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▶【1ヶ月で4トーンアップ】…高級化粧品ブランドや有名美容雑誌が”薬機法を無視”する罪深さ
【1ヶ月で4トーンアップする】などの謳い文句で店頭販売されていたという
ディオールの美白美容液について、
「それって薬機法完全アウトですけど…?」
というお話をしていました。
しかし上記記事では法律的なお話が主流で、
実際の化粧品の成分等についてはノータッチでしたね。
公式サイトとかを見ても成分が載っていなかったため書けなかったという方が正しいのですが…、、
(今どき公式サイトに全成分を載せないなんて悪い意味で珍しいですが)
どうせなら商品についても見ていこう!ということで、
実際に購入してみました!
「ディオール スノー アルティメットエッセンスオブライト」
がこちらですね。
30mLで公式価格が17,600円(税込)!
の高級美容液です~!
ついでに化粧水も買いました。
こちらは175mLで7,590円!(税込)
まぁデパコス価格という感じですね。
白いつぶつぶが入っていてまるで雪が降っているみたいで可愛い。
どちらも公式オンラインストアからの購入です!
2つ合わせて25,000円超ということで、
その成分たるや一体どのようなものなのでしょうか?
◎【1ヶ月で4トーンアップ】を謳う美白美容液の成分は?
先日のブログでも書いたように
【1ヶ月4トーンアップ】の表現を使っていたとしたらそれは薬機法に違反しています。
(そもそも肌の色そのものを変化させる旨の表現はNG)
ちなみに公式サイトではそのような記載はなく、あくまでPR広告や店頭説明などで使用していた様子です。
しかし、それはあくまで法律上の話で、
実は成分的にはものすごく優秀なもので、強力な美白効果を秘めている可能性は大いにあります。
4トーンアップというのも、さすがに全くの無根拠というわけではなく、メーカー内部ではそういう試験結果が出ていたのかもしれません。
(だからといってルールを破ってはいけませんし、4トーンアップって並の肌色ならほぼ白ですが…)
そういうわけで、実際どのような効果を秘めているのか?
その成分を紐解いてみたいと思います。
というわけでこちらがその現品です。
見た目はとても可愛く、スポイト式の美容液になっていて、
ご覧の通りの乳液状の美容液が入っています。
こっくりした使用感で、浸透感も良好。
美白化粧品というと結構敏感肌への刺激があるものですが、こちらはかなり低刺激な印象です。
塗布後は少しだけ、なんとなくツヤ感が出るような気もします。
刺激感が少ないので、敏感肌でも使えそうなのは良さそうなところです。
それでは肝心の成分を見てみましょう。
こちらがスノーアルティメットエッセンスオブライトの全成分。
これは…、、、
どうなのでしょうか…?。。
正直、ぱっと見た印象でいうと、凄く期待はずれ感がありました。
◎ディオール スノー アルティメットエッセンスオブライトの成分は期待はずれ…!?
