資生堂 クレドポー ボーテ セラムコンサントレエクレルシサン 解析 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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クレドポーボーテ セラムコンサントレエクレルシサン 解析
 

 

    保湿力:★★★☆☆
    皮膜力:★★☆☆☆
  低刺激性:★★★☆☆

  美白作用:★★★★★
保湿持続性:★★☆☆☆
 伸びの良さ:★★★★☆
   しっとり感:★★★☆☆
 サラサラ感:★★★★★
敏感肌適正:★★☆☆☆

  価格適正:★★★☆☆(40ml:15000円) 
 

 


まずタイトルには一応『解析』と書いてありますが、

 

医薬部外品でさらに配合成分がとても多く、構成そのものも難解のため

 

成分のみからの解析は非常に難しく、ほぼ「雑感」に近い記事であるとご理解ください。

 


そのため総合評価も付けておりません。悪しからず。

 

 

 

ただ有効成分や主成分の構成から話せることは沢山あります。

 

 


本商品は資生堂の技術の粋を決したかのような気合を感じる渾身の美白美容液だと思います。

 

何と言っても医薬部外品でも非常に珍しい有効成分4種盛り(!)です。

 

当ブログ解析史上でも他に1個くらいしかありません。

 

 

 

医薬部外品の有効成分というのはとりあえず有効濃度入れれば良いというものではなく、

 

特定の処方でちゃんと効果が出るか、複合配合での安全性は問題ないか、というのを厚労省からしっかり認可を得なければなりません。

 

それを考えてみても4つの有効成分(しかも結構効果のハッキリしたもの)をブレンドしているというのは

 

それだけで相当手間とお金がかかっているなぁと見ることができます…。

 

 

まぁ手続きや試験とかの分の価格が乗っかってきていると考えるとコスパに響く気はしますが、

 

それを考えると40ml:15000円という価格も決して取り過ぎという印象はないです。

(もちろん安いということはないですが…;)

 

 

 

というわけで本題に入って、本商品の有効成分は以下の4つです。

 

  • 4-メトキシサリチル酸カリウム塩(4MSK)
  • トラネキサム酸
  • 酢酸DL-α-トコフェロール
  • グリチルリチン酸ジカリウム

 

この成分の中で下3個については当ブログでも幾度となく扱っている有効成分ですね。

 

 

「トラネキサム酸」→穏やかな肌荒れ防止作用と美白作用を持つ有効成分で資生堂製品の多くに配合されています。美白機序がメラニンシグナル(プラスミン)の抑制なので4MSKとは違う働きですね。

 

「酢酸DL-α-トコフェロール」→肌を健やかに保つ作用と血行促進を主とする皮膚活性作用の有効成分です。活性代謝を促進する働きで肌荒れを早く改善します。

 

「グリチルリチン酸ジカリウム」→お馴染みの抗炎症成分。微弱な疑似ステロイド様作用で炎症を改善します。

 

 

上記3種が入っているだけでも少なとも『美白作用(メラニン抑制)』『皮膚代謝活性』『抗炎症作用』の3つの効能を有する美容液ということになるので、

 

これだけでも中々の豪華さです(^^;)

 

 

 

しかし本商品の最もメインの成分は『4-メトキシサリチル酸カリウム塩』だと思います。

 

 

一般には「4MSK」と略して呼ばれている成分で、

 

効能としては面白いことに【チロシナーゼ活性阻害作用】【メラニン排出促進】の二つの効果を有している非常に強力な美白成分です。

 

 

構造を見る限りアルブチン等のハイドロキノン誘導体と同じくフェノール構造を有していて、

 

ルシノールやコウジ酸、また以前白斑の騒動があったロドデノールと類似の機構を持つ成分ということになります。

 

このような類似の構造を持つ成分は

 

チロシナーゼという酵素の働きを妨害してメラニンの生成を抑制して白い肌を維持します。

 

 

 

ただしチロシナーゼ活性阻害作用の成分はあまりに高濃度だと白斑などの副作用があるので、

 

美白作用② ~美白効果のデメリットと危険性~ 

 

最近ではあまり強い効果のものを配合しないか、濃度をかなり限定して配合するようになってきています。

 

 

 

また【サリチル酸】という成分がケミカルピーリング剤として「角質剥離作用」を有しているように、

 

サリチル酸の構造骨格を持つ本成分も同じく角質の剥離を早める作用があると考えられます。

 

 

実際資生堂さんのHPにも「溜まったメラニンを排出する効果を持つ」とあります。

 

これはつまりサリチル酸誘導体の作用で肌のターンオーバーを活性化してメラニンの排出を促進しているということですね。

 

 

 

簡単に言えば既に出来ているシミもターンオーバーを早めて早く剥がしてくれるということです。

 

 

 

ただこの作用機序にも結構なリスクがあります。

 

そもそもサリチル酸は非常に皮膚刺激の強い成分ですし、皮膚内のタンパク質を破壊することで角質の剥離を促しています。

 

 

もちろんサリチル酸そのものではなくあくまで誘導体なので作用は大分優しくなっているでしょうし、

 

見るからに明らかなリスクが伺える成分なので濃度もそこまで入れているとは思えません。

 

 

なので早く剥がしてくれる・・・とはいっても眼に見えてボロボロ剥がれるなんてことはなく、

 

