いかもめ』、もう1往復には787系が使用されています。

 

一方の普通列車ですが、肥前山口~諫早では本数が少なく、両駅を直通する列車はデータイムには5時間近く開くことがありますので事前に時刻表で確認をお願いします。
また、諫早~長崎間では大村線直通の列車を含め比較的本数が多く、快速『シーサイドライナー』は一部を除き諫早・喜々津・浦上・長崎に停車します。但し、普通列車の中には長与経由の旧線を経由する列車も多数あり、下り線の場合は旧線経由の普通列車が諫早駅を先に発車しても後続の快速が先に長崎駅に到着するケースがありますのでご注意下さい。

 

普通・快速の使用車両ですが、電車は817系が主力で、一部列車には415系も使用されています(811系、813系は肥前山口~肥前大浦のみ)。また、気動車はキハ66・67形やキハ200・220形が使用されています。

 

普通列車利用時のおよその所要時間は、肥前山口(90分)諫早(30分~35分)長崎です。

  

  
のりかえ  

乗換駅  乗換路線  
肥前山口駅  JR九州:長崎本線 (佐賀・鳥栖方面)佐世保線   
諫早駅  JR九州:大村線。島原鉄道:島原鉄道線   
諫早駅  雲仙ロープウェイ (仁田峠駅までバス100分とタクシー20分)  
喜々津駅  JR九州:長崎本線 (長与経由の旧線【長与支線】)   
浦上駅  JR九州:長崎本線 (長与経由の旧線【長与支線】)  
浦上駅  長崎電気軌道 (浦上駅前電停):本線<1号・2号・3号系統>  
長崎駅  長崎電気軌道 (長崎駅前電停):本線<1号・2号・3号系統>、桜町支線<3号系統>  
長崎駅  長崎ロープウェイ (淵神社駅まで路線バスと徒歩で約10分)  
  
(参考:Wikipedia)