日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「日々のダダ漏れ」は、感動したもの、面白いもの、美味しいも
の、私が好きなもの等を、勝手気ままに綴るお気楽ブログです♪

ドラマの記事につきましては、期待しているドラマの初回の紹介、
ドラマの中で私が好きなセリフ、シーンを記憶に残すために書い
ています。基本的に、面白いと思ったものを、お勧めのドラマに
ついて、自由気ままに書いていますので、面白いと思った回だけ
を単発で書いたりすることもあります。記事のスタイルは、まだ
まだ模索中なので大きく変更する事も。ご了承下さい(*^。^*)

「ひまわり」 (再放送)

第5章 可愛い子には旅をさせよ?

(第49~54回)

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

第49回

 

星野) 怒らせるようなこと言ったの?

のぞみ) 言ってないわよ! 「ほっとい

 てください。自分の力でやり遂げてみ

 せる」って、赤松さんに言っただけよ。

星野) 何やり遂げるの?

のぞみ) 私うち出たんです。

星野) へえ~。…で?

のぞみ) だから、「一人でちゃんと暮

 らしていける」って言ったんです!

星野) フフッ、

 ハハハハ…ハハハハハ!

のぞみ) 何です?

星野) 全くよく笑わしてくれるよ。

 君さあ、24だろう? 一人で生きてく

 なんて当たり前じゃないか。大きな

 声で言うことじゃないよ。

のぞみ) 本当によく人を傷つけて

 くれますよねえ! もう慣れました

 けど。じゃあ、失礼します!

赤松) おい、どこ行く?

のぞみ) どこでもいいでしょう?

 「赤の他人」なんですから!

赤松) 気を付けろよ。

のぞみ) 分かってます!

 

 

**********

 

第50回

 

のぞみ) 実を言うと、

 名前が気に入ったんです。

内海) 名前?

のぞみ) さっきの、「ひまわり荘」。

内海) ひまわりが好きなのか?

のぞみ) いえ。

 私、弁護士目指して勉強中なんです。

内海) ほう~弁護士!

 あっ、それで赤松先生んとこに?

のぞみ) はい。弁護士になれたらの話

 なんですけど、そのバッジのデザイン

 がひまわりなんです。それで、あそこ

 に入ったら、受かりそうな気がして…。

 

あづさ) のぞみ。

のぞみ) お母さん…。

あづさ) コソコソ行くのはやめなさい。

のぞみ) 別にコソコソなんてしてない。

あづさ) お母さんにひと言あってしかる

 べきでしょ。24年間、育ててきたんだ

 から。

薫乃) ちょっとそんな…。

 今生の別れみたいに。

あづさ) 今生の別れかもしれませんよ。

うらら) 何言ってんだべない、

 あづさまで!

のぞみ) 行ってきます。

 とにかく、頑張ります。

あづさ) 気を付けてね。自分でやり

 通すって出てくんだから、最後まで

 自分を大事にしなさい。

のぞみ) はい。じゃあ、行ってきます!

 

のぞみ) お母さんにも言われました。

 「下着も自分で洗濯しないのに、

 偉そうなこと言うな」って。

赤松) フフフフ…。

のぞみ) 笑わないでください。私だっ

 てこれじゃ駄目だなって思ってたん

 ですけど、でも、それ指摘されると、

 腹が立っちゃって…。

赤松) うん?

のぞみ) 何か言ってください。

赤松) 何を?

のぞみ) 小難しいこと。

赤松) 例えば?

のぞみ) う~ん…例えば、「親と子が

 争うのは、当たり前だ」とか、「それ

 で意地張ってるなんて、愚の骨頂だ」

 とか…。

赤松) ほう…言わなくてもちゃ~ん

 と分かってるじゃないか。

のぞみ) 分かってるんです。

 私、逃げてきたんです。

赤松) うん?

