2007年問題
大きな字が書けるようになった。
昨日、ニュースステーションで2007年問題を特集していた。
大和証券のコンピューターシステムでは、長年開発したマニュアルが全部とっておいてあるそうだ。
すばらしいと思う。
マニュアルがとってあれば、何とかなるかもしれない。
私の知っているある三流官庁には、かなり大規模なシステムがあるらしい。
毎年、システム開発や修正で、納品物を受け入れているが、保存期限三年で順次破棄している。
外注で、メーカーがすべてやってくれるから、それでもやっていけるのかもしれないが。
しかーし、内容を指示するのは、官庁の人間である。やっぱりまずいと思うが・・・・・・。
でも、とっておいても、官庁の人間にわからないかもしれないから、同じかもしれない。
コンピューターのシステムは、毎年毎年、巨大化していく。
ずいぶん前から、メンテナンスが大変だということが言われてきた。
システムが巨大化すればするほど、修正を加えたり、追加するのが困難になる。
だから、みずほ銀行合併の時のトラブルのようなことが起きる。
- 日経コンピュータ
- 動かないコンピューター ― 情報システムに見る失敗の研究
- 藍方 亮雄, 佐々木 栄, 迫田 信一, 原 典子
- システム開発取引の勘所―動かないコンピュータとしないために
デスマーチという言葉がある。
動かないコンピューターを動かすために、コンピューター業界の人間は、ばたばたと倒れていく。
それがデスマーチである。
- Edward Yourdon
- デスマーチ―なぜソフトウエア・プロジェクトは混乱するのか
- 深沢 隆司
- デスマーチよ!さようなら!
日本のコンピューターシステム開発においては、トップの理解がなく、
きついスケジュールを設定されてしまうために、間に合わなくなることが多いという。
また、作業開始後に、機能追加や変更を指示する。
それが、ますますデスマーチに拍車をかけるのだ。
知人の話
東京の比例区では、名前を貸しただけの人が二人も当選したらしい。
人数で勝負の今の政治では、八代英太前議員のいうように、小泉劇場の羊がほしいのだ。
究極の羊とは、何も言わないで、黙ってイエスという素人がいいのだろう。
政治家としての資質や訓練などいらないというわけだ。
黙って、言われたとおり、賛成票を投票する議員だけがほしい。
それが本音なのだ。
なんと恐ろしいことではないか。
実は、私の知人も、自民党で初当選した。
その知人は女性だが、竹中のやっていた政策分析ネットワークに参加していて、
MLでせっせと宣伝していた。
しかし、ことあるごとに、つっかかり、いばり、馬鹿にして、バトルを繰り返したために、
一時除名処分になったことまである。
少々問題のある人物だと思う。
彼女のせいで、限られた人しかMLに発言しなくなり、MLをやめようかという話まで出ていた。
そして立候補したことを、彼女が報告したり、テレビで見たりして、みんなが知ったとき、
おめでとうと発言したのは、たった二人だけだった。
後は、無視。
彼女は、政策分析ネットワークに参加して、政策めいたことや、分析めいたことをMLに流していた。
だが、それらは、少し的外れで、あまり納得できるものでもなかった。
とはいうものの、彼女のバイタリティと、自己主張の強さが、羊でいられるかどうか、非常に見ものである。
猫かぶりっぽい表情も見せるけれども、心底、自信過剰の理屈っぽい人物だから、いい意味でも悪い意味でもこれからが楽しみである。
日刊現代の総選挙批判
日刊現代が、面白い。
昨日の無料メールを引用する。
日刊現代の無料メールサービスの記事(昨日分)以下引用
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脅されて反対から賛成に転向する信念もない政治家の群れ、
誰一人声を上げて異を唱え行動する議員もいない私党化した自民党、
大敗北から息もなく党首も選べない民主党という政情の中で自公デタラメ
政権のやりたい放題をただ見ているだけの全国の国民、一体どうなるのか
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今回の総選挙の特徴は、これまで選挙に行かなかった人や若者まで投票所に足を運んだことだ。それが67%という高い投票率(2年前は59%)になった。この増えた分の大半が小泉自民党の候補に一票を投じた。
