塗りムラや白いカスを防ぐ!【紫外線散乱剤ベースの日焼け止め&下地】を綺麗に塗る方法 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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今日はちょっとしたノウハウ系の記事になります!

 

 

特に敏感肌・乾燥肌の方は経験したことが多いのではないかと思うのですが、

 

「日焼け止め」「お化粧下地」を塗る際に、

 

なぜか凄くムラムラになってしまったり、

 

白い消しゴムのカスのようなものが大量に出てしまって

 

「全然上手く塗れない!!」

 

という時はありませんか?

 

 

 

これは実はいくつかの原因と、傾向やその対策があります。

 

 

今日はこの日焼け止めや化粧下地をムラなく綺麗に塗るための方法やそのメカニズムについてのお話です(*^_^*)

 

 

 

◎塗りムラや白いカスが発生しやすい日焼け止め・下地の特徴







日焼け止めや下地を塗った際に、

 

いわゆる「塗りムラ」や「白いカスのようなもの」が発生しやすいアイテムには

 

実は共通の特徴があります。

 

 

これは何か?というと、

 

『紫外線散乱剤』を主体に配合している、もしくは多く含むアイテム

 

がそれに当たります。

 

 

 

日焼け止めの主成分には大きく分けて「紫外線吸収剤」「紫外線散乱剤」があり、

 



「紫外線吸収剤」は基本的に「油状成分=オイル」なので透明で伸びも良く、

 

これを主体に配合したものであればムラ付きしたりカスが出ることはほぼありません。

 

一般的に市販の安価商品や、透明度が高い使用感を追求したもの吸収剤をメインに配合しています。

 

 

一方で、

 

「紫外線散乱剤」「粉体=パウダー」であり、

 

粉ですので肌の状態やいくつかの環境要因に伴い

 

ムラ付きしたり会合してカスのようなものを生じてしまうことがあります。

 

 

 

使用感面では紫外線吸収剤の方が圧倒的に優れているものの、

 

一般に紫外線散乱剤の方が肌への刺激が少ないため


敏感肌向けの製品使用感と低刺激性を同時に追求した高いクオリティの日焼け止め・下地等

 

散乱剤のみか、もしくはどちらも弊配合している商品が多いです。

 




このため、

 

敏感肌向けの吸収剤フリーの日焼け止め等を使う機会が多い敏感肌の方などの方が

 

この塗りムラ・白いカスの発生頻度は高いと思われます。

 

 

 

ゆえにこういった日焼け止めの成分的な特徴は、


image



紫外線防止剤として「酸化チタン」や「酸化亜鉛」などを主体として配合しているということが言えます。




お肌が弱くて吸収剤を極力避けたい場合はこういったタイプの日焼け止めを選んだ方が良いですが、

 

こういた理由でちょっとだけ扱いが難しいのも事実ですので


もし塗りムラとかカスが出るのがどうしても嫌で、お肌がそんなに弱いわけでもない方

 

吸収剤ベースの日焼け止めや下地を使用するだけでも高確率でこれを回避することができます。

(このブログ読者さんではこのタイプはあまりいらっしゃらないかもしれませんが^^;)

 

 

 

 

 

 

ただ、今日お話する内容を押さえて普段からちょっとしたことに注意して頂ければ

 

こういったアイテムを使用しても塗りムラやカスはかなり発生しにくくなりますのでご安心ください!

 

 

 

◎塗りムラや白いカスが発生してしまうメカニズム

 

 

 

この「塗りムラ」や「白いカス」が発生する原因には、諸説ありますが


僕が考える上では大きな要因は二つあると思っています。

 



ひとつは、当たり前過ぎる話で恐縮ですが

 

『お肌の乾燥』です。

 




お肌が乾燥していると、

 

日焼け止めや下地の成分中の「水分」や「油分」がお肌(角層)に吸収されやすいです。



すると日焼け止め下地自体の「乳化安定性」が損なわれてしまうため、

 

製品中で安定していた粉体の乳化分散が解け

 

突然伸びが悪くなって『ムラ付き』の原因になったり、

 

粉体やその他の成分同士で会合(くっつき合うこと)が起こり

 

「白いカス」のようなものが発生しやすくなります。

 

 

 

 

散乱剤ベースの日焼け止めとかは結局「粉」を「水分と油分」でうまく分散しているものなので、

 

この水分や油分が失われると、製品本来の伸びの良さや均一性が失われしまうというわけです。

 

 

なので、お肌が過剰に乾燥している状況だと

 

散乱剤ベースの日焼け止めや下地は上手く塗れない場合が多いです。

 

 

 

 

次にもう一つが結構意外な話かもしれませんが、

 

『ジェル化剤の多い化粧品を塗りすぎること』

 

です。

 

 

 

「ジェル化剤」というのは、

 

化粧品の粘度を保つために配合されている成分

 

主な成分には

 

・カルボマー

・キサンタンガム

・(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー

・ポリアクリル酸Na

 

などがありますね。

 

・ヒアルロン酸Na

・加水分解コラーゲン

 

などの保湿成分も同様の性質がありますが、

 

こちらは配合量が多くないので実質無視出来ると思います。

 

image

 

一般的に、「乳液」「クリーム」「ジェル化粧品」などの、

 

『高い粘度を持っているアイテム』にはほぼ確実に配合されていて、

 

保湿感やしっとりしたテクスチャーを保持するのに非常に重要な役割を持っています。

 

 

 

 

このジェル化剤は、適切量存在すると非常に重要な保湿成分として働きますが、

 

簡単に言うと「水分を保持してジェル化する」という成分なので、

 