のぞみ) とにかく、パ~ッと逃げて、

 パ~ッと新しい所へでも行かないと、

 もう落ち込んじゃいそうで。はあ…。

 結局、彼氏と別れちゃいました。

赤松) そうか…。

 


**********


第51回

 

あづさ) そろそろ限界。
 あ~もういろんなこと限界!
 来月、達也が二十歳になるの。
 そしたら私、会いに行ってくる。
 はっきり気持ち聞いてくる。
 別に、二十歳になったから
 どうってわけじゃないけど、
 もうウジウジはおしまい! フフフ。


のぞみ嬢ちゃん弁護士を目指して
ちょうど半年。まだまだ弁護士っ
て仕事が、人間様のどす黒い憎し
みや、張り裂けるような悲しみを、
丸ごと引き受けなきゃならねえも
んだとは、ちっとも分かっており
ませんでした。

 

 

**********

 

第52回

 

午前四時。のぞみ嬢ちゃんの長い一日

が始まります。少しばかり、ご紹介申し

上げますと…朝の5時から9時まではビ

ル掃除のアルバイト。午前9時半から午

後4時半までは司法試験の予備校。そし

て残りの時間は、またアパートで寝るま

で勉強。これが月曜日から土曜日まで繰

り返される。…ってなわけで、スーパー

マンも真っ青の、涙ぐましい一日なので

ありますが。

 

内海) 子供を亡くすっていうのはさ…

 とってもつらいことなんだよ。何年

 たっても…昔話にはなれねえんだよ。

 

赤松) しかし死んだ人間は、喜びも

 しなければ悲しみもしない。だっ

 たら、生きている人間のことを考

 えてあげたらどうですか?

内海) 「生きてる人間」だと?

赤松) 奥さんのことです。

 奥さんが和解を受け入れたがって

 いるのは知っていますね?

あいつは冷てえんだ。

 女はあっさりしてんだよ。

赤松) 冷たいんじゃない。あなたのこと

 を心配してるんですよ。奥さんはあな

 たが復讐の鬼みたいになって、先方を

 追い詰めることによって、逆に、あな

 たが重いものを背負うんじゃないかっ

 て心配してるんですよ。そりゃ、裁判

 が終わった当座はいいでしょう。しか

 し月日がたって、たとえば、あなたが

 死ぬかもしれないっていう時、「ああ、

 あの時、あんなに追い詰めなければよ

 かった。一個の人間を、潰さなければ

 よかった」。そう後悔して苦しむのを

 心配してるんですよ。

内海) 俺はそんな後悔絶対にしねえ。

 いや仮に後悔してのたうち回るほど

 苦しんだって構わねえ。それだけ、

 娘を思ってるってことだ。

赤松) そうですか。分かりました。

 だったら、しょうがありません。

内海) フフッ…何だよ…見捨てる

 って言うのかよ、先生。

赤松) 弁護人にとって、あなたは、

 依頼人です。だったら最終的に、

 決めるのは、依頼人であるあなた

 なんですよ。

内海) フフフ…だったら俺は迷いな

 んか…しねえよ。いや…どうだい? 

 ねえちゃんにあんた。

 弁護士の卵としちゃ、どう思う?

のぞみ) はい…よく分かりません

 けど、奥さんの気持ちも…。

星野) 僕は判決まで闘った方がいい

 と思います。何でも白黒つけた方

 がいいに決まってます。

赤松) 「何でも」っていうのは取り

 消せ。白黒つけりゃいいってもん

 じゃない。白黒つかないこともあ

 るし…白黒をつけてほしくないっ

 ていう人間も世の中にはいる。

星野) どういう意味ですか?

赤松) 意味などない。言葉どおりだ。

 

 

**********


第53回
 

大変なことになりました。

家を出て1か月ののぞみ嬢ちゃんと、

家を出て20年のパパさんが、ばったり

鉢合わせ。知らせを受けたあづさ先生

と、薫乃ばあちゃんが駆けつけること

になったのです。

 

あづさ) しばらくです。

徹) しばらく…。

薫乃) それだけ?

優) 母さん。

あづさ) 達也は、連れてきませんで

 した。あんまり急なので、驚いてる

 みたい。ひととおり話が終わるまで、

 うちで待つように言ってあります。

徹) うん…。

薫乃) 「しばらく」に「うん」じゃな

 いでしょう!謝りなさい! まず謝り

 なさい!人を何だと思ってるの!

徹) ごめんなさい。すみません!

(土下座する徹)

 

のぞみ) ひきょうよ!

