郵政公社が関連公益法人の定期刊行物を一括購入
読売は9月25日に「郵政公社、天下り先から冊子16億円随意契約で購入」を掲出。
記事は、日本郵政公社の本社や支社が18年度に、天下り先の公益法人10法人から、専門紙や職員向け冊子など30種類の定期刊行物を大量に一括購入していたと報じる。読売新聞の情報公開請求に対する開示資料によると、18年度までの3年間の購入総額は約16億円にのぼるとか。郵政民営化に向け、公社と関連法人との取引の見直し作業を進めている有識者委員会は、一部刊行物の一括購入廃止を提言しており、公社は「必要性に乏しいものも含まれている」として本社での一括購入の廃止を検討すると記事は伝える。開示資料によると、18年度の購入額は約3億4000万円で、17年度は15法人から39種約5億3000万円、16年度は16法人から48種約7億2000万円となっており、公社はコスト削減のため順次、購入量を減らしてきたとしていると記事は伝える。3年連続で購入額がトップの刊行物は、旧郵政省の元キャリア官僚が理事長を務める財団法人「通信文化振興会」(東京都)が週2回発行する新聞「通信文化新報」で、18年度は、公社本社と関東支社で計約8400万円を支出しており、公社の事業内容や郵便局の活動を伝える記事が多く、本社を通じて他の支社にも配布しているとか。法人別では、常勤役員4人全員が郵政OBの財団法人「簡易保険加入者協会」(東京都)への支出が最も多く、本社と12支社で18年度に9種計約1億1600万円分を購入しており、簡易保険のセールス技術向上を目的にした隔月発行の職員向け冊子「KAMPO SALES」(約6万5000冊)、月刊誌「保険展望」(約27万冊)などがあったとのこと。会計法に準じた公社の契約基準では、160万円を超える物品購入は原則、競争入札だが、公社はこうした刊行物について、「市販されていない」「職員に有益な情報を掲載」として、各法人と随意契約で定期購読契約を結んでいたとのこと。国家公務員の再就職状況を調べた衆院調査局によると、18年度に購読契約した10法人は同年4月現在、常勤役員計20人のうち12人が旧郵政省などの省庁OBで、職員計約2400人の4人に1人は天下り職員で、ほかに公社OBも含まれていたとのこと。刊行物購入については、有識者による「郵政事業の関連法人の整理・見直し委員会」も、8月に公表した1次報告で指摘しており、通信文化新報について、外部から購入する必要性に欠けるとして、一括購入をやめるよう提言しているとのこと。
公金収納にクレジット・カード
日経は9月18日に「税金・公共料金、カード払い定着・納付率向上狙う」を掲出。
記事は、税金や水道料金など「公金」をクレジットカードで払える仕組みを導入する自治体が全国に広がってきており、東京都が10月から水道料金で始めるほか、仙台市も10月からガス料金を対象に開始すると報じる。県や市など公立病院で医療費のカード払いを導入する自治体も増加しており、支払い手段の多様化で住民の利便性を高めながら納付率の向上も狙うと記事は伝える。公金のカード払いは18年5月に成立した改正地方自治法で正式に認められたもので、すでに神奈川県の藤沢市は軽自動車税の支払いで導入しており、三重県玉城町は今年4月から住民税や固定資産税などほぼすべての税・料金を対象に始めているとか。
豊後高田市の敬老祝い品
西日本新聞サイトは9月20日付け朝刊として「敬老祝い品の変更問題 20日住民監査請求 豊後高田市」を掲出。
記事は、豊後高田市の18年度敬老祝い品に市指定以外のメーカー品が贈られた問題で、市議が「業者の不正発覚後、市の対応が市民に損害を与えた」として、20日、永松博文市長に約7万円の支払いを求める住民監査請求を起こすと報じる。問題の祝い品は88歳の196人に贈られた綿毛布で、指名競争入札で落札した物品販売業者が市指定よりも安い商品を送ったため、市は詐欺未遂容疑などで業者を刑事告訴しているとか。市は指定商品との取り換えを命じたが、業者は「在庫がない」などの理由で別の商品を送ることとなり、市も了承したとのこと。市議は「契約通りの品物に交換せず、変更に伴う値引きもせずに代金を支払い、市民に損害をもたらした」と主張し、指定商品との差額とされる6万8325円の支払いと関連職員の処分を求めるとか。市長は「当時、市は業者にだまされた渦中にあった。いち早く商品をお届けするために了承した」と反論していると記事は伝える。
経産省で18年12月に実家宿泊の際の宿泊料を是正
読売は9月19日に「大阪府知事、東京出張で実家泊でも「食事代」」を掲出。