少なく見積もってもそれなりに濃いシミなら数ヶ月単位での効果を見越す必要がありそうです。

 

 

 

ただ4MSKの良くも悪くも凄いところは、

 

  • チロシナーゼ活性阻害作用による『守り』の美白作用(予防効果)
  • メラニン排出促進作用による『攻め』の美白作用(既に出来たシミなどにも理論上効果あり)

 

という両方の効果をひとつの成分内に有しているということでしょう。

 

刺激や白斑のリスクも相当とは言え、他に同じような効果を持つ成分は殆ど存在しないか極々稀です。

 

 

さらにトラネキサム酸のメラニンシグナル抑制効果も入っているので、

 

美容液単体で見ると実に3種類の別々の作用機序の美白作用(後述するビタミンC誘導体の還元作用も入れたとしたら4種類)を持っているわけです。

 

 

これは素直に凄いと思います。

 

 

 

ただ上記に記したようにとても強い美白作用機序の成分なので、

 

皮膚刺激はかなり強く出てしまう可能性が高いです。

 

 

 

トラネキサム酸やグリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症作用である程度は抑えていますが、

 

やはり肌の調子が優れない時やアトピー肌・敏感肌には不向きな成分と言えそうです。

 

 

 

美容液自体の主成分を見る感じも、

 

エタノールやジプロピレングリコール(DPG)が主成分に配合されているので少々刺激的な構成です。

 

ただこれは美白美容液の浸透性を上げる構成としては致し方ないかもとは思います。

(チロシナーゼ活性阻害剤は浸透力を上げないとあまり効果が出ないので…)

 

あとベースにはメチルポリシロキサン(ジメチコン)やメチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーンオイルも配合されているので、

 

この辺は資生堂のお得意のシリコーンによる質感調整ですね。

 

塗布後はツルツル・サラサラした感触が予想できます。

 

 

 

あとはアクアインプールなど資生堂独自の成分も多々見られ、

 

肌のバリア機能を高める疑似セラミド(N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル)、

 

ビタミンC誘導体の「3-O-エチルアスコルビン酸」も配合などなど

 

美容成分としては非常に豪華な構成となっているようです。

 

 

 

ただ成分の浸透を妨害しないためか保湿成分は必要最低限の配合に抑えられているようで、

 

使用感もしっとり系というよりはサラサラ系だと思います。

 

保湿剤としても使えるか?というと完全に美白用のプラスαアイテムですね。

 

 

 

 

というわけで以上、かなり長くなりましたがクレ・ド・ポー ボーテの『セラムコンサントレエクレルシサン』についての考察でした。

 

 

端的に言うと美白効果自体は業界屈指の威力を発揮する可能性が高いですが、

 

それなりに肌への負担は強めなので敏感肌やアトピー肌の人は気をつけたい成分かもしれませんね。

 

ただ以前の白斑事件を考えると有効濃度は十分下げている可能性が高いので

 

効果の高さも長期継続でなければ見えては来ないと思います。

(そもそも美白化粧品ってそういうものなので…)

 

 

 

 

肌は強い方だからとにかく美白を!と思う方は一度試してみても良いのではないでしょうか。

 

 

 



クレドポーボーテ / セラムコンサントレエクレルシサン

15,000円 / 40ml

4-メトキシサリチル酸カリウム塩*,トラネキサム酸*,酢酸DL-α-トコフェロール*,グリチルリチン酸ジカリウム*,加水分解コンキオリン液,加水分解シルク液,精製水,エタノール,ジプロピレングリコール,メチルポリシロキサン,濃グリセリン,メチルフェニルポリシロキサン,トレハロース,テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット,モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル,エリスリトール,ポリエチレングリコール1000,ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(4)ジメチルエーテル,無水ケイ酸,イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル,イソステアリン酸,ベヘニルアルコール,1,3-ブチレングリコール,カルボキシビニルポリマー,ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン,バチルアルコール,N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル),ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテル,メタリン酸ナトリウム,水酸化カリウム,キサンタンガム,架橋型N,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体,酵母エキス(3),ピロ亜硫酸ナトリウム,ハス種子乳酸菌発酵液,無水エタノール,オリーブ葉エキス,塩酸グルコサミン,紅茶エキス,3-O-エチルアスコルビン酸,チンピエキス,ユリエキス,テンチャエキス,マンゴスチン樹皮エキス,イザヨイバラエキス,アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム,L-テアニン,ケイ皮エキス,2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液,アセンヤクエキス,サイコエキスBS,フェノキシエタノール,香料,黄酸化鉄,ベンガラ

●シミができる肌の奥に着目し、効果的にメラニン生成を抑えシミ・ソバカスを防ぐ美白美容液です。

  内側から明るく輝くような生きいきとした肌に導きます。
●肌の奥にあるシミの元にさまざまな方向からアプローチし、メラニンの過剰生成を効果的に抑制します。
●メラニンがスムーズに排出されるよう肌にうるおいを与え、肌の生まれ変わりをサポートします。
●肌にうるおいを与えて、本来の均一な明るさと透明感をすみずみまでもたらします。
●肌あれやニキビを防ぎ、見た目も手ざわりもなめらかな肌に導きます。
●ノンコメドジェニック・アレルギーテスト済み(全てのかたにニキビができない、アレルギーが起きないというわけではありません。)

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