 スタンドプレーよ。

 そんなことされたら、誰も何も

 言えなくなっちゃうじゃない。

徹) それもそうだな…。よし…。

 いやすまん! 今日会うとは

 思ってなかったから何にも

 用意してないんだよ。

 金も…それから、言葉も…。

 いやもっと日を改めたところで

 威張るほどの財産も何もない

 けどね。ハハハ…あっ…いや

 せめて…正直になるしか、

 できないってわけです。

 何でも言ってください。

あづさ) じゃあ…言わせてもらうわ。

徹) あっ…どうぞ。

あづさ) 私が一番苦しかったのは、

 いつか分かる?

徹) さあ?

あづさ) 簡単に、答えないで。考えて。

徹) いやそれは…出てった時だろう?

あづさ) 違うわ。この半年よ。

 あなたの居所が分かってからの

 半年。手紙、読んだ?

徹) はい。

あづさ) どうして半年も、

 返事くれなかったの?

徹) いやそれは…書けなかった。

 帰るのか帰らないのか、すぐには

 決められなかったんだよ。

のぞみ) 「すぐには」って、

 半年もあったじゃない!

徹) いやもちろん「すぐ帰ろう。今す

 ぐ帰ろう」そう思う気持ちもあった。

 でも…それと同じだけ、「帰るのが、

 怖い」って気持ちもあったんだよ。

のぞみ) また「怖い」?

徹) ああ、怖いね。怖いんだよ。

 責められるのが怖い。居場所のない

 のを知るのが怖い。それから…いっ

 ぺんに4人もの家族を抱えるのが怖

 いって。

薫乃) 何がいっぺんになの? あなた

 はね、戸籍上はず~っと家族を抱え

 てるのよ。連れ子ババつきの、未亡

 人と再婚するってわけじゃないのよ!

徹) すみません…。いや情けないけど、

 今日はせめて、正直に、誠実に答え

 ようと思ってさ。

のぞみ) 離婚届はどうなの?

 お母さんが言ったとおり、無事を知ら

 せる便りだったの? はっきり答える

 んでしょう?

徹) ああ、半分はそうだ。お母さんが、

 いつまで俺を待っててくれるか、試し

 たいような気持ちがあった。

あづさ) 残りの半分は?

徹) うん…。「別れるんなら、もうさっ

 さと、引導を渡してくれ」って気持ち

 だった。もうさっさとややこしいこと

 なしに、もうすっきりしてしまいたい

 って気持ちだったんだ。

あづさ) そう…。

優) いいんじゃないのかなあ。

 あの…完璧に何の曇りもない気持ち

 なんて…ないもん。なあ?

桃子) うん! そうよ。洋服一つ買うの

 だって、「欲しいけど、似合わなくな

 っちゃったらどうしよう」とか、「お

 金もなくなるしな」とか、いろんな

 こと考えるもの…。

薫乃) 洋服と一緒にしなさんな! あな

 たはね、いつもたとえが変なのよ。

桃子) はい。はいすいません。

のぞみ) 私…嫌!

 お母さん嫌じゃない!?

 こんなにはっきりしないの。

あづさ) のぞみ!

のぞみ) はっきりしてよ! 

 お父さんはどうなの?

 帰りたいの? 帰りたくないの?

 どっちかにして。

徹) 「はっきり」か…。

のぞみ) 出てって! すぐに「帰りたい」

 って言えないような気持ちなら、もし

 帰ってきたってうまくいきっこないわ。

 その程度の気持ちなら、何かあったら、

 またすぐに出ていくに決まってるもん!

 なにが「正直に」よ! 「正直に答える」

 って、開き直ってるだけじゃない! ちょ

 っとでも私たちのこと思う気持ちがある

 なら、ウソでも強がりでも、「お父さん

 は、お前たちのことを、20年分守ってや

 るぞ」ってぐらい言うべきでしょう!? 

 それぐらいじゃないと、ついていけない

 わよ! 行ってよ! 行っちゃってよ!

徹) 分かった…。それじゃあ…。

薫乃) 待ちなさい! 逃げ出すの? 

 娘にちょっと言われたぐらいで

 逃げ出すの!? だったら、さっき

 の土下座は何だったの!?

 格好だけだったの!?

