ガラスの製造法②
近代に入るとガラス製造の技術は飛躍的に進歩します。
17世紀末頃に発明されたクラウン法が、
19世紀頃から板ガラス製法の中心となります。
従来に比べて平らで大きく、しかもより薄い板ガラスが作られるようになりました。
さらに、18世紀後半に起こった産業革命は、
ガラス工業にも大きな革新をもたらしました。
例えば、蓄熱式加熱法の発明によって、容易に高温が得られるようになり、
ガラスを溶解する技術が発達します。
20世紀に入ると、ガラス製造に機械が導入されるようになります。
1902年、ラバース式機械吹き円筒法が発明されました。
以前よりも、円筒の直径と長さが大きくなり、
これから一定寸法に切り出して再加熱し、平坦に延ばせるようになりました。
この機械吹き円筒法は普及しましたが、
後続の方式に比べて量産性やコスト面で課題が残る方法でした。
それに代わり、溶解ガラスから直接ガラスを引き上げて
成形するフルコール法(1901年、Fourcault)、
コルバーン法(1910年、Colburn)などの製造法が生まれ、
大量生産が可能になりました。
さらに現在の型板ガラスや網入りガラスに用いられている
ロールアウト方式が出現します。
20世紀、ガラス製造技術の進歩はめざましいものだったようです。
ただ、機械製のガラスが、いかに便利で機能的であったとしても、
職人が作るアンティークガラスの美しさと味わいは
品質以上の価値があるように思えてなりません。
人気のオールドパイン家具 ベンチ♪
今日は立冬。
これからますます寒くなりそうですね。
冬ごもりしている間、おうちの中を明るく、あたたかな雰囲気に演出してくれそうなパイン材のベンチをご紹介いたします。
当店でも入荷してすぐに旅立ってしまうことも多い、人気のアンティークのパイン家具。
ウブいパインの風合いもなかなか捨てがたいもの。
現代のパイン家具に使用するパイン材には様々な種類があり、世界的にみても50種類以上あるといわれています。
日本でよく使われるパイン材は、北欧のレッドパイン、カナダのロッジポールパイン、ポンデロサパインなどで、寒い地域のパイン材は年輪が詰まって美しく、暖かい地域のパイン材は安価な分、育ちが早いため年輪の間隔が広く、寒い地域のパイン材に比べ、質的に劣ってしまうようです。
こちらのベンチも製作された当時は、生まれたての赤ん坊のように初々しく真っ白な状態だったのでしょう。
正直、このベンチがどこ産のパイン材を使用しているのかは、勉強不足なスタッフにはわかりませんが、ちょっとシャビーで、ノスタルジックな雰囲気は有無を言わせぬ風格があります。
パインならではの素朴でやわらかな木質感は経年変化によって、さらに深みが増しています。
アームの曲線がかわいらしく、側面のラインもいい感じです。
無垢材ですので、フシや木の乾燥による割れや反りなどもございます。
それでも、木目の美しさ、質感のなめらかさ、独特の風合いはアンティークのパイン家具ならでは。
傷ひとつひとつが歴史でもあり、どんなお部屋にも溶け込んでいく不思議な魅力があります。
背面はハイバックとなっており、頭までよりかかれますし、背もたれと座面の角度が直角なので、座りやすいお品です。
プレーンなフォルムとシャビーな風合いは、シーンを選びません。
座面の下が収納となっており、機能性もバツグン!
座るというより、壁面の演出に使っていただくこともできそうです。
玄関のディスプレイにしていただいてもステキですし、ブーツを履くときにちょっと座ったり、荷物置きにも便利ではないでしょうか?