NHKは9年ぶりの視聴率20%突破だそうだが、自民の歴史的圧勝を報じた
テレビの選挙特番はどこも大人気だった。無党派層を含めて多くの有権者が、今回の結果に満足したのだろう。
「郵政民営化にイエスかノーかの単純争点、反対派に刺客を送り込む対決選挙、華やかなマドンナたちの進出……。そういうものを有権者は“これまでと違う”と思って支持したのでしょう。裏返せば、分かりにくいクロウト政治よりも、白黒ハッキリさせるような簡単な政治がいいという政治レベルなのです」(政治評論家・有馬晴海氏)
だが、この選挙結果で何が変わるのか。小泉首相は「自民党は大きく変わった
。改革を進めていく」と語った。翌日の新聞各紙の論調も自民党のことを「改革政党」と呼んだり、「古い議員を追い出して新しい血を入れることに成功」などと手放しの褒めようだ。
野村証券がきのう(12日)まとめたリポートによれば、「自民党は支持基盤
を地方組織から都市住民へと切り替えることに成功し、突如都市型政党に脱皮した」「小泉自民党は利益誘導政治からの脱皮と都市住民の期待に即した政策実現を加速させることになる」との見通しだ。
まあ、期待するのは勝手だが、本当に自民党は歴史的圧勝で変わったのか。50年以上、この国の政治を腐敗堕落させてきた自民党が、そんなに調子よく変身できるものなのか。
◆ 一皮めくればゴミみたいな石コロ政党 ◆
むしろ永田町の政治はもっと悪化すると思った方がいい。亀井静香や綿貫、堀
内といった古いタイプの長老議員はいなくなり、TV画面に登場するのは利権のニオイがしないマドンナ候補ばかり。有権者が「自民は変わった」と勘違いするのもムリはないが、根っこは腐ったままである。
一皮めくれば、党内最大派閥に躍り出た森派のボス・森喜朗は、リクルート事
件や佐川急便事件、泉井事件と数々の疑惑にまみれてきた。もう一人の小泉後見人である青木幹雄は、竹下登の元秘書だ。こんな2人が支える小泉自民党には新しさのカケラもないだろう。
公募効果で若返ったとか、女性が増えたとかPRしているが、今度の選挙で小
泉自民入りした面々もロクなもんじゃない。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「欧米では、政治家を目指す場合、ある程度の政治トレーニングを積む必要があ
ると考えられています。立法行為とは、それだけ難しいもの。ところが小泉自民には、ハシの上げ下げも分からないようなシロウトがゾロゾロいる。玉石混交という言葉があるが、今の自民はゴミみたいな石ころだらけです。民主から自民に移ったり、どちらの公募にも応募していたような連中に、確固とした信念や政治信条があるとも思えません」
立花隆の8月11日付けコラム:なかなか鋭いかも
2005.08.11付けnikkeibpの記事から引用(2ページ目から最後まで)
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」:第38回 海外メディアが伝えた小泉・郵政解散劇の評判
小泉人気を支える主たる要因ははっきりしている。小泉首相がメディアをいちばん巧みに利用している政治家だからである。日本のありとあらゆる政治家の中で、小泉首相ほどメディア露出度の高い政治家はいない。
毎日テレビにかこまれて、自分勝手な自己宣伝をすることが自由に許されるとしたら、誰だって、相当の支持を集めることができる。
小泉首相は毎日の記者会見の場に出てくるのに、各紙とも、ついこの間まで、ろくに質問らしい質問もできずに、ただマイクを突き出だすだけの、駆けだし記者ばかりだった(最近はある程度質問ができる記者もまじっている)。
アメリカのCNNでよくナマ放送で報じられる大統領記者会見の場を見たことがある人はみな知っているように、国家の長の記者会見の場は、通常、国会(議会)よりも激しい、国家の長の追及の場になるのが普通である。しかし、しばらく前までの小泉首相の毎日の会見は、ほとんど「お前はアホか?」といいたくなるような愚劣な質問しかできない記者ばかりだった。小泉首相はそれをいいことに芝居気たっぷりの自己宣伝を毎日繰り返してきた。
小泉人気が落ちないのも道理である。
米国の関心事は350兆円におよぶ郵政マネー