優) 母さん。

(ドアが開く音)

達也) 達也です。

徹) そうか…。いやせっかく来ても

 らったのに、申し訳ないけどな…。

 今…お母さんと、お姉ちゃんと、お

 ばあちゃんに怒られてな…逃げ出す

 ところなんだ…。じゃあな、またな。

うらら) なじょしたんだい?

 何かあったのかい?

のぞみ) お母さん、離婚して!

優) のぞみ…もういいよ。

 お前の気持ち分かったから。

のぞみ) お願い、離婚して! たった

 のひと言も、はっきり「帰りたい」

 って言えないような人、待ってても

 無駄よ! 私、もっとマシな人かと

 思ってた。お母さんが待つくらい

 だから、もっともっと、男らしい

 人かと思ってた。あんな人、待つ

 価値ない。20枚の離婚届、

 全部にハンコ押して出して!

優) そこまで言うな! 

 決めるのは、お母さんだよ…。

のぞみ) もう決着つけて! 

 向こうがはっきりしないなら、

 お母さんがはっきりさせて!

 

さんざん鋭い言葉をみんなにぶつけて

きたのぞみ嬢ちゃんでしたが、その言

葉の一つ一つは、全て自分の胸の奥も、

深く、傷つけていたのでありました。

 

 

**********

 

第54回

 

あづさ) のぞみ…。

のぞみ) うん?

あづさ) お母さん、出してきた。

のぞみ) えっ?

あづさ) 離婚届。

のぞみ) ええっ!?

あづさ) もちろん20通は出さ

 なかったわよ。1通だけ。

のぞみ) お母さん…。

あづさ) 心配しないで。のぞみに言われ

 たから出したわけじゃないの。お母さん

 も、それからおばあちゃんも、もう限界

 だって思ったの。待ってた時間が無駄に

 なるのが怖くて、今まで、決断できなか

 ったの。何としても、その元取り返した

 いっていうようなとこ、あったの。でも

 …そんなのおかしいわよね。そんなこと

 してたら、これから先まで、無駄になっ

 ちゃうもんね! まだ何も先のことは考

 えてないんだけど、とりあえず名前は、

 病院もあるから、今までどおり、南田を

 名乗ることにしたわ。お父さんには、優

 叔父ちゃんから連絡してもらうつもりよ。

のぞみ) 本当に出したの?

あづさ) 今その帰り。

のぞみ) だって今日日曜じゃない!

あづさ) 休日でも受け付けてくれる

 窓口があるの。

のぞみ) そんな…そこまでしなくても…。

あづさ) これ以上、迷ったり、考えたりす

 るの嫌だから、決めてすぐ出してきたの。

 出したらスッキリしたわ! おしまい…

 おしまいよ!

のぞみ) 私…。

あづさ) なんて顔してんの~。大丈夫よ!

 別に何が変わるってわけじゃないわ。

 うちもそのまま。病院も今までどおり。

 誰もいなくなったわけじゃないわ。ねっ?

 戸籍が抜けただけ。

のぞみ) お母さん…。

 

 

**********

 

超簡単感想で♪

 

清々しいほど甘ちゃんで、青臭いのぞみ。

でもそこがいい。ちゃんと未熟なのがw

父親も未熟なままだし、おかげでようや

く離婚届を出せたあずさ。うんうん、あ

れは駄目だ。待ち過ぎたね、あまりにも。

 

 

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「風、薫る」第90

第18週「岐路にて

 

 

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<監獄署の面会室>

横沢) りんさん! うれしい。

 もう来てくれないかと思い

 ました。

りん) まあ…頼まれていた

 ものは、お渡ししないと。

横沢) りんさん。

 やっぱり私と結婚…。

りん) しません!

横沢) また振られた。

(笑い声)

横沢) 釈放された暁には、

 このご恩を、必ず、お返し

 しますから。

りん) いやいやもう、返さな

 くていいですから。早く出ら

 れるといいですね…。

横沢) ところが返せそうで。

りん) ん?

横沢) 釈放が決まりました。

 というわけで、夕方になれば

 出られるので待って…。

りん) それは、おめでとう

 ございます! では。

横沢) りんさん!

