大東亜戦争の終結に際して、日本で占領政策を実施したGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は、プレス・コードによって言論統制をしました。

 

昭和20910日にGHQ「新聞報道取り締まり方針」を出して、919日には「日本出版法(Press Code for Japan(プレス・コード))」を制定しました。

 

プレス・コードは、表向きは日本に言論の自由を確立するためとしていましたが、実際は連合軍に対する批判をさせず、日本が全て悪かったと日本人を洗脳するためでした。それは、プレス・コードで定められた以下の30項目を見れば明らかです。

 

-------------------------------

 

SCAP(連合国軍最高司令部もしくは総司令部)に対する批判

②極東国際軍事裁判批判

GHQが日本国憲法を起草したことに対する批判

④検閲制度への言及

⑤アメリカ合衆国への批判

⑥ロシア(ソ連邦)への批判

⑦英国への批判

⑧朝鮮への批判

⑨中国への批判

⑩その他連合国への批判

⑪連合国一般への批判(国を特定しなくても)

⑫満州における日本人の取り扱いについての批判

⑬連合国の戦前の政策に対する批判

⑭第3次世界大戦への批判

⑮冷戦に関する言及

⑯戦争用語の宣伝

⑰神国日本の宣伝

⑱軍国主義の宣伝

⑲ナショナリズムの宣伝

⑳大東亜共栄圏の宣伝

㉑その他の宣伝

㉒戦争犯罪人の正当化及び養護

㉓占領軍兵士と日本女性との交渉

㉔闇市の状況

㉕占領軍軍隊に対する批判

㉖飢餓の誇張

㉗暴力と不穏の行動の扇動

㉘虚偽の報道

GHQまたは地方軍政部に対する不適切な言及

㉚解禁されていない報道の公表

 

「日本人を狂わせた洗脳工作」関野通夫著より


日本人を狂わせた洗脳工作 いまなお続く占領軍の心理作戦 (自由社ブックレット)/自由社
¥540
Amazon.co.jp


-------------------------------

 

これらに基づいて、新聞や出版物の事前検閲が厳重に実行されていました。これに反する記事が書かれていた場合は事前の検閲で引っ掛かり、発行を差し止められることがありました。

 

実際に、朝日新聞は事前検閲によって一度印刷した新聞を全て刷り直させられ、多大な損害を被りました。朝日新聞は言論機関としてそれに立ち向かうのではなく、プレス・コードを忠実に守り事実を隠したり事実に反することを記事にするようになり、その伝統が現在でも受け継がれています。


連合国などについての批判をさせないのに、虚偽の報道も制限することになっているので、プレス・コード自体が矛盾したものと言えます。

 

上記の30項目に及ぶプレス・コードを見ると、現在でもプレス・コードを多くのマスコミが守っているのが分かるのではないでしょうか。

(関連の記事)

○A級戦犯とは
○東京裁判とは裁判と呼んでいいのか?
○いわゆる南京大虐殺について
○慰安婦問題における反論方法
○日本から戦争賠償金を取った国
○慰安婦は高給取りの戦時売春婦だった
○戦前の日本は本当に暗黒時代だったのか?
○国益を損なう外務省の誤訳
○「竹林はるか遠く」を読んで
○原爆投下は人体実験だった


こちらをクリックしてください!