子供部屋では、おもちゃ箱にもなりますし、背面も高いので、お部屋の間仕切りにもなりそう。
カントリー、フレンチ、モダン、様々なインテリアのスタイルに、存在感あるアンティークのパインベンチを置くという、プチ贅沢♪
秋が深まる今日この頃、ご来店の上、オールドパインのベンチをぜひチェックしてみてください。
商品の詳細はこちら
をご覧ください。
とうとう旅立つ モリス社 ドレッサー
またひとつ美術品クラスのお品が、旅立つことになりました。
モリス社のドレッサーです。
モリス社は、詩人であり、デザイナーであり、社会運動家でもあった、
ウィリアム・モリス(William Morris)の経営する会社です。
このドレッサーは、モリスの「手仕事の良さを再確認し、生活と芸術の統一を図ろうとした思い」が、そのまま体現されているお品。
その木目の美しさ、古艶の輝き、しっとりとした木質感は、選び抜かれた最高級のマホガニー材ならでは。
大切に扱われてきたのでしょう、コンディションも良好でした。
ストリンギング(線象嵌)、パーケットリー(幾何学模様の寄木細工)、マーケットリー(絵画的意匠の寄木細工)、ループ・ハンドル、鍵穴、キャスター、そして家具裏面の美しさ、どこをとっても、手ぬかりない匠の仕事です。
アーツ&クラフツの直線を活かしたすっきりとしたフォルムとデザイン、熟練した職人の高度な技術が、美術品としての家具を完成させたのではないでしょうか。
全体のバランスのよさは惚れ惚れするほどです。
こちらのドレッサーのオーナー様は、深く広い知識と多方面の美術に通じた、ロマンスグレーのステキな方。
たまにお立ち寄りいただき、スタッフも勉強させて頂いています。
慧眼によって選ばれたドレッサー、本日まで店内に展示してございますので、ぜひ素晴らしいお品を見にいらしてください。
アンティーク・スタイリング アップ致しました。
柔らかな手のひらに、年月を過ごしてきた木の風合いを感じさせてあげたい。
ものを大切にし、受け継ぐことの大切さを語らなくても分かってほしい・・・
・・・そんな思いをこめた おじいちゃん、おばあちゃんからの贈り物。
若い家族になにかが起こりそうです。
アンティーク・スタイリング 、是非覗いてみて下さい。
東京都 H様 ディスプレイ・キャビネット
都内の高級住宅街にお住まいのH様。
ディスプレイキャビネットを納品させていただいた様子をご報告いたします。
ディスプレイキャビネットながら、両サイドがシンメトリーな化粧張り。
いろいろなものを多少雑多においても隠れてしまいます。
その便利さを見抜いたうえで、お決めになったH様は、見せるポイント・隠すポイントをうまく演出し、ステキなお部屋でお暮らしです。
光の差し込む明るい和室に、英国アンティークのディスプレイキャビネットをおいていただくとのこと。
高級マホガニー材を使用した木目と質感が古艶の輝きによって、気品溢れる存在感を発揮しています。
ボールアンドクロウの脚、
上下に施された彫刻の流線形の美しい意匠、
中央のかわいらしい装飾の入ったペディメント、
細部までこだわったキャビネットは全体のフォルムのバランスも絶妙。
H様は英国アンティーク家具に、素晴らしい和のコレクションを並べてディスプレイされました。
和と洋がしっとりとなじみ、どこか懐かしく、お部屋にさらなる上質感を添えています。
このディスプレイキャビネットは、高さも高くなく、英国家具にしては奥行きがうすい、あるようでない珍しいサイズのお品。
納品にうかがったスタッフがお客様の指示のもと、設置場所に入れてみると・・・
本当に、ピッタリ!
キャビネットも居心地がよさそうです。
オーナー様もたいへん喜んでくださいました。
「他のアンティーク家具との色味の相性もよさそうなうえに、デザインも貝のモチーフがかわいらしいと思いました。
サイズはちょうどよいとわかっていましたが、これほどぴたりと収まってくれて、ステキになり、満足しています。
納品していただいた方にも親切に対応していただき、いろいろなお話ができたので、楽しかったです。」
「内部のファブリックも一緒に選んでいただき、相談に乗ってもらいました。
また、行きたくなるお店ですね。」
以前にもお買い上げいただいたワードローブやホールチェアも気に入っていただいているとのこと。
優秀なご子息様のいらっしゃるH様。
次の世代にも、本当によいものを引き継いでいきたいというお話でした。
和と洋のすばらしいコラボレーションをインテリアにいかしていただいているご様子をご紹介いただき、ありがとうございました。
またのご来店を心よりお待ちいたしております。
仏蘭西製 シフォニア
ホームページの写真を取り直さなければと思っている間に、売れてしまったシフォニア。
優美なフォルムと上品な佇まいの素晴らしいお品を、ぜひご紹介しておきたいと思います。
フランスではマホガニー材のことをアカジュ(Acajou)と言います。
アカジュが家具材として使われるようになったのは、
イギリスよりもかなり遅くルイ16世(1774-1792)の時代になってから。
このシフォニアも高級マホガニー材を使用しています。
木目の美しさ、木肌のきめ細かさは、現代とは一線を画す質感です。
100年の時を経て、柔らかなアメ色に輝く光沢感は何ともいえません。
そして、前面にシンメトリーにはられた化粧張りが見事!