りん) 今日娘がこちらに

 来るんです。フフッ。

 

**********

 

環) あっ。

直美) あ…。ああ…。

 きれいなお花だね。

環) うん。

 シマケンさん、早く~!

島田) はい…!

直美) すみません、ずっと

 荷物持たせちゃって。

島田) ああ…。2人に持たせ

 るわけにはいかないから…

 しかたありません。

直美) 「しかたありません」

 ねえ…。

環) 何でみんなこっち

 向いてるんだろう…?

直美) これだね。

(直美の洋髪)

りん) 環~!

環) お母さん!

りん) 環!

 あ~会いたかった…!

 うん…。

(環を抱きしめる)

りん) 直美さんありがとう。

 シマケンさんもわざわざ

 ありがとうございます。

島田) 僕も、りんさんがどん

 な所にいるのか、見てみた

 かったから。

直美) どんな人が周りに

 いるのかもね。

島田) あ…。

 

**********

 

<あめ屋>

りん) 環食べてみて、

 おいしいよ。どう?

環) おいしい!

りん) ウフフフフッ。

 あっ、ごめんなさいね。寮には

 みんなのこと泊められなくて。

島田) 当たり前です。

 宿は後で、適当に探します。

りん) あっ、明日は私もお休み

 を取っているから、この辺りの

 案内を。…と言っても、私もま

 だまだ詳しくなくて。

直美) それもいいよ、環もシマ

 ケンさんも私も、物見遊山に来

 たんじゃなくて、りんに会いに

 来たんだから。

りん) フフフフ…。

老婆) おや~いとーしげな子ら

 ねえ。東京から来たんだけ。

りん) あっ、かわいいねって

 言ってくれてるの。

島田) うん。

環) ありがとう。

老婆) ええお返事。

 いい子だねえ。

 

**********

 

<店の外>

島田) 環ちゃん。ハハ…。

男性) いらっしゃいませ~。

島田) どうも。かわいい。

りん) 2人とも。

直美) 先行っちゃうよ。

島田) ああ。

直美) りんさ、あっ、その…。

 どう? あれから。

りん) ああ…。うん。実はこの

 間、寮の女学生が風邪ひいて…。

直美) あ…大丈夫だったの?

りん) フフッ、

 風邪くらいは看られるから。

 ごめん、うそついた。

 初めは、ちょっと震えた。

 けど、患者さんじゃない、

 環が熱出したって思ったら

 収まって…。

直美) そっか…。

りん) あっ、黒川先生に会った。

直美) えっ、黒川って外科の?

りん) うん。この辺りで一番大き

 な、黒川病院の跡取り息子で。

直美) ああ…。

りん) 看護婦取締として、

 働かないかと誘われて…。

直美) どうすんの?

りん) う~ん…ゆっくり考えて

 いいとは言ってくれてるけど、

 やっぱり、断ろうと思ってる。

直美) もう、看護の仕事は嫌…?

りん) う~ん…病気や、ケガの人

 を助けたいっていう気持ちは変わ

 らない。それで、生きていけるの

 は、素晴らしいことだと思う。

直美) だったら…手の震えは、や

 っていくうちに、治るかもしれな

 い。ああ…いや、私が言うのもあ

 れだけど…。

りん) 手が震えるのはね…怖いん

 だと思う。人の命に触れるのが…。

 直美さん、すごいね。自分で派出

 看護始めるなんて。

直美) ああ…。

りん) 順調なんでしょ?

直美) まあね。

 もう毎日忙しくて…。

 

**********

 

(書き終えた「看護のいろは」

を舎監室に並べ、眺めるりん)

りん) 「病人の上に眼を注ぎ、

 其の思う處を悟る事」。

 

**********

 

りん) ハア…気を付けて。

横沢) 皆さん、あと一息ですよ!

りん) ハア…。

直美) ねえねえねえ、

 何であの人いるの?

りん) 何でいるかは私も…。

横沢) いや~こんなことって

 あるんですね、りんさん。

りん) えっ? はい?