記事は、太田房江知事が東京出張で都内の実家に泊まった際に、「食事代」との名目で毎回3300円を受け取っていたが、太田知事の出身官庁である経済産業省で18年12月、地方に赴任している職員が上京した際、都内の自宅に泊まりながらも宿泊料全額を受け取っていた問題が発覚し、大阪府が同省の対応を踏まえて、「食事代であっても誤解を生む」「府職員には以前から支給されていない」などとして、今年から支給を停止していると報じる。国家公務員の旅費を所管する財務省主計局は「実家なら金を払わずに食事していると考えられ、食費も支給すべきでない」としているとか。問題が発覚した経産省では不適切な宿泊料を受け取っていた職員202人が計1222万円を返還しているが、太田知事の場合、「寄付」に当たる返還は公職選挙法で禁じられていることもあり、返されていないと記事は伝える。
郵政公社と夢閑歩サービスの関係
読売は9月18日に「「かんぽの宿」食堂売店業務6割、郵政OB企業と随意契約」を掲出。
記事は、簡易保険の保険料などを原資に建設され、日本郵政公社が運営している宿泊施設「かんぽの宿」を巡り、旧郵政省OBの元キャリア官僚(66)が社長を務める民間企業(レストラン運営「夢閑歩(ゆめかんぽ)サービス」(東京都千代田区))が、全国61施設の食堂、売店計122店のうち、約6割の70店の業務を、公社から随意契約で委託されていると報じる。業務の大半は、小泉内閣が推し進めた公益法人改革で解散に追い込まれた天下り先の財団法人(簡保加入者の福祉増進などを目的に1965年に設立され、今年4月に解散した「簡保加入者サービス協会」)から、引き継がれていたもので、年間80億円の売り上げが見込まれており、10月1日の郵政民営化に向け、公益法人から民間企業に形を変えて「官益」が温存された形と記事は評する。郵政公社やサービス社などによると、サービス社は4月、それまで随意契約で協会に委託されていた塩原(栃木県)、修善寺(静岡県)、十勝川(北海道)、美作湯郷(みまさかゆのごう)(岡山県)など「かんぽの宿」13施設の食堂と売店、箱根(神奈川県)、勝浦(千葉県)、一関(岩手県)など35施設の売店、さらに1施設の食堂について、公社から業務委託を受けているとか。これに先立ち昨年12月、別の2施設を含む7施設で食堂7店、売店1店の業務を委託されたOB企業2社を吸収合併し、8店の業務も公社から委託されていたとのこと。サービス社は全施設の8割にあたる51施設に参入し、年間売り上げは、食堂計21店で51億円、売店計49店で29億円が見込まれ、売り上げの1~2割が公社、残りがサービス社の収入になるとのこと。「かんぽの宿」は施設ごとに食堂と売店が1店ずつあり、他の52店のうち5店は公社直営、47店は別の35社に随意契約で業務委託されているとか。会計法に準じた公社基準では、すべての契約は原則、競争入札だが、「かんぽの宿」の随意契約について、公社関連事業部は「継続して安定したサービスをお客様に提供するため」と説明し、解散した協会の業務をそっくりOB企業に委託したことについては「業務をスムーズに移行できるよう協会から事業譲渡を受けた企業を選んだ」としているとか。協会は公益法人改革で「設立目的を達成し、役割を終えた」として解散し、食堂などの収益事業をサービス社に譲渡していたとのこと。サービス社は昭和62年、食堂経営などを目的に設立されたが、少なくとも平成16、17年度は「かんぽの宿」での委託関係はなかったとか。社長には、旧郵政省東京貯金事務センター所長を最後に3年に退職した元官僚が昨年8月31日に就任しており、社長は、翌日から協会解散まで協会の会長を兼務していたとのこと。役員4人のうち、社長を含む3人が同省OBで、今年4月以降、公社退職者12人が再就職しているとの由。「かんぽの宿」は採算の悪化に加え、「民業圧迫」との批判を受け、民営化後5年以内の売却・廃止の方針が決まっているが、有識者による「郵政事業の関連法人の整理・見直しに関する委員会」が現在、サービス社を含め、公社と密接な関係のある219法人の取引実態を調査しており、「かんぽの宿」については先月、売却・廃止の前倒しを提言しているとのこと。
大阪ガスが国庫補助金を不正受給
東京新聞は9月12日に「補助金26億円を不正受給 大阪ガス、コージェネ事業で」〔共同〕を掲出。
記事は、大阪ガスが12日、天然ガスを利用したコージェネレーション(熱電併給)システムなどの導入をめぐり、同社グループが過去10年間に国の補助金を22件で約26億3000万円不正に受給していた、と発表したと報じる。大ガスは、不祥事の責任を取って芝野博文社長が減給10分の3、3カ月となるなどの処分を発表したとのこと。大阪ガスグループは、国の補助事業である天然ガス車の燃料スタンド「エコ・ステーション」建設工事の入札でも談合したとして、公正取引委員会から排除措置命令を受けるなどしており、不祥事続きの企業体質に厳しい批判が集まりそうと記事は評する。大ガスでは今年7月、コージェネ設備導入で補助金5100万円の不正受給が発覚し、過去にさかのぼって不正の有無を調べていたもので、22件は7月の件も含んでいるとのこと。
社保庁が報告義務を怠る