ウォールナットの美しい木目と模様は高級家具ならでは。
天然大理石の天板は100年前のオリジナル。
白色を基調に、落ち着いた赤色が縦横無尽に走り、ラメの様なきらめきが天板の上に散りばめられています。
地球から生まれた壮大なスケールと神秘性、人為的には創りえない美しさです。
大理石の模様・色味・光沢とマホガニー材のコントラストが、さらに家具の華やかさを引き立てています。
天板が大理石であれば、水分や熱にもそれほど気を使わずにご使用いただけます。
オーナー様も「ピザやパンをこねたりもできそう」と仰っておりました。
少々贅沢ではありますが、料理の作業台にもお使いいただけそうでね。
扉の金具も、フランス製の家具によくみられる、金具が外側から見えない丁番がつけられています。
天板の下が全て戸棚となっており、収納力も抜群。
美しさと機能性を併せ持った優れものです。
可憐な花と植物の、流線美をいかした繊細なブロンズの装飾は、上品さと優美さ、エレガントさを添えています。
ループ・ハンドルにも細かな装飾が施され、金具職人の心意気を感じます。
決してデコラティブ過ぎない装飾が、控えめな上質感を感じさせてくれる逸品です。
パンまで手作りされるお料理上手なオーナー様はたいへんお美しく、聡明そうな方。
面取りを施したミラーにその上品で優美なお姿が映ったら、さぞ絵になることでしょう。
わずかな期間ではありますが、メンテナンスが終わるまでは店内に展示してありますので、ぜひご来店いただき美しいフォルムをご確認ください。
自宅でバー気分♪ カウンター
今回は、“家飲み”にぴったりのカウンターをご紹介いたします。
前面には“リネンホールド(linen fold)”とよばれるリネンのひだ折り彫刻が施されています。
リネンホールドの意匠は、フランドル地方が起源といわれており、イギリスでは1530~1550年ごろからみられ、16世紀終わりごろまで人気を博したデザインです。
その当時のものはシンプルなものが多かったようですが、
ヴィクトリア女王時代(1837-1901)にも流行り、意匠も工夫が凝らされました。
このカウンターは、リネンホールドの上下がキュっと絞り込まれ、
全体にすっきりとした印象に仕上がっています。
円柱にアクセントをつけた支柱もデコラティブ過ぎず、シンプルすぎず、よい感じ。
1900年代のお品で、木質も荒々しい印象になりがちなオーク材を使用しているにも関わらず、カービング(彫刻)をシンプルにすることで、全体にシャープな上品さがあります。
天板の状態も非常によく、なめらかな肌触りは天然の無垢材ならでは。
全体的なコンディションも良好です。
横幅が123.5cmと手ごろな大きさですが、収納力は抜群!
スコッチウイスキーやブランデー、純米酒といったお酒を収納してもよし、タオルやランチョンマットなど、実用品をいれてもよし、大容量なので、使い方はアイデア次第。
しかも、同時入荷した、セットで利用されていたのではないかと思われるスツールもございます。
ちょうど2人で座るのに、ぴったりのカウンター。
スツールに座りながら、秋の夜長を大切な人とゆっくり過ごしてみるのもいいのではないでしょうか。
詳細は以下よりホームページをご覧ください。
東京都 U様 チェスト・ミラー・ミュージックキャビネット
都内の一戸建て、U様のご自宅にチェスト、ミラー、
そしてミュージックキャビネットを納品させていただきました。
ベッドルームの一角、U様ご自身のドレッシングスペースの為のセットです。
ミュージックキャビネットとは、もともと楽譜を入れるためのもの。
浅い引き出しがついていて、重なった楽譜が取り出しやすいよう、
引き出しの前板が倒れるものが多いようです。
そんな工夫のつまったキャビネットですが、現代の生活に
どのように利用したらよいのでしょうか?