横沢) いや昨日ね、釈放祝いに

 そば屋で一人で飲んでたら、

 「レ・ミゼラブル」を、原書で

 読んでるインテリがいたもんだ

 から、声をかけてみたら、りん

 さんの知り合いだって言うから

 驚いて。いやなかなかの見識に

 飲み明かしてしまって。なっ、

 島田君。

島田) ああ、何だか、

 すみません、大家さん。

直美) あっ、いや、私のことは

 お気になさらず。監獄署にいら

 した、新聞記者さんだと、聞い

 てます。

横沢) あっ、いいなあ、

 監獄署帰りの新聞記者か。

 これからそう名乗ろう。

りん) あの…それで、 

 これはどちらに?

横沢) この道は海への近道なん

 です。東京の人は見たことない

 でしょうから、日本海を見せた

 くて。

りん) ああ!

環) あ~!

りん) あっ、待って環。

 待って~。ああ…。

島田) 海だ…。

りん) こんなに大きな海

 初めて見たね、環。

環) うん。

りん) フフフッ、

 じゃ行ってみよっか。

横沢) あっ、りんさんこの道

 を下ると海なので一緒に…。

直美) ああ横沢さん! あっ…

 そういえば、横沢さん…派出

 看護に、興味がおありだと?

(島田をたたいて合図する)

横沢) えっ?

直美) ねっ。

横沢) あ、はい…。

直美) 多分、道大丈夫だと

 思うんで。はい。

(横沢を連れ去る直美)

 

**********

 

環) わあ~!

(どこまでも続く砂浜)

りん) 環。ハア、ハア、ハア…。

環) はい。

りん) くれるの? 

 ありがとう。きれい!

(島田もやって来る)

りん) わあ~

 ありがとう、きれい。

島田) 環ちゃ~ん!

(抱き上げて波打ち際へ)

りん) わっ!

島田) よいしょ。

環) わ~!

島田) アハハッ。

りん) あっ! アハッ。ハハハッ。

(笑い声)

島田) もう一回やる?

りん) わあ~!

環) ああ~。

島田) 気持ちいいね、海。

りん) あ~ちょっと!

島田) あっ、脱げちゃった、

 ごめん。

 

**********

 

(波の音)

(砂浜に貝殻を並べて遊ぶ環)

りん) 直美さんたち、なか

 なか戻ってこないですね。

島田) ええ…。

りん) シマケンさん?

島田) ああ…。さっきから…こう

 いう気分を表すのにぴったりな言

 葉を探してるけど…見つからない。

 どれも今、りんさんと美しい海を

 見て…環ちゃんを見て、風に吹か

 れて…。ああ、この気持ちを表現

 するには、足らないんだ…。

りん) いとしげ…?

 ああ…シマケンさん、心がいと

 しげだなって。きれいで、かわ

 いらしくて…。私は、いとしげ

 がぴったり来ます。

島田) フフッ。

りん) ヘヘヘヘッ。

島田) 僕は…。いとおしい…。

 僕は…。

(りんを見る)

(りんも島田を見る)

環) シマケンさん、来て~!

 またさっきのして~。

島田) 分かった!

 いとおしいです! いつか…。

 こんな瞬間を書いてみたい。

 環ちゃん!

(抱き上げて波打ち際へ)

(笑って涙を拭うりん)

りん) フフッ…。フフッ…。

 いとおしい…。フフッ。

(波打ち際へ走るりん)

(水平線に近づく夕陽)

 

**********

 

超簡単感想で♪

 

荷物持ちにシマケンを連れて行く

直美グッジョブ!シマケンにりん

との時間を作ってあげるところも。

いとおしいです! シマケンらしい

告白。大変よくがんばりましたw

 

 

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「風、薫る」第89

第18週「岐路にて

 

 

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(舎監室で手紙を書いているりん)

(封筒に給金を入れる) 

 

**********

 

<一ノ瀬家>

環) これなあに?

美津) 「小学校」。

直美) はあ? 何それ!

(手紙を読んでいる直美)

美津) 一体、何が書いて

 あったのです?

直美) あ…ああ…。あ…。

 し…新聞記者の、取材を

 受けたとか。

美津) りんが新聞記事に?

直美) ああいや、それは、

 まだみたいで。

美津) 何だ…。驚かせないで。

直美) ああ…。

島田) こんにちは。

環) あっ、シマケンさん。

島田) 環ちゃん。今日は、

 こんなの持ってきたよ。

環) わあ~ありがとう!

