公会計の動向 -112ページ目

千葉県が連結のバランスシートを作成

 4月1日付け日本経済新聞地方経済面39面に「県の資産初の減少――04年度、貸借対照表、負債は2.7%増」の記事。

 記事は、千葉県がまとめた16年度の普通会計のバランスシート(貸借対照表)によると、資産は前年度比0.5%減の4兆5504億円と初めて前年を下回ったとか。投資的経費の抑制や建物などの減価償却で有形固定資産が減ったため。バランスシートの膨張に歯止めがかかったとのこと。総務省が示した方式で作成したもので、資産の内訳は道路や公園など有形固定資産が4兆1545億円、貸付金などの投資等が3506億円、現預金など流動資産が453億円とのこと。負債の内訳は地方債など固定負債が2兆6872億円、翌年度に償還予定の地方債などの流動負債が1442億円で、負債総額は2.7%増えたとか。地方3公社や第三セクターなど27団体を加えた連結バランスシートの試案も初めて作成し、連結資産は7兆3208億円、負債は固定負債が3兆5165億円、流動負債が8503億円で、正味資産や資本を足し合わせた資産・負債差額合計は2兆9540億円とのこと。

郵貯の残高が200兆円を切った

 4月1日付け日本経済新聞朝刊5面に「郵貯残高200兆円割れ、30日時点、11年ぶり低水準」の記事。

 記事は、郵便貯金の残高が約11年ぶりに2百兆円を割ったと報じる。日本郵政公社が31日に発表した郵便貯金速報によると、30日時点の残高は199兆9933億円とか。長引く低金利で郵貯の魅力が薄れており、預入限度額を超える貯金をなくすように顧客に働きかけるなど、民営化を控えた改革が順調に進んでいると記事は評する。郵便貯金は定額や定期など四つの商品があり、定額貯金は預入期間が6カ月を超えると自由に払い戻しができ、1990年代初めには金利も高く、人気が高く、郵貯全体では12年2月末に約260兆円の残高を記録して、現在の三菱東京UFJ銀行の預金量の2倍を超える額となり、「郵政肥大化」の象徴だったとか。12年以降は低金利が響き、10年満期を迎える定額貯金の流出が続いていて、17年度はすでに約15兆円減少していて、一時は千万円の預入限度額を超える額が7兆円あったとされるが、生田正治郵政公社総裁が国会答弁で「18年3月までに解消する」と発言して、郵便局で顧客に別の金融機関に預け替えるよう求めたことも、全体の残高減につながったとのこと。ただ、急激に残高が減ると民営化後の郵貯銀行の経営が厳しくなるとの見方もあるとか。

トンネル用換気設備工事の談合で立ち入り検査

 3月30日付け日本経済新聞夕刊1面に「トンネル設備も談合か、公取委、石播など6社立ち入り」の記事。

 記事は、旧首都高速道路公団(現首都高速道路)など発注のトンネル用換気設備工事で、談合を繰り返していた疑いが強まったとして、公正取引委員会が30日、石川島播磨重工業、荏原、三菱重工業、川崎重工業、電業社機械製作所、三井三池製作所(東京)の6社に、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、立ち入り検査したと報じる。関係者によると、今回の立ち入り検査も改正独禁法で導入された課徴金減免制度に基づく企業側からの申告を受けたとみられるとか。6社のうち三菱重工、石播、川重の重機メーカー3社は旧日本道路公団など発注の橋梁工事を巡る談合事件で、昨年独禁法違反罪で起訴されており、3社と荏原は水門工事の談合疑惑でも、公取委の立ち入り検査を受けたばかりとのこと。関係者によると、6社は旧首都高速道路公団など発注のトンネルの換気設備工事を巡り、入札前に受注予定者などを調整した疑いが持たれているとか。有料道路のトンネル内換気設備の1件あたりの発注額は大型のもので約50億円とのこと。