今回、U様はとても素敵なアイデアでこのキャビネットを
見事に使いこなす事に成功しています。
まず、U様のご希望でキャビネットの引き出しの中に、
ベルベットを敷かせていただきました。
工房スタッフとの打ち合わせの結果、アンティーク家具を傷つけないように、
薄手の板にベルベットを張りこみ、
それを引き出しの底に敷くような納まりとなっています。
引き出しの前板が倒れるので、底の板は簡単に出し入れできます。
U様がお選びになったのは、ごく細かいストライプのベルベット。
その上には、U様のコレクションであるアンティークのジュエリーを並べて。
ベルベットのパイル部分に長短があるため、
置いたものが動きにくく、とても使いやすいとか。
そこまでお見通しでファブリックをお選びになるのは、さすがU様。
ミュージックキャビネットは、見事なまでにU様のコレクション・ケースとして生まれ変わりました。
その隣にはウォールナットのボウフロントチェスト。
その上にはやはりウォールナットのドレッシングミラーを置いて、
ドレッサーとしてご使用いただいています。
ドレッシングミラーの高さは73.5cm。チェストの高さは82.5cm、合わせれば156cm。
小柄なU様にとっては、立ったままでミラーが覗きこめる、
ちょうど良い高さとなりました。
ミュージックキャビネットの引き出し内部に敷いた、同じベルベットをチェストの上に。
アンティーク家具を守りながら、ドレッシングスペース全体の統一感を見事に演出されています。
窓の外は、こじんまりとしつつも丁寧なお手入れと、
センスの良いしつらえをされたお庭が。
アンティークの木の色と、グリーンのコントラストが美しい対比を見せていました。
「ミラーが三面鏡なので、合わせ鏡をしなくても髪が結いやすく、
髪飾りがすぐに選べて本当に便利。チェストも収納力があるので、必要なものが
全て入れられました。立ったままでいろいろ出来るので、
それもまた本当に便利です。」
U様にお喜びいただけるなら、私共スタッフのとりましても、
そしてもちろん家具にとりましてもこれ以上光栄なことはありません。
今後も素晴らしいアイデアで、アンティーク家具を使いこなしていただけるのではないでしょうか?
またのご来店をスタッフ一同、心よりお待ちしております。
有難うございました。
ハロウィン♪ ~霊界にちょっと近そうなアンティークの業界
今日はハロウィン。
以前、ブログでも、「この世と霊界との間に目に見えない「門」が開き、
この両方の世界の間で自由に行き来が可能となる」
と信じられているというお話しました。
日本では、お祭り的な要素が受け入れられ、子供が「Trick or treat!」といって近所をまわったり、仮装パーティーが催されたり、イベントとして楽しんでいますね。
イギリスでは、ハロウィンの風習が根付いているわけではないというお話をしましたが、ハリーポッターの生まれた国、やはりファンタジーを楽しむ気風があるのだと思います。
イギリスのディーラーさんのところにもけっこう怖いものがたくさんありました。
目を皿のようにして、必死にアイテムを探しているときに、
上を見上げると
Σ(゚д゚;)
暗がりに手足のない骨格標本がぶら下がっていたら、それはそれは驚きます!
ディーラーさんが来た人を驚かせるためにわざとやっているのかもしれませんが、じっと見ていると、背中の哀愁が何ともいい感じ。
他にも、動物の剥製などがたくさんありました。
シカやくま、トラ、ワニ・・・けっこうバラエティに富んでいます。
あとは、手や足がもげた蝋人形。
目玉がとれて、空洞になっている操り人形などなど
ヒトガタはけっこう怖いです。。。
今回、キワモノに分類されそうなこちらのアイテムを買ってしまいました~
男性とも女性とも思えるユニセックスな顔立ちのオーナメント。
医療用なのかもしれませんが、頭の曲線がなんともセクシー。
陶製で、なめらかな質感は一見の価値あり!
2個セットで販売予定です。
あちらには、ヘンなものがたくさんありますが、ヘンなこともたまに起こるらしいですよ。。。
ガラスの製造法①
ステンドグラスは、板ガラスに色づけされたもの。
今回は、板ガラスの製法についてのお話です。
板ガラスの製法には、数種類あります。
初期の板ガラスは、砂や湿らせた板などの平らな面に
流し込んで作られていました。
紀元前1世紀にブローパイプが発明されると、
ガラス製造に要する時間は、大幅に短縮されます。
ガラス種を吹いてシートを作る方法としては、主に2種類あります。
シリンダー(マフ)法とクラウン法です。
シリンダー(マフ)法は、まずパイプの先端につけたガラスを
細長い袋状に膨らませます。
先端をカットし、反対側をパイプからはずしてシリンダー(マフ)状にします。
シリンダーの側面を一ヶ所切り開き、再び加熱して、板状に広げます。
クラウン法では、膨らませたガラスをポンテ竿という金属棒に移し、
はさみで切り開いて、開口部を広げながら加熱回転させながら円盤状にします。
平らに延ばす手間はないのですが、中央にポンテ竿の跡が残ってしまいます。
3番目の方法として、19世紀に発達したノーマン・スラブ法があります。
膨らませたガラスを鋳型に入れ、中空の箱型にし、
各面を切り分けて小さな板ガラスにします。
この製法はあまり一般的ではなかったようです。
中世以前までのガラス作りはとてもたいへんだったみたいですね。























































