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Life is Like A Perfectgarden

スター・トレックの事や見た映画 読んだ本やCDの感想などを書いています。

クソ野郎と美しき世界

2018年製作の映画

あらすじ(ではなく今回は説明)
園子温監督の『ピアニストを撃つな!』山内ケンジ監督の『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』太田光監督の『光へ、航る』児玉裕一監督の『新しい詩』 稲垣吾郎さん、香取慎吾さん、草なぎ剛さん出演の短編3作品に全員が出演する作品を加えた4作品からなるオムニバス映画です。
 

 


そもそも私とSMAPですが・・・ほどんど知りません。(と思ってました。)
多分 CDもベストのジャケットのベストしか持っていません。(表現がややこしいですが)

では何故自分がこの映画を見に行ったかといいますと爆笑問題の太田さんが監督をされているからです。
爆笑問題のラジオを聞いていて脚本・監督をやりたいと思っている事 その為の脚本が没にされ計画が頓挫した事 そして今回の撮影の裏話まで色々と聞いていましたので是非作品を見てみたいと思いました。

そして 何故に久しぶりに映画の感想ブログを書いたのか。
太田総理への忖度という事で『クソ野郎と美しき世界』をよろしくお願い致します。

EPISODE.01「ピアニストを撃つな!」


園子温監督のイメージ通りの作品でした。(園子温監督に自分は詳しくはないのですが)
個人的には園子温監督が短編を撮るとこうなるのかという特色や策略をもっと見たかった気もしました。
稲垣吾郎さんはゴロウというナルシストのピアニスト役でした。

EPISODE.02「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」

これは短編だからこその策略が見事な作品でした。
まず主人公の名前が香取慎吾。で劇中の絵も香取さんが描かれたものを使用しています。
更に設定の一部も香取さんという存在を取り入れており 短い時間で深く物語を紡げるよう必要な説明を最小限にしていました。
そして紡ぐ物語が『SMAP』オマージュに溢れています。(しかも怒られないように)
そこで思ったのがSMAPをほどんど知らないと思ってましたが流石に国民的アイドル こんな自分でもネタの半分以上くらいは分かるんだなぁと思いました。
きっと普通の人やSMAPファンはもっと分かって楽しいんだろうなぁとも思いました。

後 共演の女の子(中島セナさん。11歳らしいです。もっと年上と思ってました。)と香取さんのアンサンブルが素晴らしいです。
香取さんの輝きとその人間性の奥行きが無いと成立しない 彼だからこその作品だと思いました。

EPISODE.03「光へ、航る」
 
そして三作品目が太田監督の作品です。
こちらは逆に本物のドラマ作品でした。
草なぎさんだけが実名とは異なる役名で本人のイメージとも違う役を演じています。
しっかりとした映画の脚本は初めてのはずなのに太田監督の脚本が凄く上手でした。
(短編の監督はされていますが)
情報をいつ出すのかという取捨選択が上手いなぁと感じました。

それに画面がとても綺麗でした。本当に幾つかのシーンは絵として凄く綺麗でした。
ラジオによると太田監督だけカメラのレンズが凄く良いものらしいです。
それに前回の監督時に自分の求めている絵を作りきれずに凄く後悔したとも語ってました。

後 尾野真千子さんと 草なぎさんのアンサンブルもまた 凄く上手な演技のせめぎ合いで最高でした。
特に笑いのシーンが凄く酷いブラックジョークなのに二人のアンサンブルとテンポで個人的には声を出して笑ってしまいました。
正確に言うと二人のアンサンブルを見て第三者が言う一言が最高なんです。

EPISODE.04「新しい詩(うた)」

一言 始まった瞬間から・・・好きって思いました。
EPISODE.04は本当に劇場で見て良かった 日本でコレを!!と思いました。
しかも日本特有の美男美女を揃えて再現ではない本当に素晴らしい そして美しい完成度でした。
一応 今迄の三作品の物語の回収なのですが 本当にそれ以上にその為に用意された会場とそのテーマが最高でした。
何が行われるかといいますと『宴』です。



『クソ野郎と美しき世界』 本当に1つの作品としても そしてある種の実験映画としても個人的にはとても楽しめる作品でした。

2017年の映画 ベスト4

(映画館で見たよ編)

