美容鍼灸をテーマに行われた現代医療鍼灸臨床研究会（その15）
昨日も二桁の患者様で５１歳院長はひーこらいっています（苦笑）。
GWが明けてから諸々体調不良の方が多いのではないでしょうか。
まずは気温の変化の激しさ。
それから感冒症状の流行。
これらからくる症状として
腰痛、その他の関節痛、咳などからくる頚肩部張り感、
あとは全身的な疲労状態
そういった愁訴をお持ちの患者様が次々いらっしゃいます。
私はなんとか体調を維持して患者様に対応していますが、
かなり疲労がたまっている感じですね（恥）。
頑張らないと・・・。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
さて、美容鍼灸の講演レポートもいよいよ終盤。
ここまでシンポジストの先生方の講義があり、
最後は演者全員が壇上に上がってシンポジウム。
まずは座長の東京有明医療大学の教授安野富美子先生から
それぞれの先生方に臨床上の施術対象部位についての質問がありました。
土門先生の施術所では
顔面部のみの施術となるとのこと。
高野先生の施術所では
顔面、前身の流れをチェックするので双方へアプローチするとのこと。
次に臨床的な部分をレクチャーした土門、高野先生に対して
山崎、秋葉先生の「基礎研究」の立場から
どう思っていらっしゃるか、と安野先生は振ります。
山崎先生のコメントとしては
揉捏、刺鍼の方法では３日ぐらいの効果持続度なのだが
高野先生のお話では違うやり方をすれば２週間程度の効果持続度があるとのことで
実際にはどれぐらいの効果感、つまり
何日目が一番効果を感じるとか、
何日間もつのか，翌日が一番いいのか、
何日後に一番いいのか、といったところを臨床の先生方にお聞きしたいとの
質問がありました。
これに対して
高野先生から
２週間後の効果、について、これは「悩み」についての問題もあるのではないかと
思われる，ということ。
主観的な全体的美容評価、肌状態、バランス、引き締まり、など多面的なもの、
特に患者様の不安の部位に関しては
２週間後までの効果を実感した方がいらした、ということ。
基礎研究の中で要素が多くなると難しいので
一つづつ検証するのがいいと思う、とのお話がありました。
あと、シワなどに関しては表情を作ることでできていくので
鍼だけでは改善されても、日常生活の中で再度出てくるのではないかと
かんがえています、それぞれの症状の機序によっても変わってくると考えています。
とのこと。
土門先生
原因を解消するような施術を行うにあたって
私のところでは「前後の写真を撮っていない」のですね
めちゃめちゃバイアスがかかっていると考えているので。
そういうことをみていなかったのですけど
患者さんが施術をやっている回数で異なってくると思う。
一年ぐらい継続していると１ヶ月もつ方もいる、
筋の運動、可動域の改善で効果持続度は異なると思う、とのこと。
山崎先生
評価という観点からお話しするとすると、
それぞれがすべてが「直後」であるべき、
あるいは「３日後」であるべきではないような気がしました。
何を、どのタイミングで、どう測ることが一番有効なのか
というところから研究をスタートしていくのが有効な感じがしました。
安野先生
臨床の先生から何かありましたらどうぞ
土門先生
個人差が大きすぎるなど問題もあるので
年代別にやっていく方が
シワや、水分などの状況を調査して
何歳ぐらいから変化していくのかを知ることも大切ではないでしょうか。
山崎先生
その点はとても重要で一番最初に調べなければならないことですね。
しかし、若い人はあざになるなどすると被験者になりにくく、
４０代ぐらいの方で何としてでも実験に参加したい方が
集まるとしても、そういった評価では年代別にはなりにくい
等々、いろいろな意見が出てきました。
最後に
患者さんはどういったことを望んでいるのか？
土門先生
たるみシワ肌荒れ、シミなど
目元の周囲など、あとは顔の左右差
元気ない顔、寂しげな目などへの改善を期待する方もいらっしゃる。
美容整形に行かない理由は
薬剤の注射、手術などの方法に頼らない美容鍼灸に託したい
と考えているからだと。
愁訴の原因を考えているとやはり運動、訓練といった
要素も求められていると思う。と。
