第２話
一夜限りのシンデレラ！！
恋に落ちた独身貴族
結婚しなさい。
良妻ならば幸せになれるし、
悪妻ならば哲学者になれる。
ソクラテス
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守） 世間では、結婚生活こそが幸せの基本である
という人が多いけれど、僕にとって、それは奴隷
になることと同じなんだ。
ゆき） どういうことですか？＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
守） 世間では、結婚生活こそが幸せの基本である
という人が多いけれど、僕にとって、それは奴隷
になることと同じなんだ。
守） 古代ローマの奴隷の定義を知ってる？
ゆき） いいえ。
守） 古代ローマには、贅沢な暮らしをして何一つ不
自由のない医者や教師といった、インテリの奴隷
もたくさんいたんだ。彼らは鎖に縛られることもな
く、主人からは貴重な人材として丁重に扱われて
いた。しかし彼らは奴隷だった。では、奴隷とロー
マ市民の違いは一体何だったのか？
ゆき） さあ。
守） 奴隷の運命はすべて主人が握っていたんだよ。
彼らに自分の運命を決める権利はない。つまり、
自分の人生を自分で選択できない人間。それが
奴隷なんだ。貧富の差は関係ない。
ゆき） でも、結婚しても、自分の運命は自分で決め
られますよね？決めればいいじゃないですか。
守） できない。少なくとも、一人で生活している時に
比べれば、不自由は多い。
ゆき） 偏った考えですね。
守） だが、事実だ。
ゆき） でも、この世に一緒にいて、気楽に付き合え
る相手が必ずいるはずです。
守） いないな。
ゆき） どうして言いきれるんですか？
守） 仮に、他の人より圧倒的に気楽に付き合える相
手がいたとしよう。しかし、どんなに気楽に付き合
える相手でさえ、0.1のストレスはある。ストレスが
ゼロということはあり得ない。5年10年一緒にいれ
ば、しんしんと積もる雪のように積もりに積もって
ストレスは10にも100にもなるんだ。僕は、自分も
不幸になりたくないし、相手を不幸にさせたくない
んだ。
ゆき） はあ・・・。社長は、一人で寂しいと思ったこと
ってないんですか？
守） １年に平均して2日ほどある。しかしそんな理由
で365日のうち363日を無駄にしたくない！
ゆき） じゃあ、社長にとって女って何なんですか？
守） 女たちは象と同じように思える。眺めるのは好
きだが、家に欲しいとは思わない。
コメディアンのW．C．フィールズの言葉です。
ゆき） つまり、社長にとって、
私も象ってことなんですね？
守） そう。
ゆき） 帰ります。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
ダサダサな女の子がメイクで別人に生まれ変わる
っていう・・・。メイクって、顔だけじゃなく人格まで変
えちゃうのね。いきなり女優のように堂々としている
ゆきが、「パラダイス・キス」の主人公に見えたよｗ
（最近、映画パラダイス・キスを見たばかりなので）
守の言い分はあまりに偏っていて、つまりは守の家
庭環境、親の夫婦関係が良くなかったんだろうなあ
って思うけれど・・・。山の手線の話は、妻への対処
法なのに、結婚もしていない女性にあの対応は、逆
に危機管理能力がなさすぎ。少なくとも話も聞いて
いないのに相槌を打つなんて危険すぎる！見合い
相手のお喋りにウンザリする気持ちはわかるけど、
テキトーに相槌を打って逃げ回ってるだけじゃねぇ。
社長のくせに、あれじゃ対人スキルがなさすぎる！
毎回、結婚に関する格言や、守のうんちくが語られ
るようだけど、今回のローマの奴隷の話は興味深
かった。ちょっとググってみたら、知的な奴隷は存
在していたようだし、奴隷といってもいろいろだった
みたいで。守のいう「自分の人生を、自分で選択で
きない人間」を奴隷と定義するならば、結婚に限ら
ず、大人になっても親に人生を支配されている人
も「奴隷」なんだろうなあって思えば、深い話かも。
守の場合は、結婚以前に、「自分の偏見」の奴隷、
に見えるけど。自分で自分を小さくしているような。
どうやら、メガネを取ってメイクをしたら美人でした
っていうベタな展開、彼女に恋をしてしまう兄と弟。
そして三角関係という、よくあるお話になりそう。そ
れをどう料理してくれるのか。お手並み拝見です。
「独身貴族」関連ブログ↓
第１話～なぜ僕が結婚しないのか？その理由を教えましょう
第２話～一夜限りのシンデレラ！！恋に落ちた独身貴族
第３話～独身貴族に終止符！？縮まっていく二人の距離
第５話～もう恋なんてしないと決めた夜・・・
第６話～動き出した恋・・・僕は結婚します。
第７話～涙のプロポーズ
第８話～彼女に僕ができる事・・・最後の選択
第９話～もう戻れない・・・痛む恋の傷あと
第10話～さようなら・・・それぞれの選択
第11話～恋の結末
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