村上春樹さん作のナンセンス絵本。

 
クリスマス音楽を作曲してくれと頼まれるのだが、さっぱりできなくて悩んでいる羊男。それは去年のクリスマスイブにドーナツを食べた呪いのせいだ、と言われてしまい…。
 
村上春樹さんのナンセンス、たとえば羊男が落ちる穴と、その先に広がる不思議な世界とかに、意味を見出そうと思えば見いだせるんだろうけれど、私は見出さないことにした。
 
ただただ、おかしな登場人物や出来事を、こっち側からププッと笑って読んでるだけのひととき。
 
意味なんか、無理して見出さなくたって、そこらへんに売るほど転がってるこの世界、だから私は村上春樹さんのナンセンス小説に、わざわざ意味を探すことはせず、ただ憩うだけなのです。
 
読み終わって無性にドーナツが食べたくなり、その夜、近所の夜市で10元のドーナツを買って食べました。ドーナツ、最後に食べたの何年前!?っていうくらい食べてなくて、明らかにこの本を読んだ後だから、とっても幸せな気分になれた。
 
読むとドーナツを食べたくなる、というか、ドーナツを食べる幸せを最大化したいときに読むとたいへん役に立つ本です。