多く塗りすぎると一緒に使った製品の水分もジェル化してしまったり、

 

特に乳化系製品の乳化・分散安定性を損ねてしまう原因にもなります。

 

 

 

また、一つ目に述べた「肌の水分が不足している」という状態で

 

ジェル化剤系の製品と日焼け止めや下地を塗ると、

 

肌側にジェル製品の水分が吸収されてしまうため

 

肌の表面にはジェル化剤ばかりが多く残り

 

日焼け止めや下地をその上に塗ると今度はジェル化剤に水分が移動して

 

粉体の伸びが悪くなったり会合が起こりやすくなります。

 

 

 

 

最もジェル化剤の配合が多いのが「ジェル系化粧品」なので、

 

ジェル系を塗り、その後日焼け止めや下地を重ねた際に「モロモロ」や「カス」が出やすくなる…というのはよく知られた話ですね。

 

 

 

これは、実は乳液やクリームにも同じ系統の成分が入っているので

 

塗布量によっては同じ現象が起こります。

 

 

ただジェル化剤の配合量的には「ジェル>クリーム>乳液」なので、

 

ジェル化粧品が1番起こりやすいと思います。

 

 

 

 

◎紫外線散乱剤ベースの日焼け止めや下地でも、塗りムラやカスを発生させない方法

 

 

 

というわけで実際の対策方法についてですが、

 

上記の原因さえある程度把握していればこの対策は簡単です。

 

 

 

【方法その①】…朝の洗顔は「お湯のみ」でお肌の乾燥を抑える

 

 



日焼け止めや下地を塗る前(主に朝だと思います)は、

 

肌が乾燥した状態だとどうしても失敗しやすくなるため

極力乾燥しないようにした方が良いです。

 

 

そのためには朝に洗顔をしっかりするのはやめましょう

 

 

全く洗わないというのも一つの手ではあるのですが、

 

それは向き不向きがあるので

 

一般にお勧めしやすいのは「朝はお湯のみ洗顔」です。

 

 

 

朝に洗顔料を使ってガッツリ洗うと

 

肌の油分も水分をかなり奪われてしまうためどうしても乾燥状態になりがちです。

 



その後の保湿で誤魔化す手もありますが、

 

そんなことをするくらいならはじめから洗顔料を使わない方が手間が省けますし、

 

肌が弱い人にとっては過剰な洗顔も過剰な保湿も肌荒れの元になります。

 

 

お湯洗顔程度で済ませておくのが1番無難です!




【方法その②】…保湿は「サラサラの化粧水」を多めに使い、ジェル・乳液・クリームは気持ち程度に


次に重要なのは、お肌の乾燥を防ぐために保湿をしっかりしなければならないのですが、

 

この時の保湿アイテムにジェル化剤の多い製品(ジェル・乳液・クリーム等)を多くしてしまう

 

肌の状態によっては塗りムラやカスの発生原因となってしまいます。

 

 

そこで、散乱剤ベースの日焼け止めや下地の前に使用するのにお勧めの保湿アイテムは

 

「テクスチャーがサラサラの化粧水」です。

image


image

↑こんな感じでカルボマーなどのジェル化剤があまり入っていないものが1番お勧めです。

軽く振って水のようにシャバシャバしているものであれば大体OKだと思います。
(もちろんお肌に合っていることが何より大切ですが)

このようなサラサラ系の化粧水を普段のスキンケア時よりちょっと多め~2倍くらい使用して、

 

その分乳液やクリームなどは少なめに保湿する

 

日焼け止めや下地の塗りムラやカスが発生しづらくなります。


こんな風なアイテムで水分をしっかり補給しておけば、その後に乳液やクリームを多少使っても

 

塗りムラやカスが出てくることは少ないです。



ちなみに化粧水でも「とろみ」があるものは結構ジェル化剤が入っている場合があるので、

 

こういったテクスチャーのものを使用する場合は

 

乳液やクリーム、ジェルなどをその後に使うのは控えた方がいいかもしれません。

 

 

 

保湿時のポイントとしては、

 

「化粧水がちょうど良く肌に吸収されて表面がサラサラ」

 

という状態は若干足りない可能性があります。

 

 

「化粧水の水分が肌の表面にうっすら残っている」

 

くらいのやや水分多めの保湿をしておいた方がムラやカスになりにくいです。

 

 

「サラサラテクスチャーの化粧水」を普段より気持ち多めにして試してみてください。

 

 

 

 

◎塗りムラや白いカスは他の要因でも発生するので、組み合わせをよく考えて使いましょう!

 

 

というわけで、

 

日焼け止めや下地の塗りムラは肌の乾燥度合いや合わせるアイテムによって

 

発生したりしなかったりします。

 

 

こういった理由から散乱剤系の日焼け止めは扱いがやや難しいので、

 

今回の話を念頭に置きつつ上手に使っていきたいですね。

 

 

 

ちなみに、

 

塗りムラや白いカスの発生は、端的に言えば

 

『肌に塗った際に製品の乳化・分散安定性が崩れる』ことが原因ということになります。

 

この状況を作る要因は実際には乾燥やジェル化剤だけではなく

 

例えば油分過多になりすぎていたり、逆に水分が多すぎたりという

 

「その他の要因」でも発生することが十分考えられます。

 



ですので、僕の経験的にはこの二つが最も発生頻度が高いと感じてはいますが、

 

他にも原因となる状況やアイテムの組み合わせはあると思います。

 


ここに書いた内容だけに囚われず、自分なりに試した結果も取り入れつつ

 

より綺麗に塗れる方法を模索して行って頂けると良いと思います!

 

 




というところで今日は以上になります!(^_^)ゞ


 

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