毎日は9月12日に「<年金着服>検査院、社保庁調査へ 判明50件報告義務怠る」〔野倉恵〕を配信。
記事は、社会保険庁職員による年金保険料などの着服・不正受給問題で、会計検査院が、社保庁が会計検査院法に基づく検査院への報告を怠っていた疑いが強く、国の損害の全容を解明する必要があるとして不正が判明している50件の調査を始めたと報じる。検査院が毎年公表している検査報告には、社保庁が不正を積極的に公表するようになった10年度までは着服や不正受給の記載はほとんどなく、検査院は、補てんされていない損害があれば社保庁に返還を求める方針と記事は伝える。会計検査院法は、会計にかかわる犯罪が発覚したり、現金や有価証券など財産がなくなったことが分かった場合、官庁の責任者に検査院への報告を義務づけており、実際、郵政職員は1960年代半ばからほぼ毎年、数十万~数百万円の横領が検査報告で指摘されているとのこと。社保庁職員の着服や不正受給については、昭和37年9月~39年8月に宮城県保険課駐在員が船員保険料339万円を着服したケースが報告書で指摘されているが、それ以前の2件の不正と、それ以降平成9年2~11月に札幌西社保事務所の業務次長が健康保険給付金約845万円を不正受給したケースまでの21件について検査報告での指摘はなかったとか。検査報告書で指摘されていない期間の計23件について、社保庁は懲戒免職18件、停職3件、依願退職2件の処分を行っており、このことは社保庁が当時から組織として不正の実態を把握していたことを裏付けるものと記事は伝える。各職員に対する懲戒処分を含めた人事記録は各省庁に永年保存が義務づけられており、現在も調査は可能で、検査院第2局は「報告漏れの可能性がある。重大行為として処分しながら検査院への報告をしないのは大変遺憾」と話しているとか。社保庁の調査では、年金保険料などの着服・不正受給は、社保庁が昭和37年に設置されて以降、50件1億6849万円に上り、44件で懲戒処分をしているとのこと。
補助金執行の厳正化の総理指示
日経は9月10日に「「補助金の厳正執行を」、首相が閣僚に指示」を掲出し、遠藤武彦前農相が補助金不正受給問題の責任を取って辞任したことを受けた措置として、安倍晋三首相が10日の臨時閣議後の閣僚懇談会で「国民の信頼を損なうことのないように、補助金をはじめ厳正・効率的な執行に尽力されたい」と述べ、国や地方自治体による補助金執行を厳正にするように閣僚に指示したと伝える。額賀福志郎財務相は遠藤前農相が会計検査院からの指摘を放置したことを踏まえ、検査院から省庁に照会があれば迅速に対応するよう要請したとのこと。
実質公債費比率算定結果が公表された
読売は9月8日に「起債許 可必要が「18%超」501自治体、自治体財政悪化」を掲出。
記事は、総務省が7日、19年度実質公債費比率算定結果を公表したと伝える。地方債の発行に国の許可が必要となる「18%」を超えた市区町村は501となり、前年度より95増えており、全体の市区町村に占める割合は5・5ポイント上昇して27・7%で、自治体財政の悪化が浮き彫りとなったと記事は評する。都道府県と政令市では北海道や横浜など12自治体が18%を超えたとか。都道府県と17政令市での18%超は北海道(20・6)、兵庫県(19・6)、長野県(19・2)、島根県(18・1)と、横浜(26・2)、千葉(24・8)、福岡(23・0)、神戸(22・3)、川崎(21・1)、名古屋(20・9)、広島(20・9)、京都(19・3)の各市(数字はいずれも%)で、横浜市は単独事業などの起債が制限される25%を超えたが、17年度まで使われていた旧算定基準を適用すると13・5%となるため、経過措置により、当分は制限対象とならないとのこと。
破綻金融機関の国民負担は10兆4326億円
読売は9月4日に「銀行への公的資金、7割の8兆7548億円返済済み」を掲出。
記事は、国が大手銀行や地方銀行などへ資本増強のために注入した公的資金(12兆4274億円)のうち、今年3月末までに返済された累計額が、注入額の約7割にあたる8兆7548億円になったと預金保険機構が4日発表したと伝える。株価の上昇で国の株売却益も1兆2724億円に達しており、2007年度内に返済額の累計が9兆円を突破するのは確実とのこと。発表によると、06年度に返済された公的資金(元本ベース)は前期比43・5%増の3兆1124億円と年度ベースで過去最高で、3メガバンクが計2兆円以上を返し、公的資金を完済したのが主因とか。今年3月末で公的資金が残っているのは、りそなホールディングスや三井トラストホールディングスなど15行で残高は計3兆6726億円となっているが、りそなや三井トラストなどは4月以降に一部返済しており、返済は9月以降も増える見通しとのこと。これとは別に、公的資金は破たん金融機関の処理にも投入されており、すでに10兆4326億円の国民負担が確定していると記事は伝える。