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昨日のまつ毛美容液に関する話題の続きになりますが、
コメントでお知らせ頂いたので色々と調べてみました！
なんでも「緑内障」（目の病気の一種）の治療薬で知られる
『ルミガン』
という点眼薬は、
その副作用でまつ毛が伸びる！
…というのです。。
これ、どうも嘘でも何でもなくて本当の事のようですね。
→ルミガン 添付文書情報
↑こちら、ルミガン点眼薬の効果効能を記載している公的な資料ですが、
その「重要な基本的注意」の項に
＞本剤の投与により、…（中略）…眼周囲の多毛化があらわれることがある。
とはっきり記載されています。
アメリカの食品医薬品局（FDA）も、
ルミガンの効能として美容効果（まつ毛を伸ばす効能）が正式に認められています。
（化粧品での名称は『ラティース』だそうです）
なんでも、
この点眼薬の有効成分である『ビマトプロスト』には、
1. 眼圧下降作用→緑内障･高眼圧症治療
2. 真皮乳頭･外毛根鞘のプロスタノイド受容体への親和性
・毛周期における成長期の延長→まつ毛の長さの伸長
・休眠状態にある毛包の刺激→まつ毛の厚みや太さの増加
・メラニン合成の活性化→まつ毛の色の濃さ→暗色
（→明治通りクリニックより引用）
という効能があるらしく、
まさしく『まつ毛を伸ばす作用』が見込めるということになります。
まぁ簡単に言うと、まつ毛の成長期を無理やり伸ばしちゃうわけですね。
普通のまつ毛はその人その人によって「ここまでしか伸びないよ！」という長さがあり、
その一定の長さまで伸びたらそこで成長が止まってしまうのです。
（逆に抜けてしまった場合にはしばらくすればまたその長さ・量まで戻るわけです）
しかしこのルミガンさんの手にかかれば、
その成長の期間を伸ばすことが可能となります。
なのでまつ毛が伸びる！（というか毛の成長が止まらない！）
あと毛を太くしたり色を黒くしたりという効果もあるのだそう。
なるほど、興味深いですね…。
まぁこれなら、
「元々目薬だし目に入ってもいいし～」
という気もしますし、
効果も実際にあるわけです。
だから「これなら良いかも！！」
…と、思う人も多いようです。
が。。。。
これ、はっきり言ってただのまつ毛美容液より危ないです(-_-;)
まず第一に、
これは「薬」です。
しかも薬局で売っていない、お医者さんに処方してもらわないといけないレベルの薬なんです。
なんでお医者さんの監督がいるのか？
それは当然副作用があるからですよね。
リスクがあるから医薬品なんです！
そんなものを化粧品の気分で毎日使用するのは非常に危ないです。。
というわけでルミガンの副作用の話をしておきましょう。
→ルミガン 添付文書情報
こちらによれば副作用の情報もたくさん載ってます。
総合の副作用の発現率はなんと80%以上です。
まぁまつ毛が伸びたっていうのも含まれているので、
それは嬉しい効果として捉えられますが…
しかし同じくらいの頻度で起こっている副作用が『結膜充血』です。
つまり充血ですね。
まつ毛が綺麗に伸びても、
眼が常に充血してたらそれは美しくないです(^_^;)
それと『瞼の色素沈着』も多いですね。
メラニンの生成を促す働きがあるので、毛以外も黒くなっちゃうということでしょう。
まつ毛伸びても常にパンダみたいになるのは嫌です。。
あとは痒みや腫れ、紅斑など一般的な皮膚疾患が多々見られます。
刺激性の面で合わない人が結構な数居るということでしょうか。
あとこちらの美容皮膚科さんのブログ、
僕もいつもかなり参考にさせてもらっているのですが
こちらも紹介させていただきます。
→「まつげ美容液」の思わぬ副作用、瞼が垂れ下がってしまう！！重大な副作用の報告がありました。 （五本木クリニック院長ブログ）
これは上まぶたの皮膚が薄くなり、下垂状態になってしまったという写真ですね。
（黄色いのは多分目薬かなんかかと…^^;）
そもそもルミガンの有効成分である「ビマトプロスト」は
『プロスタグランジン』という成分の類似物です。
これは医薬品では結構使われている薬みたいですが、
ホルモン系の薬と似たような性質の生理活性脂質だそうです。
ホルモン系の生理活性脂質というと、
通称『ステロイド』…副腎皮質ホルモン
なんかが有名ですよね。
これらの成分に共通するのは経皮吸収性が強く、
（だから瞼に塗るだけで毛母とかに届くわけでしょうけど）
長期間繰り返せば皮膚の薄化を引き起こすことに繋がるわけです。
何度も経皮吸収（皮膚のバリアを透過すること）が起これば、
当然皮膚の層はどんどん傷ついていって薄まってしまいます。
またプロスタグランジンには血管拡張作用がありますので、
瞼の血管が浮いたような状態になってしまうということなのではないでしょうか。
（この辺はかずのすけの勝手な考察ですが^^;）
あとアメリカFDAでは２００７年にこのビマトプロストの配合された化粧品は
「視力低下もしくは失明」のリスクがある
ということも指摘されています。
薬なのであんまり使いすぎると効果が振り切っちゃうのだそう…。
（ていうかFDAが承認したくせに無責任ですよね！怒）
というわけで、
ルミガンを使用することで確かにまつ毛は伸びます！
ですがこれは非常に危険です！
これを使うくらいなら化粧品のまつ毛美容液のプラセボ効果を期待した方がまだ良いとすら思います。（苦笑）
薬は医者の監督のもと用法用量を守って使用するから安全なのであり、
一般消費者が何のリスクの自覚も無く
あたかも化粧品のように日常的に扱ってはいけないものなのです！
失明やまぶたの異常のリスクを抱えてまつ毛を伸ばすか、
健康な眼を普通に維持するか、
大切なのはどっちなのかという話です。
マスカラやマツエクのような軽い気持ちでやっているのだとすれば、
それは絶対に考えなおす必要があります。
一時の欲望の為に、
一生引きずる障害が残ってしまうかもしれないのですから。
→まつ毛美容液 重大な問題点と懸念
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