直流と交流、発光ダイオード実験 | ラスカルのブログ

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日々の実践記録でした。2016年3月で理科授業記録は終了しました。

 本州の南海上を低気圧が通過すると、式根島や三宅島は荒天で雨が降るが、東京は雪になる可能性がある。明日は東京駅伝の予定である。2学年を担当するのも今年が最後?なので行く予定である。雪が心配だが。

 今回は、発光ダイオードを使って生徒実験を実現した。2人一組グループにダイオードが色違いで一個ずつ必要である。ネットを見ると100個単位で購入することができるので、青色の発光ダイオードを注文することにした。送料込みで2600円だった。一個あたりの単価は26円となる。


↓今日の内容(夏休みに写真部とお台場に行った)

 教科書P218~219を読む。デジタル教科書を導入して教科書を読むことが多くなった。教科書を中心として授業を行うようになっている。自分ではいいことだと思っているが生徒にとってはどうなのだろうか?

↓発光ダイオードの説明(9月、電流の導入で使用した経験あり)

↓今日の実験セット(ワークシートは書かない)



↓発光ダイオードを1個使って「直流」「交流」の各電流を流し、発光のようすを確認する。

↓直流は乾電池を使う。驚いたことに、本校の電源装置の直流に接続すると残像は交流と同じく点いたり消えたりするのだ。つまり交流でも直流でも同じ結果になってしまう。電源装置の品位が低いのか?要注意の出来事だった。

 今回使う発光ダイオードに過電流を防ぐ抵抗を付けていないため、電圧が3Vでも電流が多く流れると壊れてしまう。机間巡視中、目の前で青色ダイオードが小さな音と煙を出し、昇天したのを目撃した。今回の実験16~17グループ×4クラスで発光ダイオード30個あまり損失した。

 

↓交流は電源装置を使用する。直流は乾電池、交流は電源装置と使い分けなければならず、生徒にとって負担の大きい実験になった。


 


↓発光ダイオード1個で実験をしたときの結果をノートに記入する。


↓大日本図書P219「やってみよう」の実験を実施した。
 教科書では割りばしを使って2つのダイオードを固定しているが、これはやってみるとなかなか難しい。ダイオードの足が短いのと本校のミノムシクリップが大きくて接続が困難。で、あきらめて下図のように接続し使うようにした。赤、黒のクリップの間に消しゴムか指を入れて短絡を防ぐように指示したが、1グループ短絡のためか、電源装置内部ヒューズをとばした。


 


↓発光ダイオード2個つなぐ実験方法


 発光ダイオードを上下二つつないで直流電流を流すと、二つのうちどちらかが光る。交流だと1秒間に50回+-が入れ替わるので、一方の発光ダイオードが点灯すれば他方の発光ダイオードは消灯し、次に時間とともに、消灯していた発光ダイオードが点灯すると、さっきまで点灯していた発光ダイオードは消灯する。(写真を撮ることができず残念)

↓オシロスコープの説明:本校のオシロスコープはこの学校に転勤したときから、準備室床に放置され埃まみれになっていた。おそらく故障しているのだろう。オシロスコープは各校1台は設置されているが機種によって使い方が異なりマニュアルを見てもなかなか使いこなせない。また、部分的に壊れていることも多く、そうなると古い製品なので修理もできない。かといって少ない予算を割いて新品を購入する元気もない。

 オシロスコープは前面にダイヤルや端子がたくさん配置され、それ自体が秘密基地みたいでかっこいいと思うが、中学校では使う機会は「音」と「電気」の2回だけで、「音」ではパソコンにダウンロードしたフリーソフトで足り、オシロスコープを使うまでもない。

↓教科書P220~221を読み、鉄道や世界の電気の話をして「電気」の学習は終了した。


 自分はあと2年で定年退職の予定だ。「電気」の学習をするのは今回が最後だろう。2学年理科では「化学反応式」など難しい内容が多いが、やはり「電気」が一番やっかいなのだと思う。  電気の授業を構築する上で考えたことは「金と時間を使う」ということである。2人一組の実験を実施するため不足分の器具を夏休み前後に発注しそろえ、時間をかけて各実験で道具を17組作成した。実験道具作成には1,2年生写真部員に手伝ってもらった。

 「新しい教材」を開発作成し、授業内容を分かりやすく生徒に伝えることは大切であるが、自分の能力では「新しい教材」を作成するのは無理である。そのようなことに時間を費やすより「金と時間」をかける「物量作戦」が自分にできる最良の対策だと思っている。