佐世保線(肥前山口～佐世保)

今回は、佐賀県の肥前山口と長崎県の佐世保を結ぶ佐世保線を紹介します。

(Yahoo!地図を使用)  

路線名	区間	営業キロ	備考
ＪＲ九州：佐世保線	肥前山口～佐世保	48.8km	全線単線・交流20000V(60Hz)電化

  

踏破達成時	2001年８月
撮影時	2010年10月ほか

肥前山口駅は単式・島式ホーム３面５線の大規模な駅です。
この駅で特急『みどり』『ハウステンボス』と『(ハイパー)かもめ』の分割・併合が日常的に行われます。

肥前山口を発車してしばらくすると長崎本線が左へ分かれ、こちらの佐世保線は直進しますが、これは佐世保線が元来長崎へのメインルートだったことによります。
その後は右手に山が迫ってはいますが田園風景の中を西へ進み、大町、北方と過ぎていきます。

長崎自動車道をアンダーパスし高橋を過ぎると真新しい高架橋へ上がり市街地へ入ると武雄温泉に到着します。

武雄温泉を発車し、しばらく続いた高架橋が途切れると周囲は山がちになり、佐世保線もトンネルを１つ抜けます。永尾～三間坂は山間の田園地帯の中を走り、三間坂を過ぎると並行する国道３５号線と一緒に山間部を走行します。有田陶器市の期間中は特急も臨時停車する上有田の駅周辺は、有田焼の窯元が点在しています。

上有田を発車し、点在する窯元を見ながらもうひと山越えると有田町の中心駅である有田に到着します。

有田駅にて。有田は焼き物の町です。
有田駅では松浦鉄道西九州線が接続していて、伊万里方面へ行くことができます。

有田を発車してしばらくの間は松浦鉄道北九州線と並走しますが、これと分かれると再び山々の間を走ります。

そして西有田信号場を過ぎるといつの間にか佐賀県から長崎県へ入り、国道３５号線と並走しながら勾配を下っていき、山間部を走ります。三河内を過ぎると沿線に住宅が増え始め、やがて右手に佐世保方面からの線路と合流すると早岐駅に到着します。

佐世保方面への列車は早岐駅でスイッチバックします。また、大村線方面へはスルー運転が可能ですが、これも佐世保線の早岐以東と大村線が当初は長崎本線として運転されていた名残です。

特急『みどり』と『ハウステンボス』の併結列車はこの駅で分割・併合が行われます。また、かつて運転されていた寝台特急『さくら』と『あかつき』の佐世保編成は、この駅で機関車の付け替えを行い早岐～佐世保間を走っていたそうです。

早岐駅構内は広く、かつては機関区や客貨車区が設置されていました。
現在も車両基地があり、783系(ハイパーサルーン)などが留置されています。

早岐を発車すると肥前山口方面への線路と分かれ、県庁所在地の長崎市と同様に平地の少ない長崎市佐世保市内を進みます。住宅地は山の斜面にまで広がっています。

大塔駅にて。
駅付近には郊外型店舗が林立しています。

大塔～日宇間ではトンネルをくぐり、山がちな斜面の多い住宅地を走ります。

  
日宇を過ぎてもうひとつトンネルを抜けると市街地に入り高架区間になります。そして左手に海が見えてくると(現在は高速道路の高架橋で見えないかも…)、終着駅の佐世保に到着します。

佐世保駅は島式ホーム３面６線で、１番線のみが頭端式の配線です。
また、１、２番線ホームは松浦鉄道西九州線の乗場とつながっていて、直通列車は２番線を使用します。

2007年当時はホームから海が見えていましたが、現在は西九州自動車道の高架橋が海岸に立ちはだかっています。

佐世保駅は2001年に高架化されました。駅前もきれいになりました。
佐世保市街の中心部は駅より北の方にあります。

  
乗り鉄の注意点  

佐世保線では特急『みどり』(肥前山口～早岐は『ハウステンボス』を併結する場合あり)が、早朝を除き毎時１往復運転されていて特急での移動は比較的便利です。また、「４枚きっぷ」を使えば博多～佐世保間を１枚当たり2,000円で移動できます。
一方、普通列車について、肥前山口～早岐では朝と夕方以降は概ね毎時１本運転されていますが、データイムは２時間近く間隔が開くことがあります。しかし、佐世保市内の早岐～佐世保では大村線との直通列車が乗り入れてくる関係もあり、ばらつきはありますが概ね毎時２本以上運転されています。また、１往復のみ松浦鉄道の列車が(ハウステンボス～)早岐～佐世保に乗り入れてきます。

肥前山口～佐世保の所要時間は、特急利用で平均１時間弱、普通列車利用でも１時間10分程で特急・普通で大差ありません。

  
のりかえ  

乗換駅	乗換路線
肥前山口駅	ＪＲ九州：長崎本線 (佐賀・鳥栖方面、肥前鹿島、長崎方面)
有田駅	松浦鉄道：西九州線 (伊万里方面)
早岐駅	ＪＲ九州：大村線 (ハウステンボス方面)
佐世保駅	松浦鉄道：西九州線 (たびら平戸口方面)

  

(参考：Wikipedia)