【スキンケアが不足して肌荒れしている人】はほとんどいない、という話 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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肌荒れに悩む人の多くが勘違いしていることの一つとして、

 

「自分はスキンケアが足りないんだ!」

 

と思って一生懸命スキンケアに励んだり、

 

使うアイテムを沢山増やしてしまったり…ということが結構あります。

 

 

 


しかしこれは多くの場合根本的な解決にならないばかりか、

 

そもそも

【スキンケが足りない】ことが原因で肌荒れしているというケースはかなり稀なことなので

 

ほとんどの人がその例には該当しないという話を今日はしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

◎そもそも「肌荒れ」はなぜ起こるのか

 

 

 

「肌荒れ」というと非常に定義が広くなってしまいますが、

 

たとえば「ニキビ」は『何らかの原因』により毛穴の出口が塞がれてしまい、内部でアクネ菌を主とする皮膚常在菌が過剰増殖しているとか、

 

肌の刺激を抑制する細胞間脂質等が流出しすぎるとバリア形成がうまく行かなくなり微細な刺激に炎症をこすようになるのが「接触皮膚炎」で、

 

毛穴が酷く開いてしまっていたり肌の皮剥けが酷いとか、脂漏性皮膚炎とか、酒さとか、

 

それらの「肌荒れ」も個々に原因を探せばそれぞれ適当なものがあります。

 

 

ただ、もっと概念的に「肌荒れ」を捉えてみたときに

 

なぜ肌荒れするのか?というと、

 

それは「肌が健康な状態じゃないから」

 

なんですよね。

 

 

 

肌が健康であれば、上記のような肌荒れというのは基本的にあまり起こりません。

 

 

たまの不摂生等で多少肌荒れしたとしても、数日の内に健康状態に戻るのが通常です。

 

 

しかし肌荒れに悩む人の多くは、

 

この肌荒れが慢性化してしまっており、日々悪化の一途を辿ったり、現状を常に維持してしまう…

 

と、そういう状態になっているのです。

 

 

 

 

 

◎「健康な肌」を手に入れるには特別なケアは不要

 

 

 

そこで、「健康な肌」を手に入れるにはどうしたら良いのか?

 

というと、本来それは決して難しいことではありません。

 

 

 

どれだけ肌荒れに悩んでいる人でも、自分の身体を眺めてみれば、

 

どこかしら「健康な肌」を維持している部分があると思います。

 

 

例えばお腹とか二の腕とか、

 

生まれてこの方特別なスキンケアなんてしたこともないような部分が、

 

毎日日々頑張ってスキンケアをしている部分よりも圧倒的に健康的な肌である

 

ということはないでしょうか。

 

 

というよりは、ほとんどの人の場合は身体の大部分は健康な肌で、ごく一部だけが肌荒れしている、という状況のはずです。

 

 

 

 

これを考えると

 

「そもそも人の肌は本来特別なスキンケアは何もしなくても健康な状態を維持できる機能を持っている」

 

ということであり、

 

「スキンケアが不足しているから肌荒れする」

 

というのはこの前提からほぼ考えにくいということなんですよね。

 

 

だってスキンケア全くしていないのに健康な肌の部分がたくさんあるのですから。

 

 

にも関わらず特定の一部分だけが健康を維持できないということは、

 

つまり「その部位に加えている何か」に原因があると考えることはできないでしょうか。

 

 

 

◎ただし「遺伝的な要素」によってスキンケアが必要な人もいる

 

 

しかし、もちろん例外はあります。

 

何らかの遺伝的な要素によって、自分の肌そのものの機能だけでは健康な肌を維持するのが難しい人というのが実際にいます。

 

多くの場合「アトピー」と呼ばれる皮膚障害を抱えている人たちはその一例です。

 

 

 

アトピー性皮膚炎を発症しやすい人たちは、

 

健康肌の人たちに比べて肌のバリア機能が有意に弱いです。

(セラミドやNMFなどの量が少ないと言われている)


そのため、

 

化粧品等で適切な保湿を行わなければ健康肌を維持するのが難しいとされています。

 

 

 

ただ、僕自身アトピーではありますが、

 

食べるものや肌に触れるもの全てに気を遣えば(これ自体がとても難しいことですが…)

 

特にそこまでの保湿をしなくても肌荒れ自体はそんなにしないようにすることは可能です。

 

 

しかし一般的には保湿によって症状を抑えるのが通常のケアだと思います。

 

 

 

その他にも遺伝的な何らかの要素によって、

 

プラスして何かをしなければ健康な肌を維持するのが難しい人というのはいるでしょう。

 

 

とはいえ、これはあくまで少数派です。

 

ほとんどの場合は自分で健康肌を維持する力をみんなが持っているはずなのです。

 

 

 

 

◎肌荒れし続けてしまう理由は、不足ではなく「過剰」という可能性




というわけで何が言いたいかというと、

 

結論としては

 

「不足」ではなく「過剰」ということを考えてみて欲しいのです。

 

 

 

この「過剰」にはいろんな意味が込められています。

 

 

 

例えば「洗いすぎ」

 

 

これは昔から僕が口を酸っぱくして言っていることですが、

 

大半の肌荒れ原因として考えうるのが『洗いすぎ』です。

 

 

 

洗浄が強くなりすぎれば、肌にとって必要な保湿成分やバリア物質が除去されすぎてしまい、

 

肌のバリア機能が低下して様々な肌荒れを招きます。

 

 

刺激を受けやすくなって炎症を起こしやすくなりますし、

 