香川県が1億円超の支出を公開

 四国新聞社サイトは3月21日に「県、1億円超支出公開-執行に透明性」を掲出。

 記事は、公金支出の透明性を高めるため、香川県が、1億円以上の対外的な支出について18年度から、案件ごとに時期や金額、相手先などをホームページ上で公開することを20日の2月定例県議会で明らかにしたと報じる。財政状況が厳しさを増す中、予算の執行にはより高い透明性の確保が不可欠と判断したとのこと。香川県出納局によると、対外支出の金額や相手先を個別案件ごとに公開するのは都道府県で初めてとか。公金支出について、香川県は15年度から、ホームページ上の「県政基本情報」の中で大まかな支払い状況を公開しており、「交際費」「工事請負費」「職員手当」などの費目ごとに月ごとの総額や年度累計を公開してきたが、全国の自治体や団体で公金の不適切な支出や横領事案が相次いでいることや、財政状況が厳しさを増す中で予算執行に透明性を高める配慮が不可欠と判断し、個人情報にあたる場合を除いて、支出した時期、金額、相手先を新たに公開することを決めたとのこと。個人からの用地買収などの案件は、金額や相手先が非公開となる見通しとか。公開は四半期ごとで、1回目は18年の4―6月分を8月中の掲載を予定していると記事は伝える。費目は「身体障害者総合リハビリテーションセンターの管理運営委託料」「中小企業振興融資の原資預託」などと具体的に示し、相手先も「高松市長」「県信用保証協会」などと明記するとのこと。1億円以上の支出を16年度の実績でみると、3百件程度が当てはまるとか。知事は「これらの取り組みを通じ、公金支出の透明性確保と県民への積極的な行政情報の提供に努める」と述べたとの由。

防衛施設庁官製談合の対策

 3月24日付け日本経済新聞夕刊2面に「施設庁2007年度解体へ、 談合防止で基本指針検討委の設置盛る、防衛庁、監察組織」の記事。

 記事は、防衛庁が24日、防衛施設庁を舞台にした官製談合事件を受け、再発防止の基本指針をまとめたと報じる。防衛施設庁の19年度の解体に向け、防衛庁長官をトップとする検討委員会を設ける方針を明記し、事件や一連の不祥事の反省から、新たな監察組織を設置する方針も盛り込み、今夏の概算要求までに具体的な組織改正案を詰めるとか。額賀福志郎長官が24日の閣議後、小泉純一郎首相に報告して了承を得たとのこと。解体の方向性として、(1)土地購入など調達部門の分離・統合、(2)基地問題に対応する部門の分離・統合、(3)地方の防衛施設局の再編、など施設庁が持つ現在の機能を防衛庁などに吸収する方針を明記し、新設する検討委で組織図をさらに練るとのこと。事件の捜査の過程で、施設庁OBが建設会社などに天下りするまでの「待機場所」と判明した防衛庁所管の財団法人「防衛施設技術協会」に関しては、必要な措置を講じたうえで自主解散を促し、同庁所管のその他公益法人についても、問題があれば同様に自主解散を求めるとしたとか。監察組織については、警察など他省庁の同様の部門を参考にしながら防衛庁本庁に設置し、基本指針で役割を「防衛庁・自衛隊の活動全般に全庁的な立場からチェックする」としているとのこと。人事面では、硬直化していた技官の人事管理について配置や採用区分の見直しで改めるほか、他省庁との人事交流を推進する方針を明記し、早期勧奨退職の慣行を見直すことや、建設工事の発注にかかわった幹部職員に対し、退職後5年間は受注企業への再就職の自粛を求めることなども盛り込んだとのこと。紙面は、再発防止の基本指針のポイントを次のように伝える。

○一般競争入札の対象を18年度から2億円以上の公共工事まで拡大
○建設工事の発注業務に関与した幹部職員は退職後5年間、受注企業への再就職を自粛
○技官の他省庁との人事交流を推進
○予算の適正かつ効率的な執行に向けて全庁的な監査・監察機能を持つ組織を新設
○防衛施設庁の機能を精査し、防衛本庁に統合。19年度予算の概算要求に向けて防衛庁長官を長とする検討委員会を設置し、実務的な作業を検討
○財団法人防衛施設技術協会に自主解散を要請。その他問題が認められる公益法人にも自主解散を要請

