ガラスを割れ―最終便に間に合えば― 1 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

ガラスを割れ―最終便に間に合えば―

過去のエピソードは下記からどうぞ

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ガラスを割れ

ガラスを割れ ―氷を揺らす人―

ガラスを割れ ー風になりたい夜-

ガラスを割れ―ラビリンス― 

ガラスを割れ―Reunion-

サヨナラの眼差し―Kissで女は薔薇になる―

サヨナラの眼差し~表裏一体~

ガラスを割れ―木枯らしに抱かれて―

ガラスを割れ ー非情の決断― 

ガラスを割れ ―100年後の空にはなにが見えるんだろう―

ガラスを割れ―宿命―

ガラスを割れ ―In the moonlight―

ガラスを割れ ―相棒―

ガラスを割れ ―覚悟―

ガラスを割れ ―再会―

ガラスを割れ ークリスマスイブー

ガラスを割れ‐anniversary‐

ガラスを割れ -涙、ひとひら-

ガラスを割れ ―冷酷―

ガラスを割れ ―世直し―

ガラスを割れ ―コスモスは死の香り

ガラスを割れ ーcompletionー

ガラスを割れー悪人退治ー

ガラスを割れ -血の香り-

ガラスを割れ ―本能― 

ガラスを割れ ~死神と悪魔~

ガラスを割れ ~名もなき未来~

ガラスを割れ―戦士の休息― 

私の名は与田有希 20歳

 

私は波乱万丈の人生を歩んでいる。

 

16歳の時に家出をして

同じ年の藤原城一郎と云う男と

同棲を始めた

 

だが、ろくでもない男で

一緒に悪の道に染まり

17歳の時に

一緒に盗みに豪邸に忍び込んだが

住人に見つかり、

そばにあった花瓶でなぐったら

死んでしまった。

 

私たち二人は間もなく逮捕され

2年間少年院で過ごすことになった。

 

出所後、私は真面目に働いたが

すぐに馬鹿らしくなり、城一郎と再会して

また一緒に暮らしだした。

 

彼は、闇金に勤務して

生計を立てていた。

 

当然アコギな商売である。

 

そしてある日

城一郎から電話が入った。

 

「今日の夜、事務所から金を盗み出す。

 それを持っていくから、羽田空港で

まち合わせよう。

 最終便でシンガポールに行って

今度こそ人生をやり直そう。」

 

彼も出所後一度は真面目に働いたが

私と同じく挫折して闇金で働いた。

 

だが、闇金事務所のお金を持ち出して

私と海外に逃げて今度こそ

真面目に生きようと決心してくれた

 

嬉しい・・・

 

私も彼についていけば

生まれ変われる気がする

 

私は荷物を整え

羽田発 21時15分 

シンガポール行きの最終便に

乗るためにアパートを出た。