美津) あら~

 いつもすいません。

島田) ああいえ。

 

**********

 

環) この人とこの人、

 ヒゲちょっと短い。

島田) ホントだね、これ

 くっついてない?

直美) シマケンさん、お茶、

 ここに置いときます。

島田) ああどうも。頂きます。

環) これ、おばあ様に

 見せてくるね。

島田) うん。

環) おばあ様、見て見て。

直美) シマケンさん。

島田) ん?

直美) 本当にちゃんと

 りんに手紙書いてる?

島田) あ…はい。先日も書いた

 ばかりで。手紙の方がまだ、

 話すよりは言いたいことが

 言えるというか…。

直美) どんな?

島田) 新潟の、言葉について、

 「いとしげ」という言葉をよく

 使うそうで、「かわいい」とい

 った意味や「美しい」いった

 意味があるんです。「いとし」

 という古語がそのまま今も使

 われるようになったと…。

直美) ああもういい、

 もう分かりました。(ため息)

 グズグズしてると、横からサ

 ~ッて持っていかれちゃうよ。

(せきばらい)

直美) 私の手紙には、いけ好か

 ない新聞記者と親しくなって、

 結婚を申し込まれたとか。

島田) えっ!

直美) 声大きい…! はあ~。

 まあ、すぐにりんは断った

 みたいだけど。

島田) うん…。

環) シマケンさ~ん。

 おばあ様も面白いって。

 ありがとう。

島田) うん、よかった…。

直美) よかったね、シマケンお

 じさんいいもの買ってきてくだ

 さって。本当にただの親切なお

 じさんになっちゃうかもね。

島田) ただの親切なおじさん…。

 

**********

 

<恵風看護婦会>

直美) あっ、

 しのぶさん帰ってたんだ。

しのぶ) はい。

直美) どうだった?

しのぶ) 町医者はどこも引き札

 を置かしてくれたけど、患者

 さんの紹介は…。

直美) あ…。

しのぶ) だから明日はもう少し、

 遠方へ、足を延ばしてみようか

 なと。

直美) うん…。

 しのぶさん。

(向かい合って座る)

直美) この前の分の給金です。

(押し戻すしのぶ)

しのぶ) 要りません。

 一日で断られたのに、お給金

 出してたらお金がどんどん減

 っていくわ。

直美) でも、払わないわけに

  は…。誰かの善意に頼って

 いたら、チャリティーになっ

 てしまう。私は、派出看護を

 ちゃんとした職業にしたいの。

しのぶ) うん…。だったらお金

 持ちの患者さんも来ないと。

(チラシを眺める直美)

直美) よく考えてみたら、家の

 中に他人を入れるんだもの。

 泊まり込みもある。そういう

 お宅は、女中だって、信用の

 おける人しか入れないのに…。

 う~ん…。

しのぶ) う~ん…。一度、ここ

 はお休みにする? フフフッ。

直美) いや~でも、

 そういうわけには…。

しのぶ) うん…。やっぱりりん

 さんがいてくれたら…。あ…い

 やその~その…。りんさんなら、

 家柄もだけど、その何て言うか、

 患者さんと、近くって…その…。

直美) 心に触れる看護ができる。

しのぶ) 直美さん。こうなった

 ら、戻ってきてって言いに行く

 しかないわ。

直美) あ…看護婦辞めろって

 言ったの、私なの。りんだっ

 てまだ…。

しのぶ) でも、会って話してみな

 きゃ分からない。フフッ。りん

 さんだって会いに行ったらきっ

 と喜ぶわ。

(給金を押し付け合う2人)

直美) ん…。

 

**********

 

(丸山の店に島田)

(まわりに、いくつもの折紙とんび)

 

**********

 

手紙・直美) 「接見室での結婚申し

 込みとは笑いました。すぐに断っ

 たと聞いて安心したけど。こちら

 は、派出看護会も、順調で…」。

(筆が止まる)

直美) ふう~。

 

**********

 

<寮の食堂>

りん) あっ、そこは、y を i に変

 えて、ed を付けて、過去形に。

生徒) はい。

久) あっ、先生。

 ちといいらか?

