9月になり周期的に天候が変化し、晴れて30℃くらいになる日と雨で北風が吹いて25℃に届かない日もありました。中旬になると中国大陸に向かっていた台風が先島諸島を通過後急に反転して、九州に上陸後、日本列島を縦断し通過していきました。
かなり強力な台風だったため、関東地方を離れて通過しましたが、雨・風が強く17日の深夜から18日の未明にかけて伊勢原地域も豪雨が降りました。台風が通過した後は、台風に向かう南風が強く、また台風一過で日差しも強く、気温がどんどん上昇し、海老名では34℃を超えたそうです。
前日は北風で雨模様だったため、最高気温が20℃ほどで、1日で12℃以上変化したそうです。東京では51年ぶりのことだったそうです。お彼岸の入りの21日に30℃越えの夏日を最後に、真夏日はなくなりました。例年の真夏日の最終日の平均は21日だそうです。
ちなみに夏日(最高気温25℃)の最終日の平均は10月18日だそうです。蛇足ですが、お彼岸の6日間に、台風が発生しなかったのは33年ぶりだそうです。気象庁による3ヶ月予報及び今年の冬(12月から2月まで)の予報では、10月はやや気温が低いようですが、ほぼ平年並みで、雨の量は少ないようです。冬の気温は平年並みの寒さのようです。
現在、日本の南岸に沿って流れる黒潮が、このところ和歌山沖で大きく蛇行しているそうです。黒潮が蛇行している冬は、南岸低気圧が多く発生し、関東地方で雪が多いそうです。今冬はどうでしょうか?
秋は運動会があったり、遠足があったり、また、伊勢原道灌祭りもあります。楽しい思い出を沢山作りましょう。この夏の天候が不順だったためか、例年感染症が少ない9月も、今年はRSウィルスや手足口病などに加え、感染性胃腸炎や最近は咳の風邪も流行しています。インフルエンザが流行したところもあります。体調管理には十分注意しましょう。
《RSウィルス感染症が猛威を振るっています。特に保育園では重症化しやすい低年齢児のクラスで流行が目立ちます。インフルエンザA型が流行しところがありました。溶連菌感染症が9月に入り再び流行してきました。ここに来て感染性胃腸炎に流行の兆しがあります。ブタクサ花粉もひどいです。》
日本全国でRSウィルス感染症の流行が報道されています。例年秋から冬に流行するこの風邪が、今年は夏から流行し、過去に経験したことがないくらいの流行の兆しです。伊勢原ではそれ以上の勢いで流行しています。特に低年齢児が通う保育園やこども園では、感染により重症化し、入院に至った例も多くあります。
兄弟がいる家庭では、上の子はたいした症状でなくても、下の特に0歳児や1歳児のお子さんは、喘鳴・呼吸困難になってしまう例も多く、当院でも3・4人に1人は、協同病院にお世話になっている状態です。これからが流行の本番ですので、特に乳幼児のお子さんがいる家庭では、お子さんが集まる集団の場所への外出は控えた方が良いかもしれません。
インフルエンザA型が例年に比べ早く流行したところがありました。9月中旬に当院最寄りの保育園と南の幼稚園で流行しました。夏休みの旅行などで持ち込んだウィルスが、新学期開始に流行したようです。現在は終息した感じです。今年は流行がやや早いとの情報です。数年前は12月に流行して年明けには終息した年もありました。手洗い・うがいを励行しましょう。
溶連菌感染症が、8月の終わりから再び流行の気配があり、9月になり新学期が始まり、一段と増えてきた印象です。中には蕁麻疹を繰り返すお子さんで、溶連菌迅速検査をすると陽性で、抗生物質の投与により蕁麻疹が消失した例もあります。特に流行が周囲に見られるときは注意しましょう。
ここに来て、中学生や成人を含め、お腹の調子が悪く、下痢や吐き気で受診してきます。空気が乾燥してくると、乾燥を好むウィルスの風邪が増えます。ノロウィルスなどもその種のウィルスです。例年10月から流行が始まります。感染予防には手洗い・うがいです。特にお腹の風邪は、感染力が強く、家族内感染も多い病気です。
ブタクサ花粉やヨモギ花粉などの秋の花粉が沢山飛んでいます。10月からは背の高い黄色の花のアキノキリン草が飛び始めます。また、天気が良く暖かい日は、スギ花粉も飛散します。目が痒い、鼻水が出るなどの症状は花粉症です。最近はこの秋の花粉も増えてきている印象です。ご相談下さい。
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<執筆者>
おのぼり小児科アレルギー科クリニック院長尾登 誠
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