「Los Angeles Times」の記事にしても、あるいは、CNNの長めのニュースにしても郵政民営化の説明で強調されるのはただ一点、郵貯が世界最大の貯蓄銀行で、それが民営化されたら、350兆円におよぶ郵政マネー(簡保も含めて)を持つ世界最大の銀行が生まれるということである。アメリカの関心は(政府も民間も)郵政民営化の問題で関心があるのは、この一点だけなのである。
郵政民営化の問題で、日本のメディアで、あるいは日本の議会で展開されているようなあれこれの諸問題には誰一人関心がない。
そんなことはどうでもいいことだと思っているのだ。郵政公社が(ひいては政府が)かかえこんでいた、そのとてつもない量の資金を、早くグローバルな金融資本市場に放り出させ、一刻も早く国際金融資本家たちが互いにキバをむき出しあってその取り合いをするにまかせよということなのだ。
すでに幾つかの雑誌メディアが指摘していることだが、一般国民にはほとんど理解されていない、郵政民営化問題の最大の背景は、それが一貫してアメリカ政府が毎年、日本政府に突きつけてくる改革要求リストのトップにあるということである。
郵政民営化になぜ小泉首相があれほどこだわるのか。その原点を小泉首相の個人的な独特の政策へのこだわり(小泉首相の趣味とまでいう人がいる)に求める向きも多いが(それはある程度は当たっている)、それ以上にはるかに重要なのが、アメリカのプレッシャーである。
日本の政治を動かす“アメリカの意志”
日本の戦後政治を支配してきた権力者たちは、権力中枢に近い人ほど、アメリカの意志が日本の政治を動かす陰の最大の動因となってきたことをよく知っている。
もう30年ほど前になるが(大平内閣の頃だったと記憶する)、あるとき、日本のトップ官僚の最右翼的立場にある人と、くだけた懇談をする場に居合わせたことがある。はじめその人は、私が「角栄研究」の筆者と知って警戒心をもって私に接していたが、座がかなりくだけてきたところで、いきなり、私に向き直って、 「立花さん、あなたは、日本の政治(政策)を動かしているパワーの中で最大のものは何だと思いますか?」
と正面きった質問をぶつけてきた。私は自民党の大派閥のボスたち、財界、圧力団体、イデオロギー的指導者、大マスコミなど、一般にその問いに対する答えと考えられているものをいろいろならべたが、彼はニコニコしながら、その答えのすべてに頭をふり、その後で、スパッと、
「アメリカの意志ですよ」
といった。
「いかに政治力があろうと、アメリカの意志に反することをする可能性がある政治家は、絶対に総理大臣になれません」
といって、その実例を説得力ある形であげてみせた。そして、日本の政治・経済・外交政策が一貫していかにアメリカの意志に従う形で展開されてきたかを例証してみせた。その後ずーっとたってから(20年以上たってから)、ほとんど同じような話を、外務省トップエリート出身の有力政治家から聞かされた。
アメリカの意志が、日本の政治が岐路に立ったときの最大の決定的要因だなどというのは、まるで共産党のスローガン「日本はアメリカ帝国主義の従属国家」の焼き直しみたいだったので、私があっけにとられつつ彼の所説を聞いていた。そのうち共産党の唱える抽象的で図式的な従属国家論とはまるでちがう、リアリティに富んだ日本の従属国家論を例証付きで次々に聞かされて、私はだんだん納得させられていった。
日本の国力、経済力は根こそぎ削がれることに
そういうことがあってから、日本という国家の過去を見直し、日本国の現在を取りまく諸要因の分析をしながら、日本国の未来をうかがうために何より重要な視点が、アメリカ国と日本国の国家的角逐(かくちく)が1930年代から一貫してつづいているという視点である。その視点から見るなら太平洋戦争(わずか4年間しかつづかなかった)などというものは、歴史の一つのエピソードにすぎないと考えることが重要である。
むしろそのエピソードを中にはさみつつ、両国の国家的角逐史がいまも姿を変えて激しくつづいていると考えると、世界史の構図の中での日本国の運命がより良く見えてくる。そんな話を、私は「イラク戦争 日本の運命 小泉の運命」(講談社)という本に書いた。
話が長くなるから以下、簡単に書けば、日本国とアメリカの角逐70年史の前半(~1945)は、日本が自暴自棄の熱い戦争に追いこまれて完敗したの一言で総括できる。