官製談合の押収資料に議員の陳情メモが含まれていた

 12日付け東京新聞朝刊に「議員陳情メモ大量保管 施設庁建設部 建設業者意向伝達 入札や天下り要請」の記事。

 記事は、防衛施設庁の土木・建築工事をめぐる官製談合事件で、入札指名や施設庁担当者との面会など、建設業者からの要望を伝える国会議員の陳情メモが、施設庁建設部に大量に保管されていたと報じる。陳情には施設庁幹部の特定企業への天下りを求めるものも多数あったとか。施設庁では以前から天下りの受け入れ実績を基に違法な受注配分が行われており、東京地検特捜部は、議員側がそうした事情を知りながら陳情した可能性もあるとみて、詳しく調べているもようと記事は伝える。これまでの調べによると、施設庁では毎年度、土木・建築工事や空調工事の入札で、天下りの受け入れ人数や年収、退官時の役職などを基に、受注予定業者を割り振った「配分表」を作成し、技術審議官や建設部長らが最終決定していたが、受注配分は工事全般にわたって行われ、工事によっては約30年前から続いていたとか。関係者によると、業者の要望を伝える議員側からの陳情には、入札の指名に入りたいとする内容や施設庁幹部との面会申し込み、天下りの受け入れ希望が多数あったとされ、メモには陳情の日時、議員や秘書の名前と業者名、要望内容などが記され、建設部で大量に保管していたとのこと。面会には議員秘書が同行することもあり、メモには業者と秘書の名刺のコピーが添付されたものもあるとか。関係者は「施設庁の幹部には国会議員の紹介がないとなかなか面会できない。天下りOBが有用なのは施設庁に先輩として出入りできるからだ」と証言しているとのこと。一方、議員の陳情は施設庁に直接行われるだけでなく、防衛庁内局が取り次いで施設庁に伝えるケースもあったとか。土木・建築工事の受注配分に関与したとされる技術審議官OB(67)は、特捜部の任意聴取に「防衛庁の内局から受注配分を変えるように要請されたことがある」と供述しているとか。このため特捜部では、議員側の陳情に配分結果の変更を求めるものがなかったかどうかについても、慎重に調べを進めるものとみられると記事は伝える。

沖縄のメルパルクの廃止

 3月9日付け沖縄タイムズ夕刊1面に「メルパルク来年3月廃止/郵政公社が方針」の記事。
 記事は、日本郵政公社が、那覇市松川の沖縄郵便貯金会館(メルパルク沖縄)を19年3月末で廃止する方針を固めたと報じる。19年度以降の黒字化が見込めない全国の9郵便貯金会館(総合保養施設などを含む)の廃止の一環で、同公社はメルパルク沖縄の19年度決算で3億3千万円の赤字を見込んでおり、黒字転換が困難と判断したもようと記事は伝える。下地幹郎衆院議員(無所属)が入手した資料で明らかになったとか。同公社の広報担当者は「発表前なのでコメントできない」としているとのこと。郵便貯金会館の運営は15年の公社化で民間の会計基準に変わり、固定資産税と減価償却費が支出に加わったことなどで、財務内容が悪化し、メルパルクは沖縄15年度決算で7800万円の赤字を計上していたとか。メルパルク沖縄は昭和48年に建設され、平成10年、国際会議が誘致できる施設の建設を求める那覇市の要請を受け、郵政大臣(当時)が那覇新都心地区への17年度中の移転計画を決定しているとの由。


