キリスト教の牧師ですというと、日本では本当に珍しがられることが多い。

「普段は何をしていますか?」「どうやって生計を立てていますか?」
「結婚式を毎週行ってますか?」「真っ黒いガウンを着ていますか?」
「犯罪者が来て窓越しに罪を告白していますか?」

など様々である。まず、いくつか言えるのは・・・

1.犯罪者が来て窓越しに罪を告白するのは、ハリウッド映画などで見られるカトリック教会での「告解」のことであろう。告解はカトリック教会だけで行われていることであるし、それは神父が行う。わかりやすく言えば、牧師はプロテスタント教会であり、神父はカトリック教会の聖職者である。また、神父の前で罪を懺悔したから罪が赦されるわけではない。私達の罪はイエス・キリストの十字架の死を通して、過去・現在・未来のすべての罪が赦されている。

2.結婚式を毎週行っているわけではない。教会はブライダルホールではない。もちろん、教会の信徒である男女が結婚をするならば、もちろん教会の牧師が司式を導く。しかし本来はキリストを信じていない男女が結婚するために、ブライダルホールに出向いて結婚式を導くことは普通はない。最近会った外国人の知り合いは、東京のあるブライダルホールで結婚式を導く(日本語で)のが仕事だそうだが、聖書についてはほとんど良く知っていなかった。実にキリスト教式の結婚式では少しは聖書の話はするそうだが、実にその長さは一分程度らしい。ほとんど儀式の意味しかない。
そもそも、聖書を読んだことがない新郎新婦に聖書の話をしてもわからないし、それをすると、結婚式の会場の会社から文句を言われるのだそうだ。キリスト教式の結婚式は、できるだけ短く、15分程度でするのが良いらしい。本来の教会ではありえないことだと思う。

3.教会の牧師の主な仕事は、まぎれもなく聖書の言葉、キリストの福音を語ることだ。それは日曜日の礼拝を通しても、グループや個人の聖書勉強においても、そうだ。牧師は神の言葉である福音のメッセージをいまだにそれを知らない人々に伝え、また既に信仰がある人々にも御言葉を通して日々励ますこと、それが牧師の仕事である。そして教会においては、洗礼と聖餐を行う。ちなみに、礼拝は普段は黒いガウンなどを着ないでスーツで行う。見た目はサラリーマンと変わりない。私の知り合いの牧師は、ジーパンにTシャツでメッセージするので、それも教会により様々である。
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