「虎に翼」 第123回
第25週「女の知恵は後へまわる?」
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寅子) 皆さんがどんな
ふうに思っているか…。
寅子は、少年法改正に
関する意見を、求める
ことにしました。
平光) お話を聞く限り、法務省は、
引き際が分からなくなってるので
はないでしょうか?
朋一) 僕は、あえて、泥沼化させ
ることで、議論をろくにせず、強
行する理由を探しているんだと思
うんだ。
重山) 強行? 例えば、多数決で
決めるなどですか?
寅子) 数では、法務、検察側の
委員が勝っているもの。
朋一) お偉方が考え
そうなことだよ。
(無表情の音羽が手をあげる)
寅子) 音羽さんどうぞ。
音羽) 私は、家庭裁判所が反省す
べき点も多々あると思います。
朋一) なぜそう思うんだ?
音羽) 裁判にかける意気込みの差
が、裁判官によってかなり激しく、
調査官任せで、審判をしながら初
めて調査書を開く方もいれば、他
方では驚くほど多くの調査を希望
される裁判官もいる。
朋一) つまり、このままでは、
調査官への負担が、大きいと…。
ん~僕には、責任逃れに
聞こえるけど?
音羽) いえ、決して仕事で楽し
たいわけではありません。
寅子) ええ、もちろん、
わかっているわ。
音羽) 一人一人に時間をかけたい。
でも実際は、同時に何十人もの少
年少女に、均質で、迅速な事件処
理を求められる。結果、悔いが残
り、一向に減らない少年事件への
罪悪感が増していく。それならば、
差、そのものが生まれにくい改革
も必要なのではと思います。
朋一) それは、改革ではなく、改
悪だ。少年の更生のために必要な
のは、刑罰ではなく、対話と歩み
寄りなのに。でしょ?
寅子) ええ。私は家裁の力を信
じてる。愛の裁判所を守りたい。
音羽) 本当に守ろうと
してきましたか?
寅子) えっ?
音羽) 家裁は昔から人員不足。
それを個人の努力だけで補って
きてしまったひずみが今です。
その責任は、佐田判事の世代の
方々に大いにあるでしょう。
朋一) それは…僕も同意見だな。
(神妙な顔で頷く寅子)
**********
直明一家が、近所に
引っ越すことになり、
今日はその、
ささやかなお祝いです。
寅子) 直明がこの家を出る
日が来るなんてね。
直明) うん。直正も中学生になっ
て、直人のところも2人目が生ま
れるから、いい機会かなって。
寅子) うん。この家を出て、
直明の気持ちは大丈夫?
直明) うん。こう、不思議と不安
はなくなって。自分の中の戦後が、
やっと終わったっていうか。
寅子) そう。
直明) うん。
直治) 離れるっていっても、目と
鼻の先じゃん。夕飯もしょっちゅ
う食べに来る気でしょ?
直明) それは…ねえ、正直なとこ
ろ、花江さんを当てにしてます。
(笑い声)
花江) もういいのよ。ごはん
くらいさせてちょうだい。
直明ちゃんと玲美さんの
お手伝いがしたいわ。
寅子) 花江のおかげで、直人や瑞
穂さんも仕事を全力で頑張れてい
るんだと思うわ。さすがです。
花江) 毎日にぎやかでそれが
私の幸せなだけ。最近は優未
もお手伝いしてくれるしね。
優未) うん、花江さんと
お料理するの好きだし。
花江) あら、いい子。
直治) まさか、一家のお気楽自由
人の座を、優未に譲ることになる
とはな。
花江) もうあなたと一緒にしない。
優未は雀荘と笹竹で働きながら家
のこともやって忙しいの。
ねえトラちゃん。
寅子) うん。
…と言いつつ、
内心とても心配な、寅子です。
でも、これも娘が選んだ道…。
口出しは我慢、我慢。
**********
寅子) え~ただいまより、猪爪家
家族会議、いや、討論会を始めま
す。最近の少年犯罪について、時
々世間とのズレを感じるの。みん
なの考えを、聞かせてくれないか
しら?
花江) 聞かせてって言われても…。
正直私はピンとは来てないわ。
闇市の子供たちみたいな子も、
今はいないしね。
優未) はい。
寅子) はい。
優未) 雀荘のまわりには、結構
若い子がたむろしてるよ。
直治) ジャズ喫茶の近くにも、
けだるそ~うなガキがわんさか。
でも、俺の演奏聴きに来いって
言って、何かおごってやると
元気になる。大体いいやつだぞ?
花江) あんたそんなことを?
寅子) ありがとね。まあ直治みた
いないい人だったらいいんだけど、
中には子供につけ込む悪い大人も
いるから、やっかいなのよ。
直治) ああ。
瑞穂) 私は、少年事件の弁護も依
頼されますけど、どれも軽犯罪ば
かりですよ。
直明) 凶悪犯罪が起きてるのは事
実だけど、新聞やテレビが、誇張
して、報道して、不安を煽ってる
部分があるんじゃないかな。
寅子) そう、私も日々それを
思ってるのよ。
直人) 俺は、自分の責任が重す
ぎて、つらくなる時がある。
寅子) えっ?
