「豊田市の
三つ子事件に
今、語る」by事実を伝えたい
3つ子の子育て、
写真の裏に、母の恐怖と心配と。
眠れない日々は、判断を鈍らせ、ミスを犯す。
今、話します。
三つ子事件簿
・
「いいから、暖めて!それしかできないからっ!」
3男空(そら)を、死なせかけたことがある。
3つ子8か月の時だ。
3人が同時に熱を出し、
看病している私も、疲れから、
38度の発熱が続く。
病院の先生に
「お母さんが一番具合悪いね。入院しようか。」
と言われたが、入院する準備もできず、家に帰った。
24時間の授乳と、夜中のあいだ中、鼻がつまり、ぐずる3つ子
母の眠る時間はなかった。
外の太陽の光に朝の4時なのか、
夕方の4時なのかわからかった。
家から一歩も外に出られない。
眠い。
畳に座り、おっぱいをあげる体勢は、
腰と背中が痛くなり、
ソファに移動した。
夜中
真っ暗のリビングで
長男陸(りく)におっぱいをあげながら、
隣で泣く次男の背中をトントン叩いてなだめた。
それでも私は寝てしまい、
2度、長男を床に落としたことがある。
ドスンという音と、
うわーん。
と泣くりくの声に
びくっ
として、慌てて抱き上げる。
ごめん。
と言いながら、またおっぱいをあげる。
意識は朦朧としていて、感情がなくなってくる。
夫は手伝ってくれていたが、
夜勤明けなどは、寝かせてあげたかった。
・
夜中2:00
3男が39度2分の熱だ。
泣き声も弱くなっている。
何でこんなに熱が高いのだろう。
もう、2日も熱が続いている。
心配した。
座薬入れないと・・・。
と、意識が遠のく中、
冷蔵庫から座薬を出した。
まだ3つ子は生後8か月。
身体が小さかったため、医師から
「座薬は、この1本を
3分の1に切って
お尻に入れてください」
と言われていた。
その日、私はミスをした。
一本入れてしまった
あ。どうしよう。
入れてから、慌てて取り出そうとする。
息子の小さなお尻の穴に、指を入れても取り出せない。
あせる。
指を入れれば入れるほど、奥に入ってしまう。
空(そら)は、気持ちが悪いのか、泣く。
どうしよう。
薬はすぐに溶ける。
5分くらいの間に、
そらの身体が冷たくなってくるのがわかる。
熱が下がりすぎちゃう。
体温を測る。
35度8分
急激に体温が落ちている。
手が震える。
パパ・・。
隣の部屋にいる夫を起こす。
どうしよう。
座薬一本入れちゃったの。どうしよう。
(夫)
すぐに小児科に電話して!
うん。
震える手で病院へ電話。
「34度台になったら、救急で、運んでください。」
パパ、どうしよう。
34度とかになったら、死んじゃうよね。
「とにかく、暖めるしかないんだ。
身体を毛布でくるんで!」
いつも冷静な夫も、この時の声は大きかった。
うん。
そらは、泣くこともできず、ぐったりしている。
冷たい。
死んじゃう。
初めて、死を予感した。
何度も体温を測る
35・4分
お願い。戻って・・・。
35度
もう駄目かも
あわてて保険証を探し、バックに入れる。
パジャマにおんぶひもを付けた。
空(そら)をだっこした時、
空(そら)の唇が真っ青になっているのを見た。
死なないで。
夫が空(そら)を抱き上げて、もう一度体温を測る。
35度1分
大丈夫だ。病院に行かなくていいよ。
ほんと?死なない?
大丈夫。このまま暖めよう。
そのあと、空(そら)の体温は36度まで戻った。
もう、大丈夫だよ。
明日、念のため病院に連れていこう
夫はそれ以上何も言わなった。私を責めなかった。
私は息子を殺しかけた。
怖くなった。
悲しかった。
でも
泣いている暇はなかった。
休みなく、襲い掛かる3人の授乳や、
薬を飲ませることで、まだまだ寝る暇もない。
あれから何時間後に私は寝たのか。覚えていない。
神経がピリピリして、眠ることができなくなった。
翌朝
空(そら)は、元気になった。
私の罪悪感は一生ぬぐえない。
寝不足は精神を壊す。
期せずして
愛するわが子を死に追いやるかもしれない状況に陥る。
これが3つ子育児の現実だ。
豊田市の「3つ子母の傷害致死事件実刑判決」
のニュースを見た。
虐待ともいわれている。
私に何か出来ることは、
3つ子を育てた事実を伝えることだと、
勇気を出して、あの日を思い出し言葉にした。
子育てをしているすべての方に届きますように。
つづく
前回のみつご事件簿→一人目の子でやってしまいがちなこと
頑張るお母さんたちに「考えすぎなくていいんだよ。」と、
3つ子男子子育て、24年間の経験をお伝えしてます。
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