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ちょいとこれについて書きます。
かずのすけ@kazunosuke13
BAさんに「一ヶ月で4トーンアップします」と言われたというデパコス乳液がバズっていたけど、 口頭であっても『効果の程度』や『効果発現の時間』を断定する表現は薬機法違反です。 口頭での説明は証拠に残らないからと教育を軽視している… https://t.co/0B2tIqe91z
2021年12月12日 21:04
昨日Twitterでつぶやいたものなのですが、
これについてもう少し僕が感じたことを補足しておきたいと思います。
◎化粧品や医薬部外品の説明で「1ヶ月で4トーンアップ」…は完全にアウト
これ、元はとあるデパコス美容液(すいません、上のツイート勢いで書いたら美容液なのに乳液って書いちゃいました💦)についてのツイートがバズっていたのを見たのが発端なのですが、
なんでもその美容液について、デパコスのカウンターでBA(美容部員)さんに
「1ヶ月で4トーンアップします」
と言われて購入した…という話でした。
これ、本当にそうだったらぜひお試ししてみたい!と思うような売り文句ですが、
残念ながら、店頭の口頭説明でもこのような表現で商品を販売するのは日本では「薬機法」という法律によって禁止されているんです。
こちら、薬機法や景品表示法なども含め、化粧品の広告適正ガイドラインをまとめたものですが、
該当する箇所というと以下がありますね。
まず原則として、
化粧品には「効能効果または安全性を保証する表現の禁止」という絶対のルールがあります。
簡単に言うと、「こういう効果があります!」というのを断言してはいけないということ。
期間や数字なども基本的には例示するべきではなく、
実際に臨床データによって示されていたとしても、それを広告や販売トークで使ってはいけません。
化粧品というのは使用者の肌質や使い方や使用環境などでその効果の出方が大きく異るものなので、誰にとっても確実な効果があると連想するような表現をすることはできないわけです。
これが化粧品広告の大前提にあるため、初っ端から原則に違反しているといえます。
以下も上記原則の補足説明です。
多分に肌質に依存するであろう効果について、効能効果の保証表現は禁止です。
◎スキンケア用途の美白化粧品では「トーンアップ」は謡えない
また、今回の化粧品は
いわゆる【美白化粧品】で、美白有効成分を配合した医薬部外品です。
「美白化粧品なんだから、肌が白くなる系の表現はありなんじゃない?」と思った方もいるかもしれませんね。
この場合、美白化粧品に認められる表現が幾つかあるのですが、
例えば「美白」と書いて、※で注釈して「メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ」という効果の標榜は可能です。
つまり、【シミやそばかすを防ぎます】というのが美白化粧品に本来認められている効能です。
しかし、ここで注意して欲しいのは
美白化粧品では「肌の色が白くなる」旨の表現は薬機法で禁止されているということです。
美白化粧品はあくまで過剰なメラニンが発生するのを抑えて肌色をキープする化粧品であって、肌を白くする化粧品ではありません。
つまり
「肌の色そのものを変えることを連想させるような表現」は認められません。
なので「4トーンアップ」など当然言えるわけがありません。
こんな表現が認められてしまったら、どんなメーカーもなんでも言いたい放題になりますよね。
「うちは一週間で5トーンですけど?」って言い出すメーカーが出てきてもおかしくないでしょう…、、
化粧品において「トーンアップ表現」が認められるのは、
【メーキャップ効果】に基づくもののみです。
つまり下地・日焼け止め・ファンデーションの場合はトーンアップ表現が可能となります。
(それでも「4」トーンアップなどは言えません。)
◎『口頭は証拠に残らないから何でもあり』?…店頭販売の悪習
で、これについて前々から似たような話は良く聞きます。
トーンアップ問題だけではなく、
