改造絵日記（１月３０日）「機械人形化ひみつのアッコちゃん２０」

☆ｐｉｘｉｖ
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その１）
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その２）
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その３）
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その４）
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その５）
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その６）
ひみつのアッコちゃんロボットハート（その７）

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ある日の日曜日、アッコはイラストの仕事をしている母親の横で、寝そべりながら少女小説を読んでいました。
「吉田とし先生の『木曜日のとなり』…って、アッコ、あなたえらく古い小説読んでるじゃないの。そんなの今どきの子供が読んで面白いの？」
「まあまあ面白いわよ。わたし、もともと氷室冴子先生とかもちょっと好みだし。それに古いって言ってるけれど、これもともとママの本棚にあった本よ？」
「ああ、私挿絵を描いている赤坂三好先生の絵が好きなので参考にしようと置いてるだけで、中身は読んだことないのよ。もともとはパパのお母さんの本だし」
「パパのお母さんって、私と同じアッコっていう名前のお祖母ちゃんの方？」
「そうよ。アッコが生まれたとき、パパが『ぼくはこの娘をこの世で１番愛している。そしてぼくは自分の母親の名前がこの世で１番好きだ。だからこの娘の名前はアッコにしよう』って強引に決めたのよ」
「この世で１番愛してるわりに、お小遣い少ないわよね」
「即物的なこと言ってるんじゃないわよ。でもパパがそれを言ったあと、ママとちょっとケンカになったのよ。『あなたこの間はあたしのことをこの世で１番愛しているって言ったじゃない。あれは嘘だったの？』って」
「なんて、大人げないママ…それでパパはなんて言ったの？」
「『同率１位じゃダメかな』って言ってた。でもパパのお母さんは、あなたが同じ名前になったことをことのほか喜んでくれてね。自分が大事にしていたインドで手に入れた手鏡をあなたの出産祝いにくれたのよ。あなたが何にでもなれる魔法の鏡だってとても喜んで大事にしていたあの鏡よ…２年前にパパがうっかり落として割っちゃったけれどね」
「ああ、あの時はかなり落ち込んだわ…ちゃんと鏡のお墓は作ってあげたけど」
「そういえばあの時パパはあわてふためいて、電話で自分のお母さんに同じようなインドの手鏡を何とかしてまた手に入れられないかって聞いたらしいの。そしたらお母さんは不思議なことを言ってたらしいわ。『アッコはもうすぐもっと素敵な鏡を手に入れると思うからそんなことはしなくていい』って。どういう意味だったのかしら？」
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「ピポポポポッ！ココガマインドミラーハウス…正直仮想現実空間ニ来テ・ミラーハウスナンテッテ思ッタケレド・全部立体像ナノネ…コレハ面白イワ…ピキュ～ン！」
「ピーッ！タダノ鏡ジャナイデスカラ・イロイロ特殊ナ立体像モ作レマスヨ…ＡＫＫＯ１３２NOサンノ内部構造ナンカドウデスカ？」
「ピポポポポッ！イヤ・別ニ自分ノ内臓ハ見タクナイ…ソレヨリピースケクンガ言ッテタ・自分ノ本当ノ心ガ映ル鏡ハドコナノ？…ピキュ～ン！」
「ピーッ！モウスグココニアル全テノ鏡ガ・マインドミラーニ変ワリマス…ソレデ失礼デスガ・ソノ前ニタズネテオキタイコトガ…」
「ピポポポポッ！イキナリアラタマッテ何ナノ？…ピキュ～ン！」
「ピーッ！ＡＫＫＯ１３２NOサン・自分ノ正体ニツイテ・何カ隠シテイルコトトカアリマセン？」
「…………ドウシテイキナリ・ソンナコトヲ聞クノ？ピポポポポッ！ピキュ～ン！
「ピーッ！実ハＡＫＫＯ１３２NOサンガ・私ニ隠シ事ヲシテイルノハ・薄々感ジテイマシタ…デキレバ本当ノコトヲ言ッテイタダケレバ…」
「…………ゴメンナサイ・隠シゴトハ別ニシテナイ…ト思ウ…ピポポポポッ！ピキュ～ン！」
「ピーッ！残念デス…ソレデハＡＫＫＯ１３２NOサン・マインドミラーニ映ル・自分ノ姿ヲ見テクダサイ…」
アッコは周囲の立体像がすべて本来の自分の姿…人間の姿になっているのを見て、マインドミラーが自分の本当の心を映すという意味をはじめて悟りました。
「ピーッ！ＡＫＫＯ１３２NOサンノ正体ハ実ハ人間…ソレガドウシテ完全ナロボットノ姿ニナッテイルノカ・ソノ驚クベキ秘密ヲ打チ明ケテイタダクマデハ・コレ以上デートヲ続ケルコトハデキマセン…残念デスガ…」

『ひみつのアッコちゃん（Wikipedia）』

【今回描いた絵】