りん) うん。

常) すみーません、

 ちょこっとお手洗いに…。

りん) はい。ああそこは…。

(倒れる常)

久) あっ、常さん、なーした!?

りん) 常さん、大丈夫ですか?

 少し熱が…。久さん、私の部屋

 に布団を敷いてきてください。

久) なしてですか?

りん) 万が一、うつる病気の

 場合もありますから。皆さん

 とは隔離したいので。

久) そらろも、

 そんげしたら先生は?

りん) 私は、うつらないように

 対処できるので大丈夫です。

 常さん、どこか痛いところや、

 具合の悪いところは?

常) おなかが、痛え…。

りん) お通じは? 恥ずかしが

 らずに教えてください。

久) 布団、敷いてきますて。

りん) あと、おけに水と、

 手拭いも。

久) はい。

りん) 常さん、脈測りますね。

(手が震えてしまう)

(一旦離し、呼吸を整えるりん)

(もう一度脈をとる)

(震えはおさまる)

 

**********

 

(舎監室に黒川)

黒川) うん、胸の音もわーり

 ねえし、風邪ら。今、腹痛を

 伴う流行性の感冒が、うちの

 病院でもはやってて。

りん) ああ…。常さんよかった。

 風邪ですって。

久) 久です。水持ってきました。

 ここに置いておきますて。

りん) あっ、もう入って大丈夫。

久) はい。

 水は…。

りん) あ、黒川先生に。

久) ここに置いておきますて。

黒川) ありーがと。

 

**********

 

(りんに手を握られ、眠る常)

黒川) では、私はこれで。

りん) あ…。

 

**********

 

<玄関>

りん) すみません、他に信頼

 できるお医者様を知らなくて。

黒川) 構わない。一ノ瀬さんが、

 変わらず看護できることも分か

 ったし。

りん) それは…分かりません。

 患者ではなく、娘…家族と思い

 込むようにしたので。どんな患

 者さんでも対応できるかと言わ

 れると…。ですから私は…。

黒川) その話は、まだ…。一つ、

 お願いがあるんだ。何か、看護

 の基本になるようなことを、紙

 にまとめてもらえないか? ここ

 は東京以上に、看病婦として働

 く人に対する目が厳しくて、看

 病婦をを集めるのも大変で…。

 せっかく来てくれた人たちに、

 少しでも、看護の基本を教えた

 いんだ。もちろん謝礼は払う。

 お願いできないか?

りん) 構いませんけど。

黒川) ありがとう。

りん) ああ、いえ、こちらこそ、

 本当にありがとうございました。

 

**********

 

(チラシを配る直美)

直美) お願いします。お願いします。

 看護婦がご自宅で看護いたします。

 よろしくお願いします。お願いし

 ます。病気やケガで困ってる方は

 呼んでください。お願いします。

 あっ…。

小川) 是非、看護してほしいです

 が、あいにく自分は、頑丈にでき

 ていて…。

直美) あ…。

 

**********

 

直美) 貧しい人たちを看護したい

 のだけど、なかなか広まらなくて

 …。そういう人たちは、看護すれ

 ば治るものも、お金がないからし

 かたないって諦めるのが当たり前

 になってて…。かといって、裕福

 な人からも依頼が来なくて…。

 見通しが甘かったです。う~ん、

 作戦を練り直しべきなのか…。

小川) 男前ですね…。

直美) はい?

小川) すみません。ご婦人の口か

 ら、作戦を練り直すという言葉を

 聞いたことがなかったもので…。

直美) フフッ、そこですか?

(笑い声)

直美) 小川さんと話してると、

 何だか、肩の力が抜けます。

小川) ん? 抜けてしまって

 いいんですか?

直美) フフッ。駄目ですね。

小川) フフフ…。

直美) どうすればいいと

 思いますか?

小川) う~ん…。自分なら、

 どうすればいいかを考える、

 援軍を呼びます。

直美) フフッ。

 やはり援軍ですか…。

 

**********

 

(舎監室で、看護のいろはを

書いているりん)

 

**********

 

超簡単感想で♪

 

派出看護がなかなかうまくいかな

い直美。横沢に結婚を申し込まれ、

黒川にも熱烈オファーされるりん。

モテすぎじゃね?と思ったり…w

 

 

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