例えば
「この美容液で細胞が若返るんです」とか「遺伝子に作用します」とか、
そんなようなことを美容部員さんとかから店頭で説明を受けた経験は、
多くの皆さんが体験済みではないでしょうか。
これは、薬機法が最近ではかなり注目されるようになったからこそ今日こんな話をしていますが、
10年や20年前といえばデパートだけでなくそんじょそこらの化粧品店でありふれた売り文句だったんです。
ホームページや紙媒体だと証拠が残りますが、
店頭の口頭説明では事実上証拠が残らないということで、
薬機法について正しく指導しないばかりか、
悪いところですと薬機法を無視した資料などを店頭説明で使用するよう教育するメーカーもあったと聞いています。
それが最近では消費者の知識がアップしたことや、行政の指導もかなり厳しく入るようになってきているため、
どこのメーカーも凄く気をつけるようになってきている…という状況ですね。
◎BAさんやお客さんが曲解するケースもあるが、今回はメーカー主導の可能性が高い
そんな中、コメントでもあったのですが、
薬機法についてあまり詳しくないBAさんとかが自己理論とか売上目的に暴走するケースや、
美容部員の説明は法律準拠だったが、お客さんが勝手に曲解してそれをSNSにあげてしまっている、
というケースもまぁあると思います。
ただ今回の製品についてはどうやらそうではなく、
メーカーが主導してBAさんにそのように言わせている可能性が非常に高いと思います。
理由としては、上記ツイートの引用などでも多数「同じ商品で同じことを言われた」というお声があることから、
同じBAさんが全員を担当しているとは思えず、各地のカウンターのBAさんが揃ってこのような表現でその美容液を売っていると思います。
これはつまり、メーカーが主導してそのような表現を使わせていると見るべきでしょう。
◎VoCEなどの公式記事にも「1ヶ月で4トーンアップ」の表現が使われている
その一つの論拠として挙げられるのがこちらの記事ですね。
まぁもう今更商品隠しても仕方ないので、
「1ヶ月で4トーンアップ 美白化粧品」で調べるとすぐHITしたこちらの記事。
なんとあの有名美容誌である【VoCE】の公式WEBサイトです。
そしてこちらには
高級化粧品ブランドとしても名を馳せる【Dior】の美白美容液
【ディオールスノー アルティメット エッセンスオブライト】
についての記事が載っているんです。
▶美容のプロが驚愕!【1カ月で4トーンアップ】の美白美容液!?
タイトルにもがっつり「1ヶ月で4トーンアップ」が入っているし、「!?」をつけたからグレーとも言えないことはないですが、
「<中略>…シミをつくらせないようDNAに働きかけたり、肌色を均一にしたりとあの手この手で縦横無尽のアプローチ。結果1ヵ月で4トーンアップというすごい実感が得られてしまった。美白と思えぬコクが肌に吸いつく感触もうれしいが、ぐんぐん明るくなっていく手応えに夢中になる美容液は、一本でも答えが出るはず」
DNAに働きかけたり、っていうのもアウト表現ですが、
本文にも明らかにアウト表現が含まれていますね。
これをこのジャーナリストの人が勝手に考えたとは思えないし、非常に不可解な記事です。
またこちらは
田中みな実さんが出てきていて、かつタイトルに「PR」表記があるのでメーカー主導の広告のはずの記事、
▶これはもう、未来のコスメ!【田中みな実】最新ディオール スノーでかつてないほどトーンアップ![PR]
PRのはずなのにもうタイトルから薬機法違反ですね。「かつてないほどトーンアップ」
本文のコメントも大変なことになっていて、
<中略>…メイクで肌色を白く見せるのではなく、スキンケアでスキントーンそのものを上げて、自分の素肌に自信が持てるなんて、夢のような美容液です。聞いたところ『スノー』は、日本人女性が求める肌と美白について20年に亘り妥協することなく開発研究を続けてこられたとのことで、信頼は絶大。澄みわたった明るい肌は、みずみずしく、若々しい印象を叶えてくれます。黄ぐすみ、茶ぐすみなど、あらゆるタイプのくすみに悩まされる年代のひとりとして、スピーディなトーンアップが実現する美白美容液の存在は、まさに“今、肌が必要としているもの”。明日にはさらに透明感がアップしていることを期待して……」