まずこちらの美容液は【医薬部外品】ということで、
元々美白化粧品として販売されていたものです。
これらの医薬部外品というものは、「有効成分」が配合されており、
その性質を見極めるにはまずは有効成分をチェックするのがセオリーです。
で、有効成分が分かると、この美容液にどのような効果があるのか?というのが大体見えてきます。
何が有効成分なのか?というと、
・グリチルリチン酸ジカリウム
の2つがその有効成分として記載されています。
これ、ちなみに成分表に詳しくない人が見ると、
「L-アスコルビン酸」と「2ーグルコシド」の間にスペースがあるため、
一見「L-アスコルビン酸」が有効成分だと思う人もいそう。
(「L-アスコルビン酸」=「活性型ビタミンC」のことで、これを有効成分に使えるのは事実上ロート製薬のみ)
しかし「2-グルコシド」などという有効成分は存在しないので、
「L-アスコルビン酸2-グルコシド」が有効成分と分かります。
これはビタミンC誘導体で、
美白効果を取得するために配合されている成分ですね。
ちょうどこれとアスコルビン酸との関係については以下の動画で解説していますね。
簡単に言うと、
L-アスコルビン酸(活性型ビタミンC)
→かなり効果が強いが、安定配合がむずかしく刺激の懸念も。
L-アスコルビン酸2-グルコシド(ビタミンC誘導体)
→アスコルビン酸の効果を弱めて穏やかにした成分。安定で低刺激だが、効果はとても優しい。
というような感じで、肌への優しさや処方の簡易化を優先して、効果を穏やかにした成分なんです。
そしてもう一つが「グリチルリチン酸ジカリウム」で、
これはみんなもよく知っている超一般的な抗炎症剤ですね。
化粧品に詳しい人が見るとすぐに分かると思いますが、
どちらの成分も特筆する要素がない、非常にありふれたものです…。
国産ならプチプラコスメでも幾らでも代用できる組み合わせです。
◎有効成分の組み合わせだけを見ると、プチプラコスメでも代用可能
例えばこれらの成分の組み合わせでパッと思いつくのは、
上記動画でも解説している『ケシミン』シリーズです。
ご覧の通り、化粧水や乳液には全く同じ有効成分が配合されています。
さらに美容液や、動画で解説しているクリームなどは、
同じ30mLでも同有効成分に加えてもう一つ(トコフェロール酢酸エステル)入って、
計3つの有効成分が配合されている時点で、
有効成分だけで見るとケシミンの方が幾分優秀と判断することもできるでしょう。
ちなみにこれはケシミンがとても凄いというわけでもなく、
無印の美白オールインワンジェルなどでも採用されているありふれた組み合わせの成分なんです。
(このオールインワンジェルはかずのすけの無印オススメアイテムの一本でもありますが)
これ以外にもこの2つの成分は処方の容易さと安価さから、
日本の化粧品ではとても使用頻度が高いもので、探せばザクザク出てくる有効成分です。
なので、国産コスメではプチプラレベルと言っても過言ではない組み合わせですね。
※ちなみによく「高級化粧品とプチプラでは成分の濃度が違うのでは?」と聞かれますが、医薬部外品は成分の配合濃度に一定の基準が存在するため、同じ有効成分であれば高級化粧品でもプチプラ化粧品でもさほど大きな濃度差はありません。
◎他社高級ブランドの美白化粧品と比較すると…
もちろん有効成分だけで化粧品を評価することはできません。
ただ、医薬部外品はプチプラもデパコスも安全性や効果に関しては言うほど大きな差が生じるものではないので、
(むしろ化粧品のものの方が医薬部外品の基準を超えた高濃度を攻めている物が多い)
そういう意味で見ても美白効果に関しては突出したものがあるとは考えにくいです。
特に美白系の高級化粧品でいうと、
ほとんどの大手メーカー各社それぞれが独自成分を保有しており
<例>
- 資生堂→4MSK(+その他汎用成分の複数かけ合わせ)
- POLA→ルシノール、デクスパンテノールW
- KOSE→コウジ酸
- 花王→カモミラET
- カネボウ→マグノリグナン
- ロート製薬→L-アスコルビン酸
同価格帯ならばそれらの独自成分配合の美白美容液を入手することができます。
これを考えるだけでも30mL:17,600円の価値があるか?と問われると、
首を縦に振るのは非常に難しいように感じました。
◎美容液のその他の成分も見てみる
抗炎症成分のグリチルリチン酸2K配合されていることに加え、
特にアスコルビン酸グルコシドはビタミンC誘導体の中では特に効果がマイルドなものなので、
低刺激な使用感は納得です。
ベースもグリセリン・BG・プロパンジオールと、低刺激な保湿基剤が並んでいますね。
エタノールが多少はいっていますが、使用感にはさほど影響しない程度だと思います。
(ただしアルコール過敏症の方はご注意下さい)
使用後に多少のツヤ感が出たのは、成分の下の方に書いてある「酸化チタン」ですね。
これは紫外線散乱剤にも使われる白い粉体なので、使用後のお肌をやや白っぽく見せる効果もあるかもしれません。
あとは「マイカ」というツヤを出す粉体も入っています。
なのでメイクアップ効果によるトーンアップなら言えないこともないのでは?という気も…。
ただ↓黒丸部分にしか塗っていませんが、
周囲と比較して4トーンアップしているとは全く思えないので、
(そればかりかほぼ透明)
やはりメイクアップ効果だったとしても優良誤認を指摘されると思います。
あとはグルコン酸亜鉛が皮脂のべたつきを抑える効果(恐らく酸化亜鉛と類似の作用)があるのと、
乳酸が多少のターンオーバー活性の効果があるかもしれません。
その他のなんとかエキスに関してはデータ不足で何とも言えないです。
あんまり効果は強くなさそうな、比較的低刺激な美白美容液だなぁという印象です。
◎<おまけ>化粧水は「美白化粧品」ですらなかった!?