 あたかも、会計基準が変わったから財務内容が悪化した、かのような表現は誤解を招きやすい。

土浦市議会の市議会食糧費

 朝日は3月8日に「「税金で宴会やめて」市民オンブ陳情 土浦」を配信。

 記事は、7日の土浦市議会定例会初日に、市民オンブズマンいばらき事務局長が、議員の宴会に税金の支出廃止を求める陳情書を提出したと報じる。議会運営委員会で議論されるとか。事務局長が情報公開で確認したところ、16年度の市議会食糧費は101万6千円の予算で、決算は93万1792円となっており、茶菓子代や視察時の手土産代を除き、87万7482円が議員の夕食代として使われていたとか。議会事務局によると、視察の市議には、旅費規定に基づき宿泊料として1万4千円が支払われるほか、夕食代として04年度までは6500円、05年度以降は5千円が食糧費から支給され、例えば16年11月16~18日、愛知県と大阪府に行った交通体系調査の行政視察には市議ら7人が参加し、京都で途中下車して一泊して夜に祇園の料理屋で飲食したが、その際、4万5500円を食糧費で支払い、不足分の2万5110円は個人負担だったとか。参加した市議会議長は「京都で視察すべきだったと言われればその通り。個人的には食糧費は必要ないと思う」と語ったとか。一方、飲食店の領収書ではなく、旅行会社が出した領収書に議会事務局が内訳書を作って費用を支払った事例もあったが、議会事務局長は「内容に間違いはなく、問題ない」と話したとのこと。朝日新聞が04年当時の各市議会食糧費を調べたところ、16年度決算で90万円以上も使ったのは土浦市議会だけで、約200万円を予算計上した水戸市議会も、決算額は74万円で、議員が視察先で宴会などに使った例はないとか。龍ケ崎市議会は食糧費はなく、牛久市議会は経費節減で17年に廃止したとのこと。

茨城県庁舎の電力供給で落札業者が変わった

 3月8日付け日本経済新聞地方経済面41面に「東電、県庁舎電力を落札、06年度契約分、3年ぶり奪還」の記事。

 記事は、茨城県が18年度、県庁舎(水戸市笠原町)の使用電力の契約先を17年度のジーティーエフ研究所(GTF研、横浜市)から、東京電力に切り替えると報じる。このほど実施した一般競争入札で同社が落札したとのこと。県庁舎の電力は15年度まで東電が供給しており、16年度、17年度と2年連続してGTF研が契約したのを東電は3年ぶりに奪い返したことになる。一般競争入札には東電、GTF研を含む4社が参加し、県が提示した年間の予定使用電力量は1879万1千キロワット時で、東電の落札額は年間2億2703万円だったとか。ちなみに17年度のGTF研の落札額は2億1864万円と記事は伝える。県は電力小売りの自由化に伴い、16年度から県庁舎などの対象施設について入札を実施しており、17年度に東電が供給していた旧県庁舎の三の丸庁舎(水戸市三の丸)の18年度の入札ではGTF研が落札したとか。

社会保障番号導入論が出てきた

 3月8日付け日本経済新聞朝刊5面に「社会保障番号」の導入、首相、検討を指示――諮問会議」の記事。

 記事は、小泉純一郎首相が7日の経済財政諮問会議で、社会保障の給付と負担が個人単位でわかる「社会保障番号」の導入を検討するよう与謝野馨経済財政担当相に指示したと報じる。海外の導入事例などをもとに具体案をまとめるとみられ、与謝野経財相が次回会合をメドに検討結果を報告する予定とか。同日の諮問会議では、民間議員が社会保障番号と社会保障個人会計の活用を提案しており、これは、医療、年金、介護など各社会保障制度の利用状況と負担の関係が個人単位で一元的にわかる仕組みで、社会保障制度の透明性を高める効果が期待できると記事は伝える。年金と介護など複数の制度の利用状況を個人単位で把握し、特定の人が過度の給付を受けることを抑えたり、負担能力に応じた公平な負担を求める仕組みづくりなどに活用する狙いもあるとみられるが、社会保障番号には個人情報保護を理由に慎重意見も多いとか。米国では年金給付などのために導入された9ケタの社会保障番号が税の徴収にも使われ、こうした事例を参考にするとのこと。

 公式サイト によると、与謝野大臣の説明は次のとおり。
 幾つかの発言を申し上げますけれども、社会保障番号を具体化してはどうかという意見がございまして、総理からも、少しこの件は勉強するようにと御指示がございましたので、次回までに社会保障番号の仕組みをお話し申し上げたいと思っております。