おのぼりクリニックニュース No224(5月号) | おのぼり小児科・アレルギー科クリニック 毎月のニュース

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NO224(5月号)
 
【4月は冬のような寒い日で始まり、大山は雪景色でした。2月、3月と雨が少なかったのですが、4月は雨の日が多く、寒暖の差の激しい月でした。桜の花も寒かったので、長く鑑賞できました。小中学校の入学式も満開の桜の中行われました。街路樹のハナミズキやツツジも満開になり、新緑もまぶしい季節になりました。】

 


 今年は2月、3月と雨が少なく、雨量は例年の半分以下でした。4月1日は、寒い雨の日で最高気温も10℃以下で、真冬のような1日でした。大山も雪景色となりました。桜は3月25日頃開花したのですが、その後の寒さのために開花のスピードがゆっくりになり、小中学校が入学式だった4月5日は満開の桜の中行われました。天気も暖かく快晴で、入学式にふさわしい日となりました。

 

その後は雨が多く、関東地方の南岸を低気圧が通るため、北風が吹き、低気圧が東に抜けると西高東低の気圧配置となり、これまた北風が吹き、気温も上がらず、4月の前半は寒い日が続きました。

 

中旬からようやく南高北低の気圧配置になり、暖かい南風で気温も上昇し、25℃近くまで上昇し暖かくなりました。ゴールデンウィークも今年は晴れの日が多く、暖かい日が続くと予想されています。ただ、この季節は、上空に強い寒気が入り、突然雷雨や雹が降る季節です。また、夏と違い朝晩は気温が下がります。寒暖の差が激しい季節ですので、鼻水・咳が出やすくなります。

 

喘息発作も多い季節です。気象条件に加え、鼻水・咳がひどくなるライノウィルスが流行する季節です。このウィルスはとても喘息発作を起こしやすいウィルスですので、喘息のあるお子さんは気をつけましょう。また、夜間の咳がひどいお子さんは、喘息発作を起こしている可能性があります。鼻水・咳で耳鼻科を受診しているお子さんをよく拝見しますが、多くの耳鼻科は聴診器を使わないので、肺の音を確認しません。

 

ところが咳の薬は出すので、咳に対する正しい診断がなされないまま治療されてしまいます。喘息の咳であれば、発作を繰り返さないように予防する必要があります。咳が激しかったり、しつこい場合は必ず小児科で聴診器を当てて肺の音を確認してもらいましょう。

 

3ヶ月予報によると平年並みか暖かいようです。先日台風1号も発生したようです。南の海の海水温が高くなってきた証拠です。新緑もまぶしくなってきました。伊勢原では街路樹のハナミズキが鮮やかに咲いています。ツツジの花も満開になってきました。心もうきうきになる季節です。新学年が始まり1ヶ月がたちました。疲れが出たり、また、慣れてきた頃事故が多くなります。

 

溶連菌感染症を始め、インフルエンザB型もこのところ局所的に流行しています。また、紫外線も強くなってきました。あせもや虫刺されなど皮膚の病気も増えてきます。体調管理に注意して楽しく過ごしましょう。

 

 

《春休みになっても溶連菌感染症の流行が続き、このところさらに増えています。インフルエンザB型が局所的に大流行しました。B型は気温が高くなっても流行することがありますので気をつけましょう。咳・鼻汁が気象状況により相変わらず多く見られます。喘息発作も多くなってきました。今年の花粉は、スギよりヒノキ花粉の方が辛かったようです。》

 

 今シーズンのインフルエンザは早々に終息し、3月からはわずかにみられる程度でしたが、4月後半になり、突然当医院の最寄りの幼稚園の年長児で大流行し、クラス閉鎖も見られました。隣の鶴巻地区でも、小学校で学級閉鎖が見られていました。

 

インフルエンザB型は、冬の寒く、乾燥した季節だけでなく、暖かく、湿度がある程度高くなっても流行することがあります。過去にも4月の終わりに学級閉鎖になり、予定していた内科健診ができなかったこともありました。ゴールデンウィーク中の休日診療所が、インフルエンザの患者であふれていたこともありました。

 

今年は今のところ、伊勢原全体に拡がる気配はありません。従って、ゴールデンウィークで流行は終息すると思われます。最寄りの幼稚園も、年長児以外は、発症は散発で済んでいます。

 

一方、溶連菌感染症は、春休みも受診者が続いていて、新学年が始まり、さらに多くなっています。特に、日常鼻水や鼻づまりが見られているお子さんは、口呼吸が多いいためか、溶連菌感染症に罹りやすくなっています。

 

昨年も、年間を通してある程度の流行が続きました。今年も同じような状況になりそうです。日頃感染を繰り返しやすいお子さんは、うがい・手洗いを根気よく繰り返しましょう。

 

寒暖の差や湿度の変化が激しいためか、鼻汁・咳が相変わらず多く受診します。ライノウィルスやヒトメタニューモウィルスなど呼吸器症状の出やすい風邪が流行していることも、鼻汁・咳が多くなっている原因です。気象やこれらのウィルス感染が原因で、喘息発作が多くなっています。初めて症状が出たお子さんも多く受診しています。

 

特に夜間に咳が多く見られる場合は、前述しましたが、必ず聴診器で肺の音を聞いてもらいましょう。喘息発作を繰り返していると喘息が一生続いてしまいます。喘息は発作を起こさないように予防する必要があります。発作を起こしてから治療では、気管支の過敏性が改善せず、喘息を成人まで持ち越してしまいます。気になるお子さんはご相談下さい。

 

3月末からスギ花粉の飛散からヒノキ花粉の飛散に変わりました。当初気温が低かったためか、飛散量は少ない感じでしたが、中旬頃から気温の上昇とともに大量に飛散してきました。

 

私もヒノキ花粉が多く飛び出してから、鼻づまりがひどくなりました。子供たちの多くは、スギ花粉の方が症状がひどいようでしたが、成人はスギ花粉の時は軽かったけど、ヒノキ花粉になり症状がひどくなった人が多かったようです。ゴールデンウィークが終われば楽になると思います。もう少し頑張りましょう。

 

その後イネ科の雑草花粉が飛びます。道端に生えているイネのような雑草です。症状がかなりひどい人もいますので、注意しましょう。子供でも3歳頃から発症する人もいます。ご相談下さい。

 

先月、東京で離乳食でハチミツを与えられた生後6ヶ月の男児が、「乳児ボツリヌス症」で死亡したと報道されました。私にとってとてもショッキングなニュースでした。母子手帳にも記載されていたので、多くの母親にとって常識と思っていたからです。

 

生後4ヶ月頃からジュースにハチミツをまぜ、1日平均2回ほど与えていたようです。乳児は消化器官が未熟なため、腸内で菌が増殖し、その毒素によって発症します。1986年以降、国内で36例が発症していましたが、死亡したのは初めてだったそうです。

 

報道後、ハチミツが乳児にかかってしまった。ハチミツをとったスプーンで食事を与えてしまったなど問い合わせがありました。簡単に発症することはありません。改めて母子手帳をもう一度読み返してみるといいかもしれません。

 

 

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メモ執筆者>
おのぼり小児科アレルギー科クリニック院長尾登 誠
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