しかし、日本は意外にも早々と戦列に復帰した。その背景に戦争中に理工系学生がすべて動員されずに温存されたことが、日本を工業国家として再生させる基盤となったということは、第36回の記事にリンクされている「文春」9月号の特設ページに詳しい。
しかし、その後にひきついだ第2ラウンドの経済戦争という戦争において、日本はアメリカに連戦連勝し(はじめは勝たせてもらった)、あわやアメリカをノックダウンしかけるところまでいった。そのアメリカが反撃し、日本はバブル経済を徹底的につぶされ、ほとんど破産しかけながら、なんとか踏みこたえているというのが現状ということにある。
その流れの中にあって小泉改革とは何か。
日本の戦後の経済的成功を支えた国家体制=国家資本主義体制(1940年体制)の根幹部分は、世界最大の銀行たる郵貯などがかき集めた郵政マネーを国家が中心となって公共事業に投資して回転させていくという行為それ自体によって日本経済の根幹を支えていくという国家中心の資本主義体制にあったわけだ。
日本の経済力をつぶそうと思ったら、この根幹部分をつぶすほかないと見抜いたアメリカのプレッシャーと願望と、たまたま郵政省と郵政族に深い恨みを持った、ちょっと頭の弱いポピュリスト政治家(小泉首相のこと)の望みが一致してはじまったのが、小泉改革の4年間とその頂点としての郵政民営化大騒動だったということではないのか。
建設者としての顔が見えない破壊者・小泉純一郎
確かに小泉改革には大いに評価すべき側面もある。
日米戦争第2ラウンドの日本の成功を支えた国家資本主義体制は、その本質的部分に多くの腐敗の芽を蔵しており、政界、官界、経済界、各地の地方エゴの代表者たち、各界利益代表圧力団体が、そろって国家システムから甘い汁を吸いつづけ、腐臭をはなつ人々が日本のエリート層の中枢にたくさんいた。
その体制の中核となっていた自民党に対して「自民党をぶっつぶす」という小泉首相の改革のスローガンには、なるほど国民の共感を呼ぶ部分が少くなかった。
しかし、小泉首相は、腐敗しながらも、この国家を基本的に繁栄させてきたこの国のシステムをぶっこわしたあと、それに代わるどのようなシステムを構築しようとしているのか、それがまるで見えてこない。
なるほど破壊者としての小泉首相はそれなりにすぐれたパフォーマンスを見せてきたが、破壊のあとに必要となる建設者としての小泉首相の姿も、ビジョンもまるで見えてこない。
破壊のあとに何をするのかという最も大切なビジョンとして小泉首相がとなえつづけていることは、「民間にできることは民間に」というスローガン以外、何も聞こえてこない。
しかし、民間にまかせておいたら破綻することが必然のことは山のようにある。どうしても官がやらねばならないことも山のようにある。民間にまかせることで合理化がはかられることもあるが、民間にまかせることで、あらわれてくるもっと巨大な腐敗、もっと巨大な不正もヤマのようにある。
実は公的資本を投じることによって経済の相当部分は回転しており、その投資が一定水準以下におちこむと経済は有効需要の不足からデフレ現象がひきおこされ、ついには恐慌にいたるというのは、経済の常識である。ここ数年つづいているデフレの背景にはそれが基本的にある。つまり、これは小恐慌なのである。おそらくあと何年か経つと、小泉時代の目を覆わしめる不景気は、「平成恐慌」ないし「小泉恐慌」という名で呼ばれることになるだろう。
資金量350兆円の世界最大の銀行をつぶした後に残るもの
小泉首相のやってきたことは、銀行の不良債権の処理の加速化などという外科手術だけで、手術が終わったらあとは病人も放ったらかしにして、あとは自力回復を祈るのみという無責任な医者と同じである。
郵政マネーの回転で動かしてきた日本経済の相当部分を小泉首相は郵政システムぶちこわしのあとどうしようというのか。
資金量350兆円の世界最大の銀行をつぶし、その回転力に頼っていた日本経済の一定部分から突っかえ棒を引き抜くからには、そのあとどのようなシステムに改変し、その過渡期をどのように混乱なしに切り抜けていくのか。
少なくもそのためのベーシックなアイデアが出されていなければならないはずなのに、何もない。
それなしでは、小泉首相はただ、破壊のための破壊に狂奔する日本国史上最大の国家システム破壊者といわれても仕方ないだろう。