高野先生
土門先生と同じですが、基本的には「キレイになる」という点で
美容整形と美容鍼灸の目的としては同じものだと。
鍼によって少しでもキレイになれたら、という点でいいし、
さらに健康、美容の両側面を診ていくことができると考えています。
病気ではなく「未病」へのアプローチをかねた
幅広い部分をカバーできている点がいいと思います。
そういった点の指導、美容のメカニズムの指導、
例えばシャンプーのすすぎでニキビができにくくする等の情報を
伝えるとパーソナルな要望にお応えする美容鍼灸を提供できると思っています。
と。
安野先生は会場より
埼玉医科大
かわごえクリニック院長の高橋範夫先生（この後の口演者）にご意見を。
高橋先生
僕らの分野では侵襲的な治療をやっているわけですね。
効果を期待して、患者の役に立ちたいと考えてやってる。
レーザーをあてたり、ヒアルロン酸注、投薬、手術をやっている。
外的要因が入って結果を来すという方法です。
鍼灸の場合は
患者の持っているポテンシャルを活かして変化させていくという点で
違う選択肢として患者様にとっていいのだなと思いました。
手術などだと、「異物が入る」ということで
どうしてもそういうことが苦手な方外ますので
そういうことをせずに鍼灸などでカバーできるのはいいかな、
と考えました。
容姿容貌で悩んでいるなど原因を取り去ること、
「非生産的な地盤をとること」が僕らの最大の目的なので
手段は何にしてもその結果として患者様に安心を与えることを
目標にやるという点で鍼灸などで美容的効果を求めていく、
そういう点で有効かなと思いました。と。
なるほど～、本当に面白かった。
こういったことを議論しながら「美容鍼灸」は
「美容鍼灸学」へ構築されていくのですね。
そういう意味では
今の流派乱立よりも今一度学際的にそれぞれの評価に関する議論を
かわしたり、またあるいは、評価の仕方だけでも統一することから
はじめるなどの必要性もありそう。
こういったかたちは
私は
とてもいいと思う。
是非この分野が発展していってくれればいいなと思います。
あと、あん摩マッサージ指圧師の免許を持つ立場から言わせて頂ければ
「美容鍼灸」というカテゴリーではなく
「美容鍼灸マッサージ」というカテゴリーであって欲しい。
そういうことです。
今日はここまで。
断酒；論文ほぼ完成、嬉しくて焼酎で。
腹筋；近頃サボっているなあ。
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そういった愁訴をお持ちの患者様が次々いらっしゃいます。
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頑張らないと・・・。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
さて、美容鍼灸の講演レポートもいよいよ終盤。
ここまでシンポジストの先生方の講義があり、
最後は演者全員が壇上に上がってシンポジウム。
まずは座長の東京有明医療大学の教授安野富美子先生から
それぞれの先生方に臨床上の施術対象部位についての質問がありました。
土門先生の施術所では
顔面部のみの施術となるとのこと。
高野先生の施術所では
顔面、前身の流れをチェックするので双方へアプローチするとのこと。
次に臨床的な部分をレクチャーした土門、高野先生に対して
山崎、秋葉先生の「基礎研究」の立場から
どう思っていらっしゃるか、と安野先生は振ります。
山崎先生のコメントとしては
揉捏、刺鍼の方法では３日ぐらいの効果持続度なのだが
高野先生のお話では違うやり方をすれば２週間程度の効果持続度があるとのことで
実際にはどれぐらいの効果感、つまり
何日目が一番効果を感じるとか、
何日間もつのか，翌日が一番いいのか、
何日後に一番いいのか、といったところを臨床の先生方にお聞きしたいとの
質問がありました。
これに対して
高野先生から
２週間後の効果、について、これは「悩み」についての問題もあるのではないかと
思われる，ということ。
主観的な全体的美容評価、肌状態、バランス、引き締まり、など多面的なもの、
特に患者様の不安の部位に関しては