直人) どの少年がこの先凶悪犯罪
に手を染める可能性があるかなん
て、審判と面接だけじゃ分からな
い。
瑞穂) それは教員も、いや、家族
も一緒。毎日顔を合わせていたっ
て、その子の心の中までは分から
ない。
直人) でも、法で縛るのにも限界
はある。縛り過ぎたら、それこそ
人権を侵害することになるからね。
直明) 実はさ、BBS連盟と、教育
委員会からも、法制審の部会に参
加してほしいって言われていて。
寅子) あら、それは頼もしいわ。
直明) でも断るつもり。
寅子) えっ…。
直明) 僕は、学校の生徒たちと、
全力で向き合って、寄り添いた
い。それが僕の役目だから。
寅子) そうね、その考えも正しい
わ。どの考えも正しいから、いい
落としどころを見つけないとね。
**********
昭和四十六(1971)年・夏
司法試験受験のため、
上京してきた涼子を囲んで、
女子部メンバーが集まっています。
梅子) すばらしいわ、司法試験
に挑戦なさっているだなんて。
涼子) ヒャンちゃんに触発されて、
心に火がつきましたの。
香子) すごいです。新潟でお店を
2つ経営されているなんて。
航一) それだけ、ライトハウスが
魅力的ということですね。
寅子) うん。またライトハウスの
ハヤシライス食べたいわ。
梅子) 結局新潟にも海にも、
遊びに行けてないものね。
涼子) そうですね。
香子) 皆さん、
とっても忙しいから。
(チャイム)
寅子) は~い。
(チャイム)
**********
寅子) ああ、いらっしゃい。
轟) ああ、立派な家だ。
遅れてすまんな。仕事の切りが
なかなかつかなくてな。
寅子) あらご苦労さま。
航一) では、僕はこれで。
寅子) あら、航一さんも一緒に
お話ししましょうよ。
航一) そうしたいのは、やまやま
なのですが、今は、そうしない方
がいいいかと。
(よねと轟を見る)
航一) では、皆さんごゆっくり。
涼子) おやすみなさいませ。
一同) おやすみなさい。
航一) おやすみなさい。
寅子) おやすみなさい。
どうぞ。
涼子) よねさん、轟さん、
お忙しい中会いに来てくださって、
本当にうれしゅうございます。
玉) 今皆さんの最近のご様子を、
お聞きしていたところで。
よね) はあ? お前らあほか?
寅子) えっ?
よね) こいつは司法試験の直前
なんだぞ。最近のご様子など話
してる場合か。
轟) ハハハハハ。
よね) 私らで、絶対に
こいつを受からせる。
轟) 山田のやつ、寝る間も惜し
んで問題を作っていたぞ。
よね) 黙れ。
ほら、お前らもやるんだ。
梅子) え~? 私たちもやるの?
よね) おう。
轟) だって、その方が面白い
だろ。ハハハハハ。
寅子) ありがとう。
玉) 私もやっていいですか?
私も、あの時よりは、随分法律
に詳しくなりましたので。
寅子) あら玉ちゃん、すばらしい
わ。そうよね、法律は知っていて
損はないもの。
よね) ほら。
(問題集を受け取る涼子)
涼子) 私、必ず満点を
取ってみせます。
よね) ん…。よし、始めるぞ。
(リビングやダイニングに散らばり
黙々と問題を解いていく一同)
(手を止め、
みんなの姿を眺める寅子)
(学生の頃の光景がよみがえる)
(様々な形の壁を、不自由な世の中
を、日々乗り越えてきた、仲間たち)
(万感の思いに、
寅子の顔がほころぶ)
(眼鏡をかけ、
問題を解いていく寅子)
**********
<家庭裁判所>
女性の声) 佐田先生?
(振り返る寅子)
寅子) えっ?
女性) もしかして、
佐田先生ではないですか?
(寅子の息が止まる)
(セーラー服の生徒が
寅子に微笑む)
美佐江…さん?
いや、そんなはずはない。
何せ、あれから20年近く、
時が流れているのです。
じゃあ、でも…。
音羽) 美雪さん。
美雪さん、忘れ物ですよ。
美雪) やだ、私ったら。
こんな大切なものを。
音羽) どうかなさいましたか?
寅子) いえ。
ねえ、どうして私の名前を
知っているの?
(美佐江と同じ顔で微笑む少女)
美雪) 先生は、とても有名な
裁判官じゃないですか。
寅子) そう言われるのは、
光栄なことだけど。
(和服の女が現れる)
佐江子) 美雪ちゃん、
帰りますよ。
美雪) はい。
では、失礼します。
(笑顔でお辞儀をし、
和服の女と去っていく)
(寅子を見る音羽
音羽) 大丈夫ですか?
汗がすごいですよ。
(音羽の手首を見る)
音羽) 佐田さん?
(息を吐く寅子)
**********
超簡単感想で♪
音羽さんグッジョブ、よく言った。
それを個人の努力だけで補って
きてしまったひずみが今です。
個人の努力だけでなんとかなって
しまう歪みって、あるあるだよね。
根本的な問題解決にならないやつ。
そして涼子様の試験のために問題
集を作ってくるよねの優しさよ…。
口は悪いけど、かわいいのよね~。
寅子の前に美佐江そっくりの女の
子が登場。ここに持ってくるのか。
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