郵政改革PRのために、国と特別契約を結んだ竹中平蔵郵政民営化担当大臣の知人が経営するPR会社が提出したPR企画書の中に、郵政改革PRは、老人、女性など、“ちょっとIQの低い人々中心に進める”という一文があったのは有名な話だ(国会でも取り上げられた)。
解散総選挙の決定が下ったあとで、小泉首相の支持率、郵政法案への支持率が上がったと聞いて、私はおどろいている。
新しく小泉首相支持に回った人々にいっておきたいことは、国民の多くは熟考の上で小泉首相の支持にまわったのかもしれないが、その支持率アップの数字を見て、高笑いしているに違いない竹中大臣とその盟友のPR会社幹部がいるということをお忘れなくということだ。
英国系の記事
私は、英国系の新聞や雑誌が、客観的に書いてあるので、好きである。
日本の雑誌に書いていない裏話などもしっかり書いてある。
しかも、世界中を、網羅している。
それで、webでちょっとチェックしてみた。
どちらも、無料記事と有料記事があるので、無料記事の範囲内であるが。
エコノミスト誌の9月8日付の記事には、「改革」という旗印や刺客について、いかさまのにおいがすると、書いてある。
また、ファイナンシャルタイムズの9月11日21時(英国時間か)の記事には、次のようなことが書かれている。大まかな案だけしかない改革計画について、それに関わる日本の財界と外国の巨大資本は、小泉政権への支持を隠そうともしなかった。外国企業は、日本市場に進出しやすくなる。また、日本の財界は民主党の10兆円歳出削減公約に怯え、小売業者は消費税値上げ公約に気をもんでいた。
ファイナンシャルタイムズ9月12日記事の最後には、次のように書かれている。日本の有識者は、勢力均衡の終焉と断じ、異議を認めない独裁者出現という懸念を表明した。元日銀理事の中山氏は、小泉首相の単純なメッセージ連呼は、戦前の軍国主義を思い出させると言った。「すべての道は郵貯改革につながり、郵貯改革派すべての改革につながるなんて、ばかばかしい話だ」
エコノミスト9月12日の記事には、次のように書いてある。
HSBC証券のエコノミスト、ピーター・モルガン氏は次のように予想している。民営化後の郵貯は、約200兆円の日本国債を売る。そして、外国資産や日本の株式へ投資するだけでなく、企業や個人への直接金融へシフトする。この影響を和らげるために、銀行や投資家はポートフォリオを手直しし、日本国債を買いあさるだろう。民間移譲の前に、郵便局は減らされて、激烈な競争にさらされる。
久しぶりに、丁寧に翻訳して、疲れた。
ハリケーンの影響の記事
ハリケーンカトリーナの復興費用が、ハンパでないようだ。
これで、アメリカの財政赤字がさらに膨らむ。
アメリカの会計制度は、10月スタートであるから、9月末に今年度の赤字が確定する。
日本のように予算枠の範囲内で支出するのではなく、年度の途中で、いくらでも支出するのがアメリカの国家財政だ。
以下 yahooファイナンス記事より引用
2005年 9月12日(月) 8時42分
ハリケーンの影響と原油価格、経済指標に注目=今週の米株式市場
[ニューヨーク 9日 ロイター] 12日から始まる週の米株市場は、ハリケーン「カトリーナ」がもたらした影響と原油価格高騰が、企業利益の見通しを悪化させる恐れがあるなかで、米連邦準備理事会(FRB)の金利決定に影響する可能性があるインフレ指標が注目されている。
ハリケーンで被害を受けたメキシコ湾岸の油井、石油精製施設の操業再開に関するニュースも注目される、とアナリストは指摘する。
米史上最大級の自然災害とされる「カトリーナ」の影響で、原油先物相場は、8月30日にニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で1バレル=70.85ドルの最高値を記録。しかし、それ以降は下落し、9日は先物10月限
JPモルガン・アセット・マネジメントのマネジング・ディレクター兼シニアエコノミスト、アンソニー・チャン氏は、カトリーナのような大災害が起こると、企業は、それを一部、あるいはすべての理由にして業績予想を引き下げるものだ、と指摘する。