２週間後までの効果を実感した方がいらした、ということ。
基礎研究の中で要素が多くなると難しいので
一つづつ検証するのがいいと思う、とのお話がありました。
あと、シワなどに関しては表情を作ることでできていくので
鍼だけでは改善されても、日常生活の中で再度出てくるのではないかと
かんがえています、それぞれの症状の機序によっても変わってくると考えています。
とのこと。
土門先生
原因を解消するような施術を行うにあたって
私のところでは「前後の写真を撮っていない」のですね
めちゃめちゃバイアスがかかっていると考えているので。
そういうことをみていなかったのですけど
患者さんが施術をやっている回数で異なってくると思う。
一年ぐらい継続していると１ヶ月もつ方もいる、
筋の運動、可動域の改善で効果持続度は異なると思う、とのこと。
山崎先生
評価という観点からお話しするとすると、
それぞれがすべてが「直後」であるべき、
あるいは「３日後」であるべきではないような気がしました。
何を、どのタイミングで、どう測ることが一番有効なのか
というところから研究をスタートしていくのが有効な感じがしました。
安野先生
臨床の先生から何かありましたらどうぞ
土門先生
個人差が大きすぎるなど問題もあるので
年代別にやっていく方が
シワや、水分などの状況を調査して
何歳ぐらいから変化していくのかを知ることも大切ではないでしょうか。
山崎先生
その点はとても重要で一番最初に調べなければならないことですね。
しかし、若い人はあざになるなどすると被験者になりにくく、
４０代ぐらいの方で何としてでも実験に参加したい方が
集まるとしても、そういった評価では年代別にはなりにくい
等々、いろいろな意見が出てきました。
最後に
患者さんはどういったことを望んでいるのか？
土門先生
たるみシワ肌荒れ、シミなど
目元の周囲など、あとは顔の左右差
元気ない顔、寂しげな目などへの改善を期待する方もいらっしゃる。
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薬剤の注射、手術などの方法に頼らない美容鍼灸に託したい
と考えているからだと。
愁訴の原因を考えているとやはり運動、訓練といった
要素も求められていると思う。と。
高野先生
土門先生と同じですが、基本的には「キレイになる」という点で
美容整形と美容鍼灸の目的としては同じものだと。
鍼によって少しでもキレイになれたら、という点でいいし、
さらに健康、美容の両側面を診ていくことができると考えています。
病気ではなく「未病」へのアプローチをかねた
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高橋先生
僕らの分野では侵襲的な治療をやっているわけですね。
効果を期待して、患者の役に立ちたいと考えてやってる。
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外的要因が入って結果を来すという方法です。
鍼灸の場合は
患者の持っているポテンシャルを活かして変化させていくという点で
違う選択肢として患者様にとっていいのだなと思いました。
手術などだと、「異物が入る」ということで
どうしてもそういうことが苦手な方外ますので
そういうことをせずに鍼灸などでカバーできるのはいいかな、
と考えました。
容姿容貌で悩んでいるなど原因を取り去ること、
「非生産的な地盤をとること」が僕らの最大の目的なので
手段は何にしてもその結果として患者様に安心を与えることを
目標にやるという点で鍼灸などで美容的効果を求めていく、
そういう点で有効かなと思いました。と。
なるほど～、本当に面白かった。
こういったことを議論しながら「美容鍼灸」は
「美容鍼灸学」へ構築されていくのですね。
そういう意味では
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かわしたり、またあるいは、評価の仕方だけでも統一することから
はじめるなどの必要性もありそう。
こういったかたちは
私は
とてもいいと思う。
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