1位 グリーンルーム


映画としての完成度とかそういう事では無いのですが思い入れとして もう1位はこの作品ですねぇ。
去年 不幸な事故で亡くなった俳優 アントン・イェルチンさんの亡くなる直前の出演作です。
それが偶然の出来事から危機に陥るストーリーのスプラッター映画。
ああそうか スプラッター映画というジャンルはこういう日常の中の危うさの比喩なのかと思いました。

(少しネタバレ)
冒頭で主人公バンドのメンバーが録音したラジオが 最後に流れるというシーンがあるのですが事故で亡くなったアントンさんの予期もしなかったであろう出来事の後に見るこの映画作品という現実の構造がオーバーラップして いつも大号泣してしまいます。

2位 コンサルタント

逆に映画として良く出来ていると感じたのが『コンサルタント』です。
本当に絵がカッコ良くて 説明的じゃないのに多弁で全てが分かる作品です。
ここから 自分の中のアナ・ケンドリックさんブームがきて『ピッチパーフェクト1.2』や『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』
そして HARIBO クマグミブームへと流れていきました。(かなり飛躍していますが)

3位 エンドレス・ポエトリー

ホドロフスキー監督の最新作 彼の提唱するサイコマジックによる自身の父親との確執を治癒する通過儀礼を88歳で自分の息子達を使って行うという凄い作品でした。
(これを説明するのが凄く難しいのですが。)
現在の自分の考えや悩み 思想とも被る事もあって 本当に衝撃を受ける作品でした。
(別に自分は父親との確執は無いですが)

4位 誰もいない国

サー・パトリックとマッケラン先生の舞台『ノーマンズランド』を撮影して 映画館で見るという趣向の作品でした。
よく考えられた舞台ってこんなに面白いのか!!という発見が沢山ありました。
パワーゲームの表現としての椅子の距離 4人に対して椅子が3つみたいな舞台だからこその表現
何より お二人のサーの演技力と迫力 いつまでもこの世界を見ていたいと感じました。
そして何より 舞台の面白さを映画館で体感しました。



(家で見たよ編)

1位 ペネロピ


今年出会った 大好きな映画です。どれくらい好きかというとサントラ パンフ 小説を集める位です。
本当に素晴らしい作品です。
いずれブログにじっくり感想を書きたいです。
本当に素敵な物語を大好きなキャストで紡いだ素晴らしい作品です。

2位 二十日鼠と人間(1939年の映画)

こちらは1年くらい探していた作品です。何故か今年いきなり某大手中古屋さんのあちこちで売られている時期が。
こちらも 1939年の映画 リメイク リメイクサントラ 小説と集める位に大好きな作品です。
いずれブログにじっくり感想を書きたいです。
世界観 小さな物語を何重にも語る語り口 演技 全てが素晴らしい作品です。

3位 不思議惑星キン・ザ・ザ

ツイッターで教えてい頂きまして 偶然ブルーレイのソフトが売っていまして 観たらこれが・・・
変。凄く変。そして まだ咀嚼できていない・・・けど凄く好きな作品でした。
一言で言うと「クー」(劇中のセリフです。)

4位 ラ・ジュテ

ラジオで作品の話を聞いて 何年も見たくて探して プレミア価格で高額で・・・それが 今年ブルーレイで販売。
そして見たら・・・これも変で最高な作品でした。
スライド写真と語りで紡がれる全編28分のSF作品なのですがその物語もビジュアルも本当に魅力的で不思議な作品でした。


よく考えると全然ブログに感想を書けていないですねぇ。
この中で書いたのは『グリーンルーム』だけです。
ただ 生涯ベスト級に何作も出会う一年でした。
後 本当に映画館でよく映画を見ました。
2017年 無視できない映画が多すぎです。
なのに 映画館で見落とした作品も多いので困ります。

後 何故 ベスト4なのかと言いますと5位になる作品は沢山あって選べなかったからです。



ちなみに ワースト作品は『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』です。
言い訳としましては シネマ神戸さんで『コンサルタント』との2本立ての2本目で見たのが大きいかと思います。
緻密な映画の後に うっかりドジ達珍道中みたいな作風が・・・オイ!!ってなりました。

 

アリージャンス/忠誠(一部ネタバレあり)