ターンオーバーが異常化して角化亢進が起こると毛穴も詰まりやすくなりますし、

 

皮膚刺激に反応して皮脂分泌も多くなる。

 

 

このように「洗いすぎ」はほぼすべての肌荒れ要因と密接に関係しています。

 

 

 

摩擦の強いスキンケアや角質を無理やり剥がしたり溶かしたりするケアや、

 

そういった類のものも同様のリスクがあります。

 

 

一時的には綺麗に見えても、肌にとっては表層のバリア(角層)を無理やり除去することは

 

肌に対して大きなダメージとなってしまいます。

 

 

 

 

自分の身体の中で健康な肌の部位は、必死に洗ったり角質を除去したりすることはほとんどないはずです。

 

 

健康な肌を維持するには、まずは洗いすぎを見直すことが第一に重要なのです。

 

 

 

 

しかし「洗いすぎ」が良くないからと言って、「洗わなすぎ」も問題です。

 

 

 

人によっては、元々普段から洗浄をあまり強く行ってこなかったという習慣から

 

「洗顔料を全く必要としない」という人が稀にいます。

 

水やお湯のみで洗うだけで肌の健康を維持できる人がいます。

 

 

僕自身身体の洗浄には洗剤をほぼ使用していないので、そういうことも普通に考えられます。

 

 

しかし、肌というのは「これまでの習慣」から根付いた肌特性を有しているものであり、

 

例えば生まれてこの方数十年がっつり毎日石けんで洗うということに慣れた肌の人が、

 

突然明日から洗剤を一切使用しないスキンケアに移行したとしたら

 

 

それは非常に高確率で肌荒れしてしまいます。

 

 

 

人の肌は常に「皮脂」を分泌しており、

 

皮脂が多くなればニキビができやすくなったり毛穴の目立ちの原因になったり、

 

脂漏性皮膚炎などの炎症も起こしやすくなります。

 

 

 

これまでしっかり洗っていたということであれば、

 

当然洗浄をやめれば沢山の皮脂が残存してしまうようになり

 

肌荒れしやすくなるということ。

 

 

皮脂の分泌量は一朝一夕で変わるものではなく、数年単位の長い肌の「慣れ」に依存しているため、

 

もし洗い過ぎを見直す場合は、

 

慎重に少しずつ洗浄力を落としていくなどの工夫が必要になります。

 

 

 

 

 

さらに、「保湿のしすぎ」や、「合っていない化粧品の使用」

 

「油分が合わない肌質なのに乳液やクリームをわざわざ付けている」

 

「落ちきらないメイク」「医薬品の使いすぎによる副作用」等も

 

 

 

慢性的な肌荒れを誘引する「過剰」の主因たり得ます。

 

 

もちろん複合的な場合もあります。

 

 

 

 

このような「過剰なケア」が多くの肌荒れの原因になっている可能性が高いので、

 

 

もし普段から肌荒れに悩んでいる人は

 

一旦「足す」ことよりも「引く」ことを考えてみてほしいです。

 

 

 

 

 

◎化粧品とは、「健康な肌」を維持して、より美しくするためのもの

 

 

 

よく質問で、「この化粧品はニキビに効きますか?」とか、

 

「肌荒れに効く化粧品を教えてください!」等と言われるのですが、

 

 

これは中々難しい質問です。

 

 

僕は化粧品の使い方次第では肌荒れやニキビの根本的な解決は可能だと考えていますが、

 

 

しかしだからといって「この化粧品を使えば肌荒れやニキビが嘘のように治ります!」といってご紹介できるような商品はありません。

 

 

 

結局肌荒れの大半は現在のケアにどこかしら原因が隠れているため、

 

その原因さえ取り去ればたいていの場合は「自分の肌の力」で回復します。

 

 

 

「化粧品の使い方次第で治る」というのはあくまで自分の肌の力を邪魔しないように使う、ということであって、

 

治してくれてるのはあくまで自分自身の肌の力です。

 

 

化粧品の成分の効果はそんなに重要ではないし、

 

成分の力に頼って一時的に改善させたとしてもそれは根本的な解決とは程遠いです。

 

原因に気づかなければ必ず再発してしまいます。

 

(この点については「医薬品」でも全く同じです。一時的に治すことはできても、原因を放置すれば必ず再発します。)

 

 

なので、

 

思考停止で「ニキビに効く化粧品」とか「肌荒れを治す化粧品」とかそういうのを探し求めるのは絶対にやめましょう。

 

 

重要なのは、何が原因になっているのかをじっくり考えて、

 

それを取り去ることです。

 

 

 

それさえできれば、別に新しい化粧品は何も必要ないとさえ言えます。

 

 

 

 

 

最後に念を押しておきたいのは

 

足しすぎて肌荒れしているというなら、化粧品は不要、何も使わない方が良い…

 

と、そんな風には僕は決して思っていません。

 

 

 

 

「化粧品」というのは肌荒れを治すものではなく、

 

健康な肌状態を維持して、さらに美しい状態に導くためのものです。

 

 

 

 

ですので、真にスキンケアを「足す」効果を実感するのであれば、

 

まずは「過剰」を改めて肌を【健康】にまで導き、

 

そこからお肌に合う美容成分を試してみて欲しいと思います。

 

 

 

 

そもそも健康な肌状態でなければ効果の見込めない成分や、

 

むしろ刺激になってしまってかえって肌荒れを悪化させてしまうような成分もありますので、


それらのケアは健康状態に持っていってから、次の段階で考えたら良いことです。

 

 

 

 

 

 

それでは今日は以上です!




 

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