ピーナッツアレルギーでも他のナッツ類は食べられますか? | おのぼり小児科・アレルギー科クリニック 毎月のニュース

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Q:ピーナッツアレルギーでも他のナッツ類は食べられますか?

 

A;1種類のナッツ類にアレルギーを持つ人でも、必ずしも他のナッツ類を除去すべきとは限らないと米国の最近の研究でわかりました。研究では、1種類のナッツ類アレルギーを持つ人の半数以上は、他のナッツ類にアレルギー反応を示さなかったようです。アーモンド、ブラジルナッツ、ビスタチオ、カシューナッツ、クルミ、ヘーゼルナッツで検討されました。

興味深いことは、ピーナッツアレルギーの人は、これらのナッツ類にアレルギーのある人はほとんどいないこともわかりました。ピーナッツはマメ科で、植物の根に存在します。ナッツ類とは違います。研究では1種類のナッツ類アレルギーを持つ人100人に他のナッツ類に対するアレルギー反応を調べた。その結果、皮膚プリックテスト検査または血液検査では他のナッツ類に感作を示す陽性者でも、食物経口負荷試験ではアレルギー反応が認められなかった被験者の割合が、それぞれの検査で半数以上であったそうです。

当院でも、ナッツ類に対しては、アレルギー検査(皮膚プリックテストや血液検査)で感作が証明されても、実際の症状と一致しないことが多く経験されています。血液検査の程度があまり高くなく、多くのナッツ類に陽性反応が出てしまうタイプの人は、実際摂取しても反応が認められないことを多く経験します。しかし、ナッツ類の中でも、カシューナッツやクルミはアレルギー症状が重症で、アナフィラキシーになりやすいので、自分の判断で勝手に摂取せず、ご相談下さい。


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