始めにこちらの文章は一部ネタバレありで書いています。
全国公開があったとして その時に構成や感想はあまり知らずに『アリージャンス/忠誠』を見たいという方はご注意下さい。









ただ 何かそれを知った事で映画体験を台無しにするネタバレがあるとかそういった作品ではありません。

ブログのひとつ前の記事で作品の全体的な解説はしていますのでそちらを読んでからこちらの文章を読むとより分かりやすいと思います。


2016年制作

あらすじ


ジョージ・タケイさん演じる軍服姿の老人の前に 『あなたの姉の財産を管理している』という女性が現れます。
彼女は老人に「あなたの姉が亡くなった この封筒を預かっている」と告げます。
すると老人は「もう50年も会っていなのに何を今更」と言い放ちます。

そして舞台はその老人が若かった第二次世界大戦直前の頃に繋がっていきます。


という 不思議な構成ではじまる物語です。
着地点で『姉弟は50年会っていない』『姉弟は老人になるまで生きる』という事が確約されてから物語が始まるのです。

その結果 戦争で主人公が死ぬのではといった不安が無いため 観客はこの作品のテーマでタイトルでもある『アリージャンス/忠誠』を大きく深く堀り下げられて行く事になります。

会話の中ではロイヤルやロイヤリティーも忠誠の意味でよく使われますが個人的に日系アメリカ人に行った思想テストで使われている文章が『アリージャンス』だからこのタイトルなのかなぁと考えています。
ただテストの名前も『ロイヤリティーテスト』なんですけどねぇ。

そしてそれぞれが何に対しての『アリージャンス』なのか

サムはアメリカ国家 そして日系アメリカ人である事に『アリージャンス/忠誠』を誓い 軍人となり最も過酷な戦地で 最も過酷な玉砕部隊として
多くの日系アメリカ人が自分たちもアメリカ人であると認められる為に戦い 死んでいく姿を見続けます。
そして国家に『サムはこの国の英雄だ』と言われる存在になっていきます。

一方 ケイと恋人フランキーは 家族 日系人である事に『アリージャンス/忠誠』を誓い 環境の改善 そもそも 何故 強制収容所や過酷な自殺部隊へ参加しないといけないのかと考え 招へいを拒み戦い続けます。

父親は 自分の思想と日本人である事に『アリージャンス/忠誠』を誓い思想テスト問い27 問い28 にNO NOと答え家族とも離れたより過酷な施設へ送られます。
そこで自分の気持ちに嘘をつけば家族で一緒にいられるのに。

本当に良く出来た物語で サムとフランキー 二人同時に アメリカ的自由を演説する言葉が被ったりするシーンではそれぞれの『アリージャンス/忠誠』というテーマに深く感動しました。

少し気になった点なんかも書いてみますと

映像
映像で残念のなのは全体を見渡せる引きのショットが少ない事です。
全体的に顔のアップや 人を追う感じのショットが多いです。
舞台なので 主役以外も演技をしていたり 二人が同時にある行動をするという 演劇的シーンがあるのですが それを体感できません。
撮影の環境上なんでしょうが少しもったいない気がしました。
あと どうしても舞台上の情報を整理した映像になってしまうのも もったいなかったです。
(その分 一つの作品としてはとても見やすいのですが)

字幕
もっと勿体無いのが字幕です。
どうやら字幕をされたのが海外生活の長い上に若く 字幕のプロでもない方らしく 日本人に違和感のある表現や 我々にこそ必要と思ってしまう説明が無かったりしていました。
もっと字幕が『劇中の日本語を理解してしまう日本人の為の補助』になって欲しかったです。

分かりやい実例では作品の中で「我慢」という言葉が大切なワードとして登場します。
しかし 意味が我々の知っている「我慢」と少し違います。
「希望を持って未来み進むために今は耐える」という意味とのこと。
コレを劇中ではセリフで少し説明するのみでした。
日本人はやはり「我慢」はネガティブな感じがしてします。
だから 作中の「我慢」の使い方にどうしても違和感がありました。

もう一つ「石から石 山は移動できる やさしい小川は 谷間をおれる」という『ことわざ』が・・・・
そんなことわざ初めて聞くのですが・・・と日本人ほど感じてしまいます。