スペンサー・クラーク(ニューヨーク)のチーフマーケットストラテジスト、マイケル・シェルドン氏は、投資家らが、エネルギー価格の高騰やカトリーナで最も大きな打撃を被ったのはどのセクターか、知りたがっている、とし、「今は、業績見通しを修正する時期にある」と述べた。
航空業界は、既にエネルギー価格高の影響を受けている業界の一つ。ハリケーン後の米石油産業の回復が鈍いため、エネルギー供給の逼迫(ひっぱく)が数カ月間続くのではないか、との懸念が強まっている。
今週発表される経済指標としては、13日の8月米卸売物価指数(PPI)、14日の8月米小売売上高のほか、15日の8月米消費者物価指数(CPI)、9月の米フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数などがある。
市場ウォッチャーの間では、これらの指標がハリケーン上陸以前のデータでまとめられたもので、ハリケーン襲来時に米経済がどの程度好調だったか示される、とみている。
ただ一方で、それらの指標が、米連邦準備理事会(FRB)に利上げを見送らせる可能性も指摘されている。
スペンサー・クラークのシェルドン氏は、「次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)を数週間後に控え、FRBが利上げするかどうか、もししなければ、それで利上げ打ち切りになるのか、について議論し続けるだろう」と述べた。
引用終わり
選挙結果その2
衆議院選挙結果の報道を見て驚いた。
東京小選挙区で、自民党の得票率50%、民主党の得票率36%なのに、
獲得議席数は、自民党23議席、民主党1議席だそうだ。
これは、民意を反映したものとはいえないだろう。
小泉政権に批判的な人のなかは、投票しなかった人もいるだろう。
信任票は、半数にも満たないはずだ。
投票率67%だから、34%の信任だろう。
これをもって、「皆さんに聞いてみたい」という選挙をした結果、民意を得たとするのは、言いすぎだろう。
またしても、詭弁だ。
小泉マジックというほど、国民が支持したとは思えない。
せいぜい小選挙区マジックがいいところだろう。
これが国民投票選挙といえるのだろうか。
民主党も、政権交代を目指して、失敗したというのは、無謀だろう。
政権交代を目指すほどの政党かどうか、自らを省みたほうがいいだろう。
民主党のほうにも、胡散くさい人間はたくさんいるはずだ。
元つぶれかけた社会党一派に、自民党と同じ穴の狢一派だからだ。
自民党も民社党も、政党助成金と歳費で、政治家だけのミニバブルにおごっているようにみえる。
国民の生活は、悪化の一途をたどっているというのに。
母子家庭や障害者への支援を非情にも打ち切り、配偶者控除などを廃止した。
昔、政治の腐敗度ランキングで、日本は先進国中確か、17位くらいだったと思う。
一見して、表に表れない腐敗度のランキングでさえ、そのような評価を受けたのだ。
今回の、あからさまな政権簒奪劇では、どのような評価を受けるのだろうか。
今回のような、ごまかしで得た政権を手にして、日本の政治の正統な後継者としてふさわしいと、思っているのだろうか、小泉自民党は。
歴史的な勝利と、書きたてる新聞もあったような気もするが、日本政治史上の歴史的な恥辱と評価されないように、政治家は自らを正すべきだろう。
選挙結果
民主党支持の人には、残念な結果だった。
私は、自民党が勝つのはいやだったけれど、民主党びいきというほどではなかった。
国民新党や、新党日本にがんばってほしかった。
その二党は、なんとか当選者を出せたので、よかった。
小林興起氏は、残念だった。
小池百合子氏がなぜ、あんなに人気があるんだろう。
雑誌によれば、ジジイ殺しというあだ名がついているらしい。
次々に政党を渡り歩けるなんて、なかなかのつわものだ。
昔、テレビ東京の夜11時からの番組でキャスターをしていたとき、なんとなくいつも見ていた。
当時、事情があって外国為替の動きを見ることが大きな理由でもあったが。
今のキャスターのほうが美人だろうが、なぜか小池氏のときのほうが面白かった。
文芸春秋最新号に中西教授が書いた記事が、面白いらしい。
1918年にロイド・ジョージが行ったクーポン選挙というのが今回の小泉のししたこととよく似ているらしい。
その後、イギリスの自由党は消滅し、ロイド・ジョージ自身も失脚したとか。
この先、どういうシナリオが待っているのだろうか?
