加賀美アッコの練習画

アッコちゃんは赤塚不二夫先生の漫画『ひみつのアッコちゃん』に登場する女の子で、鏡の国の女王様からもらった「テクマクマヤコン」という呪文を唱えれば何にでも変身できる魔法の鏡を持っています。今回のイラストは、アッコちゃんが魔法の鏡の力でロボットに変身して元の姿に戻れなくなったという設定のアナザーストーリーです。

改造絵日記(11月10日)「機械人形化ひみつのアッコちゃん」

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(アッコちゃん、気分はどう?その体気に入ってもらえたかしら)
女性型ロボットに変身して不思議な違和感にとまどっているアッコの頭に直接話しかけてくる声がありました。
「ピポポポポッ!アナタハドナタ?…ピキュ~ン!」
(私は機械の国の女王…今回のあなたの変身は鏡の国の女王の頼みで私が担当させてもらったのよ。あの人は私と違って機械の内部構造とかはあんまり詳しくないから…そのへん私なら電子頭脳から動力系まで本物のロボットと同じ内部構造にできる。存分に腕を揮わせてもらったわ)
「ピポポポポッ!道理デイツモノ変身ト・感ジガ違ト思ッタワ…ピキュ~ン!」
機械の国の女王のマニアックな好みで、リアルな本物志向のロボットにされたことがわかったアッコは、少し腹を立てて機械の国の女王にひとこと文句を言ってやろうと思いました。その時、アッコの胸のハート型のインジケーターが点滅をはじめました。
「ピポポポポッ!何ダカ胸ガ苦シイ…急ニ凄イ屈辱感ト羞恥心ガ…ピキュ~ン!」
(アッコちゃん。お転婆で勝気なあなたが万が一にもロボットが人間に反抗するというタブーを犯さないように、あなたの胸に特別な良心回路『ロボットハート』を埋め込んでおきました。例えばあなたが人間や私のような上位存在に反抗心を持つと、良心回路があなたの心に屈辱感や羞恥心を与え、あなたは苦しむことになるのよ)
「ピポポポポッ!ソンナヒドイ…イエ・ヒドクアリマセン…オ願イデスカラ・ハートノ点滅ヲ止メテ…ピキュ~ン!」
(アッコちゃん、あなたが孤独なロボットを元気づけようと思って、女性型ロボットに変身してまで友達になってくれようとしたその気持ちは機械の国の女王としてとても嬉しいわ。けれど、1つだけ気をつけて。もしあなたが変身してから6時間以内に魔法の力を解かないと、もう2度と元の人間の姿に戻れなくなってしまう。そうなればあなたは壊れるまでずっとその姿のまま。人間の魂(ヒューマンハート)を失った完全なロボットになってしまうのよ)
けれど機械の国の女王様の重要な注意事項は、ハートの点滅に苦しむアッコの耳には良く聞こえていなかったのでした。

『ひみつのアッコちゃん(Wikipedia)』

【今回描いた絵】