ここからは個人的解釈なのですが(だから当然違うかもしれないのですが)
『これって二つとも日系アメリカ人の言葉』なのではないでしょうか。

海外に海を渡り はじめは農業の労働従事者としていずれは自分の土地を持つという希望に溢れ「我慢」してお金を稼いで そのお金で 安く荒れた土地を購入し 耕し 豊かにし少しずつ開拓し「石から石 山は移動できる やさしい小川は 谷間をおれる」を繰り返しやっと築き上げた財産 地位 子供達に学位 そんな『家 銀行口座 仕事 自由』の生活の基盤が第二次大戦によって全て奪われた話なのでは!!と感じました。

ただ それが初見ではそれが分かりません。
特に日本人には。
そこが字幕で分かればもっともっと深く感動させられるはずなのに。
それ以外にも この表現はやめた方がという日本人感覚では無い表現があったりもしました。
後 漢字が日本字でない所も。まぁ 文字として分かるのでそれは別によいのですがノイズにはなりました。

『日系アメリカ人強制収容所』基本解説
もう一つ残念だったのが日系アメリカ人強制収容所の解説が無いのでどこまでが現実か分からい人が多そうだった所です。

1)劇中にあった ダンスパーティーですが事実です。実際の収容所でもダンスパーティーは行われたいたそうです。

2)歌の中にある『夜トイレに行くのにスポットライト』は脱走しないように 決められた一本道をスポットライトに当たりながら歩かなければならなった事からきています。

3)『日系アメリカ人強制収容所』からの解放時 日系アメリカ人には本当に切符と25ドルしか配られませんでした。
『家 銀行口座 仕事』を没収された日系アメリカ人達はそんな状況で一から生活を再建しなければなりませんでした。
そして だいぶ後にアメリカ政府は『日系アメリカ人強制収容所』の誤りを認め 賠償金を支払っています。

その他 舞台のセットでも知っているとなるほどと思うけど 知らないと分からない様な事も。
今回の『アリージャンス/忠誠』を鑑賞されて日系アメリカ人強制収容所に興味を持たれた方には『東洋宮武が覗いた時代』というドキュメンタリー映画が かなりおススメです。(DVDで出ています。)
当時の日系アメリカ人強制収容所の生活が詳しく分かります。
ダンスパーティーの写真なてそんな生活の中でも楽しもうとしている表情やおしゃれした姿が凄く素敵です。
東洋宮武さんは 日系アメリカ人強制収容所にいて 隠れて内部を写真撮影をしたカメラマンの名前です。
何故 自分はこの作品を見ているかというと この作品にもジョージ・タケイさんがインタビューで出演されているからです。


全国公開

舞台挨拶でジョージ・タケイさんは『2020年に向けて沖縄から北海道まで日本中で見れるようにしたい』と語っておられました。
しかし お台場の大きな劇場ではお客さんの入りは正直3分の1くらいでした。
チケットも値段が高く 宣伝の無さ 当日券の有無も直前まで分からない 舞台挨拶は上映の前か後かも分からない(キャストのスケジュールの都合でバラバラでした)
キャストの挨拶のみで宣伝されていたパフォーマンスは無い パンフレットの販売も無い等 苦戦の理由は色々とあると思います。 
(もちろん それにも色々と運営さん側の理由があったのだと思いますが)
クラウドファンディングもしているので 運営さんも今回のイベントの収支の事後報告と共い今後の展開発表は行うと思います。

正直 何故にもう上映できる状態の作品の公開目標が2020年なのだろうか??とも思います。
ここから何か別の公開への宣伝活動とかあるのかぁと。
せっかくの 今回のジャパンプレミア上映の宣伝効果がどんどん薄れていくのに。
やり方によっては もっと簡単に全国上映をクリアしている作品も沢山あるのに。

ただ『アリージャンス/忠誠』という作品は本当に素晴らしいので 全国公開されたら良いのになぁと思います。
作品のテーマから表現 音楽から歌声 ダンスまで一見の価値がある作品です。
その時にはぜひ劇場へ。
自分は今回のジャパンプレミア上映で4回も見ましたが全く飽きの来ない作品でした。

もしくは ソフト化されて いつでも家で観れるようになったらいいのになぁと思います。


後 なんだかんだ言っても今回のジャパンプレミア上映を企画し ジョージ・タケイさん達を日本に呼んで下さった運営さんには感謝の気持ちもあります。
本当にありがとうございました。

 