一番動機のある人があやしいとすると
推理小説などで、犯人を推理するとき、一番最初に考えるのが、動機のある人である。その事件で、一番得をする人は誰か、ということから、犯人を考える。
今回の政変で、郵政民営化して、350兆円が自由になるとき、誰が得をするか?
自民党は、民間にお金が流れるから、経済が活性化するといっている。
それは、うそだ。
今、民間企業は、特に都心は、ミニバブルだそうだ。
不動産投資ファンドが、大量に買っているらしい。一棟丸ごと買い取りたいので、すでに契約した人に、手付金倍払って解約してもらったりしてるらしい。
日本は、もともと大幅な経常黒字であるため、お金がだぶついているが、貯蓄に回って、買い物をしないので、デフレになってしまうというのが問題だった。
郵貯マネーをのどから手が出るほどほしがっているのは、前回のブログに書いたとおり、アメリカだ。基軸通貨の座を失いつつあり、経常赤字が膨張しつつあり、このままでは、維持できない。
昔、元大蔵省官僚で現在慶応大学教授の榊原英資氏が、アメリカの政府高官と次のような会話を交わしたという。
「年金資金にアメリカ国債を引き受けてもらうように法律を改正しました」
「日本では、もうすでにそれはやっているんですよ。大蔵省の資金運用部というところを通じて、郵便貯金の簡易保険が、国債を引き受けています」
と自慢したのだという。
今となって見ると、自慢したというのがなんともおかしい。
アメリカの財政赤字を批判する人たちは、
「年金を受け取ろうと、金庫を開けて見たら、紙くずになったアメリカ国債(財務省証券)しか残っていない」
という小話をする。
アメリカの金融資本は、アメリカが今後トリプル安にみまわれて、ドル紙幣とドル国債が紙くずになる前に、できるだけ日本に買い支えさせようとしているのだろう。
つまり、郵貯マネーを使って、ドルとアメリカ国債を買わせる。そのためには、郵貯を民営化するしかない。
昔、橋本龍太郎首相が、訪米中に、アメリカ国債を売却する可能性を示唆した。確か貿易摩擦か、ドル安の問題に関連して、どこかの大学での講演中に発言したと思う。その結果、アメリカ金融市場は、混乱した。アメリカは、日本にドル国債をなんとしても売却されたくない。
そんなことをすれば、世界経済は混乱する。そういうわけで、莫大な含み損を抱えながら、日本は毎年アメリカ国債を買い続けてきた。
だが、もうじき、その程度では間に合わなくなる。グリーンスパン議長も不均衡について、発言している。ドル暴落の危険性について、昔から何回も言われてきた。クリントン政権で財政赤字のほうは大幅に削減した。だが、ブッシュ政権で過去の最大規模を上回って、双子の赤字(財政赤字、経常赤字)は増え続けている。
もし、この先、ドル暴落が起きたらどうなるか?
それは、想定不可能なカタストロフィーだろう。1929年の大恐慌のほうがまだましだったといわれることになるらしい。なにしろそのころは、まだケインズ流経済学がはやっていなかったから、国家の債務は戦争によるもの以外ほとんど存在しなかったのだ。
もし、今度世界的な破綻が起きたら、世界経済は、致命的な打撃を受けるだろう。
金融資本は、為替変動や金利変動を予測し、どの通貨を何パーセント所有するかについて、常にポートフォリオを修正している。ドル安を予想するときは、ドルから資金を退避させる。
日本円へ資金を退避させるというか、ドル保有リスクが高まっているので、ドル資産を退避させたい。すると、郵貯マネーに、抱えさせればよいわけだ。郵貯マネーの資産運用をまかされれば、万々歳である。
という読みは、いかがだろうか。