ついでにおまけで購入した化粧水も見てみましょうか。
白いつぶつぶが入っていて、まるで雪が降っているように美しい造形の化粧水です。
ただ結構驚いたのが、
実はこの化粧水に関しては美白化粧品ですらありませんでした。
有効成分はグリチルリチン酸2Kのみで、抗炎症作用の化粧水です。
美白作用はなんとありません。
同じディオールスノーのシリーズということで、化粧水ももちろん美白化粧水だと思って買ったのですが…。意外…。
確かに公式サイトなどをよくよく確認してみると、化粧水には美白(メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ)などの効能が記載されていません…!!
一応ビタミンC誘導体とか、ナイアシンアミドなども入ってはいるっぽいですが、効能を認可はされていない様子。
ただ化粧水の使用感自体はなかなか悪くはないですね。
とろみの付いた化粧水ですが、浸透感も良好ですし、ベタツキ感も抑えられています。
ただこっちの方がエタノールが多いので、苦手な方は少し注意した方が良いかもしれません。
ちなみに白いつぶつぶは恐らく【セルロース末】が主成分で、
雪っぽく見せるための演出をしている成分です。
中に美容成分が入っているというわけではないと思います。
→※すいませんこちら訂正で、公式サイトに「マイクロカプセルに閉じ込められたビタミンE(dl-α-トコフェロール)が弾けます」とあるのでビタミンE誘導体の成分が内包されているのかもしれません。
(手で伸ばすときに軽い力で簡単につぶれて見えなくなります)
デパコス化粧水としては造形の美しさや175mLと大容量であることと、
国産デパコスにもグリチルリチン酸ジカリウム有効成分の同価格帯の化粧水があることを思えば
まぁ、めちゃくちゃ高いか?というとそうでも無いかもしれません…??
(いや高いけどね)
くれぐれも美白化粧品だと誤解して購入はしないように。
◎低刺激な美白美容液だが、効果は穏やかで「1ヶ月で4トーンアップ」はまず考えにくい
もちろんデパコスは中身が凄いというわけではなく、ときめきやブランド価値的なものを期待して購入している人もいるとは思うのですが、
それにしても他社と比較した時に、この価格の美白美容液を買うなら別のものを選んだ方がいいかもしれないと僕は感じました。
普通は、こういう高級化粧品は新しい美白成分を開発したときの研究費なども入ってのお値段だったりしますので、
プチプラにもよくある汎用成分しか入っていない美白美容液でこれだけの高価格は強気すぎると思います。
しかも、効果的には低刺激なことは素晴らしいのですが、
効果もその分穏やかですので「1ヶ月4トーンアップ」と言って売り出すにはまず無理があるでしょう。
(そもそもどんな美白化粧品でもこれは言っちゃいけないんですけどね😅)
むしろアスコルビン酸グルコシドは、効果が一番マイルドとされているビタミンC誘導体なので…。。
僕としてはこの成分を買うならプチプラで十分だと考えます。
もちろん価値の置き方は人それぞれですが、
成分で見てしまうとどうしても高い評価をつけるのは難しい美白美容液でした。
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