アリージャンス/忠誠



2016年制作

あらすじ

第二次世界大戦の時にアメリカで起きた『日系アメリカ人強制収容所』と『日系アメリカ人部隊』等 日系アメリカ人の苦難の物語です。
具体的にはその出来事に翻弄される日系アメリカ人家族 キムラ家の物語です。
家族構成は4人 祖父のカイトキムラ 父 タツオキムラ 娘 ケイコキムラ(ケイ) 息子 イサムキムラ(サム)
母親はサムを出産した時に亡なり それ以降 娘のケイが母親代わりとなり生活を廻していました。


はじめは 農業で生計を立てながら息子を大学に送る普通の日系アメリカ人家族でした。
しかし 第二次世界大戦で日本が敵国となった事によりキムラ家は『家』『仕事』『銀行口座』『自由』をすべて失い
劣悪な環境の強制収容所に他の日系アメリカ人たちと一緒に移らないといけなくなります。
そこに行くことを拒まない事こそ『アメリカに忠誠を誓っている』という名目の下に。

そこでケイは同じような境遇の日系アメリカ人 フランクスズキ(フランキー)と
サムは収容所看護婦の ハンナキャンベル(白人)と恋に落ち 強制収容所での生活に順応していきます。

そんな時に強制収容所で危険分子を探す為の 思想テストが行われます。
注目すべき質問は二つ 『問い27 あなたはアメリカの為に武器を持って戦いますか?』 『問い28 あなたが忠誠を誓う国はアメリカですか』
(意訳しています。本当の文章はもっと長いです。)

サムは自分たち日系アメリカ人が戦争で活躍する事で『我々もアメリカに忠誠を誓ったアメリカ人である』と認めてもらいたいと日系アメリカ人のみで構成さてた もっとも過酷な部隊442部隊に志願し戦地へ向かいます。

一方 ケイと恋人フランキーはアメリカに酷い目に遭わされ強制収容所にいるのに何故兵役に出なければならないのかと考え自分たちの生活 生きる権利 日系アメリカ人の開放を求める抗議行動を行っていきます。

そして父 タツオキムラは 思想テスト問い27.28の質問にNOである。自分自身の心に誓った忠誠は 例えどんな事があっても嘘はつけないと考えます。

それぞれの思想と理念の基『忠誠』を勝ち取る為の戦いが家族に降りかかります。


この『アリージャンス/忠誠』はあらすじを書くのが凄く難しいです。理由は本当に色々な計算によって恐ろしく多弁な作品だからです。

ただ 暗く難しいだけではなく本当に素晴らしいダンスパーティーシーンがあったり ウキウキする恋愛のシーンがあったり それぞれの成長のシーンがあったり 当然 戦争のシーンがあったりします。
そして ミュージカルですから それぞれに本当に素晴らしい歌声と音楽がついてきます。

更に舞台としての演出も素晴らしく例えば 日系1世で齢のいっている方は英語が苦手で鈍重だけど日系2世の若者は母国語が英語なので流暢だったり 細かい日本語と英語の使い分けで ここは観客に意味が分からなくても日本語のみ ここは大切な話なので 会話の中で英語でも言葉の説明をするなどの配慮がされています。


映像化
もう一つ驚いたのがプロードウェイの舞台をカメラで撮ったモノではなく 舞台を映画として再構成していた事です。
具体的言うと カメラ2台で 二人の表情をアップにしたモノを切り替えたりシーンによっては少ないですがステージ上にカメラがあって背中から追って行ったり 真上からのカットがあったりもしました。
全部の試みが成功しているとは言いませんが ミュージカルの舞台を体感するのではなく ミュージカルの舞台を映画化するという感じになっていてとても見やすかったです。

歌とダンス
本当に凄いんです。自分の無知もあると思いますが・・・ブロードウェイに出演される人ってこんなに凄いんですねぇ。
歌声の繊細さ ダンスのキレキレな感じ 筋肉と体幹の強さ 歌声の伸び なのに何を言っているか語彙は分かるという。

楽曲も コロコロ転がる様なコメディー アメリカ的POPな曲 感涙のバラード 全てが詰まっています。
しかも 日本風の音色を少し入れたり 日本語で歌ったりされていて本当に素敵です。

