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前回のブログの続きみたいな話なんですけど、
▶ハンドソープが品薄?手洗いでのウイルス対策は「普通の石鹸」や「ボディソープ」でも代用できます
「手洗い用として最もウイルス失活効果が高くて、実用的な成分は何か?」
という話をしておきたいと思います。
◎新型コロナなどのエンベロープウイルスに対して特に効果的な界面活性剤は「陰イオン界面活性剤」
実は最近色々界面活性剤のウイルス失活効果に各メーカーや研究機関が注目し始めていて、
先日も紹介した
経済産業省管轄のNITEという機関が今後試験を行うという話が盛り上がっていたりします。
もともと同じコロナウイルスタイプの「SARS」の抗ウイルス効果が高い界面活性剤として
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na
・アルキルエーテル硫酸エステルNa
の2つの成分が実際に効果が確認されていたという話もあります。
また、一昨年には
シャボン玉石けんと広島大学の共同研究で
「石けん(オレイン酸K)」にはエンベロープを持つインフルエンザウイルスへの高い抗ウイルス効果が期待されるという研究が発表されており、
これと同じ原理で石けんが新型コロナウイルスにも効果的な抗ウイルス効果があるのでは?
という記事も注目されていますね。
▶コロナにも? 自然素材石けんは合成洗剤の「1000倍のウイルス破壊力」
(ただこの研究結果には僕的には疑念があります…石けんが効果的なのは確かだと思いますが、ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naと比較してこれだけ差が出るのは信じがたい。元文献をチェックすると石けんの溶液だけアルカリ剤が添加されていたみたいなので、その関係がかなり大きい気がする。中性洗剤も石けん同様アルカリ性で活性が増加するため。試験の比較標本数もとても少ない。界面活性剤がpHに依存して効果が変わることなどシャボン玉さんならよく知っているはずですので、明らかに石けんに有利な条件で行った研究だなぁと感じました。)
…とまぁ最近いろんな研究発表が出ているので界面活性剤オタクの僕としては面白いのですが、
いろんな情報を眺めていてわかってきたことをまとめていくと、
新型コロナウイルスに効果が高そうな界面活性剤は
「陰イオン界面活性剤」
というタイプの界面活性剤のようです。
「陰イオン界面活性剤」とは主に【洗剤】として利用されている界面活性剤です。
「ウイルスを洗って除去できる」という側面から、コロナウイルス問題の最初期から洗剤での失活が効果大と言われてきました。
本来は陰イオン界面活性剤は殺菌効果はあまり高くないのですが、
どうやら新型コロナウイルス等の場合は、エンベロープに存在するスパイク等のタンパク質部位が正の電荷を帯びる性質があるため
負の電荷を持った「陰イオン界面活性剤」がてきめんに効くということのようです。
(逆に、殺菌剤などとして使用されている「陽イオン界面活性剤」は効果が薄い)
先程話題に上げた
「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na」や「アルキルエーテル硫酸エステルNa」などの成分も陰イオン界面活性剤ですし、
「石けん」ももちろん陰イオン界面活性剤です。
一応他にもいろんな種類があるのですが、
今の所エンベロープウイルスに十分な効果が立証されているのは
・「石けん」
・「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na」
・「アルキルエーテル硫酸エステルNa」
の3つかなと思います。
◎手洗い用として最も実用的なのは「石けん」
実はこの3つの成分って、
洗剤として「高い洗浄力を持つ界面活性剤」の上位ランカーみたいな感じの成分なんです(^^;)
複雑なんですが、界面活性剤って色々別名がありまして
「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na」の別名は「ラウリルベンゼンスルホン酸Na」などです。
「アルキルエーテル硫酸エステルNa」は=「ラウリル硫酸Na」です。
ご覧の通り、いずれの成分も最上刺激&洗浄力の成分として業界としてはよく知られています。
そして、
実はこの2つの成分は、現在では国内の化粧品とか手肌を洗う洗剤にはほとんど配合されていません。
洗浄力も高いですし皮膚刺激も強いので、
洗濯用洗剤か、食器用洗剤に稀に入っている程度。
昔はシャンプーとかにも入っていたんですけどね、皮膚トラブルが多い成分なので今は殆ど見られません。
(皮膚残存性も非常に高くて、肌荒れ&手荒れリスクも高いです)
故に「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(ラウリルベンゼンスルホン酸Na)」と、「アルキルエーテル硫酸エステルNa(ラウリル硫酸Na)」を手指の洗浄用途に使用するのは現実的ではありません。
僕も絶対に手を洗いたくない洗剤ですw;
(ちなみに「薬用石鹸ミューズ」の主成分はラウリル硫酸Naです…;)
一方で、
「石けん」は、これも非常に洗浄力の高い洗剤ですが
皮膚残存時の刺激が非常に少ない(皮膚上の脂肪酸等で失活してしまう)ため、
皮膚洗浄用途としても現在でも広く利用されています。
どこででも入手できるレベルの洗剤ですので、
ハンドソープに拘らなければ固形石鹸に限らず液体のタイプなども沢山ありますし通販でもまだまだ購入可能です。
うちでは石けんはこちらのアイテムを使用しています。
シャボン玉石けんさんの
「無添加 フェイシャルソープ」
成分には「水、カリ石けん素地」と書いてあります。
カリ石けん素地というのは液体タイプの石けんに配合される石けん成分です。
石けん系の商品であれば、
「ミヨシ石けん」「カウブランド」「シャボン玉石けん」の3つは有名ですよね!
