「石けんは大昔から使われてきたので安全です」 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

美容と健康、美髪と美肌にまつわるケミカル裏話を美容に詳しい「化学の先生」が分かりやすいコラム形式で徹底解説!
美容業界を取り囲むウソ情報を見破る術を伝授します。
化粧品類の評価・解析も更新中。

一日一回のランキング投票にご協力ください。
↓クリックで投票完了↓




『合成洗剤=✕  石けん=○』

の直接的な根拠として、

多くの石けん愛好家の方が言う理由のひとつとして


「石けんは合成洗剤と違って大昔から使われていたのだから」


というようなことをいう人がいますよね。




確かに石けんは大昔からあるイメージですし、

それと比べれば合成洗剤は最近出来たような気がします。



某美容科学評論家の方は、

「合成界面活性剤が市場に現れてから人々の肌が乾燥肌になった」

と指摘しています。



これまでは無事だったんだから、石けんは安全に違いない。

とそう考えているようです。





これについて少し調べ物をしてみました。




資料によると、

「石けん」が史実に登場するのは紀元前2500年くらいが一番はじめだそうです。


今から数えて4500年ほど前ということですね。

ただ史実で確認されているのがこれなので、

実際にはまぁ大体おおまかに見て『5000年の歴史』というのは嘘では無いようです。



しかし実際のところはそれが広く市民に伝わっていたわけではなく

大量生産が出来ない石けんはず~っと貴族の嗜み程度に用いられていました。

まともな製法が確立したのは産業革命が起こった18世紀以降で、

大量生産が可能になったのは19世紀末です。


これがヨーロッパでのお話です。




日本においては江戸時代から石けんが伝わっていましたが、

この当時は大変な貴重品だったため洗浄用に用いられることはほとんど無かったそうです。


市民用に石けんが製造されたのはヨーロッパと同じくして明治維新後の19世紀末で、



戦時中には油脂の価格高騰で石けんが作れなくなったことから

石けんをしっかり浴用に用いていたのは1950年頃からということになります。

市民に完全に広く広まったのもこの時期です。


その後10年ほど石けんが大人気で広く家庭用に用いられるようになりますが、

合成洗剤の台頭によって1960年ごろからは合成洗剤が主流になりました。





さてこの内容をよく考えれば、

石けんも言うほど長い歴史があるわけではないということが分かるでしょうか。


特に日本の当時の経済状況を考えれば、

毎日石けんで体を洗い洗濯をするという生活を送っていたのは極一部の富裕層だけであり、


石けんが今のように広く用いられ始めたのは

今から50年ほど前の話でしかありません。





洗剤というのは毎日何年も使用するから皮膚に問題を生じるものです。

使ったその日からいきなり肌バリアが乱されるなんてことは、

強力な刺激性のあるラウリル硫酸ナトリウムですらありえません。



石けんが家庭用に広く用いられるようになったのが1950年。

合成洗剤が出てきたのは1960年。
(この時は石けんの生産量がピークです)


そして肌荒れやアトピーが増えたのは1970年ごろからのことです。



こういう状況を見れば、

肌荒れの原因を合成洗剤のみに絞るのは早合点が過ぎないでしょうか。



僕の経験からすれば石けんとて肌荒れを助長するのは違いありません。

(実際に資料中でも様々な文献ではラウレス硫酸NaやLASなど含む合成洗剤と石けんでは皮膚刺激性に優位差はないと結論されています。)



ただし洗剤に何の功罪も無いとはいえません。


僕が思うに、

一番問題なのは「洗浄」という行為そのものであり、


石けんでも合成洗剤でも

「過剰な洗浄行為」が市民に広く浸透したことが、

皮膚炎や肌荒れ、乾燥肌を誘引した原因

なのではないかと思うのです。






だから過剰な洗浄を控えれば、

肌の状態は基本的に快方に向かうわけです。

(オフスキンケアがそれですね)



少し前には

「合成界面活性剤が入った化粧品を使こと」とか

「ポリマーで肌が呼吸できない」とか、

「合成界面活性剤は洗浄力を失わない」とか、

云々かんぬん難しく考えた人が居ますが、


『洗浄』という行為が問題だった、

と考えれば全部辻褄が合うのです。

非常にシンプルですね。




しかし現代の状況を考えればメイクをする人は洗剤は必要ですし、

これまで洗浄に慣れた人は洗剤に頼らなければならない部分も多いです。



なので単純に『洗浄をやめれば良い』では済まないのが難しい話ですよね。


適切な洗浄力の洗剤が今のところ殆ど無いので、

それが使えない人にとってはオフスキンケアも万全とは言えませんし…



まぁ今後の美容・洗剤メーカーの発展が望まれるところですね。。






参考:「洗浄・洗剤百科事典」, 「洗剤の毒性とその評価」

    

 



 

 






ランキングの投票にぜひご協力ください!
↓クリックでランキング投票&現在順位の確認ができます↓
(PC版表示でのみ得点が加算されます 詳しくは→こちら

↓モバイルの方はこちら↓
にほんブログ村 ヘアケア



吸収剤&酸化亜鉛フリー!最高指数UV下地【セラネージュ ハイエンドカバーUVベース】7/15発売【詳しくはこちら

敏感肌のエイジングケアに!【セラシエルレッド モイストクリーム】発売!【詳しくはこちら

オンラインストアURL:https://cores-ec.site/ceralabo/

ストアバナー3 

セラキュア ローション&エッセンス 紹介ページ 

セラヴェール スキンウォッシュ 紹介ページ 

セラヴェール プラチナムクレンジング 紹介ページ 

セラシエル レッドプロテクトジェル 紹介ページ 

セラブライトシャンプー&トリートメント 紹介ページ 

セラブライト ケミカルリペア 紹介ページ

セラネージュ UVクリーム 紹介ページ

セラキュア スキンクリーム 紹介ページ

 

超ベテランコスメ開発者と手掛ける魂の合作【美肌成分事典】10月19日発売!詳しくはこちら!

【秒でわかる!最強の家事-暮らしは、化学でラクになる】発売中! 【詳しくはこちら!

【オトナ女子のための美肌図鑑】ベストセラー10万部突破!【詳しくはこちら!

      

メイクも化学で徹底解明 【オトナ女子のための美容化学 しない美容】 大好評発売中!!

かずのすけがマンガに!【かずのすけ式美肌化学のルール】の紹介 

究極の美肌法を徹底収録!【どんな敏感肌でも美肌になれる!オフスキンケア】の紹介 

 

<公式ホームページ>  ブログを見やすくまとめています!→詳しくはこちら!

 


【かずのすけのおすすめ化粧品まとめページ】
かずのすけが実際に使用している商品や四つ星&五つ星の商品をまとめています!
詳しい利用法について→こちら
オススメの解析

かずのすけ

Facebookページも宣伝
かずのすけ公式Facebookページのいいね!もお待ちしてます!

解析依頼はここから
※アメンバー限定です。

【かずのすけのブログ検索】
コメントや古すぎてAmeba検索でHITしないものも検索できます!


(バナー用画像↓ 加工OK!)