一応 楽曲はiTunsにて全26曲 2000円で販売されています。
自分は事前に購入し聞き込んでいましたが 映画を見た後はより一層 好きになりました。
何故か最後の上映時だけ(なのかなぁ??)CDが売っていたのでそちらも購入してしまいました。

原爆と勝利
この作品の劇中に原爆を表現するシーンがあるのですがそこの演舞が素晴らしいです。
ブロードウェイに出演される人の身体表現ってこんなに凄いのかと思わされました。

からの アメリカの勝利を歌う歌と演出の軽薄な温度差がまた凄いんです。
歌の内容も本当に酷くて それを楽しく歌う感じが凄く日系人の心を傷つけて 凄い演出だなぁと関心しました。
アメリカ人向けのブロードウェイ作品でそんな当時のアメリカ批判をコミカルに表現しているのが凄いなぁと。

全国公開
舞台挨拶でジョージ・タケイさんは『2020年に向けて沖縄から北海道まで日本中で見れるようにしたい』と語っておられました。

『アリージャンス/忠誠』本当に素晴らしい作品なので 全国公開されたら良いのになぁと思います。
作品のテーマから表現 音楽から歌声 ダンスまで一見の価値がある作品です。
その時にはぜひ劇場へ。
自分は今回のジャパンプレミア上映で4回も見ましたが全く飽きの来ない作品でした。

もしくは ソフト化されて いつでも家で観れるようになったらいいのになぁと思います。

はじめにこの40年前に『ジョージ・タケイさんに性的暴行を受けたという告発記事』を見たのは『アリージャンス/忠誠』を見るためにお台場への移動中の電車の中ででした。

最初の感想は『いや 自分にとって一生忘れられない日になるのは分かるけど タケイさんも忘れられない日になってどうするの』でした。
だって 貴重な来日中のしかも こんな日に!!
そして 色々と思い 考えました。

基本的には 『性的暴行を受けたと告発』する人の勇気には『威厳』と『尊重』をと思います。
それを 簡単に否定するのは絶対にいけないことだと思います。
反面 だからこそ 告発する側もそこに『責任』をとも思います。
もし その『性的暴行を受けたという告発』が正確な事実でない時には物凄く難しい事が起こるのですから。

もっと難しいのがここで言う『事実』とは何かです。
こればかりは二人にしか分からず 相手は傷ついたと言っているのが『事実』です。

しかし 当時はジョージ・タケイさんはまだ ゲイのカミングアウトもされておらず 政治的な活動もされていた時代です。
そんな時に 『性的暴行』を行うだろうか??とも思います。
ただ この手の事件は常に我々には 何故そんなリスクを冒してまでと思わせるものなのも理解しています。
そして 決して勇気を持って行われる『告発』は簡単の否定すべきではないとも思います。

どうしても気になったのが『回答が無かった』という一文。
いや 本当に今 日本で『アリージャンス/忠誠』の広報の為に殺人的なスケジュールを消化中なんですよ!!80歳で!!と思いました。
その後 一応 ツイッターで反論をされていました。

 


どうしても言いたいのは 来日されていた現在のジョージ・タケイさんは本当に素晴らしい方でした。
どう考えてもアレなスケジュールの多忙さの中でもファンの事を一番に考えてくれていました。
(恵比寿とお台場って物凄く遠いんですよ!!なのに両方で舞台挨拶を行ってくれました)

『アリージャンス/忠誠』の舞台挨拶が少しでもより良いイベントになるように全力で対応されていました。
(タケイさんの舞台挨拶は 冒頭の日本語で話されるネタと全国公開を目指される話は同じでしたがそれ以外は毎回違いました。 
 時には幼少期の思い出 時にはスタートレックを例に多様性についてと話を毎回変えておられました。
 最後のお台場での舞台あいさつでは最後のまとめの挨拶以外 全部ご自身が日本語で話され本当に感動しました。)

また 少しですが自分自身でも個人的にジョージ・タケイさんの素晴らしい人間性に触れる体験をしました。
本当に 本当に素晴らしい紳士な方でした。
少なくともジョージ・タケイさんは自分の目にはそう写りました。

今回の記事がどのような話になるかは 分かりません。
しかし 来日されていたジョージ・タケイさんは本当に 本当に素晴らしい方でそんな行為をする方には思えませんでした。
同じ文章の繰り返しで支離滅裂な文章ですみません。