そして「1ヶ月で4トーンアップ」はここでも出てきました。
(なんのこっちゃ)
ちなみに公式サイトではさすがに薬機法準拠で書かれていて「4トーンアップ」はなくて
「トーンアップした印象に」程度の表現に抑えられています。
まぁこれはギリギリ行けるんじゃないかと思いますが、
さすがに上のVoCEの表現は「印象」をつけてもダメだと思うな…。
そんなわけでメーカーが主導しているはずのPR記事にも件の表現が使われていることから、
メーカー側が指示している可能性が非常に高いでしょうね。
ただのBAさんやお客さんの勘違いや噂から自然発生したものとは考えにくいです。
◎高級化粧品ブランドや有名美容誌は『手本』となるべき存在ではないのか
今回の僕のツイート、見る人にとってはかなり語気が強く映ったかもしれません。
それはそうで、僕自身すごく怒っているんですよ。
こんな薬機法違反なんていろんなメーカーがやってるし、今に始まったことではないのですが、
でも、最近は本当にいろんなメーカーや広告業者も薬機法とかを意識するようになっていて、
凄く良い流れができているんですよ。
素人のはずのインフルエンサーが、消費者に正しく情報を伝えようとして薬機法学びにお金払ってセミナー参加しているんですよ。
僕のお友達には美容のプロの人たちに法律学ばせようって団体作っている人も居たり、
格安で薬機法講座やってる方もいますよ。
素人のはずの人たちがみんなちゃんとした情報発信しようって頑張ってるんですよ、この令和の時代はね。
それを、そんじょそこらの三流以下の悪徳業者でもない、
(悪徳業者だから良いわけじゃないけど)
みんなの手本となるべき大手の高級化粧品ブランドが
こんなことをまだやってるなんて恥ずかしいと思わないんですか?
って話ですよ。
場合によっては薬機法知らなくてやらかしちゃってるケースもありますが、
Diorに限ってそれはありえないので、
どうせ「指導が入るまで攻めよう」とか思っているんですしょうけど。
恥も外聞もないな、って僕は思いました。
どんなに商品が良いものであっても、僕のDiorさんへの印象は…、、、ですよ。
本当に残念に思います。
そして、これはVoCEも同罪ではないですか?
どう見ても薬事指導入れてないですよね?田中みな実さんにも凄い迷惑ですよこんなの。
いや実際にはVoCEだけではなく、いろんな美容誌が薬機法周りかなり杜撰なことを僕は知っていますよ。
先日別の媒体の記事をちょっと監修したけど酷いもので、
こんなのに僕の監修記事載せられないと思って同じ企画の中だけでも薬機法指導しましたけど…。
まぁ実際どこもかしも似たりよったりだと思います。
高級化粧品ブランドも有名美容誌も、みんなのお手本となるべき存在のはずですよね。
僕もこの情報発信してきて8年以上が経つけど、
いつまで経ってもずっと同じことの繰り返しになってるのはなぜなのか、
誰が一番に襟を正すべきなのか、考えてみて欲しい。
もちろん、多くの化粧品メーカーや出版社も法律を遵守しようと動いてるのも僕はよく知っています。
10年前であればこんなこと話題にすらならなかったでしょう。
消費者の意識も高まっているし、凄く良い状況になってきていますよ。
高級ブランド、有名誌であるならばこそ、こんな小狡いことをせずに
完全法規遵守で正々堂々と威厳を見せて欲しい。
どうかよろしくお願いします。
p.s.
ちなみに、「こんなメーカーから商品買いたくないな」とか言っておきながら、中身も気になったので公式サイトから購入してしまいました…😅今どきとは思えないんですが、公式サイトや他の通販サイトでも全成分を表記していないので、何が入っているかも分からず成分の雑感を述べることもできず買うしか無い状況だったんです。。💦
ということで、届いたらまた成分についても見ていこうと思います💡
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