いずれのメーカーもハンドソープはやはり結構売り切れなんですが、
「ボディソープ」で調べるとまだ残っているものが多いです。
主成分が無添加石けんであれば、
ハンドソープもボディソープも成分はほとんど変わりません。
そういえば「パックスナチュロン」とかも知る人ぞ知る石けんメーカーです。
こちらはまだハンドソープが残っていました。
あと、無添加とかに拘らなければ、
石けんを主成分にした洗顔料も結構あります。
↓たとえばこれ、一見「石けん」には見えませんが
「ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化K」という成分が合体すると、
石けん(ラウリン酸K、ミリスチン酸K)になります。
ですのでこちらは石けんを主成分とした洗顔料です。
化粧品だと石けんは成分表示が結構複雑なので、以下のようなパターンがあることは覚えておくと良いかもしれません。
この表記法を知っていると、
例えば市販のボディソープでも
・バウンシア
・ボタニスト
・ニベア エンジェルスキン
・ナチュサボン
・ハダカラ
あたりのボディソープも実は石けんが主成分であることが分かります。
◎手荒れしやすく石けんが使えない場合は、マイルドな洗浄剤を
ただ、石けんも数ある界面活性剤の中では洗浄力の高い成分なのは事実です。
また、皮膚に残存しても刺激は生じにくいものの、
実は「浸漬刺激」という、「洗浄時の刺激性」は中々のものです。
以前
▶「朝の洗顔」は洗顔料を使うべき?お湯のみで洗うべき? かずのすけの考え
でも紹介した以下の文献では
石けん(ラウリン酸Na)はラウリル硫酸Na(硫酸ドデシルNa)と同等の浸漬刺激スコアになっています。
(数字上は一番高いですが、ラウリル硫酸Naは濃度が少し薄いので実質は同じ程度と思われます)
これ、どういう意味かというと、
「長時間洗浄すると石けんは刺激が強い」
ということを意味しています。
まぁアルカリ性の洗剤なので仕方ないのですが、
ウイルス対策で手を洗う場合はどうしても長時間の洗浄になりがちですので
石けんで手を洗うと手荒れしてしまう…という人も中にはいると思います。
(特に敏感肌やアトピー肌質の方など)
この場合は、ウイルス対策効果については現状確たる効果の実証はありませんが、
同じ【陰イオン界面活性剤】で、マイルドな洗浄力の洗剤で手を洗うと良いでしょう。
参考までに、この資料で総合的な刺激スコアが特に低い「ラウロイルグルタミン酸Na」という成分とほぼ同質の成分が使用されているのが、
こちらの「ミノン ベビー全身シャンプー」などです。
↑見にくいですが、「成分」のところに「ココイルグルタミン酸K」とあります。ほぼ同質の成分です。
アミノ酸系界面活性剤というタイプの陰イオン界面活性剤です。
とてもマイルドな成分なので、高頻度&長時間の洗浄でも肌荒れしにくいと思います。
その他にもマイルドな泡洗顔料やボディソープは以下の記事でも紹介しています。
いずれもハンドソープとして使用が可能です。
▶アトピー肌・乾燥肌・敏感肌必見!身近で買える【優しく洗える洗顔料】Best5!
ただし、ベビーソープは本来は赤ちゃん用の商品ということもあり、
本当に必要な方が買えなくなってしまう恐れもあります。
特別肌が弱いなどの理由がなければ無闇な購入はお控えください。
ちなみにかずのすけオリジナル化粧品のセラヴェールスキンウォッシュもマイルドなタイプの全身洗浄料です。
かずのすけは普段から黒キャップの「セラヴェールスキンウォッシュインデュース」を5倍にうすめて泡ハンドソープとして使用しています。
(こちらの方がやや洗浄力高め)
また「セラヴェールスキンウォッシュエクストラ」は上記ベビーソープと同じココイルグルタミン酸系のアミノ酸系界面活性剤を主成分にしています。
(僕は普段の洗顔はこちらを使用。ベビーソープとしてもとても人気です!)
1800円くらいなので少しお高めに見えますが、
以下の方法で250mlの泡ボトルを5回作れますので、
実質1250ml入の泡ハンドソープになりますね!
▶無印の泡ポンプボトルを使って「ボディソープ」を「ハンドソープ」に!
良ければご検討くださいませ(^^)ゞ
(詰替え用含め在庫は沢山あるので、ベビー用品の圧迫にはならないと思います!)
ただし、抗ウイルス効果については現状ではまだ研究が全然されていないため、
石けんほど効果的ではない可能性が高いです。
特に手荒れしやすい等の理由がなければ、ウイルス対策に一番お勧めなのは「石けん系」です。
ご自身の肌質を考慮して合う製品を選ぶと良いと思います。
それでは今日は以上です!
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