おのぼりクリニックニュース No227(8月号) | おのぼり小児科・アレルギー科クリニック 毎月のニュース

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NO227(8月号)
 
【7月は梅雨空真っ只中で始まりましたが、台風が通り過ぎてからは、空梅雨で、晴れの日が続き、最高気温も30℃以上が続きました。梅雨明けのような天気でしたが、19日にようやく梅雨明け宣言されました。東京では、7月の平均気温は平年より3℃ほど高く、雨量は50%ほどだったようです。】

 


 7月1日は雨で、梅雨空真っ只中で始まりました。その後は晴れましたが4日に台風がいきなり関東に接近し、土砂降りになりましたが、その後は一転し晴れの日が続き、最高気温も30℃越えの真夏日が22日まで続きました。この間東京の平均の最高気温が32℃で平年より3℃以上高く、1日の平均気温も28℃余りで、これも平年より3℃ほど高かったようです。

 

18日に雷と猛烈な豪雨が短時間降り、翌19日に梅雨明けしました。梅雨明け前から熱帯夜が続き、寝苦しい日が続いていましたが、梅雨明けし数日快晴の日もありましたが、梅雨前線が南下し、また、南海上には台風が不規則な動きをしながら停滞しているため、湿った風が吹き込み、湿度が高い曇天の日が続いています。

 

月末には、関東の南側に梅雨前線が停滞し、北風が吹き、気温も30℃に届かない戻り梅雨と言われる陽気になりました。前線上では豪雨が降り、秋田や新潟で川の氾濫や土砂崩れなど災害が起こりました。今年は猛暑が予想されいます。3ヶ月予報によると、8月は気温は平年より高く、雨も少ないようです。

 

9月の残暑も厳しいとの予報です。気温が高いと雷雨が起こりやすくなります。日本も熱帯化され、熱帯地方のような雨の降り方で今後どうなってしまうのか心配です。当院も低地にあるので心配です。

 

 気温や湿度が高いために、いろいろな場所でエアコンが使われています。エアコンは気温を下げかつ湿度も下げます。この影響は、皮膚に顕著に表れます。湿度が高く、外では汗もかくのですが、室内では肌が乾燥してしまいます。汗もそのままにしておくと汗疹ができてしまいます。

 

また、温度と湿度の変化は鼻水が出やすくなります。私もイネ科の花粉症があるのですが、7月に入り、朝のくしゃみ・鼻水が悪化しています。エアコンによる特に湿度の変化が大きく関係していると思われます。

 

小さいお子さんも、やはり鼻水が多くなっています。夜間もエアコンを使っている家庭もあるでしょう。弱く、冷気が子供に直接当たらないように注意しましょう。除湿の方がさらに乾燥しますので、エアコンで弱く使っておく方が良いでしょう。保湿剤を夏でも使っておきましょう。乳幼児ではローションタイプよりもう少し保湿力のある物を使いましょう。日中汗をかいたら、シャワー浴などをした後ローションを塗っておくと良いでしょう。

 

これからが夏本番です。このところ戻り梅雨のような天気ですが、また、暑い夏がやってきます。プール熱や手足口病など夏風邪が流行しています。うがい・手洗いは当然ですが、睡眠と栄養(水分の取り過ぎ注意)をしっかりとりましょう。

 

 

《嘔吐・発熱で受診する子供が多く、一方は溶連菌感染症、他方は感染性胃腸炎で、この2疾患が流行しています。昨年流行しなかった手足口病が今年は流行しています。プール熱も多く、ヘルパンギーナは昨年より少ないようです。夏なのにRSウィルスも流行しています。》

 

 春から続いている溶連菌感染症の流行が、7月になっても衰えず流行が続いています。感染性胃腸炎も流行しています。どちらも発熱・嘔吐で始まることが多い疾患です。のどの所見が赤い場合は、溶連菌感染症の確率が高くなります。実際検査をすると、かなりの確率で陽性になります。熱はないのですが、体に紅疹が見られるときも溶連菌感染症のことがあります。保育園でも流行しているので、乳幼児でも発症している子供がいます。

 

一方、夏風邪は腸管ウィルスが原因のことが多く、吐いたり、便が緩くなったりします。今年は全国的に手足口病が流行していますが、手足口病もヘルパンギーナもお腹の症状が出ます。プール熱の原因のアデノウィルスもお腹の症状を伴うことが多い疾患です。小学校や幼稚園は夏休みになったので、感染者は減りますが、こども園や保育園は、これからも注意しましょう。

 

夏の皮膚の病気、とびひ、汗疹、虫刺されがさらに多くなってきました。TVでは、マダニやヒアリのニュースが連日報じられています。草むらの多いとこに行くときは、皮膚が露出しない方が安全です。長袖のシャツや長ズボン、長い靴下などで皮膚の露出を極力減らしましょう。

 

虫除けはしていきましょう。かぶれたような湿疹や虫刺されがひどいお子さんもいますので、注意しましょう。海水浴に行ってクラゲに刺されることもあります。日焼けがひどく、真っ赤になるお子さんもいます。紫外線で黒く焼けるお子さんと赤くなってしまうお子さんといます。赤い日焼けは、将来皮膚の癌化を促すことがありますので注意しましょう。

 

日焼けのしすぎは、癌化だけでなく、皮膚の老化を促進します。子供でもSPF30位の日焼け止めを使いましょう。プールなどに行く場合は、午前、午後と塗った方が良いでしょう。

 

エアコンのためか、鼻水も多くなっています。特に7月後半、北風で気温が下がったときは、多くなりました。イネ化の雑草花粉もまだ飛散しています。この暑さなので、エアコンをつけないわけにはいきません。

 

夜間は、洗濯物を室内に干すなど、少し潤わせると良いかもしれません。鼻の調子が悪いと寝苦しくなります。それでなくても熱帯夜で、寝苦しいので、さらに辛くなります。私もこのところ、朝のくしゃみ・鼻水がひどくなっています。今年は夏が長そうですので、頑張っていきましょう。

 

乳幼児で咳がひどくなり、熱が続いているお子さんがいます。夏なのにRSウィルスが流行しています。それ以外でも、発熱・咳、喘鳴を聴取するお子さんがいます。発熱が長期になり、肺炎を起こしているお子さんもいます。夏風邪の多くは3日以内に解熱します。咳がひどくなることも少ないので、発熱と咳がひどい場合は注意です。早く医療機関を受診して聴診してもらいましょう。

 

夏風邪は急に高熱が出ますが、慌てることはありません。水分を少しずつ、こまめにとらせましょう。麦茶やお茶だけでなく、ブドウ糖を含む果物ジュースやヨーグルトやプリンなどのタンパク質を含んでいる物をとらせましょう。風邪を引かないことが一番なので、うがい・手洗いを励行しましょう。元気に楽しい夏の思い出を作りましょう。宿題も早いうちにやっておきましょうね!

 

 

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メモ執筆者>
おのぼり小児科アレルギー科クリニック院長尾登 誠
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